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24話
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フィーナに今後の行動を説明してからは、すぐに寝て、夜が明ける前の早朝になった。
私はいつ通りにミサが来るよりも先に目を覚まして、フィーナに挨拶をした。
「おはよう、フィーナ。今日も早いね」
「おはようございます、ローニャ様。これでも、まだ一応騎士ですから」
「まあ、それもそっか。騎士は下手したら何日も徹夜する事もあるって聞くしね。
でも、私の部屋で座って寝なくても良いんだよ?」
「いつ、あの裏切り者が来ても撃退出来るようにしていなければなりませんから」
私はフィーナの言葉に、『心配性だな~』と思いながらも頷いた。
因みに、裏切り者とはミサの事である。
そんなミサが来る前に領主の(学園に入学してからは、王家に借りが出来る理由を残すのが嫌だったので、王家から私がやると取り返した)仕事に取り掛かった。
まず、水魔法を使い、大量の水を生み出し、『氷魔支配』の水版『水魔支配』を使い、その水を支配する。
その支配した水の表面に薄い氷を張り、最悪は氷が溶けて水で濡れてもいい書類だけを、氷部分に置いて濡らさないように空中に持ち上げて、着替えやその他の準備をしながら書類を見る。
着替えやその他の準備を終えると、見終えた書類と見終えてない書類に別けて机に置く。
見終えた書類にはさっさとサインと指示を書き、見終えてない書類には目を通してからサインと指示を書き込む。
それから重要な書類に目を通していると、誰かが部屋の扉をノックした。
それにフィーナに目線で、『扉を開けて』と指示を出した。
それに頷いたフィーナは、部屋の扉を開けた。
扉の前にはミサが立っており、一礼してから部屋へと入って来た。
そして、私が書類仕事をしているのを見つけると、残念そうに眉を下げた。
「当主のお仕事は書斎でやる物だと思うのですが」
「そう?やりたい時に、いちいち書斎に行くのは面倒臭いし、わざわざ書斎に行く意味も少ないでしょ?」
「ですが、緊急の際に寝室でお仕事をされていた場合には、執事や侍女が飛び込めないのですが」
「扉の外で叫べば、例え寝ていてもフィーナが私を起こしてくれるよ。それよりも、増員の人間は見つかったの?」
私がそう聞くと、ミサは首を横に振った。
それを見て、『まあ、予想通りかな』と思いつつも、ミサに指示を出した。
「そう、それなら朝食の準備をして。準備が出来たら、まだここで仕事してるから呼びに来て」
「はい、承知しました。失礼します」
ミサが扉の外に出て、少ししてから私はフィーナに話し掛けた。
「それで、増員の人間だけど、アレは探してた?」
「ローニャ様と私が書類選考で落とした者以外は探していませんでした。更に言えば、書類選考に半分程あった平民達も、王家に仕える家の者でした」
「そう、これはアレを排除するか、無理矢理増やすか悩むね」
私がそう言って、外を眺めていると、フィーナが肩を下げてしまった。
「申し訳ありません。私が簡単な物でも書類仕事が出来れば良かったのですが」
私はいつ通りにミサが来るよりも先に目を覚まして、フィーナに挨拶をした。
「おはよう、フィーナ。今日も早いね」
「おはようございます、ローニャ様。これでも、まだ一応騎士ですから」
「まあ、それもそっか。騎士は下手したら何日も徹夜する事もあるって聞くしね。
でも、私の部屋で座って寝なくても良いんだよ?」
「いつ、あの裏切り者が来ても撃退出来るようにしていなければなりませんから」
私はフィーナの言葉に、『心配性だな~』と思いながらも頷いた。
因みに、裏切り者とはミサの事である。
そんなミサが来る前に領主の(学園に入学してからは、王家に借りが出来る理由を残すのが嫌だったので、王家から私がやると取り返した)仕事に取り掛かった。
まず、水魔法を使い、大量の水を生み出し、『氷魔支配』の水版『水魔支配』を使い、その水を支配する。
その支配した水の表面に薄い氷を張り、最悪は氷が溶けて水で濡れてもいい書類だけを、氷部分に置いて濡らさないように空中に持ち上げて、着替えやその他の準備をしながら書類を見る。
着替えやその他の準備を終えると、見終えた書類と見終えてない書類に別けて机に置く。
見終えた書類にはさっさとサインと指示を書き、見終えてない書類には目を通してからサインと指示を書き込む。
それから重要な書類に目を通していると、誰かが部屋の扉をノックした。
それにフィーナに目線で、『扉を開けて』と指示を出した。
それに頷いたフィーナは、部屋の扉を開けた。
扉の前にはミサが立っており、一礼してから部屋へと入って来た。
そして、私が書類仕事をしているのを見つけると、残念そうに眉を下げた。
「当主のお仕事は書斎でやる物だと思うのですが」
「そう?やりたい時に、いちいち書斎に行くのは面倒臭いし、わざわざ書斎に行く意味も少ないでしょ?」
「ですが、緊急の際に寝室でお仕事をされていた場合には、執事や侍女が飛び込めないのですが」
「扉の外で叫べば、例え寝ていてもフィーナが私を起こしてくれるよ。それよりも、増員の人間は見つかったの?」
私がそう聞くと、ミサは首を横に振った。
それを見て、『まあ、予想通りかな』と思いつつも、ミサに指示を出した。
「そう、それなら朝食の準備をして。準備が出来たら、まだここで仕事してるから呼びに来て」
「はい、承知しました。失礼します」
ミサが扉の外に出て、少ししてから私はフィーナに話し掛けた。
「それで、増員の人間だけど、アレは探してた?」
「ローニャ様と私が書類選考で落とした者以外は探していませんでした。更に言えば、書類選考に半分程あった平民達も、王家に仕える家の者でした」
「そう、これはアレを排除するか、無理矢理増やすか悩むね」
私がそう言って、外を眺めていると、フィーナが肩を下げてしまった。
「申し訳ありません。私が簡単な物でも書類仕事が出来れば良かったのですが」
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