『片思いの美学!隣の笑顔は僕のもの!?』 by 天使ガブリエル

るみ乃。

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「心の大混乱モノローグ」

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 ミカエルがどこに行ったかなんて……わかってる。
 そんなの、考えるまでもない。

 ——ルシファスのところ、だ。
 胸のざわざわが一気にバケモノ級に育った。

「……ど、どうする? 僕」

 追いかけて引き留めるべき?
 でももう二人が出会ってたら……僕は、幼馴染代表として引き離すべき?

 いや、いっそルシファスをぼっこぼこに……?
「いやいやいや、僕そんな暴力派じゃ……いや、状況によっては……?」
 自分の中の天使と悪魔(※天使だけど)が腕まくりを始めてる。

 ミカエルはどうしたいんだろう。
 彼のことは、ぼくが一番わかってるつもりだったけど……

 ライバルだけど、子どもの頃から一緒に過ごしてきてた、ルシファス
 いけ好かない奴だけど……

「……あいつ、ミカエルへの想いだけは嘘じゃないんだよなぁ」

 怖いくらいに、一直線だ。
 たとえ禁忌でも、たとえ世界がどうなっても、
 ミカエルひとりに向かうまっすぐさ。

 そして。
「ミカエルの……内に秘めた想いも」
 知ってる。気づいてないふりしてただけ。
 僕のほうが先に気づいてた。

 もしあの二人が——
 互いの気持ちを打ち明け合ってしまったら……

「天界的には超ロマンチック……でも僕的には天界消滅エンド……!」

 心が痛い。
 痛いどころか、もう失恋すら通り越して異次元の領域だ。

 もしルシファスがミカエルに触れたりしたら……
 手を取ったり、抱きしめたり、なんてしたら……

「考えたくない考えたくない考えたくない!!!」

 ぐるぐるする頭を抱えながら、僕はそっとミカエルのベッドに倒れ込んだ。

 かすかに残る温もり。
 彼の匂い。
 羽のすれる気配の残り香。

「ミカエル……どこ……どうして」

 天窓から見える空は青白くて、夜明けが近い。

 僕はミカエルのベッドの上で、
 胸を押さえながら、大きなため息と、大きな涙の粒が零れ落ちた
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