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『プリズムの恋、ノイズの愛――九条くんと僕の二つの物語』
「5センチの周波数 ・プリズムフォ-カス」
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「ねえ、お近づきの印。僕の特選、雨の日用プレイリスト。聴いてみてよ」
僕はポケットからワイヤレスイヤホンを取り出し、
ひとつを自分の左耳に。そしてもうひとつを、九条くんの右耳にそっと押し込んだ。
「な……っ!?」
突然の接触に、九条くんの体が強張る。
耳たぶに触れた僕の指先は、彼の熱を感じた……
流れるのは、弾けるような……雨の憂鬱を吹き飛ばす、ギタ-ポップ。
「……うっせえ曲。お前みたいだな」
「あはは、ひどいなぁ! でも、九条くんの心臓の鼓動、
さっきより速くなってない? このリズムにノってる証拠だよ」
僕はわざと距離を詰め、彼の顔を覗き込む。
ワイヤレスだから離れてもいいはずなのに……
僕たちはなぜか、肩が触れ合う距離から動かなかった。
「九条くんさ、なんでいつも一人なの?
僕と一緒にいたら、もっと楽しい写真、いっぱい撮ってあげるよ。
僕が君の全部、プロデュースしてあげようか?」
「バカじゃないの……お前みたいな、うるせぇ~のといたら、寿命が縮まるわ。……まぁ、曲は、悪くないな」
そう言いながらも、彼はイヤホンを外そうとはしなかった。
以外にも、僕の肩にほんの少しだけ体重を預けてきた、
僕の心拍数もプレイリストを追い越していく……
なに、猛獣になつかれてる僕。
僕はポケットからワイヤレスイヤホンを取り出し、
ひとつを自分の左耳に。そしてもうひとつを、九条くんの右耳にそっと押し込んだ。
「な……っ!?」
突然の接触に、九条くんの体が強張る。
耳たぶに触れた僕の指先は、彼の熱を感じた……
流れるのは、弾けるような……雨の憂鬱を吹き飛ばす、ギタ-ポップ。
「……うっせえ曲。お前みたいだな」
「あはは、ひどいなぁ! でも、九条くんの心臓の鼓動、
さっきより速くなってない? このリズムにノってる証拠だよ」
僕はわざと距離を詰め、彼の顔を覗き込む。
ワイヤレスだから離れてもいいはずなのに……
僕たちはなぜか、肩が触れ合う距離から動かなかった。
「九条くんさ、なんでいつも一人なの?
僕と一緒にいたら、もっと楽しい写真、いっぱい撮ってあげるよ。
僕が君の全部、プロデュースしてあげようか?」
「バカじゃないの……お前みたいな、うるせぇ~のといたら、寿命が縮まるわ。……まぁ、曲は、悪くないな」
そう言いながらも、彼はイヤホンを外そうとはしなかった。
以外にも、僕の肩にほんの少しだけ体重を預けてきた、
僕の心拍数もプレイリストを追い越していく……
なに、猛獣になつかれてる僕。
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