3 / 55
第一章 死神は愛の包囲網から逃げられない
3.至近距離の攻防
しおりを挟む
(ドォォォン!)
背後でコンテナが爆発。夜空に火柱が上がる。
「ヒャッハー! さすがシャドウ様! 仕事早ぇ!」
「この隙に電子銀行のデータ、根こそぎいただきっす!」
瓦礫の向こうから、『デッド・エンド』の下っ端どもがぞろぞろ現れた。
ガスマスクに武器、見た目もかなり怖いやつら。
最悪のタイミングだな…ここでヒーローと仲良く(?)話しているところを見られるわけにはいかない咄嗟に表情を凍らせ、光希を冷たく睨む。
「……増援か。ちょうどいい」
冷たく言って、距離を取る素振り。
「貴様の相手は部下に任せる。俺は次の破壊地点へ行く」
完璧な撤退ムーブのはずが……腰に、腕が回された。
「え、もう行っちゃうんですか?」
耳元で甘ったるく囁く声。
「まだ戦闘ログ、全然足りてないです」
「せめて次の犯行予告……いや、連絡先でもいいです」
「なっ!?」
「シャ、シャドウ様!?」
部下の一人が目を丸くして固まる。
宿敵同士が、密着して内緒話をしてるようにしか見えない。
「気にするな!」
「これは敵の動きを封じるための、超近接戦闘術だ!」
「そうですよ」
光希は楽しそう……
「僕の『愛の抱擁(ラブ・ホールド)』
力を抜いて、僕に身を任せてください」
背中に、彼の胸板の感触が伝わる。
逃げ場ゼロ。やめろ! 部下の前で何を言ってるんだ、この光輝くストーカー!
「死ねッ!」
肘打ちで振り払う。
部下の視線が痛い。疑惑の目だ。
「フン。しぶといな。者共、この光の犬を始末しろ!俺は先に行く!」
マントを翻し、煙の中に消えた。
背後から聞こえるのは
「シャドウさーん! 今の振り向きざま、最高でしたー!」
……ヒーローにあるまじき絶叫。
バイクにまたがりながら、後悔していた。
明日、部下にどう説明すればいいのか。
冷たい夜風が頬を打つ。
でも、光希に握られた手首の熱だけは、いつまでも消えない。
背後でコンテナが爆発。夜空に火柱が上がる。
「ヒャッハー! さすがシャドウ様! 仕事早ぇ!」
「この隙に電子銀行のデータ、根こそぎいただきっす!」
瓦礫の向こうから、『デッド・エンド』の下っ端どもがぞろぞろ現れた。
ガスマスクに武器、見た目もかなり怖いやつら。
最悪のタイミングだな…ここでヒーローと仲良く(?)話しているところを見られるわけにはいかない咄嗟に表情を凍らせ、光希を冷たく睨む。
「……増援か。ちょうどいい」
冷たく言って、距離を取る素振り。
「貴様の相手は部下に任せる。俺は次の破壊地点へ行く」
完璧な撤退ムーブのはずが……腰に、腕が回された。
「え、もう行っちゃうんですか?」
耳元で甘ったるく囁く声。
「まだ戦闘ログ、全然足りてないです」
「せめて次の犯行予告……いや、連絡先でもいいです」
「なっ!?」
「シャ、シャドウ様!?」
部下の一人が目を丸くして固まる。
宿敵同士が、密着して内緒話をしてるようにしか見えない。
「気にするな!」
「これは敵の動きを封じるための、超近接戦闘術だ!」
「そうですよ」
光希は楽しそう……
「僕の『愛の抱擁(ラブ・ホールド)』
力を抜いて、僕に身を任せてください」
背中に、彼の胸板の感触が伝わる。
逃げ場ゼロ。やめろ! 部下の前で何を言ってるんだ、この光輝くストーカー!
「死ねッ!」
肘打ちで振り払う。
部下の視線が痛い。疑惑の目だ。
「フン。しぶといな。者共、この光の犬を始末しろ!俺は先に行く!」
マントを翻し、煙の中に消えた。
背後から聞こえるのは
「シャドウさーん! 今の振り向きざま、最高でしたー!」
……ヒーローにあるまじき絶叫。
バイクにまたがりながら、後悔していた。
明日、部下にどう説明すればいいのか。
冷たい夜風が頬を打つ。
でも、光希に握られた手首の熱だけは、いつまでも消えない。
51
あなたにおすすめの小説
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
ただのカフェ店員はカリスマ社長に執着される
クズねこ
BL
「他の客に笑うな。俺だけにして」
俺は、小さなカフェで店員をしている。そのには毎日常連客が訪れる。それはカリスマ社長である一ノ瀬玲央だ。玲央はなぜかただのカフェ店員の俺に執着してくる。
でも、だんだんとカフェ店員と客だけの関係じゃなくなっていって……?
だんだんと距離が近くなっていく執着BL。
週一更新予定です。
ガラスの靴を作ったのは俺ですが、執着されるなんて聞いてません!
或波夏
BL
「探せ!この靴を作った者を!」
***
日々、大量注文に追われるガラス職人、リヨ。
疲労の末倒れた彼が目を開くと、そこには見知らぬ世界が広がっていた。
彼が転移した世界は《ガラス》がキーアイテムになる『シンデレラ』の世界!
リヨは魔女から童話通りの結末に導くため、ガラスの靴を作ってくれと依頼される。
しかし、王子様はなぜかシンデレラではなく、リヨの作ったガラスの靴に夢中になってしまった?!
さらにシンデレラも魔女も何やらリヨに特別な感情を抱いていているようで……?
執着系王子様+訳ありシンデレラ+謎だらけの魔女?×夢に真っ直ぐな職人
ガラス職人リヨによって、童話の歯車が狂い出すーー
※素人調べ、知識のためガラス細工描写は現実とは異なる場合があります。あたたかく見守って頂けると嬉しいです🙇♀️
※受けと女性キャラのカップリングはありません。シンデレラも魔女もワケありです
※執着王子様攻めがメインですが、総受け、愛され要素多分に含みます
不定期更新予定に変更させていただきます。
♡、お気に入り、しおり、エールありがとうございます!とても励みになっております!
感想も頂けると泣いて喜びます!
第13回BL大賞55位!応援ありがとうございました!
周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)
ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに
ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子
天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。
可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている
天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。
水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。
イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする
好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた
自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い
そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語
ヤリチン伯爵令息は年下わんこに囚われ首輪をつけられる
桃瀬さら
BL
「僕のモノになってください」
首輪を持った少年はレオンに首輪をつけた。
レオンは人に誇れるような人生を送ってはこなかった。だからといって、誰かに狙われるようないわれもない。
ストーカーに悩まされていたレある日、ローブを着た不審な人物に出会う。
逃げるローブの人物を追いかけていると、レオンは気絶させられ誘拐されてしまう。
マルセルと名乗った少年はレオンを閉じ込め、痛めつけるでもなくただ日々を過ごすだけ。
そんな毎日にいつしかレオンは安らぎを覚え、純粋なマルセルに毒されていく。
近づいては離れる猫のようなマルセル×囚われるレオン
氷の檻に閉じ込められた月~兄上のすべては、私のもの~
春野ふぶき
BL
『兄上は私のものだ。魂も、肉体も。永遠に―—』
アーヴェント侯爵家の長男ライカは、妾腹として正妻に虐げられ続けてきた。
唯一の救いは、次期当主を目される異母弟カイエンの存在。
美しく聡明で、氷の騎士と呼ばれる彼だけは、常にライカの味方だった。
だが、その愛情は兄を守るものではなく、深く歪んだ執着だった。
母を排除し、兄を囲い込み、逃げれば鎖で捕らえる。
そしてついに、ライカの心身は限界に追い詰められていく。
——カイエンが下す「最後の選択」とは。
ふたりが辿る結末は、幸福か、それとも狂気の果てか。
目が合っちゃった!!
瀬名
BL
楽観的で悩みなんてない俺の世界には好きなもので溢れている。
そんな俺の新しい好きは同じ学校の先輩!
顔が良すぎる先輩は眼福で毎日先輩をこっそり眺める日々。
しかし眺めるだけで幸せだったのに目が合っちゃった!!
顔が良すぎる先輩と楽観的で小動物系な後輩の高校生二人の溺愛物語です
※高校の授業の内容を覚えていないので適当です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる