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第7章「仮面都市の祝祭」
32.建国祭と繋いだ手
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街は、完全にお祭り騒ぎだった。
石畳に灯り、旗がはためき、音楽が響く。
人、人、人。どこを見ても笑い声が溢れている。
「うわ……」
思わず声を漏らす俺に、
光希はニコニコと前を歩きながら言った。
「すごいでしょう? 建国記念祭ですっ♪
仮面着用、正装推奨……今の僕たちにぴったりですよね?」
ぴったり……って、どの口が。
思わず眉がひそむ。でも心臓は、ちょっとだけ跳ねた。
街に足を踏み入れた瞬間、空気が違った。
息が少しだけ、軽くなる。
少なくとも、そう錯覚できるくらいには。
人混みの中、光希は自然に半歩前を歩く。
ぶつかりそうな人がいれば、直前で流れが変わる。俺が立ち止まれば、視界を遮るように誰かが間に入る。
「瀬戸さん、こっち」
「おい、急に引っ張るな……」
ぶつかりそうだった人が、なぜか避けていく。
……いや、偶然だよな?心の片隅で疑いながらも、つい光希の手に触れてしまう。
「仮面、ちゃんと付けてくださいね」
「はいはい」
仮面越しの視界は、世界を少しだけ遠ざける。
誰も俺を見てない。
誰も俺を知らない。
不思議と、胸の奥が軽くなる感覚。
「……こういうの、久しぶりだな」
「でしょう? さすがに僕も、ずっと籠もってると息が詰まりますから」
光希が少し得意げに胸を張る。
「たまには、何も考えずに歩きましょう」
「お前が言うなよ」
「えー、でも瀬戸さんも笑ってますよ?」
人混みの中、光希は急にくるりと振り返って、
「ふふ、手、繋いでますか?」
「繋いでるけど……」
「よし、じゃあもっとしっかり握ってくださいね♪ 逃げないで」
ぎゅっと握られた手に、俺の心臓が妙に暴れる。
この距離、ちょっと近すぎるだろ。
音楽、笑い声、灯り。
人に囲まれているのに、追われてない。
「……自由だな」
「錯覚ですけどね♪ でも気持ちいいでしょう?」
すぐに現実を刺すような言い方。
否定できないのが、また腹立たしい。
光希は楽しそうに、俺の手を軽く握った。
「さぁ、いっぱい楽しみましょう、瀬戸さん♪」
その手の温もりに、少しだけ心が弾んだ…ろ
このまま、何もかも忘れてもいいんじゃ……
石畳に灯り、旗がはためき、音楽が響く。
人、人、人。どこを見ても笑い声が溢れている。
「うわ……」
思わず声を漏らす俺に、
光希はニコニコと前を歩きながら言った。
「すごいでしょう? 建国記念祭ですっ♪
仮面着用、正装推奨……今の僕たちにぴったりですよね?」
ぴったり……って、どの口が。
思わず眉がひそむ。でも心臓は、ちょっとだけ跳ねた。
街に足を踏み入れた瞬間、空気が違った。
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少なくとも、そう錯覚できるくらいには。
人混みの中、光希は自然に半歩前を歩く。
ぶつかりそうな人がいれば、直前で流れが変わる。俺が立ち止まれば、視界を遮るように誰かが間に入る。
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「おい、急に引っ張るな……」
ぶつかりそうだった人が、なぜか避けていく。
……いや、偶然だよな?心の片隅で疑いながらも、つい光希の手に触れてしまう。
「仮面、ちゃんと付けてくださいね」
「はいはい」
仮面越しの視界は、世界を少しだけ遠ざける。
誰も俺を見てない。
誰も俺を知らない。
不思議と、胸の奥が軽くなる感覚。
「……こういうの、久しぶりだな」
「でしょう? さすがに僕も、ずっと籠もってると息が詰まりますから」
光希が少し得意げに胸を張る。
「たまには、何も考えずに歩きましょう」
「お前が言うなよ」
「えー、でも瀬戸さんも笑ってますよ?」
人混みの中、光希は急にくるりと振り返って、
「ふふ、手、繋いでますか?」
「繋いでるけど……」
「よし、じゃあもっとしっかり握ってくださいね♪ 逃げないで」
ぎゅっと握られた手に、俺の心臓が妙に暴れる。
この距離、ちょっと近すぎるだろ。
音楽、笑い声、灯り。
人に囲まれているのに、追われてない。
「……自由だな」
「錯覚ですけどね♪ でも気持ちいいでしょう?」
すぐに現実を刺すような言い方。
否定できないのが、また腹立たしい。
光希は楽しそうに、俺の手を軽く握った。
「さぁ、いっぱい楽しみましょう、瀬戸さん♪」
その手の温もりに、少しだけ心が弾んだ…ろ
このまま、何もかも忘れてもいいんじゃ……
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