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14.契約魔法のせいで
♥(11)
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「……。……お前さ、出せないって言ったけど……感じないわけじゃないんだな」
一旦手を止め、また動かしてみる。狙いを定めて、同じ場所を圧迫する。
すると口で答えるより先に、リュシーの身体が跳ねて応えた。
「やっ――…」
「ってことはもしかして……」
項にかかる青い髪を鼻先でかき分け、あらわにさせた生え際に舌を這わせる。その一方で、リュシーが反応した場所を再度試すように刺激した。
「あぁっ、や、やめっ……!」
とたんにリュシーは背筋を撓らせ、ふるふると頭を振った。けれども、そんな言動とは裏腹に、内壁はもっと欲しいとでも言うようにきゅう、とその指を食い締める。リュシーの腰がゆらりと揺れる。先を望むみたいに粘膜が絡みつく。
「――やっぱりな」
ロイは隻眼を僅かに眇め、掠れた声で囁いた。ぎらついた金の瞳に、いっそう高揚した色が灯る。
中から煽る動きに合わせて、リュシーが吐息を震わせたとき、ロイは不意に手を止め、一気に指を引き抜いた。
「ぁ……っ、……!」
一方的に高められ、途中で放り出されて、もどかしいように戦慄くリュシーの唇。とっさに開きかけた瞼は、けれどもなけなしの理性がすぐに引き下ろした。
「挿れるから、ゆっくり息してろ」
そんな反応に確信を得たロイは、急くようにリュシーの腰を支え、手早く取り出した自身の先端を目の前の窪みに触れさせる。そのままぐっと腰を押し進めれば、僅かに開いていただけの入り口が、ロイの屹立に添って広がっていった。
「いっ……」
「できるだけ、優しくしたいところだけど――」
「べ、つに……優しくなんて、しなくていいですっ……」
リュシーの呼気がひくりと引き攣る。
限界近くまでひっぱられた皮膚から、ぴりぴりとした痛みが走る。
それでもまだロイのそれは収まりきっていない。収まりきっていないどころか、ほんの序盤にすぎないかもしれない。
そう思うと今更怯んでしまいそうになるけれど、例えばいまここでやめろと言ったところで、もうこの発情しきった狼は止まらないだろう。
一旦手を止め、また動かしてみる。狙いを定めて、同じ場所を圧迫する。
すると口で答えるより先に、リュシーの身体が跳ねて応えた。
「やっ――…」
「ってことはもしかして……」
項にかかる青い髪を鼻先でかき分け、あらわにさせた生え際に舌を這わせる。その一方で、リュシーが反応した場所を再度試すように刺激した。
「あぁっ、や、やめっ……!」
とたんにリュシーは背筋を撓らせ、ふるふると頭を振った。けれども、そんな言動とは裏腹に、内壁はもっと欲しいとでも言うようにきゅう、とその指を食い締める。リュシーの腰がゆらりと揺れる。先を望むみたいに粘膜が絡みつく。
「――やっぱりな」
ロイは隻眼を僅かに眇め、掠れた声で囁いた。ぎらついた金の瞳に、いっそう高揚した色が灯る。
中から煽る動きに合わせて、リュシーが吐息を震わせたとき、ロイは不意に手を止め、一気に指を引き抜いた。
「ぁ……っ、……!」
一方的に高められ、途中で放り出されて、もどかしいように戦慄くリュシーの唇。とっさに開きかけた瞼は、けれどもなけなしの理性がすぐに引き下ろした。
「挿れるから、ゆっくり息してろ」
そんな反応に確信を得たロイは、急くようにリュシーの腰を支え、手早く取り出した自身の先端を目の前の窪みに触れさせる。そのままぐっと腰を押し進めれば、僅かに開いていただけの入り口が、ロイの屹立に添って広がっていった。
「いっ……」
「できるだけ、優しくしたいところだけど――」
「べ、つに……優しくなんて、しなくていいですっ……」
リュシーの呼気がひくりと引き攣る。
限界近くまでひっぱられた皮膚から、ぴりぴりとした痛みが走る。
それでもまだロイのそれは収まりきっていない。収まりきっていないどころか、ほんの序盤にすぎないかもしれない。
そう思うと今更怯んでしまいそうになるけれど、例えばいまここでやめろと言ったところで、もうこの発情しきった狼は止まらないだろう。
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