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第14章

やつれる顔

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岡田の家で同棲を始めて3ヶ月。
愛する彼氏のために、リサは頑張った。
洗濯、皿洗い、掃除も全て完璧にこなした。
そのかいあって、岡田はリサを本気で愛した。
溺愛という言葉が合うほど、かわいがる。
「命を懸けてリサを一生離さない」
「ええ」
自分に執着する岡田を愛おしく思う。
こんなにも深い愛情で繋がった人はいない。
心の底から愛し合い、お互いを認め合える彼氏。
そんな恋人を求めていた。
ただ、たまに些細なことでキレるところが残念と感じる。
「でも、完璧な人なんていないんだから・・・」
そう思うようにして、リサは自分の中でうまく気持ちをコントロールした。

トルルルルルッ
今日も決まった時間に岡田から電話が鳴る。
「はい」
「今、どこにいる?」
「家よ」
「そうか。午後から買い物か?」
「ええ。今日の夕食はなにがいい?」
「あ、今日は飲み会なんだ。帰りが遅くなるから」
「そう・・・わかったわ」
プツッ
一方的に電話が切れた。
ここ数日間、岡田の帰りが遅くなることが多い。
同棲を始めた頃は帰りが早かったというのに。
近頃は深夜に帰宅する日が増えた。
「仕事なんだから仕方ないよね」
1人で夕食を食べることも増えて、簡単に料理を作って食べる。
話し相手もいない孤独な日々。
そのせいか、顔がやつれてしまった。
近所の人からは「病気?」と聞かれてしまった。
そう聞かれるのが嫌になり、最近はあまり外出しなくなった。
岡田は妊娠していて危険だから、仕事は辞めた方がいいというから辞めた。
だが、ずっと家にいる毎日は気分が落ち込む。
もし、岡田と結婚したら・・・こんな生活がずっと続くのだろうか。
そして、やたらと近所に首を突っ込むご近所とも付き合わなければならない。
「結婚って・・・面倒くさいのかな」
リサは現実を見て、独身のままの方が気楽かもと思うようになる。

次回に続く・・・

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