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悔い
2.自壊
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「父さ…」
「手紙を、読んでもらおうか」
「…うん、そうだね」
近くで走る音が聞こえる。
遠くなる音は聞こえなくなった。
「よかった」
温かい何かが落ちている。
「よかった」
強く握られた手は濡れている。
泣いている?
泣きたいときは泣くのが一番だ。
疲れはするが、一時でも痛みから逃れられるから。
痛みを明日へ持ち越すよりはいいから。
どうか、今は、泣いてください。
なぜか動かない体だが、指先に少しだけ力をこめた。
疲れたので少し眠ることにする。
原因から離れることも癒す方法だ。
もし私が原因なら、眠れば用はなくなる。
どこかへ行きやすいはずだと願う。
冷たい空気に目を開けると、カーテンから月明かりが見える。
周囲を見渡すが、ここがどこか分からない。
動かそうとすれば軋む体。
意識をとがらせ動かそうとするが、難しい。
「…ん、あ。起きたのか」
「申し訳ありませんが、どちら様ですか?」
私を見る目は大きく開かれる。
目が覚めたら知らない人がいるのだから、聞いてもいいだろう。
「記憶が、ない、のか?」
「記憶、ですか?私は…誰ですか?
ここはどこですか?」
考えたが分からない。
思ったままを口にすると、青年は口を堅く閉ざした。
「質問には答えますが、まず医者を呼んできます」
青年は、退室して間もなく医者を連れ戻った。
医者と話をして場所と目的はわかった。
私が誰かも説明はしてもらったが、受け止めきれない。
医者が退室した後、青年は立ち上がる。
私が上半身を起こそうとすると手伝ってくれた。
「ありがとうございます」
「いえ。いつものことですから」
笑みを浮かべ、
近くにあった机に置かれている複数の手紙を私に渡す。
すでに開封されて、何度も読み返されていた気配が見える。
「この棚にある物は、全てあなたの物です。
見てください」
よく見ると引き出しがついていた。
おそらく、他にも何かがあるのだろう。
上には書きかけの手紙がある。
渡された手紙の中の一人に宛てている。
言われたとおりに読んでみる。
いつの間にか、なぜか涙が出ていた。
「手紙を、読んでもらおうか」
「…うん、そうだね」
近くで走る音が聞こえる。
遠くなる音は聞こえなくなった。
「よかった」
温かい何かが落ちている。
「よかった」
強く握られた手は濡れている。
泣いている?
泣きたいときは泣くのが一番だ。
疲れはするが、一時でも痛みから逃れられるから。
痛みを明日へ持ち越すよりはいいから。
どうか、今は、泣いてください。
なぜか動かない体だが、指先に少しだけ力をこめた。
疲れたので少し眠ることにする。
原因から離れることも癒す方法だ。
もし私が原因なら、眠れば用はなくなる。
どこかへ行きやすいはずだと願う。
冷たい空気に目を開けると、カーテンから月明かりが見える。
周囲を見渡すが、ここがどこか分からない。
動かそうとすれば軋む体。
意識をとがらせ動かそうとするが、難しい。
「…ん、あ。起きたのか」
「申し訳ありませんが、どちら様ですか?」
私を見る目は大きく開かれる。
目が覚めたら知らない人がいるのだから、聞いてもいいだろう。
「記憶が、ない、のか?」
「記憶、ですか?私は…誰ですか?
ここはどこですか?」
考えたが分からない。
思ったままを口にすると、青年は口を堅く閉ざした。
「質問には答えますが、まず医者を呼んできます」
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私が誰かも説明はしてもらったが、受け止めきれない。
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私が上半身を起こそうとすると手伝ってくれた。
「ありがとうございます」
「いえ。いつものことですから」
笑みを浮かべ、
近くにあった机に置かれている複数の手紙を私に渡す。
すでに開封されて、何度も読み返されていた気配が見える。
「この棚にある物は、全てあなたの物です。
見てください」
よく見ると引き出しがついていた。
おそらく、他にも何かがあるのだろう。
上には書きかけの手紙がある。
渡された手紙の中の一人に宛てている。
言われたとおりに読んでみる。
いつの間にか、なぜか涙が出ていた。
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