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他様生
4.生人形
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薄暗い部屋。
広いベッドの前。
男は無表情でベッドに座り、待っている。
「ほら。仕事だ。脱げ」
「はい。脱ぎます」
冷めた目が、私を見ている。
得られる報酬が高いには、理由がある。そんな基本で、単純な事すら忘れていた。それよりも、取り返しの付かない大きな失敗に焦っていた。
検査キットは陽性。
薄い腹の中に命があると、信じられなかった。
にんしん?なにそれ。アリエナイ。
育てられないのに、どうせデキないと決めつけて、事だけは楽しんでいた罰だろう。
産んでお金だけ貰えばいい、と誰かは言っていた。目先の支払いをするアテのある人ばかりだった。
私には、無い。
どんなときも契約はしていたが、本当に都合だけの関係で。待ち合わせとお別れは、いつもホテルか相手の家だった。目的が達成できない、楽しい事がデキない、都合が合わない私に何かを払う人はいない。
無いなら、作るしかない。デートするだけで高報酬に飛びついた。
でも、結局は相手の上で気持ち良く腰を振っている。
「上手いな。イイ遊び方してたんだ。アバズレ」
「ひゃんっ……ぉく、だめぇえっ…ぃきたく…な、ぁっ…あぁあんっ」
「イケよ。淫乱妊婦。ヤッた金で、ガキ産むんだろ」
「あっ、ぃ、くっ…んっ、ぁ…なかぁあっ…んゃああぁっ…っくぅうううぅっ」
ぐったりと男の肩に身を預ければ、そのまま抱えられた。
「デートは明日まで。料金分は仕事してもらわないと」
「…っ」
拒否権はない。シーツが背中を受け止めて、男の重圧ごと体が沈む。
「飽きるまでは、相手になってやる」
「ありがとう、ございます…んぁああっ」
数カ月後。
出産して身軽になった体で、約束通りに男の相手をする。妊娠中も、産後も世話をしてくれた彼の愛人となった。生きるための環境を得た代わりに、私の体は私のものではなくなった。
ベッドの上。サイドボードに置いたビンから、甘い香りが漂っている。
すでに脱いだ私を見下ろしながら、準備を終えたようだ。なにもしていないまま、すでに硬くなっている肉棒。先を教え込まれた体が順応して、熱く蕩ける。
「また妊娠プレイがしたいから、まずは孕んでもらわないと。
約束の物は?」
男は無表情で、冷めた目で、私を見ている。
「あちらに」
「合ってる。
言ったら、用意してくれただろ」
「はい」
使うのは何度目だろう。理性なんか無くなって、グチャグチャに交わる快楽を思い出す。
「目標金額は…産んだ金が老後の資金になるくらい、か。しっかり楽しませろよ」
甘い液体が腹へ落ちてきた。
男の指先が胸へ、腹を軽く撫でられ絶頂。余韻を感じる前に足の付根へ、陰部の粒核へ。
すでに濡れている穴の浅い場所を撫でられ、気が遠くなる。だが、太ももに一瞬の痛みが走り目が冴える。痛みすら快楽で、強請れば、動けば、気持ち良くなれることを知っている。
「おい、返事は?」
「はぃっ…ぁ、んっ…私の体で…気持ちよくなって、くださぃいいっ」
「有言実行、イイコトだな。褒美だ」
「ぁああっ…んっ……しゃせ、ぃ、きもち、ぃ…っ」
男は無表情で、私を見る。
見慣れた冷めた目に安堵し、身を預けた。
広いベッドの前。
男は無表情でベッドに座り、待っている。
「ほら。仕事だ。脱げ」
「はい。脱ぎます」
冷めた目が、私を見ている。
得られる報酬が高いには、理由がある。そんな基本で、単純な事すら忘れていた。それよりも、取り返しの付かない大きな失敗に焦っていた。
検査キットは陽性。
薄い腹の中に命があると、信じられなかった。
にんしん?なにそれ。アリエナイ。
育てられないのに、どうせデキないと決めつけて、事だけは楽しんでいた罰だろう。
産んでお金だけ貰えばいい、と誰かは言っていた。目先の支払いをするアテのある人ばかりだった。
私には、無い。
どんなときも契約はしていたが、本当に都合だけの関係で。待ち合わせとお別れは、いつもホテルか相手の家だった。目的が達成できない、楽しい事がデキない、都合が合わない私に何かを払う人はいない。
無いなら、作るしかない。デートするだけで高報酬に飛びついた。
でも、結局は相手の上で気持ち良く腰を振っている。
「上手いな。イイ遊び方してたんだ。アバズレ」
「ひゃんっ……ぉく、だめぇえっ…ぃきたく…な、ぁっ…あぁあんっ」
「イケよ。淫乱妊婦。ヤッた金で、ガキ産むんだろ」
「あっ、ぃ、くっ…んっ、ぁ…なかぁあっ…んゃああぁっ…っくぅうううぅっ」
ぐったりと男の肩に身を預ければ、そのまま抱えられた。
「デートは明日まで。料金分は仕事してもらわないと」
「…っ」
拒否権はない。シーツが背中を受け止めて、男の重圧ごと体が沈む。
「飽きるまでは、相手になってやる」
「ありがとう、ございます…んぁああっ」
数カ月後。
出産して身軽になった体で、約束通りに男の相手をする。妊娠中も、産後も世話をしてくれた彼の愛人となった。生きるための環境を得た代わりに、私の体は私のものではなくなった。
ベッドの上。サイドボードに置いたビンから、甘い香りが漂っている。
すでに脱いだ私を見下ろしながら、準備を終えたようだ。なにもしていないまま、すでに硬くなっている肉棒。先を教え込まれた体が順応して、熱く蕩ける。
「また妊娠プレイがしたいから、まずは孕んでもらわないと。
約束の物は?」
男は無表情で、冷めた目で、私を見ている。
「あちらに」
「合ってる。
言ったら、用意してくれただろ」
「はい」
使うのは何度目だろう。理性なんか無くなって、グチャグチャに交わる快楽を思い出す。
「目標金額は…産んだ金が老後の資金になるくらい、か。しっかり楽しませろよ」
甘い液体が腹へ落ちてきた。
男の指先が胸へ、腹を軽く撫でられ絶頂。余韻を感じる前に足の付根へ、陰部の粒核へ。
すでに濡れている穴の浅い場所を撫でられ、気が遠くなる。だが、太ももに一瞬の痛みが走り目が冴える。痛みすら快楽で、強請れば、動けば、気持ち良くなれることを知っている。
「おい、返事は?」
「はぃっ…ぁ、んっ…私の体で…気持ちよくなって、くださぃいいっ」
「有言実行、イイコトだな。褒美だ」
「ぁああっ…んっ……しゃせ、ぃ、きもち、ぃ…っ」
男は無表情で、私を見る。
見慣れた冷めた目に安堵し、身を預けた。
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