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194. ロンド~踊る命~ -11- 延命
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「みふゆの命を延ばす方法があるのか!?」
あきらめかけていた貴之に光がさした。
礼夏が何かを言おうと貴之に向き直った瞬間、黒い影がヒュンッと通り抜けふたりの間を引き裂いた。
大型の黒犬━━━━風見順。
黒犬は礼夏の前に立ち、いまにも飛びかからんと貴之を威嚇して唸っている。
礼夏が黒犬の背を撫で抱きしめた。
姿が薄れてゆく。遠くなっていく。
「礼夏!教えてくれ!どうすれば・・!!」
礼夏━━━━━
飛び起きた薄暗い室内。
時計の針はやがて昼の12時をさそうとしていた。
貴之は深く息を吐いた。
みふゆの命を延ばす方法がある。
それが判っただけでも貴之のなかの刺は和らいだ。
病室に入ると、本橋明理がみふゆと話しながら昼食を並べていた。
みふゆが貴之に「お父さん」と手を振っている。京司朗がみふゆのそばの椅子から立ち上がり一礼をした。
「明理、急にすまんな」
「会長、おはようございます。ご用があればいつでも呼んでください。そうそう、着替えを持って参りました。あちらの付き添い用の部屋にかけてあります」
「そうか、メシ食う前に着替えるか」
貴之は着替えのために付き添い用の別室に入った。
着替えを終えて出てきた貴之の着物は明るめのグレーだ。
「素敵な色ですね。かっこいいです」
「そうか?娘に褒められるってのはやっぱりいいねえ。父親冥利に尽きるぜ」
デレついた表情の貴之を京司朗と本橋明理がクスクスと笑っている。
みふゆを正式に養女としてから、「お父さん」と呼ばれるようになってからは特に、貴之は幸せな顔をする。
「でもお父さん、大丈夫ですか?少ししか寝てないんじゃ・・」
みふゆが壁掛け時計を見て言った。
「ぐっすり寝たから大丈夫だ。おまえは午前中は何をしてたんだ?」
「若・・きょ、京さんが散歩に連れてってくれました」
みふゆは照れた笑顔でほのかに頬を染めた。
「ほお?」
貴之はちろりと京司朗に眼を移した。
「飛田の管理している品種改良のバラがきれいに咲いているので見に行きました」
「この前つぼみだったのが咲いた頃か。俺も後で見に行ってくるか」
「わたしも!もう一回行きたい!・・です」
「よーし、午後にまた見に行くか」
貴之がみふゆの頭を撫でた。
仲睦まじく話すみふゆと貴之に、京司朗は複雑な気持ちだ。嫉妬なのか、貴之の『別』の顔が見えるような気がした。
京司朗は「では、俺は帰ります」と、声をかけた。
貴之が「おお、お疲れさん」と言い、昼食のおかずをつまみ食いして本橋明理に怒られた。みふゆは京司朗に「ありがとうございました」と、ペコリと頭を下げた。
病室から出て行こうとする京司朗を貴之が呼び止めた。
「ちょっと送ってくる。先に食べててくれ」
貴之も京司朗と一緒に病室を出て行った。
「どうしましたか?」
「京、お前、帰ってひと眠りしたら、今夜は矢口を連れてみふゆに付いてくれ。俺は夜、屋敷に帰らにゃならん」
礼夏と会うためには、屋敷の自室に戻ったほうがいいのかもしれない。
みふゆの命を延ばす方法を知りたい。
「今夜の付き添いは明理と姉貴に頼む。お前と矢口はみふゆにバレないようについてくれ。守り刀を忘れるな」
「わかりました」
「姉貴には連絡済みだ。夕方には病院に来る予定だ。俺はお前が来てから帰る」
「みふゆの命を延ばす方法があるのか!?」
あきらめかけていた貴之に光がさした。
礼夏が何かを言おうと貴之に向き直った瞬間、黒い影がヒュンッと通り抜けふたりの間を引き裂いた。
大型の黒犬━━━━風見順。
黒犬は礼夏の前に立ち、いまにも飛びかからんと貴之を威嚇して唸っている。
礼夏が黒犬の背を撫で抱きしめた。
姿が薄れてゆく。遠くなっていく。
「礼夏!教えてくれ!どうすれば・・!!」
礼夏━━━━━
飛び起きた薄暗い室内。
時計の針はやがて昼の12時をさそうとしていた。
貴之は深く息を吐いた。
みふゆの命を延ばす方法がある。
それが判っただけでも貴之のなかの刺は和らいだ。
病室に入ると、本橋明理がみふゆと話しながら昼食を並べていた。
みふゆが貴之に「お父さん」と手を振っている。京司朗がみふゆのそばの椅子から立ち上がり一礼をした。
「明理、急にすまんな」
「会長、おはようございます。ご用があればいつでも呼んでください。そうそう、着替えを持って参りました。あちらの付き添い用の部屋にかけてあります」
「そうか、メシ食う前に着替えるか」
貴之は着替えのために付き添い用の別室に入った。
着替えを終えて出てきた貴之の着物は明るめのグレーだ。
「素敵な色ですね。かっこいいです」
「そうか?娘に褒められるってのはやっぱりいいねえ。父親冥利に尽きるぜ」
デレついた表情の貴之を京司朗と本橋明理がクスクスと笑っている。
みふゆを正式に養女としてから、「お父さん」と呼ばれるようになってからは特に、貴之は幸せな顔をする。
「でもお父さん、大丈夫ですか?少ししか寝てないんじゃ・・」
みふゆが壁掛け時計を見て言った。
「ぐっすり寝たから大丈夫だ。おまえは午前中は何をしてたんだ?」
「若・・きょ、京さんが散歩に連れてってくれました」
みふゆは照れた笑顔でほのかに頬を染めた。
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貴之はちろりと京司朗に眼を移した。
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「この前つぼみだったのが咲いた頃か。俺も後で見に行ってくるか」
「わたしも!もう一回行きたい!・・です」
「よーし、午後にまた見に行くか」
貴之がみふゆの頭を撫でた。
仲睦まじく話すみふゆと貴之に、京司朗は複雑な気持ちだ。嫉妬なのか、貴之の『別』の顔が見えるような気がした。
京司朗は「では、俺は帰ります」と、声をかけた。
貴之が「おお、お疲れさん」と言い、昼食のおかずをつまみ食いして本橋明理に怒られた。みふゆは京司朗に「ありがとうございました」と、ペコリと頭を下げた。
病室から出て行こうとする京司朗を貴之が呼び止めた。
「ちょっと送ってくる。先に食べててくれ」
貴之も京司朗と一緒に病室を出て行った。
「どうしましたか?」
「京、お前、帰ってひと眠りしたら、今夜は矢口を連れてみふゆに付いてくれ。俺は夜、屋敷に帰らにゃならん」
礼夏と会うためには、屋敷の自室に戻ったほうがいいのかもしれない。
みふゆの命を延ばす方法を知りたい。
「今夜の付き添いは明理と姉貴に頼む。お前と矢口はみふゆにバレないようについてくれ。守り刀を忘れるな」
「わかりました」
「姉貴には連絡済みだ。夕方には病院に来る予定だ。俺はお前が来てから帰る」
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