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フランタール脱出編
勇者召喚
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目が覚めるのは全員同時だった。
『ようこそ、勇者様方!!フランタールへ導かれた皆様を心より歓迎します!』
歓迎!?わーい!
……って、ん な わ け ね ぇ だ ろ 。
なんかさぁ…目がギラギラしてるような気がするんだよねぇ…。絶対歓迎じゃないよアレ。女神の奴フラグ立てやがったよな、絶対。良い国に行けるか分からない的なこと言ってたよな!?
結論、女神のせい。
「あの、ここは?」
いち早く復活したのは久城だった。
「初めまして、勇者様方!私はここ、フランタール王国第二王女のリグリス・フランタールと申します。今いるここはフランタール王国王宮の地下にあります、召喚の間と呼ばれる所です。私が皆さんを召喚させて頂きました!皆様にはこれから勇者として魔王を討伐していただきます!」
…うわ、うっさんくさ!!
よし今決めた。私ここ出てく。私が強いか弱いかは分かんないけど、絶対逃げてやる。だって、コイツ謝る気ないよ。寧ろ召喚した私を崇めろばりの態度だよ。せめてさぁ、『こちらの都合で召喚してしまいすみません』くらい言えよ。しかも事情説明もなく魔王を討伐しろだぁ?無い。もう、私的にこの国は無い。絶対出てく。日本人は礼儀を重んじるのです。
「そうですか。とりあえず私達はどうなるんですか?その辺大事なんではっきりさせて下さい。」
りょーたん怖っ!?
王女さんに対し絶対零度の眼差しで冷たく言い放ったのはりょーたんだった。
え、あれガチ切れじゃね?…あー、私と一緒か。りょーたんも気づいたのかな?それにりょーたん礼儀知らず嫌いだから、安易に火は点いたことだろう。
それに対する王女の反応が気になり、視線を向ける。
…って、こっちも怖っ!?笑顔ではあるけど、視線が鋭い。全く笑っていない。私に向かって無礼な…的な?そんな顔だと思う。
「……はい。まず皆さんについてですが、この国の勇者として喚ばれているため、まず皆さんのステータスをこれから確認していきます。伝承によれば勇者は4人。その4人方々を中心にして、皆さんには先ほども言ったように魔王を倒して頂きたいのです。」
…胡散臭。出てく理由追加で。
「…魔王とは?」
「魔王は我々人間族に仇なす存在。この世界の魔物を生み出しているものたちです。魔物は人を襲い、殺します。この世のすべての人間のため、世界を平和にするために、我々は魔王を倒さねばなりません!」
…“人間のため”、ねぇ…。変なところ強調するなぁ。って言うことは他種族はどうでもいいってこと?
─────私みたいな兎人とかさ。
いやぁ、さっきから視界にちょこちょこなんか見えると思ったらウサ耳ですよ。私の種族は兎の獣人らしい。日本だったらイタい奴だけど、ファンタジーなら良し。寧ろよくやった。
「では、皆さん“ステータス”と唱えて下さい!皆さんのステータスが表示されるはずです。出た方から教えて下さい。兵士が確認に参ります。」
ふーん…
「“ステータス”」
──────────────────────
【スメラギ コウノ】
年齢 18
性別 女
種族 兎人
職業 召喚士
〖ステータス〗
MP 1000
攻撃 30
防御 20
魔法 200
素早さ 450(100+100+250)
幸運 500(固定)
〖ユニークスキル〗
アイテムボックスLv.1
魔力制御Lv.—
〖スキル〗
隠蔽Lv.─《看破不可》
看破Lv.─
召喚Lv.1
索敵Lv.1
暗殺術Lv.1
忍び足Lv.1
疾駆Lv.1
短剣術Lv.1
闇魔法Lv.1
──────────────────────
召喚士?暗殺者の間違いじゃないの?スキル的に。そう思った私、おかしくないよね?
そして、ステータスを見た瞬間に何とも形容しがたい怖気が背筋を走った。
……なんか嫌な予感がする。
《看破》で皆のステータスを覗く。皆ごめん。
──────────────────────
【クシロ マサキ】
年齢 18
性別 男
種族 人間
職業 勇者
〖ステータス〗
MP 300
攻撃 300
防御 200
魔法 200
素早さ 150
幸運 50(固定)
〖スキル〗
鑑定Lv.1
剣術Lv.1
盾Lv.1
光魔法Lv.1
全魔法耐性Lv.1
統率Lv.1
体術Lv.1
索敵Lv.1
限界突破Lv.1
──────────────────────
………。え。久城強くね?ちょ、他の人は!?
──────────────────────
【セガワ リョウ】
年齢 25
性別 男
種族 闇妖精
職業 暗殺者
〖ステータス〗
MP 500
攻撃 100
防御 50
魔法 500
素早さ 200
幸運 20(固定)
〖スキル〗
隠蔽Lv.─
隠密Lv.1
風魔法Lv.1
短剣術Lv.1
弓術Lv.1
忍び足Lv.1
索敵Lv.1
──────────────────────
……。あれぇ…。
一応他の人のも見たけど基本皆ステータス100くらい。もしかせんとも私弱い?でも一番素早いし!運いいし!
それにしてもスキルの数が人によって違うけど、何か意味があるのかね?
……で、肝心の王女様は?
──────────────────────
【リグリス・フランタール】
年齢 15
性別 女
種族 人間
職業 第二王女
WARNING!!《隠蔽の首飾り》装備中!!
〖ステータス〗
MP 200
攻撃 15
防御 10
魔法 350
素早さ 25
幸運 25(固定)
〖スキル〗
礼儀作法Lv.7
ダンスLv.7
火魔法Lv.10
風魔法Lv.6
《異世界召喚Lv.15》
《隷属化Lv.30》
──────────────────────
…うん。魔法が凄いっていうのと、ヤバい奴って事だけは分かった。
隷属化のレベル高くない!?絶対ダメだって!響きからしてヤバいって!装備中の首飾りも明らかに危険って《看破》さんが言ってる!!
とりあえず、自分のステータス隠蔽アンド改ざんしないとマズい。えーっと……
──────────────────────
【スメラギ コウノ】
年齢 18
性別 女
種族 兎人
職業 召喚士
〖ステータス〗
MP 200(1000)
攻撃 30
防御 20
魔法 200
素早さ 100(450)
幸運 100(500)(固定)
〖ユニークスキル〗
アイテムボックスLv.1
〖スキル〗
召喚Lv.1
疾駆Lv.1
短剣術Lv.1
索敵Lv.1
──────────────────────
こんな感じかなぁ…。ちょっと幸運な兎人ってことで。てか隠蔽したらスッゴい弱いな私。スキルも載せて良さげなのだけチョイス。アイテムボックスは皆が持っていたので乗せたままでおk。皆スキルの数4~5が平均だし丁度良かった。私と、りょーたんと、久城含む勇者たちが持ち数異常なだけだし。
「そろそろ、確認しに行ってもよろしいですか?」
え、来ちゃうの。ヤバいなぁ…怖いなぁ。あ、でもコレを理由にここ出れるかも!
そのとき私の横に誰かが近寄って来た。
「おい、皇。」
「ん?あぁ、りょーたんか。どうしたの?」
「情報」
「りょ。」
ひそひそと二人で情報交換を始める。
「…そのりょーたん呼びをいい加減止めろ。…まぁいい、それよりもステータス、どうだった?」
「んー…多分激弱?攻撃力とか30しかないし職業もよく分かんないし。」
「30?それは何というか…弱いな。」
「やっぱり?運はいいんだけどね…てかりょーたん耳伸びてるけど」
「種族。ダークエルフ?だとよ。」
「おおぅ、ファンタジーですなぁ…」
「…お前、あの王女共どう思う?」
「ヤバい。あれ、ダメな奴だと思う。だから私ここ出るよ。第二の人生だし好きに生きたい。」
「そうか…お前の勘よく当たるんだよなぁ…」
ごめん、今回は勘じゃなくてマジでヤバいんだよ、りょーたん。
「てか俺一応教師ってことは、こいつら引率しなきゃいけねえのか?」
「え?異世界来ちゃったし、後は自己責任じゃね?しなくて良いっしょ…てかそもそも、勇者云々言ってるあのオージョサマが引率させてくれると?」
「ねーわ。よし、こっからは俺は教師じゃないってことで。」
「おー、これでりょーたん呼びが公式に」
「ならねぇよ。」
「では、最後のそこのお二人、ステータスを見せて下さい。」
ひそひそ話はここで終了。結局何の情報も交換できないまま、私達の番が来た。
『ようこそ、勇者様方!!フランタールへ導かれた皆様を心より歓迎します!』
歓迎!?わーい!
……って、ん な わ け ね ぇ だ ろ 。
なんかさぁ…目がギラギラしてるような気がするんだよねぇ…。絶対歓迎じゃないよアレ。女神の奴フラグ立てやがったよな、絶対。良い国に行けるか分からない的なこと言ってたよな!?
結論、女神のせい。
「あの、ここは?」
いち早く復活したのは久城だった。
「初めまして、勇者様方!私はここ、フランタール王国第二王女のリグリス・フランタールと申します。今いるここはフランタール王国王宮の地下にあります、召喚の間と呼ばれる所です。私が皆さんを召喚させて頂きました!皆様にはこれから勇者として魔王を討伐していただきます!」
…うわ、うっさんくさ!!
よし今決めた。私ここ出てく。私が強いか弱いかは分かんないけど、絶対逃げてやる。だって、コイツ謝る気ないよ。寧ろ召喚した私を崇めろばりの態度だよ。せめてさぁ、『こちらの都合で召喚してしまいすみません』くらい言えよ。しかも事情説明もなく魔王を討伐しろだぁ?無い。もう、私的にこの国は無い。絶対出てく。日本人は礼儀を重んじるのです。
「そうですか。とりあえず私達はどうなるんですか?その辺大事なんではっきりさせて下さい。」
りょーたん怖っ!?
王女さんに対し絶対零度の眼差しで冷たく言い放ったのはりょーたんだった。
え、あれガチ切れじゃね?…あー、私と一緒か。りょーたんも気づいたのかな?それにりょーたん礼儀知らず嫌いだから、安易に火は点いたことだろう。
それに対する王女の反応が気になり、視線を向ける。
…って、こっちも怖っ!?笑顔ではあるけど、視線が鋭い。全く笑っていない。私に向かって無礼な…的な?そんな顔だと思う。
「……はい。まず皆さんについてですが、この国の勇者として喚ばれているため、まず皆さんのステータスをこれから確認していきます。伝承によれば勇者は4人。その4人方々を中心にして、皆さんには先ほども言ったように魔王を倒して頂きたいのです。」
…胡散臭。出てく理由追加で。
「…魔王とは?」
「魔王は我々人間族に仇なす存在。この世界の魔物を生み出しているものたちです。魔物は人を襲い、殺します。この世のすべての人間のため、世界を平和にするために、我々は魔王を倒さねばなりません!」
…“人間のため”、ねぇ…。変なところ強調するなぁ。って言うことは他種族はどうでもいいってこと?
─────私みたいな兎人とかさ。
いやぁ、さっきから視界にちょこちょこなんか見えると思ったらウサ耳ですよ。私の種族は兎の獣人らしい。日本だったらイタい奴だけど、ファンタジーなら良し。寧ろよくやった。
「では、皆さん“ステータス”と唱えて下さい!皆さんのステータスが表示されるはずです。出た方から教えて下さい。兵士が確認に参ります。」
ふーん…
「“ステータス”」
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【スメラギ コウノ】
年齢 18
性別 女
種族 兎人
職業 召喚士
〖ステータス〗
MP 1000
攻撃 30
防御 20
魔法 200
素早さ 450(100+100+250)
幸運 500(固定)
〖ユニークスキル〗
アイテムボックスLv.1
魔力制御Lv.—
〖スキル〗
隠蔽Lv.─《看破不可》
看破Lv.─
召喚Lv.1
索敵Lv.1
暗殺術Lv.1
忍び足Lv.1
疾駆Lv.1
短剣術Lv.1
闇魔法Lv.1
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召喚士?暗殺者の間違いじゃないの?スキル的に。そう思った私、おかしくないよね?
そして、ステータスを見た瞬間に何とも形容しがたい怖気が背筋を走った。
……なんか嫌な予感がする。
《看破》で皆のステータスを覗く。皆ごめん。
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【クシロ マサキ】
年齢 18
性別 男
種族 人間
職業 勇者
〖ステータス〗
MP 300
攻撃 300
防御 200
魔法 200
素早さ 150
幸運 50(固定)
〖スキル〗
鑑定Lv.1
剣術Lv.1
盾Lv.1
光魔法Lv.1
全魔法耐性Lv.1
統率Lv.1
体術Lv.1
索敵Lv.1
限界突破Lv.1
──────────────────────
………。え。久城強くね?ちょ、他の人は!?
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【セガワ リョウ】
年齢 25
性別 男
種族 闇妖精
職業 暗殺者
〖ステータス〗
MP 500
攻撃 100
防御 50
魔法 500
素早さ 200
幸運 20(固定)
〖スキル〗
隠蔽Lv.─
隠密Lv.1
風魔法Lv.1
短剣術Lv.1
弓術Lv.1
忍び足Lv.1
索敵Lv.1
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……。あれぇ…。
一応他の人のも見たけど基本皆ステータス100くらい。もしかせんとも私弱い?でも一番素早いし!運いいし!
それにしてもスキルの数が人によって違うけど、何か意味があるのかね?
……で、肝心の王女様は?
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【リグリス・フランタール】
年齢 15
性別 女
種族 人間
職業 第二王女
WARNING!!《隠蔽の首飾り》装備中!!
〖ステータス〗
MP 200
攻撃 15
防御 10
魔法 350
素早さ 25
幸運 25(固定)
〖スキル〗
礼儀作法Lv.7
ダンスLv.7
火魔法Lv.10
風魔法Lv.6
《異世界召喚Lv.15》
《隷属化Lv.30》
──────────────────────
…うん。魔法が凄いっていうのと、ヤバい奴って事だけは分かった。
隷属化のレベル高くない!?絶対ダメだって!響きからしてヤバいって!装備中の首飾りも明らかに危険って《看破》さんが言ってる!!
とりあえず、自分のステータス隠蔽アンド改ざんしないとマズい。えーっと……
──────────────────────
【スメラギ コウノ】
年齢 18
性別 女
種族 兎人
職業 召喚士
〖ステータス〗
MP 200(1000)
攻撃 30
防御 20
魔法 200
素早さ 100(450)
幸運 100(500)(固定)
〖ユニークスキル〗
アイテムボックスLv.1
〖スキル〗
召喚Lv.1
疾駆Lv.1
短剣術Lv.1
索敵Lv.1
──────────────────────
こんな感じかなぁ…。ちょっと幸運な兎人ってことで。てか隠蔽したらスッゴい弱いな私。スキルも載せて良さげなのだけチョイス。アイテムボックスは皆が持っていたので乗せたままでおk。皆スキルの数4~5が平均だし丁度良かった。私と、りょーたんと、久城含む勇者たちが持ち数異常なだけだし。
「そろそろ、確認しに行ってもよろしいですか?」
え、来ちゃうの。ヤバいなぁ…怖いなぁ。あ、でもコレを理由にここ出れるかも!
そのとき私の横に誰かが近寄って来た。
「おい、皇。」
「ん?あぁ、りょーたんか。どうしたの?」
「情報」
「りょ。」
ひそひそと二人で情報交換を始める。
「…そのりょーたん呼びをいい加減止めろ。…まぁいい、それよりもステータス、どうだった?」
「んー…多分激弱?攻撃力とか30しかないし職業もよく分かんないし。」
「30?それは何というか…弱いな。」
「やっぱり?運はいいんだけどね…てかりょーたん耳伸びてるけど」
「種族。ダークエルフ?だとよ。」
「おおぅ、ファンタジーですなぁ…」
「…お前、あの王女共どう思う?」
「ヤバい。あれ、ダメな奴だと思う。だから私ここ出るよ。第二の人生だし好きに生きたい。」
「そうか…お前の勘よく当たるんだよなぁ…」
ごめん、今回は勘じゃなくてマジでヤバいんだよ、りょーたん。
「てか俺一応教師ってことは、こいつら引率しなきゃいけねえのか?」
「え?異世界来ちゃったし、後は自己責任じゃね?しなくて良いっしょ…てかそもそも、勇者云々言ってるあのオージョサマが引率させてくれると?」
「ねーわ。よし、こっからは俺は教師じゃないってことで。」
「おー、これでりょーたん呼びが公式に」
「ならねぇよ。」
「では、最後のそこのお二人、ステータスを見せて下さい。」
ひそひそ話はここで終了。結局何の情報も交換できないまま、私達の番が来た。
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