4 / 10
フランタール脱出編
隠蔽工作のお時間です
しおりを挟む
私とりょーたんの番が来た。
「では、ステータスをお願いします。」
私とりょーたんはステータスのウィンドウを他人にも見えるように設定して王女に見せる。
「……これは…その、何といいますか…本当に異世界召喚で喚ばれた方ですか?失礼ながら、2人共弱すぎですよ?2人共ほとんどのステータスが二桁、それも半分もいってません…しかも、片方の方は職業が召喚士とは…役立たずではありませんか。」
やっぱり?てか、召喚士って不遇職なの?聞いた感じはかっこいいのになぁ。………って、あれ?なんかおかしくね?りょーたんって確かほぼオール三桁じゃなかった?なのに二桁前半?
りょーたんをもう一度《看破》する。
…ステータスがオール40になっていた。隠蔽スキル使ってるし!?えー…と、とりあえず王女様に聞きたいことを聞くことにしよう。
「あの、王女様。召喚士ってどんな職業なんですか?なんだかすごく不遇職みたいな言い方でしたけど」
「……召喚士は魔導書がないと何も出来ないんですよ。Dランクの魔導書なら各地のダンジョンでいくらでも出るんですが、Aランクにもなると世界に数える位しかありません。それに、召喚士に必要なのは白紙の魔導書と呼ばれるもので、ダンジョンから出る魔導書は基本ほとんどが魔法使いの補助用の文字の書かれたものです。更に言えば、例え白紙の魔導書が手に入っても何が召喚できるようになるかは分かりません。参考までに、Dランクの魔導書で召喚できるのはネズミや虫、良くて犬や猿だと聞きます。役に立ったと明言できるのは、Bランクの白紙の魔導書で多くの薬草を召喚できるようになった者くらいです……故に、召喚士が適性職業として出てしまった者はゆえん役立たずと呼ばれます。」
……想像以上に不遇職らしい。皆の視線が痛い。同情と嘲笑が半々くらいでとんでくる。
「もういいですか?それでは次へ進みます。次に皆さん“アイテムボックス”と唱えて下さい。これはあくまでもアイテムボックスが開けるかの確認です。」
……“アイテムボックス”。
目の前に不思議な渦のような空間の歪みが現れる。おぉ、開いた。これがアイテムボックスか。
王女曰わく、召喚された者は全員開けるらしい。この世界でアイテムボックス持ちは数少ないため、非常に重宝されるとか。
「……ん?」
アイテムボックスの中に何かある。誰もみていないのを確認した上でちら見程度に取り出す。
…あ。……あとで見よう。ちゃんと見よう。絶対見ないとヤバい。
「…皇、大丈夫か?」
「…久城かぁ。大丈夫ー。まぁ、なんとかなるさぁー。気にしない気にしない!勇者なんでしょう?久城の方こそ大丈夫?」
「あぁ、俺は大丈夫だ。…何かあったら言えよ?」
「あー、うん。何かごめんねぇ。ありがとう。ほら、女子の視線が痛いし怖いので戻った戻った。」
「…あぁ。」
その後は、今日はこれまでと部屋を与えられる事になった。2人一部屋。男子20の女子9。じゃんけんに勝った女子が一人部屋を手に入れていたが、知らない場所で一人は不安なんだろう、結局メイドさんに頼んで3人部屋にしてもらっていた。
皆が部屋に向かって歩き出した時、最後尾にいた私を王女が呼び止めた。
「あぁ、あなたは少しお話がありますので残ってください。」
強制イベント発生。王女様とお話です。めんどいなぁ。
扉が閉まり、王女様達の冷たい視線が突き刺さる。とうとう隠さなくなったよ、こいつら。
ならばここは先手必勝。少しでもこちらに有利な条件を取り付けなきゃ!
「あの、王女様。王女様が言いたいのは、…その、私が役立たずだと言われたことと関係があるのですよね?」
「なんだ、分かっているでは無いですか。そうです。使えない奴は要りませんわ。しかも獣人。厄介払いができて丁度いいですし、さっさと貴方には出ていって欲しいんですの。」
うわ、黒っ。でも負けられないんだよね。
「でしたら、3日の猶予をいただけませんか?私は召喚されたばかりでこの世界のことを何も知りません。3日の猶予とその3日間の図書室に通う許可、そして当面…1ヶ月程度で構いません、手切れ金をくださるなら、3日後に出て行きます。」
「はぁ?何故崇高なる私が獣人なんぞにそんな猶予を与えなければいけませんの?本来であればその身を切り刻んで家畜の餌にでもしてやりたいくらいですのに!!勇者様の身内だから温情を掛けてやっているのです、身の程を知りなさい!」
…化けの皮剥がれてんぞー。後でりょーたんにも教えてあげよーっと。腹立ったし、ちょっと煽ってみようかな。
「え?その崇高なる王女様が喚びだした者への責任も持てないんですか?偉大で懐の広い方でしたらこの程度してくれて当然では?」
「!!…いいですわ。許可してあげます。偉大で懐の広い私ですもの。この位してあげて当然の施しですわ!」
……予想以上に上手くいって寧ろ私の方が困惑してしまった。この子意外とチョロいな。お姉さんは将来が心配です。
この後案内されて部屋に行くと、相部屋の子は別の部屋に行っているらしく誰も居なかった。
今がチャンスかな…。アイテムボックスを開き、入っていた物を取り出した。
「わお、きれー」
純白の皮表紙に金の縁取りの本。中身は真っ白。
“白紙の魔導書”ってコレじゃね?違う?そうだよね?
……で、どうすんの?あれか?魔力的なのを流すとか?流すってどうやんの?……やっぱりつんだかも。
「王女サマ曰く“獣人ごとき”、か…。ここがもしアンチ獣人国家ではなく、人間至上主義国家の場合…」
ダークエルフのりょーたんを始め、29人中16人が人外…私みたく放逐で済めばいいけど、他のみんなは雑魚認定されていない…王女サマのスキルと相まって嫌な予感しかしないね。りょーたんはどうなんだろう、放逐勧告来たのかな?確認せねば。
とりあえず今日は疲れたから就寝。おやすみなさーい。ふかふかのベットの中に飛び込む。
…本のことは明日図書室で調べよう。あんなクズ王女に負けてなどやるものか。
そう決意して、私は目を閉じた。
「では、ステータスをお願いします。」
私とりょーたんはステータスのウィンドウを他人にも見えるように設定して王女に見せる。
「……これは…その、何といいますか…本当に異世界召喚で喚ばれた方ですか?失礼ながら、2人共弱すぎですよ?2人共ほとんどのステータスが二桁、それも半分もいってません…しかも、片方の方は職業が召喚士とは…役立たずではありませんか。」
やっぱり?てか、召喚士って不遇職なの?聞いた感じはかっこいいのになぁ。………って、あれ?なんかおかしくね?りょーたんって確かほぼオール三桁じゃなかった?なのに二桁前半?
りょーたんをもう一度《看破》する。
…ステータスがオール40になっていた。隠蔽スキル使ってるし!?えー…と、とりあえず王女様に聞きたいことを聞くことにしよう。
「あの、王女様。召喚士ってどんな職業なんですか?なんだかすごく不遇職みたいな言い方でしたけど」
「……召喚士は魔導書がないと何も出来ないんですよ。Dランクの魔導書なら各地のダンジョンでいくらでも出るんですが、Aランクにもなると世界に数える位しかありません。それに、召喚士に必要なのは白紙の魔導書と呼ばれるもので、ダンジョンから出る魔導書は基本ほとんどが魔法使いの補助用の文字の書かれたものです。更に言えば、例え白紙の魔導書が手に入っても何が召喚できるようになるかは分かりません。参考までに、Dランクの魔導書で召喚できるのはネズミや虫、良くて犬や猿だと聞きます。役に立ったと明言できるのは、Bランクの白紙の魔導書で多くの薬草を召喚できるようになった者くらいです……故に、召喚士が適性職業として出てしまった者はゆえん役立たずと呼ばれます。」
……想像以上に不遇職らしい。皆の視線が痛い。同情と嘲笑が半々くらいでとんでくる。
「もういいですか?それでは次へ進みます。次に皆さん“アイテムボックス”と唱えて下さい。これはあくまでもアイテムボックスが開けるかの確認です。」
……“アイテムボックス”。
目の前に不思議な渦のような空間の歪みが現れる。おぉ、開いた。これがアイテムボックスか。
王女曰わく、召喚された者は全員開けるらしい。この世界でアイテムボックス持ちは数少ないため、非常に重宝されるとか。
「……ん?」
アイテムボックスの中に何かある。誰もみていないのを確認した上でちら見程度に取り出す。
…あ。……あとで見よう。ちゃんと見よう。絶対見ないとヤバい。
「…皇、大丈夫か?」
「…久城かぁ。大丈夫ー。まぁ、なんとかなるさぁー。気にしない気にしない!勇者なんでしょう?久城の方こそ大丈夫?」
「あぁ、俺は大丈夫だ。…何かあったら言えよ?」
「あー、うん。何かごめんねぇ。ありがとう。ほら、女子の視線が痛いし怖いので戻った戻った。」
「…あぁ。」
その後は、今日はこれまでと部屋を与えられる事になった。2人一部屋。男子20の女子9。じゃんけんに勝った女子が一人部屋を手に入れていたが、知らない場所で一人は不安なんだろう、結局メイドさんに頼んで3人部屋にしてもらっていた。
皆が部屋に向かって歩き出した時、最後尾にいた私を王女が呼び止めた。
「あぁ、あなたは少しお話がありますので残ってください。」
強制イベント発生。王女様とお話です。めんどいなぁ。
扉が閉まり、王女様達の冷たい視線が突き刺さる。とうとう隠さなくなったよ、こいつら。
ならばここは先手必勝。少しでもこちらに有利な条件を取り付けなきゃ!
「あの、王女様。王女様が言いたいのは、…その、私が役立たずだと言われたことと関係があるのですよね?」
「なんだ、分かっているでは無いですか。そうです。使えない奴は要りませんわ。しかも獣人。厄介払いができて丁度いいですし、さっさと貴方には出ていって欲しいんですの。」
うわ、黒っ。でも負けられないんだよね。
「でしたら、3日の猶予をいただけませんか?私は召喚されたばかりでこの世界のことを何も知りません。3日の猶予とその3日間の図書室に通う許可、そして当面…1ヶ月程度で構いません、手切れ金をくださるなら、3日後に出て行きます。」
「はぁ?何故崇高なる私が獣人なんぞにそんな猶予を与えなければいけませんの?本来であればその身を切り刻んで家畜の餌にでもしてやりたいくらいですのに!!勇者様の身内だから温情を掛けてやっているのです、身の程を知りなさい!」
…化けの皮剥がれてんぞー。後でりょーたんにも教えてあげよーっと。腹立ったし、ちょっと煽ってみようかな。
「え?その崇高なる王女様が喚びだした者への責任も持てないんですか?偉大で懐の広い方でしたらこの程度してくれて当然では?」
「!!…いいですわ。許可してあげます。偉大で懐の広い私ですもの。この位してあげて当然の施しですわ!」
……予想以上に上手くいって寧ろ私の方が困惑してしまった。この子意外とチョロいな。お姉さんは将来が心配です。
この後案内されて部屋に行くと、相部屋の子は別の部屋に行っているらしく誰も居なかった。
今がチャンスかな…。アイテムボックスを開き、入っていた物を取り出した。
「わお、きれー」
純白の皮表紙に金の縁取りの本。中身は真っ白。
“白紙の魔導書”ってコレじゃね?違う?そうだよね?
……で、どうすんの?あれか?魔力的なのを流すとか?流すってどうやんの?……やっぱりつんだかも。
「王女サマ曰く“獣人ごとき”、か…。ここがもしアンチ獣人国家ではなく、人間至上主義国家の場合…」
ダークエルフのりょーたんを始め、29人中16人が人外…私みたく放逐で済めばいいけど、他のみんなは雑魚認定されていない…王女サマのスキルと相まって嫌な予感しかしないね。りょーたんはどうなんだろう、放逐勧告来たのかな?確認せねば。
とりあえず今日は疲れたから就寝。おやすみなさーい。ふかふかのベットの中に飛び込む。
…本のことは明日図書室で調べよう。あんなクズ王女に負けてなどやるものか。
そう決意して、私は目を閉じた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
事務仕事しかできない無能?いいえ、空間支配スキルです。~勇者パーティの事務員として整理整頓していたら、いつの間にか銅像が立っていました~
水月
恋愛
「在庫整理しかできない無能は不要だ」
第一王子から、晩餐会の場で婚約破棄と国外追放を告げられた公爵令嬢ユズハ。
彼女のギフト【在庫整理】は、荷物の整理しかできないハズレスキルだと蔑まれていた。
だが、彼女は知っていた。
その真価は、指定空間内のあらゆる物質の最適化であることを。
追放先で出会った要領の悪い勇者パーティに対し、ユズハは事務的に、かつ冷徹に最適化を開始する。
「勇者様、右腕の筋肉配置を効率化しました」
「魔王の心臓、少し左にずらしておきましたね」
戦場を、兵站を、さらには魔王の命までをも在庫として処理し続けた結果、彼女はいつしか魔王討伐勇者パーティの一人として、威圧感溢れる銅像にまでなってしまう。
効率を愛する事務屋令嬢は、自分を捨てた国を不良債権として切り捨て、再出発する。
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる