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過去から未来へ
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人間と吸血鬼を見分けることは不可能だ。そう教えてくれたのは、自らも吸血鬼だと言ったあの刑事だ。私が病院を出て祖母に引き取られる事が決まり、当時暮らしていた神奈川の片田舎から祖母の住んでいた、ここ横浜へと向かう際に彼は他の刑事を数人連れて駅まで見送りに来てくれた。私は吸血鬼である彼の事が怖くてたまらず、迎えに来てくれた祖母の背中に隠れるようにして、刑事の顔を見ないようにしていた。彼がいつ、あの男のように赤く燃えたぎる欲望のみを瞳に映し出すのではと、それが怖くて仕方なかった。あからさまに彼を避けても、彼はそれを気にする素振りも見せず、私から一定の距離を保って立っていた。
そして祖母が席を外した時、祖母の代わりに隣にいてくれた女性の刑事を間に挟むように立ち、私から目を逸らしたまま口を開いた。
「片瀬さん、少しだけいいかな」
戸惑って隣の警官を見れば、優しく微笑んで頷いてくれた。周りに数人の刑事がいたこと、そして彼が意図的に私から距離を開けてくれている事にいくらか安心をして、私はどうぞと答えた。
「今回の事件はとても珍しいケースだと、知っておいて欲しい。多くの吸血鬼は、人を傷付ける事を恐れている場合が多い。君が吸血鬼と聞いて何を想像するかはわからないが、吸血鬼は……私達は、人を殺めて血を飲んだりはしない」
彼が少しだけ振り返り肩越しに私を見たのがわかったが、私は顔を上げなかった。少しだけ話しを止めた彼はまた私から視線を逸らし、話を続けた。
「吸血鬼と呼ばれるくらいだから、全く血を飲まないわけではない。だが前にも話したように、この世には君が思っているよりも多く吸血鬼が存在しているんだ。医者や警察、そういった人の安全や健康に携わる職業の上層部は、その存在を認識している」
彼が何故そんな話をするのか、何の意図があるのか、そんな事を考えようともしなかった私は、漠然とその言葉を聞いていた。
「吸血鬼は定期的な通院が義務付けられている。君の家族を奪った男が血の匂いに惑わされなかったのなら、奴も間違いなく通院しているはずだ。日本中の病院に聞き込みをしても、必ず奴は捕まえる。全ての吸血鬼が奴みたいな異常者ではないと、私が約束する」
彼が何を言いたいのか、当時の私には理解できなかった。たまたま運が悪かっただけで、他の吸血鬼は人を傷付けない。だから彼等を許せとでも言うのか、と怒りを覚えた程だった。だから何も答えずに、手洗いから戻った祖母の元へと駆けつけた。彼の話を、それ以上聞いていたくないと思った。
同族の為に弁明しているように聞こえていた彼の言葉の真意が理解できたのは、最近になってからだった。彼はきっと、吸血鬼を恐れる余り人間との付き合いまで断絶してほしくないと、そう言ってくれていたのだろう。当時の様子を思い返しても、恐らく彼は位の高い刑事だったように思う。他の刑事に指示を出しているところを何度か見たし、皆彼には礼儀正しく接していた。それは彼を恐れるからではなく尊敬していたからなのだと、そう気付いた。
坂口さんは年齢の割に子供っぽく、お菓子や甘い物を仕事中でも平気で食べる様な人だが、人間としては尊敬に値する人物だ。誰に対しても柔らかい人当たりで、誰かを不快にさせることなどは絶対にしない。一度来た客の事は必ず記憶していて、次回来店した際には必ず声をかけたり、好きそうな本が入りましたよ、などと勧めて驚かれることも多々ある程だ。
そんな彼を職場の上司として、そして友人として尊敬していることに気付いて、やっと刑事の真意に気が付けた。彼の名前すら憶えていないが、もう一度話す事ができたら、と思う事も少なくはない。彼は今、どこで何をしているだろう、そんな風に考えることもあった。
しかし彼からの連絡がないという事は、まだあの男は掴まっていないということだ。様々な思いが入り乱れて、重たいため息を吐いた。
暗いことばかり考えては勝手に落ち込むこのやっかいな性格が、生きる事をより難しくさせているような気がしてならない。そんな事を思いながら、今日貰った花を写真の横へ並べて置いた。花を飾る事はこれまでも何度かあったが、薔薇を置くのは初めての事で、部屋に一気に色がついたような、心が弾むような、不思議な高揚感を覚えていた。
ふと、もうふさがりつつある指の傷に目がいった。本を落とした時に切った、あの指だ。左手でそっとなぞってみても、もう痛みは感じなかった。
薔薇をくれたあの男性は、厚い本を三冊購入していった。あれを読み切るには、かなり時間がかかるだろう。ということは、しばらく店には来てくれないかもしれない。もしかしたら、たまたま今日は出先であの店に入っただけでもう二度とは来てくれないかも、とも思ったが、彼の購入していった本を思い返して、それは可能性が低いと思った。彼が手にしていたのは外国語の専門書のようだった。横浜には確かに多くの大型書店もあるし、洋書だって手に入るだろう。しかし彼が買った「英語ではない言語の本」、となると話は変わってくる。坂口さんの趣味で、うちにはたくさんの外国の書物を取り揃えていた。遠方からわざわざ買い求めに来る教授や研究者も少なくはない。
きっと、また来てくれるはずだ。そう言い聞かせるようにしている自分に気が付いて、ハッと薔薇を見つめた。無意識のうちに、あの彼にもう一度逢いたいと思っていた。あの刑事を懐かしみ、また会いたいと思うそれとははっきりと異なる自分の感情に驚いて、嬉しくも感じていた。
薔薇に指先で触れてみると、カサリと小さな音が聞こえた。どうやら生花だと思っていたブーケは、ブリザードフラワーだったようだ。たった四本の薔薇でも、ブリザードとなればそれなりの金額がするだろう。今度逢えたら、きちんとお礼を言おう。そう心に決めた。
翌日、私は職場の書店でいつものように新商品の品出しを行っていた。といっても、本が売れないと言われている時代のせいなのか、それとも自分の興味のある本をメインに集めたがる坂口さんの習性のせいなのか、幸い数はあまり多くなく、さほど大変な作業ではなかった。
今日に限らず、正直この店での仕事は、他の職業に比べて格段に楽なはずだ。それなのに一人暮らしで生きていけるだけの賃金を支払ってくれる坂口さんには、心から感謝していた。そういえば、彼が伝えてくれた気持ちにきちんと答えていないことを思い出し、作業する手のスピードが遅くなった。
それから数十分で全ての陳列を終え、例の不思議な書物が並ぶコーナーの前で見上げていた。あの男性が買っていった本と似たような表紙の本を手に取ってみるが、それが何語で書かれているのかすら不明だ。
パラパラと適当にページをめくっていると、背後から声をかけられた。
「こんにちは」
低く響くその穏やかな声に、肌がざわついたのがわかった。初めてのことに戸惑いながらも、呼吸を短く整えて、背後を確認した。
そこには、思った通りの人物が立っていた。口元に柔らかな笑みを浮かべ、灰色の瞳を細めている。
「こんにちは」
先ほどと同じようにそう言って、彼は一歩私へ歩み寄った。その時、ふわりと風に乗って心地良い香りが鼻腔を刺激した。甘い花のような香りで、安心するような不思議な香りだった。
「いらっしゃいませ」
彼の目から視線を逸らせず、じっと見つめて機械的に挨拶をする。彼はにっこりと微笑んで、頷いてくれた。そして更に一歩を踏み出して私へ並ぶと、茶色い革のジャケットから先ほどの香りが色濃く漂った。
そして祖母が席を外した時、祖母の代わりに隣にいてくれた女性の刑事を間に挟むように立ち、私から目を逸らしたまま口を開いた。
「片瀬さん、少しだけいいかな」
戸惑って隣の警官を見れば、優しく微笑んで頷いてくれた。周りに数人の刑事がいたこと、そして彼が意図的に私から距離を開けてくれている事にいくらか安心をして、私はどうぞと答えた。
「今回の事件はとても珍しいケースだと、知っておいて欲しい。多くの吸血鬼は、人を傷付ける事を恐れている場合が多い。君が吸血鬼と聞いて何を想像するかはわからないが、吸血鬼は……私達は、人を殺めて血を飲んだりはしない」
彼が少しだけ振り返り肩越しに私を見たのがわかったが、私は顔を上げなかった。少しだけ話しを止めた彼はまた私から視線を逸らし、話を続けた。
「吸血鬼と呼ばれるくらいだから、全く血を飲まないわけではない。だが前にも話したように、この世には君が思っているよりも多く吸血鬼が存在しているんだ。医者や警察、そういった人の安全や健康に携わる職業の上層部は、その存在を認識している」
彼が何故そんな話をするのか、何の意図があるのか、そんな事を考えようともしなかった私は、漠然とその言葉を聞いていた。
「吸血鬼は定期的な通院が義務付けられている。君の家族を奪った男が血の匂いに惑わされなかったのなら、奴も間違いなく通院しているはずだ。日本中の病院に聞き込みをしても、必ず奴は捕まえる。全ての吸血鬼が奴みたいな異常者ではないと、私が約束する」
彼が何を言いたいのか、当時の私には理解できなかった。たまたま運が悪かっただけで、他の吸血鬼は人を傷付けない。だから彼等を許せとでも言うのか、と怒りを覚えた程だった。だから何も答えずに、手洗いから戻った祖母の元へと駆けつけた。彼の話を、それ以上聞いていたくないと思った。
同族の為に弁明しているように聞こえていた彼の言葉の真意が理解できたのは、最近になってからだった。彼はきっと、吸血鬼を恐れる余り人間との付き合いまで断絶してほしくないと、そう言ってくれていたのだろう。当時の様子を思い返しても、恐らく彼は位の高い刑事だったように思う。他の刑事に指示を出しているところを何度か見たし、皆彼には礼儀正しく接していた。それは彼を恐れるからではなく尊敬していたからなのだと、そう気付いた。
坂口さんは年齢の割に子供っぽく、お菓子や甘い物を仕事中でも平気で食べる様な人だが、人間としては尊敬に値する人物だ。誰に対しても柔らかい人当たりで、誰かを不快にさせることなどは絶対にしない。一度来た客の事は必ず記憶していて、次回来店した際には必ず声をかけたり、好きそうな本が入りましたよ、などと勧めて驚かれることも多々ある程だ。
そんな彼を職場の上司として、そして友人として尊敬していることに気付いて、やっと刑事の真意に気が付けた。彼の名前すら憶えていないが、もう一度話す事ができたら、と思う事も少なくはない。彼は今、どこで何をしているだろう、そんな風に考えることもあった。
しかし彼からの連絡がないという事は、まだあの男は掴まっていないということだ。様々な思いが入り乱れて、重たいため息を吐いた。
暗いことばかり考えては勝手に落ち込むこのやっかいな性格が、生きる事をより難しくさせているような気がしてならない。そんな事を思いながら、今日貰った花を写真の横へ並べて置いた。花を飾る事はこれまでも何度かあったが、薔薇を置くのは初めての事で、部屋に一気に色がついたような、心が弾むような、不思議な高揚感を覚えていた。
ふと、もうふさがりつつある指の傷に目がいった。本を落とした時に切った、あの指だ。左手でそっとなぞってみても、もう痛みは感じなかった。
薔薇をくれたあの男性は、厚い本を三冊購入していった。あれを読み切るには、かなり時間がかかるだろう。ということは、しばらく店には来てくれないかもしれない。もしかしたら、たまたま今日は出先であの店に入っただけでもう二度とは来てくれないかも、とも思ったが、彼の購入していった本を思い返して、それは可能性が低いと思った。彼が手にしていたのは外国語の専門書のようだった。横浜には確かに多くの大型書店もあるし、洋書だって手に入るだろう。しかし彼が買った「英語ではない言語の本」、となると話は変わってくる。坂口さんの趣味で、うちにはたくさんの外国の書物を取り揃えていた。遠方からわざわざ買い求めに来る教授や研究者も少なくはない。
きっと、また来てくれるはずだ。そう言い聞かせるようにしている自分に気が付いて、ハッと薔薇を見つめた。無意識のうちに、あの彼にもう一度逢いたいと思っていた。あの刑事を懐かしみ、また会いたいと思うそれとははっきりと異なる自分の感情に驚いて、嬉しくも感じていた。
薔薇に指先で触れてみると、カサリと小さな音が聞こえた。どうやら生花だと思っていたブーケは、ブリザードフラワーだったようだ。たった四本の薔薇でも、ブリザードとなればそれなりの金額がするだろう。今度逢えたら、きちんとお礼を言おう。そう心に決めた。
翌日、私は職場の書店でいつものように新商品の品出しを行っていた。といっても、本が売れないと言われている時代のせいなのか、それとも自分の興味のある本をメインに集めたがる坂口さんの習性のせいなのか、幸い数はあまり多くなく、さほど大変な作業ではなかった。
今日に限らず、正直この店での仕事は、他の職業に比べて格段に楽なはずだ。それなのに一人暮らしで生きていけるだけの賃金を支払ってくれる坂口さんには、心から感謝していた。そういえば、彼が伝えてくれた気持ちにきちんと答えていないことを思い出し、作業する手のスピードが遅くなった。
それから数十分で全ての陳列を終え、例の不思議な書物が並ぶコーナーの前で見上げていた。あの男性が買っていった本と似たような表紙の本を手に取ってみるが、それが何語で書かれているのかすら不明だ。
パラパラと適当にページをめくっていると、背後から声をかけられた。
「こんにちは」
低く響くその穏やかな声に、肌がざわついたのがわかった。初めてのことに戸惑いながらも、呼吸を短く整えて、背後を確認した。
そこには、思った通りの人物が立っていた。口元に柔らかな笑みを浮かべ、灰色の瞳を細めている。
「こんにちは」
先ほどと同じようにそう言って、彼は一歩私へ歩み寄った。その時、ふわりと風に乗って心地良い香りが鼻腔を刺激した。甘い花のような香りで、安心するような不思議な香りだった。
「いらっしゃいませ」
彼の目から視線を逸らせず、じっと見つめて機械的に挨拶をする。彼はにっこりと微笑んで、頷いてくれた。そして更に一歩を踏み出して私へ並ぶと、茶色い革のジャケットから先ほどの香りが色濃く漂った。
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