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終わりの始まり
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薄いクリーム色をしたカーテンの向こうから、陽の光が透けているのがわかる。結局一睡もできないまま朝を迎えたが、体を起こす気にはとてもなれなかった。
昨日石丸さんに見せられた写真には、確かにあの男が写っていた。あの日私に見せたのと同じ、不気味な笑顔を浮かべた横顔は、あの日から何も変わっていないように思えた。どうしても思い出せなかった男の顔が、声が、堰を切ったように溢れ出して、静かに私を蝕んでいく。
そして、その男の前に座っていたのは、出逢ったその瞬間に私の心を支配した、彼だった。肘まで捲られた黒いシャツがとても似合っていて、微かに伏せられた視線には、何が映っていたのだろうと、そんなことを考えるようになっていた。2人の前には飲みかけの飲み物が置いてあった。つまり、2人はコーヒーを飲みながら話をするような間柄だということだ。
頭がおかしくなりそうだった。いや、いっそのこと狂ってしまえればどれだけ楽だろう。そう願っているのに、微かな願いを捨てきれない弱い私は、絶望の淵に自らぶら下がっているだけに過ぎない。自らの意思でこの手を離してしまうのか、それとも、もう既に力の入らない指先を踏みつけて奈落の底へと落ちていく私を見つめる大好きなあの目を見ることになるのかは、私にもまだわからない。
ふと、ドアを誰かがノックする音が響いた。決して大きくはないその音に大袈裟に驚いて、私はベッドの中で身を潜めた。ベッド脇の時計を見れば、まだ8時前であることを示していた。
もう一度、ドアが叩かれる。ドアの向こうにいる人物はわかっていた。1人しか、いない。私はのそのそとベッドから這い出ると、寝巻き代わりのジャージのままドアを開けた。
「おはよう」
相変わらずニコリとも笑わない石丸さんが、片手に紙袋を下げて立っていた。彼が入れるように下がると、彼は一度頷いて部屋へ足を踏み入れた。
「食欲はあるか?」
持っていた有名なコーヒーチェーン店の袋から、紙コップと大きなクッキーを取り出した。一度受け取ったそれらを小さな机の上に置きなおして、私は洗面所へと向かった。その後ろで、石丸さんがやや気まずそうに顔を伏せたのが見えていた。
顔を洗って歯磨きを済ませて、風呂場の入り口で着替えて戻ると、石丸さんは窓際に立って外を見つめていた。
「いただきます」
コーヒーに鼻を近づけると、漂ういい香りに少しだけ緊張が緩んだ。苦味が舌に残り、甘いクッキーをちぎって口へ放り込んだ時、石丸さんが向かいの椅子へ遠慮がちに座り込んだ。
「こんな早くからすまなかった。起きているのはわかっていたから、腹を空かせているかと……」
「よく、わかりましたね」
食べかけのクッキーを見つめたままそう言うと、石丸さんは肩をすくめた。
「昨日俺が君をここへ連れてきてから、何も口にしてないだろう。刑事じゃなくても、空腹だろうと想像するのは難しいことじゃない」
いつもと変わらない石丸さんの様子に、少しだけ安心する。
「あ、いえ、そうじゃなくて。起きてたって……どうして……」
私の質問の意図を理解した石丸さんは、珍しく眉尻を下げて目を細めた。その笑い顔が史弥さんと重なって、胸が痛むのを無理やり無視する。
「前に言わなかったかな? 俺たちは耳がいいから、ドアの向こうにいても、眠っているか起きているかは音でわかる」
痛みに気づかないふりをするのも限界に近づいた時、石丸さんの声のトーンが変わった。
「一晩中、起きていたね」
顔を上げると、石丸さんは険しくも切ない目つきで私を見ていた。
「眠れないのも無理はない。もっとも、眠れなかったのは、君だけじゃないみたいだが」
含みをもたせたその言い方に、胸が締め付けられる。石丸さんが言おうとしていることがわかって、目を逸らしてしまいたい衝動に駆られる。
「史弥さんから、何か連絡が?」
ああ、と頷く。
「君の携帯に何度か着信があってから、俺に連絡がきた。君を、酷く心配しているよ」
昨日ここへ着いてから、まだ何もわかっていない状況で私が史弥さんと話をするのは得策ではないと考えた石丸さんは、私のスマホを一時的に、と預かっていた。祖母もいなくなった今、他に誰から連絡が来るわけでもないし、史弥さんからの着信を無視できる自信もなかった私は、むしろその要求を有り難く感じていた。
「史弥さんは、何て……?」
「まだ、あいつには何も話していない。どうしても君と話さなくてはならないから、とだけ伝えてある」
自身も一口コーヒーを啜ると、疲れた表情で首を振った。ヴァンパイアである彼が一日眠っていないだけで疲れるはずはなく、その表情は彼の意識がそうさせたのだろうと思った。
「もちろん、あいつは何一つ納得していないよ。何故君が電話に出ないのかも、何故俺が君を隔離したのかも。説明を求めている。もしかしたら、今頃警視庁へ姿を現している頃かもしれないな」
史弥さんの姿が浮かんで、息が苦しくなる。聞きたいことが、聞かなくてはいけないことが、たくさんある。
あの男は、誰なの?
仕事の人だと、何故嘘をついたの?
どうして、あの男と一緒だったの?
でも、なによりも、ただ彼の声が聞きたかった。彼が、どうして嘘をついてまで家を出たのか。そして、なぜあの男と会っていたのか。そんな重要なことが、今はどうでもよく思えた。
史弥さんに会いたい。私の中にあるのは、ただそれだけだ。
史弥さんと会わせてもらえるように頼もうと思ったその刹那、石丸さんの内ポケットのなかから、聞きなれた着信音が聞こえてきた。石丸さんがため息をつきて、背広の中へ手を滑り込ませる。
「噂をすれば、だな。どうする?」
そう言って、スマホを私へと差し出す。その顔は、私の答えを既にわかっているようだった。
「出て、いいんですか? 話をしても……」
構わないよ、と彼が頷く。スマホに手を伸ばすと、一瞬、彼がその手をひっこめた。
「ただ、君の居場所と、昨日見せた写真のことは触れないように。ただ、俺と一緒に催眠療法を受けていると、それだけ伝えるんだ。いいね?」
その眼光は鋭く、私が少しでも口を滑らせれば、迷うことなく電話を取り上げる準備ができていることを伺わせた。
頷いた私に、彼はスマホを手渡してくれる。
ひんやりと冷たい機械が頬に触れるのを、これほど嬉しく思うのは初めてのことだ。
「葉月?」
耳に当ててすぐに、じんわりと安心感が広がっていくのがわかった。低くて、優しい、大好きなあの声だ。少し慌てているのか、いつもより早口だ。
「うん、史弥さん」
私が答えたことに一先ず安心したのか、小さく息を吐く音が聞こえた。石丸さんは、私の前で険しい顔をしている。
「よかった、心配しんたんだよ。石丸さんも、葉月の居場所を教えてくれないんだ。催眠療法で、例の記憶を辿ってるんだろう?」
『例の記憶』という言葉に、あの男と向かい合う史弥さんの横顔が蘇る。思わず顔をしかめた私の姿が見えているかのように、史弥さんは心配そうな声で私の名前を呼んだ。
「大丈夫? どうしてわざわざ泊まり込みなんかで……。俺が一緒にいなくても、大丈夫?」
本当は、今すぐ会いに行きたい。抱きしめて欲しい。温かくて大きな手で、いつものように優しく頬を撫でて欲しい。広くて安心するその胸に、閉じ込めておいてほしい。
「会いたいな」
本音が、口をついた。しまった、と思った時には、既に私の手元からスマホは消えていた。
「俺だ」
私の目の前で、石丸さんがスマホを片手に話している。史弥さんの声は、私には聞こえない。大好きな声が聴こえなくなってしまった落胆が顔に出たのか、石丸さんはスマホを操作して、スピーカーにしてくれた。これで、彼の優しい声が聞こえる。しかし石丸さんは、自らの唇に人差し指を押し当てて、黙る様に指示した。つまり、史弥さんには私が聞いていることを知られたくないということだ。
「石丸さん、どういうことです?」
私と話していた時よりも、明らかに不機嫌な声が電話から響く。
「催眠療法で記憶を呼び戻すなら、葉月の傍にいさせてください。俺から遠ざける理由は何ですか? 石丸さんのことだから、よほどの理由があるんですよね」
声は深みと凄みを増し、怒りと焦りが伝わってくるようだった。
「男の記憶を呼び戻すのに、お前の存在が邪魔になると判断しただけだ。捜査に必要なだけの記憶が戻れば、すぐにお前のもとに返す」
しばらく、沈黙が続いた。そして、わかりました、と呟いた史弥さんは、私を電話口に戻すようにと頼んだ。石丸さんはスピーカーを解除して、私にスマホを返してくれた。
昨日石丸さんに見せられた写真には、確かにあの男が写っていた。あの日私に見せたのと同じ、不気味な笑顔を浮かべた横顔は、あの日から何も変わっていないように思えた。どうしても思い出せなかった男の顔が、声が、堰を切ったように溢れ出して、静かに私を蝕んでいく。
そして、その男の前に座っていたのは、出逢ったその瞬間に私の心を支配した、彼だった。肘まで捲られた黒いシャツがとても似合っていて、微かに伏せられた視線には、何が映っていたのだろうと、そんなことを考えるようになっていた。2人の前には飲みかけの飲み物が置いてあった。つまり、2人はコーヒーを飲みながら話をするような間柄だということだ。
頭がおかしくなりそうだった。いや、いっそのこと狂ってしまえればどれだけ楽だろう。そう願っているのに、微かな願いを捨てきれない弱い私は、絶望の淵に自らぶら下がっているだけに過ぎない。自らの意思でこの手を離してしまうのか、それとも、もう既に力の入らない指先を踏みつけて奈落の底へと落ちていく私を見つめる大好きなあの目を見ることになるのかは、私にもまだわからない。
ふと、ドアを誰かがノックする音が響いた。決して大きくはないその音に大袈裟に驚いて、私はベッドの中で身を潜めた。ベッド脇の時計を見れば、まだ8時前であることを示していた。
もう一度、ドアが叩かれる。ドアの向こうにいる人物はわかっていた。1人しか、いない。私はのそのそとベッドから這い出ると、寝巻き代わりのジャージのままドアを開けた。
「おはよう」
相変わらずニコリとも笑わない石丸さんが、片手に紙袋を下げて立っていた。彼が入れるように下がると、彼は一度頷いて部屋へ足を踏み入れた。
「食欲はあるか?」
持っていた有名なコーヒーチェーン店の袋から、紙コップと大きなクッキーを取り出した。一度受け取ったそれらを小さな机の上に置きなおして、私は洗面所へと向かった。その後ろで、石丸さんがやや気まずそうに顔を伏せたのが見えていた。
顔を洗って歯磨きを済ませて、風呂場の入り口で着替えて戻ると、石丸さんは窓際に立って外を見つめていた。
「いただきます」
コーヒーに鼻を近づけると、漂ういい香りに少しだけ緊張が緩んだ。苦味が舌に残り、甘いクッキーをちぎって口へ放り込んだ時、石丸さんが向かいの椅子へ遠慮がちに座り込んだ。
「こんな早くからすまなかった。起きているのはわかっていたから、腹を空かせているかと……」
「よく、わかりましたね」
食べかけのクッキーを見つめたままそう言うと、石丸さんは肩をすくめた。
「昨日俺が君をここへ連れてきてから、何も口にしてないだろう。刑事じゃなくても、空腹だろうと想像するのは難しいことじゃない」
いつもと変わらない石丸さんの様子に、少しだけ安心する。
「あ、いえ、そうじゃなくて。起きてたって……どうして……」
私の質問の意図を理解した石丸さんは、珍しく眉尻を下げて目を細めた。その笑い顔が史弥さんと重なって、胸が痛むのを無理やり無視する。
「前に言わなかったかな? 俺たちは耳がいいから、ドアの向こうにいても、眠っているか起きているかは音でわかる」
痛みに気づかないふりをするのも限界に近づいた時、石丸さんの声のトーンが変わった。
「一晩中、起きていたね」
顔を上げると、石丸さんは険しくも切ない目つきで私を見ていた。
「眠れないのも無理はない。もっとも、眠れなかったのは、君だけじゃないみたいだが」
含みをもたせたその言い方に、胸が締め付けられる。石丸さんが言おうとしていることがわかって、目を逸らしてしまいたい衝動に駆られる。
「史弥さんから、何か連絡が?」
ああ、と頷く。
「君の携帯に何度か着信があってから、俺に連絡がきた。君を、酷く心配しているよ」
昨日ここへ着いてから、まだ何もわかっていない状況で私が史弥さんと話をするのは得策ではないと考えた石丸さんは、私のスマホを一時的に、と預かっていた。祖母もいなくなった今、他に誰から連絡が来るわけでもないし、史弥さんからの着信を無視できる自信もなかった私は、むしろその要求を有り難く感じていた。
「史弥さんは、何て……?」
「まだ、あいつには何も話していない。どうしても君と話さなくてはならないから、とだけ伝えてある」
自身も一口コーヒーを啜ると、疲れた表情で首を振った。ヴァンパイアである彼が一日眠っていないだけで疲れるはずはなく、その表情は彼の意識がそうさせたのだろうと思った。
「もちろん、あいつは何一つ納得していないよ。何故君が電話に出ないのかも、何故俺が君を隔離したのかも。説明を求めている。もしかしたら、今頃警視庁へ姿を現している頃かもしれないな」
史弥さんの姿が浮かんで、息が苦しくなる。聞きたいことが、聞かなくてはいけないことが、たくさんある。
あの男は、誰なの?
仕事の人だと、何故嘘をついたの?
どうして、あの男と一緒だったの?
でも、なによりも、ただ彼の声が聞きたかった。彼が、どうして嘘をついてまで家を出たのか。そして、なぜあの男と会っていたのか。そんな重要なことが、今はどうでもよく思えた。
史弥さんに会いたい。私の中にあるのは、ただそれだけだ。
史弥さんと会わせてもらえるように頼もうと思ったその刹那、石丸さんの内ポケットのなかから、聞きなれた着信音が聞こえてきた。石丸さんがため息をつきて、背広の中へ手を滑り込ませる。
「噂をすれば、だな。どうする?」
そう言って、スマホを私へと差し出す。その顔は、私の答えを既にわかっているようだった。
「出て、いいんですか? 話をしても……」
構わないよ、と彼が頷く。スマホに手を伸ばすと、一瞬、彼がその手をひっこめた。
「ただ、君の居場所と、昨日見せた写真のことは触れないように。ただ、俺と一緒に催眠療法を受けていると、それだけ伝えるんだ。いいね?」
その眼光は鋭く、私が少しでも口を滑らせれば、迷うことなく電話を取り上げる準備ができていることを伺わせた。
頷いた私に、彼はスマホを手渡してくれる。
ひんやりと冷たい機械が頬に触れるのを、これほど嬉しく思うのは初めてのことだ。
「葉月?」
耳に当ててすぐに、じんわりと安心感が広がっていくのがわかった。低くて、優しい、大好きなあの声だ。少し慌てているのか、いつもより早口だ。
「うん、史弥さん」
私が答えたことに一先ず安心したのか、小さく息を吐く音が聞こえた。石丸さんは、私の前で険しい顔をしている。
「よかった、心配しんたんだよ。石丸さんも、葉月の居場所を教えてくれないんだ。催眠療法で、例の記憶を辿ってるんだろう?」
『例の記憶』という言葉に、あの男と向かい合う史弥さんの横顔が蘇る。思わず顔をしかめた私の姿が見えているかのように、史弥さんは心配そうな声で私の名前を呼んだ。
「大丈夫? どうしてわざわざ泊まり込みなんかで……。俺が一緒にいなくても、大丈夫?」
本当は、今すぐ会いに行きたい。抱きしめて欲しい。温かくて大きな手で、いつものように優しく頬を撫でて欲しい。広くて安心するその胸に、閉じ込めておいてほしい。
「会いたいな」
本音が、口をついた。しまった、と思った時には、既に私の手元からスマホは消えていた。
「俺だ」
私の目の前で、石丸さんがスマホを片手に話している。史弥さんの声は、私には聞こえない。大好きな声が聴こえなくなってしまった落胆が顔に出たのか、石丸さんはスマホを操作して、スピーカーにしてくれた。これで、彼の優しい声が聞こえる。しかし石丸さんは、自らの唇に人差し指を押し当てて、黙る様に指示した。つまり、史弥さんには私が聞いていることを知られたくないということだ。
「石丸さん、どういうことです?」
私と話していた時よりも、明らかに不機嫌な声が電話から響く。
「催眠療法で記憶を呼び戻すなら、葉月の傍にいさせてください。俺から遠ざける理由は何ですか? 石丸さんのことだから、よほどの理由があるんですよね」
声は深みと凄みを増し、怒りと焦りが伝わってくるようだった。
「男の記憶を呼び戻すのに、お前の存在が邪魔になると判断しただけだ。捜査に必要なだけの記憶が戻れば、すぐにお前のもとに返す」
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