王妃も王子妃もお断りします!

アムール

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洗礼の儀

お兄ちゃんの魔法の実力

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「まずは、詠唱しない方をやるから、
時間を測っててね。」


………………………………



氷弾アイスバレット

お兄ちゃんがそういった瞬間、お兄ちゃんの前に氷の弾が複数出現して 前方にあった 練習場の的に向かって 一直線に飛んで行った。
飛んでいた氷の弾は、的に少し傷をつけて
きれいに消滅した。

(すごい!これが魔法!)

お父様とお母様の魔法も見たことはあるのだが、
お母様はお兄ちゃんやお父様とはタイプが違うし、お父様は次元が違いすぎて正直何やっているのか分からなかったのだ。

それに今お兄ちゃんが見せてくれた魔法は、氷属性。
氷属性を持っている私も、将来的に使えるようになるかもしれない魔法だ。
同じ魔法を使えるようになると思っただけで、
胸のワクワクがおさまらない。

「 魔法の発動まで何分かかってた?」

「えっと…2分26秒……です。
もう少し早く感じたんだけど。」

「ほらね、僕でもこれぐらいはやっぱりかかっちゃうんだ。
これが、本当の魔獣との戦闘だったらどうなると思う?
魔力循環してる間に殺されちゃうよ。
だから皆覚えるのが大変でも、詠唱をしてるんだ。
本当に時間が短くなるからね。
見ててごらん。」

「水よ今この時我が力により氷へと姿を変え………………氷弾アイスバレット

その詠唱とともに先程と同じ場所に同じ威力の
魔法が発動した………けど、

(あんな、詠唱したくない!)

いや、お兄ちゃんのせいではないし、
詠唱術式が書いてある所は当時 軽い気持ちで見ていて気にもならなかったが、あんなものを全部自分の口で言うなんて恥ずかしすぎて軽く死ねる。
これは、私の名誉のためにも一刻も早く
魔力循環を上達して無詠唱で魔法を発動できるようにならなければ。
そうと決まれば…

「…ぇ、……秒…った?」

ん?

「マリン、聞こえてる?
何秒だった?」

いけない。
私が自分の思考の沼にハマってる間に、
お兄ちゃんから話しかけられていたようだ。

「えっと、20秒!?」

「うん、まぁそんなもんだね。
この魔法が初級魔法というのもあるけど 僕でも詠唱すれば20秒でできる。
これで詠唱の凄さが分かっただろ。
まぁ、お父様ならこのレベルの初級魔法1秒未満で発動できるんだけど…ね。」

そう言い、どこか遠くを見る目になるお兄ちゃん。
まぁ、その。
お父様は異次元だから気にしたら負けだと思うな、うん。

「まぁ、お父様のことは一旦置いといて。
マリンはまだ詠唱術式を覚えてないだろうから
魔力循環ができるようなら詠唱術式の暗記からかな。
僕の部屋に本があるから一緒に読みながら教えてあげるよ。」

お兄ちゃん、その申し出はありがたいし、
本来なら確かにそうなるべきなのだろうけど…

「ありがとう、お兄ちゃん。
でも大丈夫。」

「え、大丈夫って。まさか、もう詠唱術式も
覚えているの?」

「ううん、覚えてないよ。」

そう言うとさらに不思議そうにするお兄ちゃん。

「じゃあ、何がしたい?
でも、まだマリンは魔法を練習し始めたばかりだしそんなにできることはないと思うけど。」

「そうだね、でも私ね、どうしても魔法を詠唱したくないの。
だからね、お兄ちゃん。
魔力循環を上達させる方法知らない?」

「詠唱をせずに魔力循環を上達させる?
そんなことを言う人僕は初めて見たし、聞いたよ。」

心の底から驚いたという顔をするお兄ちゃん。

「…無理かな?」

やはりあの詠唱は避けて通れないのかと悲しくなり若干涙目になると、お兄ちゃんは慌てたように

「いや、そんなことないよ。
無理というわけではない…と思う。
僕も詳しくは知らないけど、魔力循環を上達させるにはひたすら魔力循環を練習するしかない。
基本的に、詠唱で早く魔力循環を完了させることになれていくものだから最初は大変だと思うけど。
うん、無理ではないだよ。」

「本当!
詠唱をせずに済むなら私毎日魔力循環の練習をして、早く無詠唱で魔法を使えるようにする。
ありがとう、お兄ちゃん。
早速今からやってみるよ。」

「どういたしまして。
マリンがなぜそこまで詠唱を嫌がるのかは何となく聞かないことにしとくよ。
じゃあ、僕は一旦部屋に戻るけど困ったら遠慮せずに来ていいならね。」

「ありがとう、お兄ちゃん。
そうさせてもらうね。」

私は若干名残惜しそうなお兄ちゃんを見送り、
私自身も一旦自分の部屋に戻った。


さて、無詠唱魔法のために私のプライドのために
魔力循環始めていきますか。


こうして私の家庭教師が来るまでの間
地獄ともいえる特訓が始まった。

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