公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

谷 優

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111話

  「お父様に外出許可もらって外に行くのはダメなの?」

  「絶対ダメだ!」

  リアムは、食いつくように大きな声を出した。
  びっくりした。やっぱり、ダメなんだ。
  
  「いいか、もし、もしだぞ、父上に言ったら絶対にティアナの外出許可は出ない。それと、出たとしても護衛がついて、厳重警備になるはずだ。そうなれば、闇オークションには絶対に参加出来ない」

リアムは、得意げに利き手の人差し指をくるくると回した。

  「た、確かに」

  「絶対にだれにも言ったらいけないからなっ?」

  「う、うん。分かった」

 18歳の私が自分よりも年下の男の子に納得させられるなんて。私も子供になってから、考えが幼くなったのかな。

 誰にも言わないでここを出ないといけない。最近、最も最難関であるお父様が、ずっと私の視界にいるからどうにかしないと。私が少し動いただけでも、視線がこっちに向くから本当に怖い。

  「その闇オークションっていつある?」

お父様が、いつまで私の部屋で仕事するのか分からないけど、できる限り遠い日時がいいな。

   「明日」

 「・・・明日!!??」

 それは、まずい。お父様、明日も絶対私の部屋で仕事をするはず。外に行く以前に、部屋から出ることの方が難しいかも。

 貴族って大変すぎる。

  「開催場所は、結構遠い感じ?」

  「うーん、今回の闇オークションは帝都とは反対の領地にあるんだよね。前回は、帝都で行われたんだ」

  「そうなんだ、アステール領ではないんだね。」

  「アステール領で行われたことは、俺が知る限り一回もないな」

   「てことは、リアムは遠い地に赴くこともあったって事ね」

   「お、俺は行ったことないけどな」

 リアムは自分の首元を掴むように触り、私から目線を外した。

   ふふっ、この感じ絶対何度か行ってるよね。リアムをからかうのってちょっと楽しいな。わかりやすい。

  「と、とりあえず、明日の昼またここに集合な」

  「分かった。じゃあ、また明日ね!」

 どうにか、明日までには策を考えないと。 

お父様の会議が終わる前に、早く部屋に戻らないと行けないため日程と集合時間、場所が決まるとすぐ解散した。

帰りも、バレないようにしなければいけない。そのため、細心の注意を払いながら移動している。

ステラは体が大きいため、小さくなってもらい、ぬいぐるみのように私に抱っこされている。

  「ねぇねぇ、お父様や使用人にバレないようにするには、どうすればいいと思う?」

   「それは、簡単だよ。」

 フィーネには、なにか考えがあるようだ。

  「え?」

  「僕が、ティアナの分身を作るよ。本を読んでいる風にすればいいかな」

 「そんなことできるの!?」

 「うん、動かす事もできるよ」

 「本当に!?じゃあ、私がお父様を部屋からどうにかして出すから、その間にお願いしてもいい?」

   「いいよ、僕の為にやってくれてるからね。何もせずにはいられないよ」

ふわっとフィーネは浮いて、爽やかな優しそうな笑顔を見せた。

     「ありがとう、フィーネ!」

よし、これで部屋から出られる。でも、問題はお父様をどうやって部屋の外に追いやるか。また、無邪気な子供風にするしかないのかな。恥ずかしいけど。

わーん、悩ましいよ!



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