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悪役令嬢の義弟として
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僕、ユーリは10歳の頃にメイデン公爵家に跡取りとして引き渡された。女性よりも男性の魔力の方が安定していて公爵家には必要らしい。だけどその時僕は魔力を自由自在に操ることが不可能に近しかったんだ。それを伝えたら公爵家の当主様はそれでも良いから来てほしいと言ってくれた。どうやら公爵家は妻と娘の三人家族でずっと息子が欲しかったみたいだ。しかも僕と年齢が一個しか変わらないお嬢さんがずっと弟が欲しいと言ってると後押しの様に言われてしまえば頷かずにはいられなかった。
お母さんにメイデン公爵家に行くと伝えたら公爵家様のお役に立てるならと僕を見送るお母さんの笑顔に違和感を覚えながらも僕は新たな家へと旅立ったのだ。
最初に公爵家の敷地内に足を踏み入れた時、僕は目の前に広がる光景に息が詰まりそうになった。僕が住んでるとこの何倍も大きくて綺麗だったから。暫く見惚れてると僕を呼ぶ当主様の声がして急いで当主様の元へと向かった。
後で庭を探検しよう・・・。
この家での生活も楽しめそうだと僕はこの時、信じて疑わなかったんだ。
家の中に入るとたくさんの召使いさん達が出迎えてくれて気後れしそうになった。当主様は持ち物を一番前の召使いさんに渡していた。その動作が凄くスマートで当たり前だけど慣れてるんだなぁと思った。続いて召使いさんは僕の荷物まで預かろうと手を差し出してきた。この時僕は、人に自分のものを一時的に預けるにせよ渡す習慣が分からなくて少し召使いさんに対して警戒を強めた。そんな事をすれば召使いさんを困らせる事は分かってるのにこの人に任せても本当に良いのかとそればかりを考えていた。そしたら最前列の召使いさんが僕の心情を理解してくれたのか、
「では、私がお預かりしましょう。私ならお嬢様の側にずっと控えておりますのでユーリ様も見えるところにご自分のがあればご安心なされるでしょう?」
そう提案してくれた。
周りの召使いさんとはどこか違うその雰囲気に飲まれそうになるけど安心さえも覚えてしまう自分が居た。
彼女の名は『リン』。今日から僕の義姉にあたる方の専属メイドらしい。周りの御令嬢に負けないくらいの立ち振る舞い、綺麗な金髪にいつの間にか僕は引き込まれていた。
「あっ、じゃあ・・・お願いします。」
「はい、畏まり致しました。」
この方なら頼りになると直感的にそう思った僕は荷物をリンさんに預けた。
先程預かり拒否をした召使いさんが物凄い顔で睨んでる事にも気付かずに。
当主様に連れて来られたところはリビングだった。そこに並び立つ二人の金髪の女性。
「初めまして、ユーリ。私はカイラよ。貴方がこの家に来てくれた事を心から感謝するわ」
・・・凄く綺麗な人だなぁ。
公爵家の夫人な筈なのに全然着飾った感じがしない。この人が今日から僕の義母さんになるのか。優しそうな人で安心したけどちょっと、緊張するなぁ~。
カイラさんへの挨拶を済ませた後、僕の視線はカイラさんの後ろへと降り注ぐ。カイラさんと同じで綺麗なサラサラの金髪、長いまつ毛、大きな瞳・・・。
ー天使が居るー
彼女を初めて見た時、不覚にもそう思った。
「ごきげんよう。私はディーリアです。私、ずっと弟が欲しかったんです!だから貴方が来てくれてとても嬉しいわ!」
嗚呼、心臓がうるさい。彼女に握られた手が凄く熱くて自分の顔が火照るのを感じた。
初めて感じたこの想い・・・。でもこの想いが彼女に届くことはない。
「ディーリア様、エスティル様がお越しになりましたよ。」
「まぁ!エスティル様が!?」
彼女には婚約者が居たのだから。
「ご機嫌如何ですか?ディーリア嬢。」
エスティル・ラザフォード。この国の皇太子らしい。
二人が並ぶと美男美女。
到底僕の叶う相手じゃない。
「・・・君はディーリア嬢の義弟になったユーリでしたね。少し二人で話しませんか?」
なんで二人だけで?
でも丁度良い。この人が本当に義姉さんに相応しいか確かめてやろう。
エスティル様が義母さんと義姉さんに少し席を外して欲しいと言ったら義姉さんは納得してなかった様だけど渋々とリビングを義母さんと一緒に出て行った。
・・・はぁ、本当に大好きなんだな。それだけでもう心が砕けそうになるけど負けてられないっ!僕が義姉さんを幸せにするんだ!
変な対抗心を抱いてエスティル様を睨み付けると何を勘違いしたのか『そんな緊張しなくても大丈夫ですよ』と優しい表情で言われた。
「君と話がしたかったのはメイデン公爵家に引き取られてどう思ってるのか気になったからです。」
「この国の王子が変な事を気になさるんですね。」
僕の精一杯の嫌味だった。それにエスティル様は困った様に肩を竦め無言のまま僕を見つめていた。
「はぁ。・・・別に何とも思ってないですよ。確かに最初はどんな方々なのかと不安ではありましたが、皆さんとても良い方々でしたのであの方々を僕の出来る限りの魔力で助けたいと思います。」
僕がお母さんに思っていた事を今度は今の家族に思ってしまっている。だって、魔力をちゃんと使いこなせる事が出来ない僕を嫌な顔ひとつせずに優しい笑顔で迎え入れてくれたんだ。優しい人はずっと守りたいって思うのが普通だろ?だけど目の前のこの人は僕を見て呆れた風に深い溜息を吐いた。
「君は会って間もない者を信用しすぎではないかい?純粋なのは良いが、それでは近い内に足を掬われる事になる。」
「・・・何が言いたいのですか?」
回りくどい言い方をする方だ。はっきりと言えば良いのに。
僕の何か言いたげな目に気付いたのかエスティル様は少し言い難そうに口を開いた。
「ディーリア・メイデンと少し距離をとった方が良い。」
「はぁ?意味が分からないんですが。」
この人は何を言ってるんだ。義弟の僕に嫉妬してるのか?
・・・いや、そうじゃない気がする。
「あの女とこれから先一緒に居れば君はいつか破滅する。それが嫌なら今すぐこの家を立ち去るんだ。」
・・・侮辱するのか?自分の婚約者を、僕の家族を・・・・・僕の大切な人を。
やっぱりコイツに義姉さんは相応しくない。あの誰よりも優しくて美しい義姉さんがコイツに傷付けられるのは嫌だ。義姉さんはコイツに騙されてるんだ。うん、きっとそうだ。
「これ以上義姉さんを侮辱するのなら僕はお前を許さない。僕がお前を消してやる。」
僕は手から小さな炎を出した。あまり大きなものを出せばこの家ごと燃やしかねない。今の僕ではこれが限界だ。
「ユーリ、君は・・・。」
僕とエスティル様の間に不穏な空気が纏ったその時だった・・・。
「なに、してるの?」
「っ、ね、義姉さん。」
騒ぎを聞き立てたのか、義姉さんがこちらを不安そうに扉の隙間から覗き込んでいた。
「ゆ、ユーリ貴方・・・。」
「ちがっ!」
言い訳しようとしても手の中の小さな炎が全てを物語っていた。
「ユーリ、貴方それをエスティル様にぶつけようとしたの···?」
『違うんだ』とか、『この男は義姉さんを』とか、何を言っても義姉さんは聞く耳を持ってくれなかった。
「そんな事して、もしエスティル様の顔に火傷の跡が残ったらどうするのよ!エスティル様は“貴方と違って”将来有望な国王候補なのよ!」
“貴方と違って”その言葉がずっしりと重くのしかかって来て僕の心を抉った。それからも暫く義姉さんの僕に対する暴言やエスティル様の僕を気遣ってくれる声が聞こえてきた気がするけど内容までは頭に入ってこなかった。
*****
「義姉さん、話を聞いてっ!アイツは義姉さんの事を悪く!」
「・・・そんなデタラメを言って、そこまでして婚約破棄させたいの?」
夜、僕は義姉さんの部屋を訪れてあぁなった理由を全て話した。けれど義姉さんは僕よりも婚約者の肩を持ったのだ。そりゃあそうだ。会ったばかりの義弟よりずっと側に居た婚約者の方を信じるのは当たり前。
当たり前なのに・・・。こんなにも信じて貰えない事が辛いだなんて。
そこからだった。僕と義姉さん・・・いや、僕と家族に亀裂が入ったのは。
義父さんは今日から暫く仕事で家を空ける様だ。だから義母さんはイライラしている。義父さんを一緒に見送ってる時も横に居る僕の耳元でねちねちと嫌味を述べる。
「ほんと、あの人は仕事ばかり。私達家族よりも仕事をとるのね。こうなったのも全てアンタのせいよ。アンタがこの家に来たから。・・・髪だって、こんなに醜い色をして。恥ずかしいからあまり外に出歩かないでね。」
義母さんは僕の髪を乱暴に触った後、鼻で笑って自分の部屋へと消えてしまった。
義母さんからしたら、一番綺麗な色は金髪だ。だから召使いは全員綺麗な金髪しか雇っていない。逆に異性には銀髪を求めた。・・・義姉さんの婚約者に当てはまる。僕はそのどちらにも当てはまらない色をしている。
義母さんが一番嫌いな色は茶色だった。
「あ~あ、かわいそーな義弟。お父様にはほっとかれ、お母様に毎日愚痴を聞かされるペット化してる。」
クスクスと楽しそうに笑う義姉さんを僕は焦点の合わない目でジッと見ていた。
あれ、僕・・・なんでこの人に特別な想いを寄せてたんだろう。
いつの間にか、僕の義姉さんへの恋心は完全に消えていた。
「どうして、どうして僕の話を聞こうとしないんだよ。僕は義姉さんを守りたかっただけなのに!」
気付いたら僕は義姉さんに向かって叫んでいた。少しでも義姉さんの気持ちに変化が起こる事を信じて。だけど義姉さんは弧を描いて笑みを浮かべたまま言ったのだ。
「信じる訳ないじゃない。だって私、貴方の事大嫌いだもの。」
「えっ、」
義姉さんはゆっくりと僕に近付いて来て顔を力強く掴むと強引に顔を上に向けた。
「目も大きくて、肌も女みたいに白い・・・。ほんと、気持ち悪い。」
その言葉を最後に僕の心は限界を迎えてしまった。
*****
「だから言ったでしょう?あまり彼女に関わらない方が良いと。」
ある日、庭のベンチに座ってると何時来たのかエスティル様が何とも言えぬ顔をして僕を見下ろしていた。
「・・・えぇ。貴方の言ってる事は正しかった。僕は、間違ってたんだ。」
なんて僕は浅はかな人間なんだろう。ちょっとの関わりであの人達を知った気分で居た。心の美しい人だと勝手に思い込んでいたんだ。
「・・・彼女は僕と言う人間に興味がないんです。彼女が大好きなのは僕ではなく僕に付いてる名誉ですから。」
エスティル様は悲しそうに笑っていた。それで知った。エスティル様はあの人に無理やり付き合わされてたんだと。それで僕に忠告してくれたんだ。逃げる機会を与えようとしてくれたのだ。嗚呼、此処に居るじゃないか。あの女よりも優しい人なんて。
*****
今日、義姉さんに部屋に呼ばれた。また何か怒らせたのだろうか。義姉さんの部屋のドアをノックして中に入った途端、頬に鋭い痛みが走った。
「遅い。どれだけ私を待たせれば気が済むの?」
義姉さんはご立腹の様だった。
これでも急いで来たんだけどな。
そんな僕の心情を知らない義姉さんは何も言わない僕に気を悪くしたみたいでいきなり蹴ってきた。それでも僕は言わなかった。いや、言えなかったんだ。義姉さんは舌打ちをして蹴るを繰り返した。やっとの思いで出た言葉は『どうしたら止めてくれるんですか?』だった。か細い声だったけど僕の言葉をちゃんと聞き取った義姉さんは“待ってました”と言った様に笑った。嗚呼、これも作戦の内だったのかなと思ったけど今更どうする事も出来ない。
次の瞬間、ジュワッと言う音とともに手首が焼けるように痛く感じた。
「良いわよ?止めてあげても。その代わり、死ぬまで一生私に服従しなさい。」
最初この女が何を言ってるのか分からなかった。だけど手首に変な違和感を覚えて恐る恐る見てみるとそこには気持ち悪い紋章が描かれていた。
「これで貴女は私のものよ。私から離れることは許さないわ。」
そう言って片足をこちらに差し出してくる義姉さんに思った。
僕は、一生この人から逃げられない。
全てを悟った僕は義姉さんの靴にそっと唇を落とした。
*****
あれから月日が流れ、15歳になった僕は魔力学園に通った。あの時に比べ、魔力は安定したし学力だって上位に君臨している。勿論、あの人《義姉》も同じとこに通っている。あの人の適性を考えたら魔力学園は向いていないと思うんだけどあの人は奴隷の僕と一緒が良いらしい。きっと家以上に僕をパシる気で居るのだろう。しかもあの人は相変わらずの女王様気質らしい。学園に入った途端二人の取り巻きを作り、毎日他の生徒の迷惑を考えないでエスティル様の腕をとり、密着して離れない。
だから、あんな事になったのは自業自得。
あの女が階段から落ちたらしい。
あの女を嫌ってる令嬢に突き飛ばされたとエスティル様に聞いた。行く気には到底なれないが僕はあの女の奴隷だ。行く義務があるだろう。
保健室に向かうと複数の人影があった。エスティル様に生徒会長、取り巻きの二人にあの女に嫌がらせを受けてると聞く女の子まで居た。皆の顔を見るに皆も義務で此処に来たと言うことか。皆で顔を合わせて保健室の中に入った。僕はこの人の顔を見るのが怖くて俯いていた。でも取り巻きの一人の子の言葉で顔をあげて義姉を見た。僕は目を見張った。
義姉泣いていたから。
この女が泣いている?どうして・・・。僕は訳が分からなかった。しかも次の時には変な言葉で皆を困惑させていた。ほんとにどうしてしまったんだ。僕は暫く固まっていた。やっと動けたのは皆が帰ろうとしていた時だ。僕はすぐにその場を立ち去った。
授業の終わるチャイムが鳴る。あの人を迎えに行かなくては。あの人を待たせれば遅いとか言って殴られかねない。僕はすぐにあの人の元へと向かった。あの人の元に行くのは慣れてる筈なのに今日は妙に緊張する。きっとあの人が僕の知ってるあの人に思えなかったからだろう。
きっとあれは変な単語を使って皆を困らせて楽しんでいただけ。僕が姿を現せばいつもみたいに暴言を浴びせてくるに決まっている。そう思って保健室のドアを開けると僕の姿を見た義姉が言った事は僕が此処に来る事はおかしいと言った感じの言葉だった。
いつもは早めに来いとか言ってんのに、急になんだよ。
僕はこの人が分からなかった。
僕がいつもの様にバッグを持とうとしていたら義姉が僕の手に触れてきた。反射的に退けると義姉はらしくもなく、謝って今日は荷物持ちは良いと言ってきた。
嗚呼、気分を害してしまった・・・。だけど僕は人に触れられるのが怖いんだ。
っ、触れられたとこが気持ち悪い。
気まずい気持ちがあったが僕は義姉と一緒に無言のまま家に帰った。
家に帰った時、出迎えてくれた義母さんに真っ先に怒鳴られた。僕が義姉を見てなかったから。義姉が隣で何か言ってるが上手く聞き取れない。息が、苦しいんだ。
僕はそのまま気を失ってしまった。
何日か後に僕は目を覚ました。そこに現れた義姉。義姉は僕に謝った。悪いのは全て自分だと。本当にその通りだと思った。でも素直に謝ってくれたから今回は許してやっても良いと僕は思っていた。こう言う所はいつまでも浅くて甘くて変わってないと自分で思う。僕は心のどこかで未だに彼女を好きな自分が居たんだ。でも次に義姉が言った言葉で僕の頭は真っ白になる。
『貴方の奴隷を解雇する』
何を言ってるんだ、この人は。
僕を今まで散々側に居させておいて捨てると言うのか。もう僕は君には必要のない人間なんだな。僕は彼女の奴隷じゃなくなって嬉しい感情とあまりにも勝手すぎる事に対しての怒りともう僕を必要としてくれる者は居ないと言う事実への悲しみがごっちゃまぜになった僕は家を飛び出した。
僕が出て行ったら追いかけに来てくれると少しの期待を込めて。
だけどその日、義姉が僕を迎えに来てくれる事はなかった。
その日は結局、エスティル様の家にお邪魔する事になった。エスティル様は僕の話を親身になって聞いてくれた。
次の日、流石に学園に行かないのはまずいと思い、僕は学園に向かった。けれど教室に入ればあの人と顔を合わせる事になる。それは気まずいと思った僕は教室とは別の方向へと足を運んだ。僕が向かったのは図書室。此処は静かで落ち着くから。気になる本を何冊かとり、一番奥の席に座った。本を読んでる時は他の事を考えなくて済むから。だけどその日は珍しく集中することが出来なかった。
*****
気付くと僕は眠ってしまったらしい。窓の外はすでに橙色に差し掛かっていた。そんな時、こちらに近付いてくる足音。こんな時間に熱心なものだと、僕はボッーとする頭で足音のする方を見つめていた。
「やっぱり此処に居たのね。」
なんで、アンタが此処に居るんだよ。
そこには僕を捨てたあの女が立っていた。
女は息を切らしていてそれだけで僕を凄く捜してくれていた事が分かった。胸が暖かくなるのを感じたけどなんて返して良いのか分からない僕は素っ気なく返した。
家に帰らないのかと聞いてきたこの女に僕は帰る家などないと答えた。今なら分かるんだ。母さんのあの時の笑顔は心からの喜びを現してる笑顔だったと。母さんはずっと僕が邪魔で仕方が無かったんだと。女がそんな事ないなどと綺麗事ばかり述べてくる。何も知らないくせに。だけどふと、女は黙り込んだ。大方、何を言っても素っ気ない態度の僕に呆れたのだろう。そう思っていたのに、この女が言った事は想像を絶する事だった。
『だったら私も一緒に居るわ!』
は?コイツは何を言ってるんだ。自分の家があるお前がどうして僕なんかと一緒に居ることを選ぶんだよ。
どうして、そんな優しく抱きしめるんだよ。
僕は本当は誰かに必要として欲しくて。助けてほしかったんだ。
僕を助けてくれたのはエスティル様でもこの人に虐げられてると言う不思議な女の子でもなく、皆に悪女だと言われ続けた・・・
義姉だった。
義姉は僕に笑顔で手を差し出してきた。その手を僕は離れないように力強く掴むんだ。
もう、自分の気持ちに嘘は付けない。すみません、エスティル様。貴女に義姉を渡したくない。今度こそ僕が、義姉を守るんだ。
お母さんにメイデン公爵家に行くと伝えたら公爵家様のお役に立てるならと僕を見送るお母さんの笑顔に違和感を覚えながらも僕は新たな家へと旅立ったのだ。
最初に公爵家の敷地内に足を踏み入れた時、僕は目の前に広がる光景に息が詰まりそうになった。僕が住んでるとこの何倍も大きくて綺麗だったから。暫く見惚れてると僕を呼ぶ当主様の声がして急いで当主様の元へと向かった。
後で庭を探検しよう・・・。
この家での生活も楽しめそうだと僕はこの時、信じて疑わなかったんだ。
家の中に入るとたくさんの召使いさん達が出迎えてくれて気後れしそうになった。当主様は持ち物を一番前の召使いさんに渡していた。その動作が凄くスマートで当たり前だけど慣れてるんだなぁと思った。続いて召使いさんは僕の荷物まで預かろうと手を差し出してきた。この時僕は、人に自分のものを一時的に預けるにせよ渡す習慣が分からなくて少し召使いさんに対して警戒を強めた。そんな事をすれば召使いさんを困らせる事は分かってるのにこの人に任せても本当に良いのかとそればかりを考えていた。そしたら最前列の召使いさんが僕の心情を理解してくれたのか、
「では、私がお預かりしましょう。私ならお嬢様の側にずっと控えておりますのでユーリ様も見えるところにご自分のがあればご安心なされるでしょう?」
そう提案してくれた。
周りの召使いさんとはどこか違うその雰囲気に飲まれそうになるけど安心さえも覚えてしまう自分が居た。
彼女の名は『リン』。今日から僕の義姉にあたる方の専属メイドらしい。周りの御令嬢に負けないくらいの立ち振る舞い、綺麗な金髪にいつの間にか僕は引き込まれていた。
「あっ、じゃあ・・・お願いします。」
「はい、畏まり致しました。」
この方なら頼りになると直感的にそう思った僕は荷物をリンさんに預けた。
先程預かり拒否をした召使いさんが物凄い顔で睨んでる事にも気付かずに。
当主様に連れて来られたところはリビングだった。そこに並び立つ二人の金髪の女性。
「初めまして、ユーリ。私はカイラよ。貴方がこの家に来てくれた事を心から感謝するわ」
・・・凄く綺麗な人だなぁ。
公爵家の夫人な筈なのに全然着飾った感じがしない。この人が今日から僕の義母さんになるのか。優しそうな人で安心したけどちょっと、緊張するなぁ~。
カイラさんへの挨拶を済ませた後、僕の視線はカイラさんの後ろへと降り注ぐ。カイラさんと同じで綺麗なサラサラの金髪、長いまつ毛、大きな瞳・・・。
ー天使が居るー
彼女を初めて見た時、不覚にもそう思った。
「ごきげんよう。私はディーリアです。私、ずっと弟が欲しかったんです!だから貴方が来てくれてとても嬉しいわ!」
嗚呼、心臓がうるさい。彼女に握られた手が凄く熱くて自分の顔が火照るのを感じた。
初めて感じたこの想い・・・。でもこの想いが彼女に届くことはない。
「ディーリア様、エスティル様がお越しになりましたよ。」
「まぁ!エスティル様が!?」
彼女には婚約者が居たのだから。
「ご機嫌如何ですか?ディーリア嬢。」
エスティル・ラザフォード。この国の皇太子らしい。
二人が並ぶと美男美女。
到底僕の叶う相手じゃない。
「・・・君はディーリア嬢の義弟になったユーリでしたね。少し二人で話しませんか?」
なんで二人だけで?
でも丁度良い。この人が本当に義姉さんに相応しいか確かめてやろう。
エスティル様が義母さんと義姉さんに少し席を外して欲しいと言ったら義姉さんは納得してなかった様だけど渋々とリビングを義母さんと一緒に出て行った。
・・・はぁ、本当に大好きなんだな。それだけでもう心が砕けそうになるけど負けてられないっ!僕が義姉さんを幸せにするんだ!
変な対抗心を抱いてエスティル様を睨み付けると何を勘違いしたのか『そんな緊張しなくても大丈夫ですよ』と優しい表情で言われた。
「君と話がしたかったのはメイデン公爵家に引き取られてどう思ってるのか気になったからです。」
「この国の王子が変な事を気になさるんですね。」
僕の精一杯の嫌味だった。それにエスティル様は困った様に肩を竦め無言のまま僕を見つめていた。
「はぁ。・・・別に何とも思ってないですよ。確かに最初はどんな方々なのかと不安ではありましたが、皆さんとても良い方々でしたのであの方々を僕の出来る限りの魔力で助けたいと思います。」
僕がお母さんに思っていた事を今度は今の家族に思ってしまっている。だって、魔力をちゃんと使いこなせる事が出来ない僕を嫌な顔ひとつせずに優しい笑顔で迎え入れてくれたんだ。優しい人はずっと守りたいって思うのが普通だろ?だけど目の前のこの人は僕を見て呆れた風に深い溜息を吐いた。
「君は会って間もない者を信用しすぎではないかい?純粋なのは良いが、それでは近い内に足を掬われる事になる。」
「・・・何が言いたいのですか?」
回りくどい言い方をする方だ。はっきりと言えば良いのに。
僕の何か言いたげな目に気付いたのかエスティル様は少し言い難そうに口を開いた。
「ディーリア・メイデンと少し距離をとった方が良い。」
「はぁ?意味が分からないんですが。」
この人は何を言ってるんだ。義弟の僕に嫉妬してるのか?
・・・いや、そうじゃない気がする。
「あの女とこれから先一緒に居れば君はいつか破滅する。それが嫌なら今すぐこの家を立ち去るんだ。」
・・・侮辱するのか?自分の婚約者を、僕の家族を・・・・・僕の大切な人を。
やっぱりコイツに義姉さんは相応しくない。あの誰よりも優しくて美しい義姉さんがコイツに傷付けられるのは嫌だ。義姉さんはコイツに騙されてるんだ。うん、きっとそうだ。
「これ以上義姉さんを侮辱するのなら僕はお前を許さない。僕がお前を消してやる。」
僕は手から小さな炎を出した。あまり大きなものを出せばこの家ごと燃やしかねない。今の僕ではこれが限界だ。
「ユーリ、君は・・・。」
僕とエスティル様の間に不穏な空気が纏ったその時だった・・・。
「なに、してるの?」
「っ、ね、義姉さん。」
騒ぎを聞き立てたのか、義姉さんがこちらを不安そうに扉の隙間から覗き込んでいた。
「ゆ、ユーリ貴方・・・。」
「ちがっ!」
言い訳しようとしても手の中の小さな炎が全てを物語っていた。
「ユーリ、貴方それをエスティル様にぶつけようとしたの···?」
『違うんだ』とか、『この男は義姉さんを』とか、何を言っても義姉さんは聞く耳を持ってくれなかった。
「そんな事して、もしエスティル様の顔に火傷の跡が残ったらどうするのよ!エスティル様は“貴方と違って”将来有望な国王候補なのよ!」
“貴方と違って”その言葉がずっしりと重くのしかかって来て僕の心を抉った。それからも暫く義姉さんの僕に対する暴言やエスティル様の僕を気遣ってくれる声が聞こえてきた気がするけど内容までは頭に入ってこなかった。
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「義姉さん、話を聞いてっ!アイツは義姉さんの事を悪く!」
「・・・そんなデタラメを言って、そこまでして婚約破棄させたいの?」
夜、僕は義姉さんの部屋を訪れてあぁなった理由を全て話した。けれど義姉さんは僕よりも婚約者の肩を持ったのだ。そりゃあそうだ。会ったばかりの義弟よりずっと側に居た婚約者の方を信じるのは当たり前。
当たり前なのに・・・。こんなにも信じて貰えない事が辛いだなんて。
そこからだった。僕と義姉さん・・・いや、僕と家族に亀裂が入ったのは。
義父さんは今日から暫く仕事で家を空ける様だ。だから義母さんはイライラしている。義父さんを一緒に見送ってる時も横に居る僕の耳元でねちねちと嫌味を述べる。
「ほんと、あの人は仕事ばかり。私達家族よりも仕事をとるのね。こうなったのも全てアンタのせいよ。アンタがこの家に来たから。・・・髪だって、こんなに醜い色をして。恥ずかしいからあまり外に出歩かないでね。」
義母さんは僕の髪を乱暴に触った後、鼻で笑って自分の部屋へと消えてしまった。
義母さんからしたら、一番綺麗な色は金髪だ。だから召使いは全員綺麗な金髪しか雇っていない。逆に異性には銀髪を求めた。・・・義姉さんの婚約者に当てはまる。僕はそのどちらにも当てはまらない色をしている。
義母さんが一番嫌いな色は茶色だった。
「あ~あ、かわいそーな義弟。お父様にはほっとかれ、お母様に毎日愚痴を聞かされるペット化してる。」
クスクスと楽しそうに笑う義姉さんを僕は焦点の合わない目でジッと見ていた。
あれ、僕・・・なんでこの人に特別な想いを寄せてたんだろう。
いつの間にか、僕の義姉さんへの恋心は完全に消えていた。
「どうして、どうして僕の話を聞こうとしないんだよ。僕は義姉さんを守りたかっただけなのに!」
気付いたら僕は義姉さんに向かって叫んでいた。少しでも義姉さんの気持ちに変化が起こる事を信じて。だけど義姉さんは弧を描いて笑みを浮かべたまま言ったのだ。
「信じる訳ないじゃない。だって私、貴方の事大嫌いだもの。」
「えっ、」
義姉さんはゆっくりと僕に近付いて来て顔を力強く掴むと強引に顔を上に向けた。
「目も大きくて、肌も女みたいに白い・・・。ほんと、気持ち悪い。」
その言葉を最後に僕の心は限界を迎えてしまった。
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「だから言ったでしょう?あまり彼女に関わらない方が良いと。」
ある日、庭のベンチに座ってると何時来たのかエスティル様が何とも言えぬ顔をして僕を見下ろしていた。
「・・・えぇ。貴方の言ってる事は正しかった。僕は、間違ってたんだ。」
なんて僕は浅はかな人間なんだろう。ちょっとの関わりであの人達を知った気分で居た。心の美しい人だと勝手に思い込んでいたんだ。
「・・・彼女は僕と言う人間に興味がないんです。彼女が大好きなのは僕ではなく僕に付いてる名誉ですから。」
エスティル様は悲しそうに笑っていた。それで知った。エスティル様はあの人に無理やり付き合わされてたんだと。それで僕に忠告してくれたんだ。逃げる機会を与えようとしてくれたのだ。嗚呼、此処に居るじゃないか。あの女よりも優しい人なんて。
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今日、義姉さんに部屋に呼ばれた。また何か怒らせたのだろうか。義姉さんの部屋のドアをノックして中に入った途端、頬に鋭い痛みが走った。
「遅い。どれだけ私を待たせれば気が済むの?」
義姉さんはご立腹の様だった。
これでも急いで来たんだけどな。
そんな僕の心情を知らない義姉さんは何も言わない僕に気を悪くしたみたいでいきなり蹴ってきた。それでも僕は言わなかった。いや、言えなかったんだ。義姉さんは舌打ちをして蹴るを繰り返した。やっとの思いで出た言葉は『どうしたら止めてくれるんですか?』だった。か細い声だったけど僕の言葉をちゃんと聞き取った義姉さんは“待ってました”と言った様に笑った。嗚呼、これも作戦の内だったのかなと思ったけど今更どうする事も出来ない。
次の瞬間、ジュワッと言う音とともに手首が焼けるように痛く感じた。
「良いわよ?止めてあげても。その代わり、死ぬまで一生私に服従しなさい。」
最初この女が何を言ってるのか分からなかった。だけど手首に変な違和感を覚えて恐る恐る見てみるとそこには気持ち悪い紋章が描かれていた。
「これで貴女は私のものよ。私から離れることは許さないわ。」
そう言って片足をこちらに差し出してくる義姉さんに思った。
僕は、一生この人から逃げられない。
全てを悟った僕は義姉さんの靴にそっと唇を落とした。
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あれから月日が流れ、15歳になった僕は魔力学園に通った。あの時に比べ、魔力は安定したし学力だって上位に君臨している。勿論、あの人《義姉》も同じとこに通っている。あの人の適性を考えたら魔力学園は向いていないと思うんだけどあの人は奴隷の僕と一緒が良いらしい。きっと家以上に僕をパシる気で居るのだろう。しかもあの人は相変わらずの女王様気質らしい。学園に入った途端二人の取り巻きを作り、毎日他の生徒の迷惑を考えないでエスティル様の腕をとり、密着して離れない。
だから、あんな事になったのは自業自得。
あの女が階段から落ちたらしい。
あの女を嫌ってる令嬢に突き飛ばされたとエスティル様に聞いた。行く気には到底なれないが僕はあの女の奴隷だ。行く義務があるだろう。
保健室に向かうと複数の人影があった。エスティル様に生徒会長、取り巻きの二人にあの女に嫌がらせを受けてると聞く女の子まで居た。皆の顔を見るに皆も義務で此処に来たと言うことか。皆で顔を合わせて保健室の中に入った。僕はこの人の顔を見るのが怖くて俯いていた。でも取り巻きの一人の子の言葉で顔をあげて義姉を見た。僕は目を見張った。
義姉泣いていたから。
この女が泣いている?どうして・・・。僕は訳が分からなかった。しかも次の時には変な言葉で皆を困惑させていた。ほんとにどうしてしまったんだ。僕は暫く固まっていた。やっと動けたのは皆が帰ろうとしていた時だ。僕はすぐにその場を立ち去った。
授業の終わるチャイムが鳴る。あの人を迎えに行かなくては。あの人を待たせれば遅いとか言って殴られかねない。僕はすぐにあの人の元へと向かった。あの人の元に行くのは慣れてる筈なのに今日は妙に緊張する。きっとあの人が僕の知ってるあの人に思えなかったからだろう。
きっとあれは変な単語を使って皆を困らせて楽しんでいただけ。僕が姿を現せばいつもみたいに暴言を浴びせてくるに決まっている。そう思って保健室のドアを開けると僕の姿を見た義姉が言った事は僕が此処に来る事はおかしいと言った感じの言葉だった。
いつもは早めに来いとか言ってんのに、急になんだよ。
僕はこの人が分からなかった。
僕がいつもの様にバッグを持とうとしていたら義姉が僕の手に触れてきた。反射的に退けると義姉はらしくもなく、謝って今日は荷物持ちは良いと言ってきた。
嗚呼、気分を害してしまった・・・。だけど僕は人に触れられるのが怖いんだ。
っ、触れられたとこが気持ち悪い。
気まずい気持ちがあったが僕は義姉と一緒に無言のまま家に帰った。
家に帰った時、出迎えてくれた義母さんに真っ先に怒鳴られた。僕が義姉を見てなかったから。義姉が隣で何か言ってるが上手く聞き取れない。息が、苦しいんだ。
僕はそのまま気を失ってしまった。
何日か後に僕は目を覚ました。そこに現れた義姉。義姉は僕に謝った。悪いのは全て自分だと。本当にその通りだと思った。でも素直に謝ってくれたから今回は許してやっても良いと僕は思っていた。こう言う所はいつまでも浅くて甘くて変わってないと自分で思う。僕は心のどこかで未だに彼女を好きな自分が居たんだ。でも次に義姉が言った言葉で僕の頭は真っ白になる。
『貴方の奴隷を解雇する』
何を言ってるんだ、この人は。
僕を今まで散々側に居させておいて捨てると言うのか。もう僕は君には必要のない人間なんだな。僕は彼女の奴隷じゃなくなって嬉しい感情とあまりにも勝手すぎる事に対しての怒りともう僕を必要としてくれる者は居ないと言う事実への悲しみがごっちゃまぜになった僕は家を飛び出した。
僕が出て行ったら追いかけに来てくれると少しの期待を込めて。
だけどその日、義姉が僕を迎えに来てくれる事はなかった。
その日は結局、エスティル様の家にお邪魔する事になった。エスティル様は僕の話を親身になって聞いてくれた。
次の日、流石に学園に行かないのはまずいと思い、僕は学園に向かった。けれど教室に入ればあの人と顔を合わせる事になる。それは気まずいと思った僕は教室とは別の方向へと足を運んだ。僕が向かったのは図書室。此処は静かで落ち着くから。気になる本を何冊かとり、一番奥の席に座った。本を読んでる時は他の事を考えなくて済むから。だけどその日は珍しく集中することが出来なかった。
*****
気付くと僕は眠ってしまったらしい。窓の外はすでに橙色に差し掛かっていた。そんな時、こちらに近付いてくる足音。こんな時間に熱心なものだと、僕はボッーとする頭で足音のする方を見つめていた。
「やっぱり此処に居たのね。」
なんで、アンタが此処に居るんだよ。
そこには僕を捨てたあの女が立っていた。
女は息を切らしていてそれだけで僕を凄く捜してくれていた事が分かった。胸が暖かくなるのを感じたけどなんて返して良いのか分からない僕は素っ気なく返した。
家に帰らないのかと聞いてきたこの女に僕は帰る家などないと答えた。今なら分かるんだ。母さんのあの時の笑顔は心からの喜びを現してる笑顔だったと。母さんはずっと僕が邪魔で仕方が無かったんだと。女がそんな事ないなどと綺麗事ばかり述べてくる。何も知らないくせに。だけどふと、女は黙り込んだ。大方、何を言っても素っ気ない態度の僕に呆れたのだろう。そう思っていたのに、この女が言った事は想像を絶する事だった。
『だったら私も一緒に居るわ!』
は?コイツは何を言ってるんだ。自分の家があるお前がどうして僕なんかと一緒に居ることを選ぶんだよ。
どうして、そんな優しく抱きしめるんだよ。
僕は本当は誰かに必要として欲しくて。助けてほしかったんだ。
僕を助けてくれたのはエスティル様でもこの人に虐げられてると言う不思議な女の子でもなく、皆に悪女だと言われ続けた・・・
義姉だった。
義姉は僕に笑顔で手を差し出してきた。その手を僕は離れないように力強く掴むんだ。
もう、自分の気持ちに嘘は付けない。すみません、エスティル様。貴女に義姉を渡したくない。今度こそ僕が、義姉を守るんだ。
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