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†染まる泡沫†
長としての裁き
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★☆★☆★
…理性を封じる形で本能が起つ。
両の眼を見開くよりも早く。
それは無意識という名の覚醒。
やがてその五感のいずれかを、より的確な動きで支配する──…
「…?」
そこに疑いも、意志すらも、意図すらも擡げることなく…
ただ静かに、暗示されたかのように。
…静寂の中でアズウェルは目覚めた。
初めは霞がかったかの如く、薄ぼんやりとしか見えなかったはずのその双眸は、やがてそれに映る艶やかな美しい蒼を、得るかの如く率先して捉えてゆく。
それが自らを覗き見る、かのレイヴァンの姿であると、その脳がはっきりと認識した時。
アズウェルは目を大きく見開き、反射的に床から飛び起きていた。
「!…レイヴァン…」
半ば、例えようもない畏怖を、そして半ば驚愕を隠せないままに、アズウェルはレイヴァンをまじまじと、穴の開くほどに見つめる。
だが一方、そんなアズウェルの異端な様子を目の当たりにして、レイヴァンはつと、視線を逸らすと、そのまま軽く嘆息した。
「…その様子では、どうやら大丈夫なようだな」
「…えっ?」
どこか親身にも近い安堵を交えたように言われて、アズウェルの脳裏を、それまでの経緯が掠める。
…そして、思い出す。
──そうだ。
自分は祖父・ジャドウの影を振り切るべく、精の黒瞑界へと攻め込み…
“自らの意志で”世界を構築する物々に、そして民草に、大打撃を与えた。
そしてそれを阻止すべく動いた、最強の六魔将・レイヴァンと一戦交え、更には吸血鬼皇帝の異名を持つ強敵・サヴァイスにも、小細工なしに真正面から攻撃を仕掛け、戦った。
結果、自らの臓物の一部は吹き飛ばされ、その言動全ての意味を看破され…
内外ともに敗戦を喫したことで、戦いには一応の終止符が打たれたはずだ。
「……」
アズウェルは無言のままに瞳を戻した。
…自分が覚えているのはそこまでだ。
敗北を認め、レイヴァンに自らの出生の秘密を、そして己の考えの全てを明かした…
だが、その先に何があったのかは分からない。
記憶がそこだけ、失せたようにすっぽりと抜け落ちているのだ。
戦いにおいて、飛び、失せたはずの臓物の一部。
サヴァイスとレイヴァンという、精の黒瞑界屈指の実力を持つ二人を相手にしたには、恐ろしい程に、そして幸運なまでに軽すぎる傷。
しかしそれも、常人や力無き者であれば、それのみで確実に死に至るような深手──
それが今は跡形もない。
体も正常に機能している。
だが、だとすれば…だ、
治した者の正体は知れている。
「…、レイヴァン…」
…その行動の意図が分からない。
自分は殺されて当然。
それもただ殺されるのではなく、それこそ血祭りに上げられるか、なぶり殺しにされたとしてもおかしくはない。
何故なら、それに値するだけのことを…
自分は、それだけのことをしたのだから。
「…何故、ひと思いに殺さなかった?
貴方には全てを話したはずなのに。
俺を生かしておく意味はないだろう…」
…力に証せ、ただ自らの傲慢で動いた。
死に場所を求め、看取ってくれる相手を欲して、自分は余計なものまで、破壊し、粉砕し… そして、蹂躙した。
壊したのは固形物のみには留まらない。
それが例え傍から見れば、ほんのわずかな一部であろうとも。
精の黒瞑界の住民の安息を、秩序を。
レイヴァンの常なる冷静さを。
そして皇帝サヴァイスの、沈黙を──
“壊した”。
「──…レイヴァン、俺は裁かれなければならない。
俺は自らの欲のために、この精の黒瞑界を利用したんだから」
「……」
レイヴァンは無言のままにアズウェルを見つめた。
「言っただろう。貴方かサヴァイス皇帝の手に掛かれるなら、俺は本望なんだ…
レイヴァン…、もし、貴方が、俺が玲奈の子どもだってことに対して、躊躇いを抱いているのなら──」
「関係ない」
レイヴァンはすぐさま声を落とした。
その口調は素っ気ないが、しかしそれを上回る程にはっきりと…
そして、毅然としている。
「! レイヴァン…?」
「罪に血統は関係がない。
…例えお前が、誰の子であろうともだ」
レイヴァンはここで、正面からアズウェルを見据えた。
…その、青く美しい海をそのまま閉じ込めたかのような、深くも綺麗な瞳に、稲妻にも似た激しい厳しさが、鋭く宿る。
「それまでの個人の思惑はどうであれ、結果、死を渇望するのは逃げと同義だ。
そして、それこそが真の…罪を犯した者の傲慢だ」
「!…」
倫理にも近い形で核心を突かれ、動揺したアズウェルの顔色が蒼白になる。
それにレイヴァンは、その瞳に秘めた鋭さを、更に針さながらに変えると、今度は諭すように言って聞かせた。
「…お前は真実、人が人を裁く権利を持つと思うか?
まずお前が強く認識する必要があるのは、お前のしたことは、ただの純粋な殺戮だということだ」
「……」
アズウェルは俯いた。
その瞳には激しい後悔と、戸惑い。
心は軋み、裂かれんばかりの痛みを、その脳と感情に訴える。
…己の独りよがりなエゴで、
どれほど他世界の者を傷つけただろう。
年寄りも赤子も関係なく手に掛け、
どれだけの死傷者を出したのだろう──…
…記憶に蘇るのは、阿鼻叫喚の地獄絵図。
突然の闇魔界からの襲撃に驚き、逃げ惑う人々。
絶望的な目で自分を見上げる面々…!
自分はその全てを躊躇なく攻撃した。
…全てにおいて、
“その総てにおいて”…主観的なままに。
「…、うん、レイヴァン…
いくら祖父の影を振り切る為とはいえ、手段を間違えた俺は愚かだった…
確かに裁くのは人ではなく法なんだろう。
でも…俺は…今回ばかりは、レイヴァンに裁きを下して貰いたいと思っている。
そう…サヴァイス皇帝でも、精の黒瞑界の民たちでもない…
他でもない、レイヴァン=ゼファイル。
…貴方に」
「──お前の処遇については、既にサヴァイス様には一任されている。
そしてジャドウの方にも、お前を通じて、先行きを報告させて貰った」
レイヴァンがすぐに切り返す。
それにアズウェルの表情が、驚きに強張った。
「…え…!?」
「よく聞け、アズウェル。
お前の身柄は、精の黒瞑界が預かる。
以降、闇魔界に戻ることは許さない。
…命ある限り、この精の黒瞑界に留まり、お前がしたことに対しての償いをしろ」
「!…っ、だ…だけどレイヴァン──」
アズウェルは目に見えて驚き戸惑い、即、異を唱えた。
…誰の目にも明らかなはずだ。
そんな扱いでは軽すぎる。
これまでの経緯を考えれば、より過酷かつ非道な懲罰を下されても…
皇帝の前に身柄を引き出され、民の眼前で公然と処刑され、屍を野ざらしにされてもおかしくはないというのに。
──この場合、“生かしておくだけでも、遥かに甘いと言えるのに”。
「お前の言いたいことは解る」
レイヴァンは短く嘆息した。
「だが、そう考えるのであれば尚更だ。
お前はその力をもって、この精の黒瞑界の全てを侵した。
ならば今度は同じその世界を、その総てを同じ力で守って見せろ。
それこそが皆にとってもお前にとっても、本当の…そして唯一の償いとなるはずだ」
「!あ…」
アズウェルは無意識に、手で口を抑えた。
そして…気付いた。
…攻めた後、逃げた後に、
自分に残るものなど無かったことを。
心から満足して得られる物など、何ひとつ無かったことを──
もしかするとレイヴァンは、それを自分に気付かせようとしたのではないか?
力は、私利私欲の為に振りかざすものではないということを。
…ひとたび守る側に立てば、数多の人々を救えるのだということを。
罰と称することで、レイヴァンは自分に…
強く教え、示唆し、更に題を課そうとしているのではないだろうか?
「…っ」
ここまで考えたアズウェルの瞳から、不意にひと雫の涙が落ちた。
自分を生かすこと。ただそれだけの為に、レイヴァンが以降、どれだけの代償を払わなければならないのか分かっている。
…六魔将の長という立場。
精の黒瞑界に属する者としての立場。
その2つだけでも、レイヴァンが敵である自分を抱え込むには、相当な負担だ。
だがレイヴァンは、それをすると言う。
それを微塵も感じさせない程に淡々と。
恐らくは自分を…“生かすため”。
ただそれだけのために。
「…ごめん…レイヴァン…!」
うなだれて呟いたアズウェルの瞳からは、涙が堰を切ったように溢れ出す。
それを見て柔らかく息をついたレイヴァンは、
「…ああ」
とだけ、低くも優しく呟いた。
…理性を封じる形で本能が起つ。
両の眼を見開くよりも早く。
それは無意識という名の覚醒。
やがてその五感のいずれかを、より的確な動きで支配する──…
「…?」
そこに疑いも、意志すらも、意図すらも擡げることなく…
ただ静かに、暗示されたかのように。
…静寂の中でアズウェルは目覚めた。
初めは霞がかったかの如く、薄ぼんやりとしか見えなかったはずのその双眸は、やがてそれに映る艶やかな美しい蒼を、得るかの如く率先して捉えてゆく。
それが自らを覗き見る、かのレイヴァンの姿であると、その脳がはっきりと認識した時。
アズウェルは目を大きく見開き、反射的に床から飛び起きていた。
「!…レイヴァン…」
半ば、例えようもない畏怖を、そして半ば驚愕を隠せないままに、アズウェルはレイヴァンをまじまじと、穴の開くほどに見つめる。
だが一方、そんなアズウェルの異端な様子を目の当たりにして、レイヴァンはつと、視線を逸らすと、そのまま軽く嘆息した。
「…その様子では、どうやら大丈夫なようだな」
「…えっ?」
どこか親身にも近い安堵を交えたように言われて、アズウェルの脳裏を、それまでの経緯が掠める。
…そして、思い出す。
──そうだ。
自分は祖父・ジャドウの影を振り切るべく、精の黒瞑界へと攻め込み…
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そしてそれを阻止すべく動いた、最強の六魔将・レイヴァンと一戦交え、更には吸血鬼皇帝の異名を持つ強敵・サヴァイスにも、小細工なしに真正面から攻撃を仕掛け、戦った。
結果、自らの臓物の一部は吹き飛ばされ、その言動全ての意味を看破され…
内外ともに敗戦を喫したことで、戦いには一応の終止符が打たれたはずだ。
「……」
アズウェルは無言のままに瞳を戻した。
…自分が覚えているのはそこまでだ。
敗北を認め、レイヴァンに自らの出生の秘密を、そして己の考えの全てを明かした…
だが、その先に何があったのかは分からない。
記憶がそこだけ、失せたようにすっぽりと抜け落ちているのだ。
戦いにおいて、飛び、失せたはずの臓物の一部。
サヴァイスとレイヴァンという、精の黒瞑界屈指の実力を持つ二人を相手にしたには、恐ろしい程に、そして幸運なまでに軽すぎる傷。
しかしそれも、常人や力無き者であれば、それのみで確実に死に至るような深手──
それが今は跡形もない。
体も正常に機能している。
だが、だとすれば…だ、
治した者の正体は知れている。
「…、レイヴァン…」
…その行動の意図が分からない。
自分は殺されて当然。
それもただ殺されるのではなく、それこそ血祭りに上げられるか、なぶり殺しにされたとしてもおかしくはない。
何故なら、それに値するだけのことを…
自分は、それだけのことをしたのだから。
「…何故、ひと思いに殺さなかった?
貴方には全てを話したはずなのに。
俺を生かしておく意味はないだろう…」
…力に証せ、ただ自らの傲慢で動いた。
死に場所を求め、看取ってくれる相手を欲して、自分は余計なものまで、破壊し、粉砕し… そして、蹂躙した。
壊したのは固形物のみには留まらない。
それが例え傍から見れば、ほんのわずかな一部であろうとも。
精の黒瞑界の住民の安息を、秩序を。
レイヴァンの常なる冷静さを。
そして皇帝サヴァイスの、沈黙を──
“壊した”。
「──…レイヴァン、俺は裁かれなければならない。
俺は自らの欲のために、この精の黒瞑界を利用したんだから」
「……」
レイヴァンは無言のままにアズウェルを見つめた。
「言っただろう。貴方かサヴァイス皇帝の手に掛かれるなら、俺は本望なんだ…
レイヴァン…、もし、貴方が、俺が玲奈の子どもだってことに対して、躊躇いを抱いているのなら──」
「関係ない」
レイヴァンはすぐさま声を落とした。
その口調は素っ気ないが、しかしそれを上回る程にはっきりと…
そして、毅然としている。
「! レイヴァン…?」
「罪に血統は関係がない。
…例えお前が、誰の子であろうともだ」
レイヴァンはここで、正面からアズウェルを見据えた。
…その、青く美しい海をそのまま閉じ込めたかのような、深くも綺麗な瞳に、稲妻にも似た激しい厳しさが、鋭く宿る。
「それまでの個人の思惑はどうであれ、結果、死を渇望するのは逃げと同義だ。
そして、それこそが真の…罪を犯した者の傲慢だ」
「!…」
倫理にも近い形で核心を突かれ、動揺したアズウェルの顔色が蒼白になる。
それにレイヴァンは、その瞳に秘めた鋭さを、更に針さながらに変えると、今度は諭すように言って聞かせた。
「…お前は真実、人が人を裁く権利を持つと思うか?
まずお前が強く認識する必要があるのは、お前のしたことは、ただの純粋な殺戮だということだ」
「……」
アズウェルは俯いた。
その瞳には激しい後悔と、戸惑い。
心は軋み、裂かれんばかりの痛みを、その脳と感情に訴える。
…己の独りよがりなエゴで、
どれほど他世界の者を傷つけただろう。
年寄りも赤子も関係なく手に掛け、
どれだけの死傷者を出したのだろう──…
…記憶に蘇るのは、阿鼻叫喚の地獄絵図。
突然の闇魔界からの襲撃に驚き、逃げ惑う人々。
絶望的な目で自分を見上げる面々…!
自分はその全てを躊躇なく攻撃した。
…全てにおいて、
“その総てにおいて”…主観的なままに。
「…、うん、レイヴァン…
いくら祖父の影を振り切る為とはいえ、手段を間違えた俺は愚かだった…
確かに裁くのは人ではなく法なんだろう。
でも…俺は…今回ばかりは、レイヴァンに裁きを下して貰いたいと思っている。
そう…サヴァイス皇帝でも、精の黒瞑界の民たちでもない…
他でもない、レイヴァン=ゼファイル。
…貴方に」
「──お前の処遇については、既にサヴァイス様には一任されている。
そしてジャドウの方にも、お前を通じて、先行きを報告させて貰った」
レイヴァンがすぐに切り返す。
それにアズウェルの表情が、驚きに強張った。
「…え…!?」
「よく聞け、アズウェル。
お前の身柄は、精の黒瞑界が預かる。
以降、闇魔界に戻ることは許さない。
…命ある限り、この精の黒瞑界に留まり、お前がしたことに対しての償いをしろ」
「!…っ、だ…だけどレイヴァン──」
アズウェルは目に見えて驚き戸惑い、即、異を唱えた。
…誰の目にも明らかなはずだ。
そんな扱いでは軽すぎる。
これまでの経緯を考えれば、より過酷かつ非道な懲罰を下されても…
皇帝の前に身柄を引き出され、民の眼前で公然と処刑され、屍を野ざらしにされてもおかしくはないというのに。
──この場合、“生かしておくだけでも、遥かに甘いと言えるのに”。
「お前の言いたいことは解る」
レイヴァンは短く嘆息した。
「だが、そう考えるのであれば尚更だ。
お前はその力をもって、この精の黒瞑界の全てを侵した。
ならば今度は同じその世界を、その総てを同じ力で守って見せろ。
それこそが皆にとってもお前にとっても、本当の…そして唯一の償いとなるはずだ」
「!あ…」
アズウェルは無意識に、手で口を抑えた。
そして…気付いた。
…攻めた後、逃げた後に、
自分に残るものなど無かったことを。
心から満足して得られる物など、何ひとつ無かったことを──
もしかするとレイヴァンは、それを自分に気付かせようとしたのではないか?
力は、私利私欲の為に振りかざすものではないということを。
…ひとたび守る側に立てば、数多の人々を救えるのだということを。
罰と称することで、レイヴァンは自分に…
強く教え、示唆し、更に題を課そうとしているのではないだろうか?
「…っ」
ここまで考えたアズウェルの瞳から、不意にひと雫の涙が落ちた。
自分を生かすこと。ただそれだけの為に、レイヴァンが以降、どれだけの代償を払わなければならないのか分かっている。
…六魔将の長という立場。
精の黒瞑界に属する者としての立場。
その2つだけでも、レイヴァンが敵である自分を抱え込むには、相当な負担だ。
だがレイヴァンは、それをすると言う。
それを微塵も感じさせない程に淡々と。
恐らくは自分を…“生かすため”。
ただそれだけのために。
「…ごめん…レイヴァン…!」
うなだれて呟いたアズウェルの瞳からは、涙が堰を切ったように溢れ出す。
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