蒼穹のケラヴノス

にゃるしまろ

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プロローグ

プレゼント と おじいさん

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side  シエロ

愛しのじゃじゃ馬娘デイジーと別れた後俺は町か街一番の大きさを誇る市場にやってきた。
買い出しもあるのだが、実はデイジーの誕生日プレゼントをまだ用意してなかったのだ。
去年と一昨年はそれぞれ草原に咲く花で作った花飾りと、デイジーの寝顔を描いた絵をあげた。
デイジーが花粉症になったり、どこで寝顔見たんだと言い寄られたりしたがとても喜んでくれた。
だが、デイジーの家に遊びに行った時に保管されたり飾られたりしていた過去のプレゼントを見て申し訳ない気持ちになったのだ。

俺の描いた絵の周りに飾ってあるのは、有名な作家さんの描いた何百万タラントの絵だし、一昨年あげた花飾りはケースの中で枯れていた。
デイジーはシエロの気持ちが嬉しいと言ってくれるのだけれど気を遣わせてるのは明らかだった。

まぁそんなちいさなプライドもあって今年は貯金(140万タラント)を崩してプレゼントを買うことにした……のだが。


『何を買えばいいんだろう…』←イマココ

そんな弱音をつぶやいて、俺は人ごみの中に埋もれていくのだった。


------------------------------



side  シエロ


『やっぱりいいのはないなぁ』

俺は好きでこんなギリギリまでプレゼントを選んでなかったわけではない。
お金持ちに喜ばれるような物を買って、プレゼントするというのはなかなかに難しいと思う。
これはいよいよ草原に行って花を摘んできた方がいいかもしれない。(トイレじゃないよ)
そんなことを考えつつもぷらぷらしてると、


『こいつは珍しい、こんな明るい時間にヴァンパイアにお目にかかれるとは…』


体に緊張感が走る。
普段俺は人化しているので、ヴァンパイアだということはデイジーにすらバレてない。
声の方向を見るととんでもなく長い髭を携えてそれを三つ編みにし、紫とも言える程艶のある黒いローブに身を包んだ老人がいた。
どうしてバレたんだ隠蔽は完璧のはず…


『ふぉっふぉっふぉっ、まぁそう構えなくても良い。なに、とって食ったりはせぬよ。』


この街は少し特殊で、各地で難民となった人達が多く集まって街を作ってある。
普通ヴァンパイアは魔人族に分類され、人族や、亜人族からは迫害されているのだが、この街を作った12氏族のうち1人はヴァンパイアの一族なので、冷たい目はされても直接的な被害を受けることはない。
そんなこともあって四年前父さんは母さんと俺を連れてここに来たのだ。

だが俺はさらに特殊なケースで、血族能力の【人化】により髪の色や目の色、それから肌の色を変えることができる。
もちろん翼も消えるし、キバもおとなしくなる。
その代償としてヴァンパイアほどの力はでないが、日光の下では元々力が出ないのでこれは特に大した代償ではない。
つまりなにが言いたいかというとこんな老人に道端で会っただけでバレるような能力ではないのだ。

この老人はやばい…
そう思って俺は踵を返して逃げようとした。
しかし、見えない壁に立ちはだかられてそれは叶わなかった。


『ひどいのぅ、年寄りには優しくと習わなかったか?シエロくん』

『!?なんで僕の名を…それにこの壁はなんだなんだっ、すいません誰か助けてください!』

俺が叫びながら必死に壁を叩いていると人が近寄って来た、ああよかった後は子供のふりしとけば助けてくれるだろう…
しかし、そんな出来事は訪れなかった。
なんと目の前で人が消えたのだ。

『!?』

『ふぉっふぉっふぉっ、いやぁ愉快愉快。しばしの間空間魔法でこの世界を切り離したのじゃよ。今の人ならそちら側の壁から出てくるぞ』

そう言われて指さされた方を見ると、確かに見えない壁から急に人の背中が現れた。
なるほどこれは本格的にやばいやつだな。
この得体の知れない老人とよくわからない世界で2人きりになってしまったということか…。


『どうしてこんなことするんですか?』

『ふむ、腹をくくったようじゃな。大した用事じゃないかもしれぬが、少し話がしたかったのじゃよ。まずは無理やり閉じ込めたのをわびよう。』


なんか手荒な真似されるわけじゃなさそうだ。
ふぅ~、少し落ち着いたかも知れない。


『この見えない壁はなんですか?』

『この壁か?この壁はのう魔道具で作ったのじゃよ。ほらそこに砂時計があるじゃろ?その砂が落ちきるまでこの空間は隔離されるのじゃよ。』


おじいさんに言われてあたりを見回すと、そこかしこにガラクタのようなものが並んでいた。
桃色の色の砂の入った砂時計もその中に確かにあったが、見たこともないガラクタに紛れていて大して目立ってない。
というより周りにあるものがインパクト強すぎるのだ。
なにの骨かわからない置物や、複雑な文様の書かれた紙が所狭しと並んでいた。


『ここはなに?』

『ここは雑貨屋じゃ。』

『んなわけないでしょっ!!』

『ふぉっふぉっふぉっ、いやぁやはり久しぶりに人と話すと楽しいのぅ。ここは本当に雑貨屋なのじゃが変わった魔道具も置いてるのじゃよ』


魔道具というのは絡繰カラクリと共にこの世界の生活を支えている道具だ。
魔道具は絡繰よりも優れた力を持つが使用者の魔力を消費する。
絡繰は魔力を使わないが得られる恩恵は少ない。
例えば魔道具を使って石を飛ばすと5000ピット程飛ぶが、絡繰のパチンコを使うと2000ピットほどしか飛ばない。

『ところでシエロくん、君の家名はなにかな?』

『ヴォン・クラジュです。』

『む、やはりそうか。いや、会えて嬉しいよシエロ君。わしは君のお父さんの知り合いでな。昔とても世話になった。もしよければ君の家へ案内してくれないだろうか?お父さんにご挨拶がしたいのじゃよ。』

『父さんは…3年半前に死にました。飛行艇ふねの事故でした…』


俺がそう告げると老人は一瞬目を見開いて、それから静かに残念な人を亡くしたと告げた。
この時にはもう僕の中でのこの人への警戒心は消え去っていた。
そしてしばらくの沈黙が流れた後思い出したかのように口を開いた。


『そうじゃ、セレスティアは元気か?』

『母さんですか?母さんは元気です。いまもおつかいを頼まれています。母とも知り合いなのでしたら家まで案内しましょうか?夕方には帰ってきます。』

『いや、元気なら良いのじゃ。そうかそれなら今は2人で暮らしておるのだな?』

『はい、そうです。』

『なぁ、シエロ君。飛行艇ふねは好きか?』


一瞬ビクッとした。
小さな頃父さんと乗った、そして父さんを奪った。
父さんが死んだと聞いた時、俺は泣き叫んだし、どうしてなんだと嘆いた。
俺は飛行艇が嫌いになったのだろうか、確かに小さい時ほど飛行艇に関わらないようにしている気がする。
だけど俺は…。


『すきです。風を切って進む飛行艇ふねに乗って父さんみたいな飛行艇操縦士おとこになって、いくつもの大陸を超えて旅するのが夢です。』

『そうか、それは良かった。お父さんに会った時息子が飛行艇操縦士ふなのりになりたいと言っていたことを嬉しそうに伝えてくれていたからのぅ…』


そう言い終わるとおじいさんはガサゴソと自分のローブをさわり始めた。
訝しげな目で眺めていると


『おぉあったあった、これじゃ。』

『これは?』


その手には他のに比べると装飾の少ない腕輪があった。


『これは開放の腕輪と言ってな、本来は封印されている力を微量開放することができるのじゃ。これをヴァンパイア族が使うと、日光の下でも力を存分に発揮できるようになる。』


そういっておじいさんは僕に腕輪を渡してくる。


『それはすごいけど僕は特に力を使ったりしないし、それは使うところがないと思う。人化してるのも目立ちたくないからなんだ。』


『ふむ…シエロくんヴァンパイアは好きか?』

『…………それは…………嫌いじゃないです。でも………、嫌われてるのは……知ってます。』

『そうか……まぁ当事者なら思うこともあるのだろう。この腕輪を使うと一部人化が解けるからな。例えば腕力を開放すれば肘から先は元に戻る。爪も伸びるだろうし、肌も灰色になる。だけどこの腕輪は君のお父さんから預かっているんだ。もしもの時のためにやはり受け取ってほしい。』


それだけ告げるとおじいさんは僕の手を掴み無理やり腕輪をはめた。


『無理やりこんな所に閉じ込めてすまなかったのう…お主に出会えて良かった。そろそろ砂時計の効果も消えるじゃろう。また会えると良いのう…』


その瞬間あたりの喧騒が急に戻ってきた。
街を行き交う人の数は少なくなり、空はうっすら暗くなりつつある気がする。
僕はおじいさんにお礼を告げて店を後にした。

いや、しようとした。
しかし、思ったのだ。
ここならデイジーの喜ぶものがあるかもしれない。
一応雑貨屋らしいし。(信じがたいことだが…)
いやぁ、これだけのことがあって本来の目的を忘れない自分に惚れ惚れする。
自画自賛は置いといて俺は360度ターンすることにした。


『そうだおじいさん。』

『ぬぉっ、何かなシエロ君。今中々シリアスなシーンを乗り越えて別れた所じゃと思うのじゃが…。ちなみにわしの名はアンガフル・ブレッドじゃ。アン爺とでも呼ぶと良い。』

『いや、ガフルブ爺さんって呼ぶことにするよ。』

『グホゥ、なんでじゃ。無理やり閉じ込めたことに対する腹いせかのぅ。器の小さい男はモテぬぞ!』

『そんなことよりガフ爺、幼馴染の女の子の誕生日プレゼントを探してるんだけど…何かいいものないかなぁ?』

『そんなことじゃと……まあよい、おなごが喜びそうなものならそっちの棚にあるからのう好きにみるとよい…』


そう言われて棚の近くに行くと、そこには目がチカチカするほどのアクセサリーがたくさんあった。
しかし、その中で唯一真っ白な花の髪飾りに目を奪われた。


『ガフルブ爺さんこれ頂戴!もちろんまけてね!』

『なんというか主はちなっかりしとるのぅ…よかろう、半額にしてやろう。』

『いやぁ、ありがとうございます。アンガフルブレッド様
。して、お値段はおいくらでしょうか…?』

『調子の良いやつじゃ、2000万タラントでよいぞ。』


ん?聞き間違えたかな?
 

『2000万タラント?』

『そうじゃ、2000万タラントじゃな。これでも半額以下じゃぞ?それを買おうとすれば大体4500万タラントくらいじゃからな。』

『そんなの買えるわけないじゃないかっ!あんた商売する気ないだろ!こんなのただの髪飾りじゃないか!詐欺師!ペテン師!』

『ふぉっふぉっふぉっ、それは魔道具なのじゃからな、それくらいするぞい。しかもただの髪飾りにしか見えないように細工してある。そういうものは高いのじゃよ。ちなみに、さっきの砂時計は五分間空間魔法を使うだけで2200万タラントじゃ、しかも一度使うと壊れてしまう…魔道具とはそういうものなのじゃよ。』

『そう…』


せっかくいいものが見つかったと思ったのに…
せっかくだけど諦めることにしよう…


『そんなにこれが良いのか?別に他にもたくさんあるじゃろう1000万以下位のものなら譲ってやるぞ?』

『僕の幼馴染はデイジーって言うんだ。デイジーという名前には菊の花という意味があるんだ。だからそれが良かったんだよ…だけどそんなに効果なものなら仕方ない、諦めることにするよ。』

『そうか…ならば主の父に世話になったよしみで条件付きで譲ってやろう。』


ガバッ!


『ガフ爺ほんと?いいの?』

『慌てるでない。条件付きでと言っておるであろう…あまりこういう話にがっつくと足元を見られるぞ?』

『うんうん!それで条件って?』

『本当にわかっておるのかのぅ…まあよい、それはこの店で10年働くことじゃ。その間は時給5000タラント出してやろう。もしくは、3年間ここで働いてもらう。その場合は給料は出さぬ。どちらも昼飯は出してやろう……どうじゃ?』


このガフルブ爺さんは何を言っているのだろうか?
僕が今貰ってるのは時給500タラントだ。
借金も勝手に完済されるし、給料も10倍貰えるとなれば断る理由は全くない。


『前者でっ!!』

『ぬぉっ、すごい食いつきじゃのう…わかった。それなら3日後から働きに来なさい。それとこれからは店長と呼びなさい。』


俺は無言で頷く。


『む、よろしい。それではこれはやろう…。』


そう言って俺の手に菊の髪飾りが渡される。
それを俺はしっかりと握りしめ、ポケットに入れた。


『ありがとうガフルブ店長!』

『3日後の昼からじゃ、しっかり働くのじゃぞ!』

『もちろんです!』


俺は大きく手を振って走って家に帰った。
嬉しくて嬉しくてたまらなかったのだ。
そして事件は起こった。


『母さんただいま!ねぇ、聞いてよ!やっとデイジーのプレゼントが見つかったんだ!』

『おめでとう、良かったわね。それで頼んでた買い出しの食糧はどこにあるのかしら?』

『あっ…』

『シエロォッ!浮かれるのもいいけど頼まれた仕事はちゃんとしなさいっ!そんなに遊んだり昼寝したりするのが楽しいのなら、晩ごはんも朝ごはんも外でトカゲでも食べてなさいっ!』

『ご、ごめんなさい。明日、朝一で行きますぅ。ご勘弁を~』

『ふん!罰は夜だけにしといてあげるわ。』


母さんはそう言って二階に上がって行ってしまった。
俺は仕方がないので外に出ることにした。
晩ごはんのイモリを探すことにしたのだ。


『お腹空いたなぁ…』


まったく…こんなことがあっても本来の目的を忘れないとか自惚れてたのはどこのどいつだよ…
そんな風に自分に悪態つきながらも、プレゼントが見つかってホッとしてる自分が、なんだか可笑しかった。
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