10 / 11
中学校時代を振り返って⑦(r12)
しおりを挟む
「もも、これは…」俺が弁解しようとすると柚斗が俺の口を手で覆う。
「ん……」柚斗に離してと目で訴えても柚斗は知らん顔。そして真っ直ぐに桃汰を見つめていた。
「…やめてよゆず。いち兄嫌がってる」桃汰が此方へと歩み寄り柚斗の腕を掴んだ。お陰で塞がれた口が解放される。
「ありがとうもも。あ、えっとこれはだな、その、色々あって…」何から説明すれば良いのか分からなくて具体的な説明が出来ない。
「どういう状況か見りゃ分かんだろ兄貴。俺がいちを押し倒した。いちの事が好きだから告白した」柚斗は何も隠す事なくつらつらと述べる。桃汰の表情は驚きと怒りの篭ったような表情になる。
「ゆずがいち兄を好き…?」桃汰は睨むように柚斗を見ている。やばい、俺が間に入らないと。
「待って、喧嘩はやめような。確かに俺はゆずに告白された。それにゆずはももが俺の事を好きだって事も前から知ってたみたい。俺が説明すんのも変だけど。でも俺は2人の事、そういう対象としては見れない。ごめん。今までどおりの関係で俺は幸せだって思ってる」柚斗と桃汰を交互に見ながら言うと2人は俯いた。そして柚斗が俺の上から退く。
「さっきも言ったけど、俺は両想いになれなくてもそれで良い。そりゃ両想いになれりゃ嬉しいけど。でも簡単にいちの事は諦められねーしこれからもずっと好きでいたい。いちが俺を選んでくれるように俺は努力する」真剣な眼差しで柚斗が告げた。ちょっとどきってしたかも…
「俺もゆずと同じ考えだよ。いち兄を堕とせるようにもっと強くなってもっと頑張る。だから見てて、俺のこと。それから安心して、これからは俺がいち兄を守るから」桃汰が俺の頭を優しく撫でる。その優しい手つきに癒されていく。
「…何で俺を選ぶかな。俺に良いとこなんて無いのに。でもありがとう。嬉しいし…ちょっとどきっとしたかも、なんて」本音を言うと2人は驚いたような顔をした。あぁ、言わなきゃよかった。恥ずかしくなってきた。
「そう言われると脈が有るように感じて期待しちまうだろ。顔赤い」柚斗が俺の朱に染まる頬を撫でる。やめてそういうのほんと恥ずかしい。
「ちょっとゆずずるい」桃汰が唇を尖らせながら柚斗をじっと見つめると桃汰は反対の頬に口付けてきた。思いもせぬ行動に驚き俺はぴくりと肩が跳ね上がってしまった。
「「可愛い」」俺の反応を見て双子が同時に発言する。そして2人は顔を見合わせて不敵な笑みを浮かべたかと思うと桃汰が俺をお姫様抱っこする。
「わっ、何?」急な行動に状況を理解出来ず俺が降りようとすると桃汰は離さないようにぎゅっと力を込めた。
柚斗は立ち上がると二階へと上がる。そしてお姫様抱っこをした桃汰も後に続く。柚斗が俺の部屋の扉を開ける。
「何?俺の部屋に何か用?」意味が分からなくて2人に訊ねても2人は答えなかった。
桃汰が静かに俺をベッドに寝かせた。何?寝ろってか?別に眠く無いんだけど。すると柚斗が俺の部屋の鍵を閉めた。何で閉めた?
「俺、寝ないけど?」首を傾げながら2人を見ると2人は俺に近寄る。そして柚斗が俺の腕を俺の頭の上の方で押さえて動けないように固定する。
「何して…離して」俺が解放してもらおうと手に力を入れてもびくともしない。一方桃汰は俺にまたがると俺の服に手をかけた。
「…もも…?」これからされる事が何となく分かって俺は身をよじった。
何でこんな事……
「ん……」柚斗に離してと目で訴えても柚斗は知らん顔。そして真っ直ぐに桃汰を見つめていた。
「…やめてよゆず。いち兄嫌がってる」桃汰が此方へと歩み寄り柚斗の腕を掴んだ。お陰で塞がれた口が解放される。
「ありがとうもも。あ、えっとこれはだな、その、色々あって…」何から説明すれば良いのか分からなくて具体的な説明が出来ない。
「どういう状況か見りゃ分かんだろ兄貴。俺がいちを押し倒した。いちの事が好きだから告白した」柚斗は何も隠す事なくつらつらと述べる。桃汰の表情は驚きと怒りの篭ったような表情になる。
「ゆずがいち兄を好き…?」桃汰は睨むように柚斗を見ている。やばい、俺が間に入らないと。
「待って、喧嘩はやめような。確かに俺はゆずに告白された。それにゆずはももが俺の事を好きだって事も前から知ってたみたい。俺が説明すんのも変だけど。でも俺は2人の事、そういう対象としては見れない。ごめん。今までどおりの関係で俺は幸せだって思ってる」柚斗と桃汰を交互に見ながら言うと2人は俯いた。そして柚斗が俺の上から退く。
「さっきも言ったけど、俺は両想いになれなくてもそれで良い。そりゃ両想いになれりゃ嬉しいけど。でも簡単にいちの事は諦められねーしこれからもずっと好きでいたい。いちが俺を選んでくれるように俺は努力する」真剣な眼差しで柚斗が告げた。ちょっとどきってしたかも…
「俺もゆずと同じ考えだよ。いち兄を堕とせるようにもっと強くなってもっと頑張る。だから見てて、俺のこと。それから安心して、これからは俺がいち兄を守るから」桃汰が俺の頭を優しく撫でる。その優しい手つきに癒されていく。
「…何で俺を選ぶかな。俺に良いとこなんて無いのに。でもありがとう。嬉しいし…ちょっとどきっとしたかも、なんて」本音を言うと2人は驚いたような顔をした。あぁ、言わなきゃよかった。恥ずかしくなってきた。
「そう言われると脈が有るように感じて期待しちまうだろ。顔赤い」柚斗が俺の朱に染まる頬を撫でる。やめてそういうのほんと恥ずかしい。
「ちょっとゆずずるい」桃汰が唇を尖らせながら柚斗をじっと見つめると桃汰は反対の頬に口付けてきた。思いもせぬ行動に驚き俺はぴくりと肩が跳ね上がってしまった。
「「可愛い」」俺の反応を見て双子が同時に発言する。そして2人は顔を見合わせて不敵な笑みを浮かべたかと思うと桃汰が俺をお姫様抱っこする。
「わっ、何?」急な行動に状況を理解出来ず俺が降りようとすると桃汰は離さないようにぎゅっと力を込めた。
柚斗は立ち上がると二階へと上がる。そしてお姫様抱っこをした桃汰も後に続く。柚斗が俺の部屋の扉を開ける。
「何?俺の部屋に何か用?」意味が分からなくて2人に訊ねても2人は答えなかった。
桃汰が静かに俺をベッドに寝かせた。何?寝ろってか?別に眠く無いんだけど。すると柚斗が俺の部屋の鍵を閉めた。何で閉めた?
「俺、寝ないけど?」首を傾げながら2人を見ると2人は俺に近寄る。そして柚斗が俺の腕を俺の頭の上の方で押さえて動けないように固定する。
「何して…離して」俺が解放してもらおうと手に力を入れてもびくともしない。一方桃汰は俺にまたがると俺の服に手をかけた。
「…もも…?」これからされる事が何となく分かって俺は身をよじった。
何でこんな事……
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる