18 / 40
18話 【ユリウスside】ビッグボアとの戦闘 出し惜しみなしでいくぞ!
しおりを挟む
絶不調に見舞われているユリウスたち”黒き炎”。ジョネス商会長も不安に思っている様子だ。しかし、次の街への道中であるこのタイミングで護衛パーティを変えることなどできはしない。彼らに命運を託すしかない。
ジョネス商会長は、不安を押し隠しつつ馬車を進めていく。そして、彼の不安は残念ながら的中してしまった。大型の魔物が道を塞ぐようにして陣取っていたのだ。
「ユリウス君! 魔物が出た。任せたぞ!」
「はい。お任せください。ジョネス商会長は、後方で待機を」
ユリウスの指示に従い、ジョネス商会長が後方に下がる。
「いくぞ、みんな! ビッグボアだ。出し惜しみせずに全力でかかれ!」
ユリウスがパーティメンバーにそう指示を下す。ビッグボア。大きなイノシシ型の魔物だ。動きは単調だが、攻撃力が高い。それに、体力もある。ここは短期決戦を仕掛け、迅速な討伐を目指すことにしたのだ。
「……彼の者たちに祝福を。生命力強化、腕力強化、肉体強度強化」
メナスが支援魔法を発動する。ユリウスの指示に従い、3種もの支援魔法を重ねがけしている。しかし。
「おい、メナス! 出し惜しみはなしと言っただろう! 何をしている! たった3種とは、ふざけているのか!?」
「なっ!? これが俺の全力だ! 出し惜しみなどしておらん!」
ユリウスの指摘に、メナスがそう反論する。確かに、これがメナスの全力であった。Bランク支援魔法士としては、ごくごく標準的なレベルと言っていいだろう。ロイが異常だったのだ。
しかし、ユリウスの支援魔法士を見る目はロイが基準となっている。しかも、ロイのレベルをDランクとして、だ。
「メナス、いい加減にしろ! なぜ無能のロイにできたことがBランクのお前にできん! ……もういい! 残りの俺たちで何とかするぞ。ルフレ、ガレン、頼むぞ! シオンは弓で援護。リサは詠唱を始めてくれ」
ユリウスの指示に従い、槍士のルフレと斧使いのガレンがビッグボアの前に出る。
「はあっ!」
「ぬうんっ!」
ルフレとガレンが攻撃を加える。しかし。
「ブオオオオオ!」
彼らの攻撃は、ビッグボアにほとんどダメージを与えられていない。ただ怒りを買っただけであった。大暴れするビッグボアに、ルフレとガレンは為す術もなく防戦一方になる。シオンが弓で攻撃を仕掛けるが……。
「くっ。ボクの弓じゃ、牽制にもならない……」
ロイの支援魔法がない今、シオンの攻撃力はガタ落ちしていた。低級の魔物であればともかく、ビッグボアのような大型の魔物相手にはほとんどダメージを与えることができない。
「は、はやく攻撃魔法の援護を頼むのである!」
「その通りですね。いつまで詠唱がかかっているのですか、リサさん」
ルフレとガレンがあせった顔でそう言う。
「……貫け、氷槍! アイシクル・スピア!」
リサの詠唱がやっと終わる。氷の槍がビッグボアを襲う。しかし。
「ブオオオオオ!」
やはり、大したダメージを与えられていない。ロイの支援魔法がない今、リサの攻撃魔法の威力もガタ落ちしていた。
「まだだ! はあぁ! 火炎斬!」
ユリウスが剣に炎をまとわせ、ビッグボアに攻撃する。今度こそ、ビッグボアに一定のダメージを与えることに成功した。……引っかき傷程度だが。
これでは、ビッグボアにとうてい勝てそうにない。彼らはいったいどうなってしまうのだろうか。
ジョネス商会長は、不安を押し隠しつつ馬車を進めていく。そして、彼の不安は残念ながら的中してしまった。大型の魔物が道を塞ぐようにして陣取っていたのだ。
「ユリウス君! 魔物が出た。任せたぞ!」
「はい。お任せください。ジョネス商会長は、後方で待機を」
ユリウスの指示に従い、ジョネス商会長が後方に下がる。
「いくぞ、みんな! ビッグボアだ。出し惜しみせずに全力でかかれ!」
ユリウスがパーティメンバーにそう指示を下す。ビッグボア。大きなイノシシ型の魔物だ。動きは単調だが、攻撃力が高い。それに、体力もある。ここは短期決戦を仕掛け、迅速な討伐を目指すことにしたのだ。
「……彼の者たちに祝福を。生命力強化、腕力強化、肉体強度強化」
メナスが支援魔法を発動する。ユリウスの指示に従い、3種もの支援魔法を重ねがけしている。しかし。
「おい、メナス! 出し惜しみはなしと言っただろう! 何をしている! たった3種とは、ふざけているのか!?」
「なっ!? これが俺の全力だ! 出し惜しみなどしておらん!」
ユリウスの指摘に、メナスがそう反論する。確かに、これがメナスの全力であった。Bランク支援魔法士としては、ごくごく標準的なレベルと言っていいだろう。ロイが異常だったのだ。
しかし、ユリウスの支援魔法士を見る目はロイが基準となっている。しかも、ロイのレベルをDランクとして、だ。
「メナス、いい加減にしろ! なぜ無能のロイにできたことがBランクのお前にできん! ……もういい! 残りの俺たちで何とかするぞ。ルフレ、ガレン、頼むぞ! シオンは弓で援護。リサは詠唱を始めてくれ」
ユリウスの指示に従い、槍士のルフレと斧使いのガレンがビッグボアの前に出る。
「はあっ!」
「ぬうんっ!」
ルフレとガレンが攻撃を加える。しかし。
「ブオオオオオ!」
彼らの攻撃は、ビッグボアにほとんどダメージを与えられていない。ただ怒りを買っただけであった。大暴れするビッグボアに、ルフレとガレンは為す術もなく防戦一方になる。シオンが弓で攻撃を仕掛けるが……。
「くっ。ボクの弓じゃ、牽制にもならない……」
ロイの支援魔法がない今、シオンの攻撃力はガタ落ちしていた。低級の魔物であればともかく、ビッグボアのような大型の魔物相手にはほとんどダメージを与えることができない。
「は、はやく攻撃魔法の援護を頼むのである!」
「その通りですね。いつまで詠唱がかかっているのですか、リサさん」
ルフレとガレンがあせった顔でそう言う。
「……貫け、氷槍! アイシクル・スピア!」
リサの詠唱がやっと終わる。氷の槍がビッグボアを襲う。しかし。
「ブオオオオオ!」
やはり、大したダメージを与えられていない。ロイの支援魔法がない今、リサの攻撃魔法の威力もガタ落ちしていた。
「まだだ! はあぁ! 火炎斬!」
ユリウスが剣に炎をまとわせ、ビッグボアに攻撃する。今度こそ、ビッグボアに一定のダメージを与えることに成功した。……引っかき傷程度だが。
これでは、ビッグボアにとうてい勝てそうにない。彼らはいったいどうなってしまうのだろうか。
10
あなたにおすすめの小説
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
追放された【才能鑑定】スキル持ちの俺、Sランクの原石たちをプロデュースして最強へ
黒崎隼人
ファンタジー
人事コンサルタントの相馬司が転生した異世界で得たのは、人の才能を見抜く【才能鑑定】スキル。しかし自身の戦闘能力はゼロ!
「魔力もない無能」と貴族主義の宮廷魔術師団から追放されてしまう。
だが、それは新たな伝説の始まりだった!
「俺は、ダイヤの原石を磨き上げるプロデューサーになる!」
前世の知識を武器に、司は酒場で燻る剣士、森に引きこもるエルフなど、才能を秘めた「ワケあり」な逸材たちを発掘。彼らの才能を的確に見抜き、最高の育成プランで最強パーティーへと育て上げる!
「あいつは本物だ!」「司さんについていけば間違いない!」
仲間からの絶対的な信頼を背に、司がプロデュースしたパーティーは瞬く間に成り上がっていく。
一方、司を追放した宮廷魔術師たちは才能の壁にぶつかり、没落の一途を辿っていた。そして王国を揺るがす戦乱の時、彼らは思い知ることになる。自分たちが切り捨てた男が、歴史に名を刻む本物の英雄だったということを!
無能と蔑まれた男が、知略と育成術で世界を変える! 爽快・育成ファンタジー、堂々開幕!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します
すもも太郎
ファンタジー
伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。
その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。
出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。
そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。
大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。
今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。
※ハッピーエンドです
金喰い虫ですって!? 婚約破棄&追放された用済み聖女は、実は妖精の愛し子でした ~田舎に帰って妖精さんたちと幸せに暮らします~
アトハ
ファンタジー
「貴様はもう用済みだ。『聖女』などという迷信に踊らされて大損だった。どこへでも行くが良い」
突然の宣告で、国外追放。国のため、必死で毎日祈りを捧げたのに、その仕打ちはあんまりでではありませんか!
魔法技術が進んだ今、妖精への祈りという不確かな力を行使する聖女は国にとっての『金喰い虫』とのことですが。
「これから大災厄が来るのにね~」
「ばかな国だね~。自ら聖女様を手放そうなんて~」
妖精の声が聞こえる私は、知っています。
この国には、間もなく前代未聞の災厄が訪れるということを。
もう国のことなんて知りません。
追放したのはそっちです!
故郷に戻ってゆっくりさせてもらいますからね!
※ 他の小説サイト様にも投稿しています
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
2025/9/29
追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる