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少年と少女 それぞれの理由
少年と少女2
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ウィリスの持つ『破邪の剣』は、元はウィリスの父のものであった。
ウィリスの父であったグエン=ハーウェイは、このルタルニア王国の北方に位置するグレナ地方を治めていた伯爵で、ルタルニア王国でも一流と認められた剣士に送られる『王国騎士』の称号を持っていた。
しかしながら、二年程前に起こった事件により、母のルーナ、姉のルッカと共に亡くなってしまった。
そして、事件に巻き込まれた家族の中で唯一の生き残りであるウィリスが、事件の後、弱冠十一歳にして爵位・領地と共に、この剣を受け継いだ。
その後ウィリスは父方の叔父で、ローシャルム子爵家へ婿入りしたウォーレン=バムエットの下へと身を寄せたものの、バムエット家はウィリスに対し死に繋がるほどの虐待を行った。
死の寸前まで追い込まれたウィリスだったが、すんでのところで父グエンの古くからの友人であるレイリアの父、ゼピス侯爵ファウス=ゼピスに助け出され、成人となるまでゼピス家にて身柄を預かられる事となった。
王都リシュラスにあるゼピス邸へと住まいを移したウィリスは、その後心身ともに回復し、十三歳となった今ではある意味ゼピス家の問題娘であるレイリアのお守り役を任されていた。
ウィリスは机周りを片づけ終わると、父の形見たる剣を鞘の上からそっと手に持った。
本来名剣と呼ばれる剣は、その力を最大限に引き出せる者のみが手にすべきものだ。
だからこそ、この希少な剣は父の形見ではあるが、今では剣を振るう事をしなくなった自分が持っていてはいけないものなのだと、ウィリスは思っている。
とは言え、レイリアにはこの剣は絶対に渡せない。
レイリアは王家と王族たる公爵家に次ぐ地位を持つ侯爵家の娘であり、本来ならば剣を振り回すような立場の少女では無い。
更にゼピス家は、ルタルニア王国筆頭魔導士を代々輩出する大魔法使いの一族である。
そのためレイリアも当然魔法が使えるのだが、ウィリスが出会った五年前の頃から何故か彼女は王国騎士になりたいと主張し、動きやすいからと男装までして日々剣術の鍛錬に勤しんでおり、今やその実力は同年代の男子にも引けを取らなかった。
それだけの腕前を持つレイリアならば破邪の剣に憧れるのは当然であるし、破邪の剣を手にするのに相応しいのだろうが、ウィリスには自身の持つ剣をどうしてもレイリアにだけは渡せない理由があった。
それは…
(こんな血塗られた剣、レイリアに相応しいものか!)
ウィリスは今や自身を幼い頃からの愛称で呼ぶ唯一の存在となった少女を思いながら、破邪の剣を鍵付きの箱へと入れた。
ウィリスの父であったグエン=ハーウェイは、このルタルニア王国の北方に位置するグレナ地方を治めていた伯爵で、ルタルニア王国でも一流と認められた剣士に送られる『王国騎士』の称号を持っていた。
しかしながら、二年程前に起こった事件により、母のルーナ、姉のルッカと共に亡くなってしまった。
そして、事件に巻き込まれた家族の中で唯一の生き残りであるウィリスが、事件の後、弱冠十一歳にして爵位・領地と共に、この剣を受け継いだ。
その後ウィリスは父方の叔父で、ローシャルム子爵家へ婿入りしたウォーレン=バムエットの下へと身を寄せたものの、バムエット家はウィリスに対し死に繋がるほどの虐待を行った。
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本来名剣と呼ばれる剣は、その力を最大限に引き出せる者のみが手にすべきものだ。
だからこそ、この希少な剣は父の形見ではあるが、今では剣を振るう事をしなくなった自分が持っていてはいけないものなのだと、ウィリスは思っている。
とは言え、レイリアにはこの剣は絶対に渡せない。
レイリアは王家と王族たる公爵家に次ぐ地位を持つ侯爵家の娘であり、本来ならば剣を振り回すような立場の少女では無い。
更にゼピス家は、ルタルニア王国筆頭魔導士を代々輩出する大魔法使いの一族である。
そのためレイリアも当然魔法が使えるのだが、ウィリスが出会った五年前の頃から何故か彼女は王国騎士になりたいと主張し、動きやすいからと男装までして日々剣術の鍛錬に勤しんでおり、今やその実力は同年代の男子にも引けを取らなかった。
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