えっ、私生まれ変わりました?

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30 帰宅しました①

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無事に到着です。
列車の中では、伊藤さんが翔太君達に声をかけてくることはありませんでした。

駅に着いたら解散式をして、それぞれ帰宅します。


「なんとか無事に自然教室を終えることができたな。」
「そうだね。あとでグチグチ言われると思うけど。」
「そうだな。守れてないんだから、しょうがないさ。」
「まぁね。僕達が、詩織ちゃんの絶対的な信頼を勝ち取らなきゃだね。今のままじゃ、護衛騎士としては認めてもらえないよね?」
「あぁ、詩織が俺達に遠慮するようじゃ、ダメだな。高等部に上がるまでには、護衛騎士として文句を言わせないだけの関係を築いてみせるさ。」
「翔太、やる気だね!」
「あぁ、負けたくないからな。」


「詩織は、翔太君と一緒に帰るんでしょ?」
「はい。一緒に帰る約束をしてます。」
「慧君と葵は、一緒でしょ?」
「あぁ。翔太と陸の会話も終わったみたいだぞ。」

「みんな、待たせたな。迎えも来てる頃だろ?じゃあ、帰るか...。」


「詩織~、帰るよー。私、怒ってるんだからね!あれだけ言ったのに...言ってくれなかったんだから、家に着いたら詳しく聞くからね!」
「………ごめんね、海香。あのね、家まで翔太君も一緒でいい?」
「ん?なんで?」
「翔太君から受け取る物があってね、帰宅してからって約束してるの。」
「そうなんだ。じゃあ翔太も一緒に帰ろ。」




「「ただいまー。」」
「お邪魔します。」

「あれ?なんでパパもママもお兄ちゃんまでいるの?」

「おかえり、海香・詩織。今日は2人の話を聞きたくてね、家族で夕食をとることにしたんだよ。」
「2人ともおかえりなさい。2人がいなくてパパが寂しがってたわよ。もちろんママもね。だから、今日はたくさんお話してあげて。」
「海香・詩織、おかえり。」

「翔太君も一緒に夕食どうだ?夕食の前に少し話したいんだがいいかな?」
「あぁ...はい。」
「高城の家には連絡しときますわ。」
「じゃあ、翔太君行こうか。」

パパとお兄ちゃんが翔太君を連れていってしまいました。

「ほらっ、詩織も行くよ。ママ、自然教室の荷物とか片付けちゃうから、夕食の時間になったら呼んでー。」
「わかったわ。荷物は置いといてくれていいのよ。夕食まで部屋でゆっくり休みなさい。あとでお茶を持っていかせるわ。」


海香に手を引かれて、海香の部屋にきました。

「で、詩織、自然教室中に何があったか説明して。」

海香、怒ってますね...。
当然ですね、ちゃんと話してって言われたのに黙っていたんですから。

「自然教室中、伊藤さんと関わることはなかったよ。翔太君達がガードしてくれたしね。だけど、翔太君達とのお揃いのトンボ玉ストラップをなくしちゃったの。ポーチの中に入れてたんだけど、そのポーチをトイレで置きっぱなしにしてて、戻ったら無かったの。で、戻った時に伊藤さんがいたから、もしかしたら?って思ったんだけど、証拠はないでしょ。だから黙ってたの。」

「トンボ玉がなくなったなら、すぐ言えばよかったでしょ。‘伊藤さんが盗ったかも’なんて言わなくてもいいんだから。」
「そうだけど...。」
「‘~かも’のことは言わなくてもいいの。でも、起こっている事実はちゃんと伝えなきゃ!詩織はヴォルがいるから私は大丈夫って思ってるのかもしれないけど、私達からしたら詩織に信頼されてないんだなって感じるよ。もちろんそうじゃないのもわかってるけど、頼ってもらえないのは悲しいかな...。」

「海香...ごめんね...。私、自分のことばっかだったね。」
「詩織は、もっと私達に甘えなさい!私達は好きで詩織を甘やかしてるのよ。周りがどう言おうが、詩織はみんなに愛されてるの!」
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