えっ、私生まれ変わりました?

☆n

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中等部

31 帰宅しました②

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「海香、私ね、自分に自信がないの。みんなが私のこと大事にしてくれてるのはわかってるの。でもね、この幸せは夢なんじゃないかって...、ホントの私はひとりぼっちじゃないかって...。いつも不安なの。」

「……なんで?どうしてそんなこと思うの?詩織は誰が見たって周りから愛されてるよ。」

どう言ったら、海香に伝わるでしょうか...。海香に私の前世の話をして、それを信じてもらえるかな?

「あのね...、海香が信じるかわからないけど、私には前世の記憶があるの。私は前世も〈二階堂詩織〉として生きたの。」

それから前世の二階堂詩織について、海香に話しました。海香は私の話を黙って最後まで聞いてくれました。

「詩織の他にも生まれ変わりの人はいるの?」
「何人かいるよ。でも、どこまで前世の記憶があるのかとか話したことはないかな。」
「そっか...。詩織は幸せになるために生まれ変わったったんだね。私と詩織が双子なのもきっと意味があるんでしょ?」
「……そうかな。」
「うん。絶対そうだよ!だって、私は詩織と双子で幸せだよ。だから、詩織にも絶対幸せになってもらうんだから!」
「海香...。」
「詩織は考えすぎなのよ。今世は絶対幸せになるわよ!詩織を溺愛する人達が、詩織を不幸にするわけないじゃない。」

やだ...涙が止まんない...。泣きたいわけじゃないのに...。

「涙が止まるまで泣いちゃいなさい。その涙はきっと前世の二階堂詩織のものよ。」
「うん...。」
「だから、今日で前世の二階堂詩織はお終いね。」




ーーーーーーーーーー

「翔太君、君は詩織をどう思っているのかな?」
「どう思ってるか?ですか...。俺は、詩織の護衛騎士を目指しています。詩織の護衛騎士の話があった時、すごく嬉しかったです。護衛騎士になれて、その上で詩織を幸せにする男が俺であればと思っています。」
「そうか...。でも、今の君では詩織を渡せないぞ。」
「それはわかっています。護衛騎士としても不十分であることも。」
「私が君を認めることはないかも知れないぞ?」
「今のままの俺では無理ですね。でも、いつか必ず認めてもらえる男になってみせます。」

「君にはライバルもいるよ?」
「わかっています。」
「俺も君には大事な妹を渡せないかな。今の君には優司とハルバートに勝てないよ。」
「………。詩織に対する気持ちが2人に負けるとは思えません。」
「まっ、誰が何を言ったって詩織が誰を選ぶかなんだけどね...。」
「俺は詩織に選んでもらえるように努力するだけです。」


「さて、最近の学園の様子と自然教室でのこと、話してもらえるかな?」
「はい。」
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