亜実果の「白馬に乗った王子様」

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ある日、紘紀が体調を崩し、仕事を休んだ。
毎朝、店の前を水まきしている紘紀がなぜ通りにいないのか、亜実果は心配になった。
いつものように紘紀と話しができなくて、その日一日物足りない気分で仕事をした。
こんな気持ちになるなんて、亜実果は紘紀のことを好きになったのかも、と思った。

紘紀は一週間、仕事を休んだ。
会えないうちに亜実果の紘紀に対する想いがつのり、今度会ったときは告白しようと決めた。

紘紀も同じだった。
亜実果に会えなくて体のことで不安にもなっていて、一緒にいると明るい気分になれる亜実果にいつもそばにいてほしいという気持ちになっていた。
あのおいしいクッキーを食べれば、また元気が出てくるのに、とも思った。

紘紀は体調がよくなると、仕事を再開した。
紘紀は朝、亜実果に会うと、もう一度、食事に誘った。
亜実果はうれしくて、すぐに誘いを受け入れた。

食事へ行くと、ふたりは同時に告白をした。
お互い同じ想いだったことにふたりは喜んだ。
紘紀は亜実果にプロポーズをして、ふたりは結婚することになった。

見た目は「白馬に乗った王子様」ではないけれど、亜実果にとっての「白馬に乗った王子様」は案外身近にいる普通の男性だった。


END