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亜実果が結婚をあきらめてかけていたある日の朝、通勤途中にある小さな和菓子屋の前を歩いていると、店の前の水まきをしていた和菓子屋の息子の紘紀が亜実果の服に水をかけてしまった。
わたしはどこまでついてないの?と亜実果はがっかりした。
紘紀は頭を下げて言った。
「すいません! クリーニング代、払わせてください」
紘紀が本当に申し訳なさそうに謝るので、亜実果はやさしくこたえた。
「水だから、大丈夫ですよ」
そのときをきっかけに毎朝、二人は和菓子屋の前で軽く話しをする仲になった。
二人が知り合いになってしばらくすると、紘紀は
「あのときのおわびに食事でも」
と、亜実果を誘った。
亜実果は紘紀が「白馬に乗った王子様」タイプではなく、見た目が普通の男性だけれど、一緒に食事に行くことにした。
紘紀が誠実そうに見えたからだ。
食事へ行くと、ふたりの話しははずんだ。
和菓子を作っている紘紀と、お菓子作りが好きな亜実果は、話しが合ったのだ。
亜実果は話しているうちに、紘紀のまじめさややさしさにひかれた。
それから数日後、亜実果はごちそうしてくれたお礼に、紘紀にドライフルーツ入りのクッキーを作ってプレゼントした。
紘紀は亜実果の作ったクッキーのおいしさに感動した。
わたしはどこまでついてないの?と亜実果はがっかりした。
紘紀は頭を下げて言った。
「すいません! クリーニング代、払わせてください」
紘紀が本当に申し訳なさそうに謝るので、亜実果はやさしくこたえた。
「水だから、大丈夫ですよ」
そのときをきっかけに毎朝、二人は和菓子屋の前で軽く話しをする仲になった。
二人が知り合いになってしばらくすると、紘紀は
「あのときのおわびに食事でも」
と、亜実果を誘った。
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紘紀は亜実果の作ったクッキーのおいしさに感動した。
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