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新年会
お茶
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「聖様。そろそろお昼ですが、起きていらっしゃいますか?」
「…っああ。…起きた…」
聖は部屋の外から、宿の女中に声をかけられて、目を覚ました。
疲れていたのか、ぐっすりと寝入ったみたいだ。
そう言えば、昨日の夜、クロにしてもらって、眠ってしまった事を思い出す。
「先にお風呂…入ってくる」
「それでは後で、お昼を用意いたしますね」
「お願いします」
そう言って、聖は布団から出ると、脱いだままのズボンを履き、シャツのボタンを止めて、着替えを持って、風呂場に向かった。
風呂場は本館と別館の間にあり、クロが今日、掃除をしていた場所だ。
ほとんどのお客さんは、昼前に帰っていくので、今は、誰もいないので、のんびりと入ることにした。
聖は湯舟に浸かりながら、昨日の事を思い出す。
クロには触れられたが、最後まではしていない。
もっと、触れて欲しかったけど、我慢したままだ…。
…下手をすれば来週まで、お預けになってしまう。
今日はもう、夜までしか、一緒にいられない…。
明日からは、建築の現場に行ってしまうので、なかなか会えない。
クロの今日の片付けは、いつまでかかるのだろう…。
そんな事を思いながら風呂から出て、浴衣に着替えて、部屋に戻ると、クロが昼食を持って部屋に入ってきた。
「今日は、もう、上がっても良いって、大輔に言われた。昼を食べたら車を出してくれるそうだ」
聖はそれを聞き、嬉しくて頬が緩んでしまう。
大ちゃん、ありがとう!!
二人は食事を終え、大輔が用意してくれた送迎の車で送ってもらい、家にたどり着いた。
小納谷で用意してくれた食事を、しっかりと持って来たので、今日の夕食は温めるだけで良いので楽だ。
聖は家に入り、部屋を温めるためにストーブに火をつけ、コタツのスイッチを入れる。
クロは持ってきた食事を台所へ持っていって、冷蔵庫にしまい、お湯を沸かし始めた。
この時期、部屋が暖まるまでに、時間がかかる。
いつもの寝巻き浴衣に着替えたくても、寒くてまだ脱げない。
聖は服のまま、コタツに入ってテーブルにうつ伏せになって暖を取る。
「暖かい…」
ぬくぬくと暖まるのを待っていると、クロがポットにお湯を入れ、急須を持って部屋に入ってきた。
そして、コタツに入り、熱いお茶を入れてくれたので、口にした。
「熱っ…」
クロが笑う。
「急須を持って、しばらく暖まれよ。それから、飲んだ方が良いぞ」
聖は急須を持って、手から伝わる熱をじんわりと感じながら、クロに確認した。
「…今日は…いつまでここに居れるの?」
「…夕食食べて、少しは…。明日は、いつもより早出なんだ」
月曜日は早出の時が多いので、日曜日は早く帰っていく…。
「…あっ…だったら…昨日の…続き…を…」
聖は口に出して言って、触って欲しくて仕方がないのだと気付き、恥ずかしくなって、うつ向きながら、どんどん声が小さくなってしまう。
「…聖」
クロは目を丸くして、そして微笑んだ。
「…誘われるとは思わなかった」
クロがコタツ越しに、手を差しのべて頬に触れてくる。
「ここでする?ベッドに行く?」
「…ベッド…」
聖は耳を真っ赤に染めて、答えた。
…そうか、僕の方から…誘ったことになるんだ…。
昨日の…続き…途中だったから…。
聖がうつ向いていると、クロがコタツから出て、側でしゃがみこんで、頬に口付けてくる。
クロの方を向くと、唇に触れてきて、抱き寄せられた。
「んんっ…」
聖は身体をねじってクロに手を伸ばし、クロの首裏に捕まった。
クロにコタツから引き出されるように、抱き寄せられて、抱え上げられると、隣の聖の部屋へと入っていった。
「…っああ。…起きた…」
聖は部屋の外から、宿の女中に声をかけられて、目を覚ました。
疲れていたのか、ぐっすりと寝入ったみたいだ。
そう言えば、昨日の夜、クロにしてもらって、眠ってしまった事を思い出す。
「先にお風呂…入ってくる」
「それでは後で、お昼を用意いたしますね」
「お願いします」
そう言って、聖は布団から出ると、脱いだままのズボンを履き、シャツのボタンを止めて、着替えを持って、風呂場に向かった。
風呂場は本館と別館の間にあり、クロが今日、掃除をしていた場所だ。
ほとんどのお客さんは、昼前に帰っていくので、今は、誰もいないので、のんびりと入ることにした。
聖は湯舟に浸かりながら、昨日の事を思い出す。
クロには触れられたが、最後まではしていない。
もっと、触れて欲しかったけど、我慢したままだ…。
…下手をすれば来週まで、お預けになってしまう。
今日はもう、夜までしか、一緒にいられない…。
明日からは、建築の現場に行ってしまうので、なかなか会えない。
クロの今日の片付けは、いつまでかかるのだろう…。
そんな事を思いながら風呂から出て、浴衣に着替えて、部屋に戻ると、クロが昼食を持って部屋に入ってきた。
「今日は、もう、上がっても良いって、大輔に言われた。昼を食べたら車を出してくれるそうだ」
聖はそれを聞き、嬉しくて頬が緩んでしまう。
大ちゃん、ありがとう!!
二人は食事を終え、大輔が用意してくれた送迎の車で送ってもらい、家にたどり着いた。
小納谷で用意してくれた食事を、しっかりと持って来たので、今日の夕食は温めるだけで良いので楽だ。
聖は家に入り、部屋を温めるためにストーブに火をつけ、コタツのスイッチを入れる。
クロは持ってきた食事を台所へ持っていって、冷蔵庫にしまい、お湯を沸かし始めた。
この時期、部屋が暖まるまでに、時間がかかる。
いつもの寝巻き浴衣に着替えたくても、寒くてまだ脱げない。
聖は服のまま、コタツに入ってテーブルにうつ伏せになって暖を取る。
「暖かい…」
ぬくぬくと暖まるのを待っていると、クロがポットにお湯を入れ、急須を持って部屋に入ってきた。
そして、コタツに入り、熱いお茶を入れてくれたので、口にした。
「熱っ…」
クロが笑う。
「急須を持って、しばらく暖まれよ。それから、飲んだ方が良いぞ」
聖は急須を持って、手から伝わる熱をじんわりと感じながら、クロに確認した。
「…今日は…いつまでここに居れるの?」
「…夕食食べて、少しは…。明日は、いつもより早出なんだ」
月曜日は早出の時が多いので、日曜日は早く帰っていく…。
「…あっ…だったら…昨日の…続き…を…」
聖は口に出して言って、触って欲しくて仕方がないのだと気付き、恥ずかしくなって、うつ向きながら、どんどん声が小さくなってしまう。
「…聖」
クロは目を丸くして、そして微笑んだ。
「…誘われるとは思わなかった」
クロがコタツ越しに、手を差しのべて頬に触れてくる。
「ここでする?ベッドに行く?」
「…ベッド…」
聖は耳を真っ赤に染めて、答えた。
…そうか、僕の方から…誘ったことになるんだ…。
昨日の…続き…途中だったから…。
聖がうつ向いていると、クロがコタツから出て、側でしゃがみこんで、頬に口付けてくる。
クロの方を向くと、唇に触れてきて、抱き寄せられた。
「んんっ…」
聖は身体をねじってクロに手を伸ばし、クロの首裏に捕まった。
クロにコタツから引き出されるように、抱き寄せられて、抱え上げられると、隣の聖の部屋へと入っていった。
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