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露天風呂 3 ***

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 聖がうつ向いた視線の先には、クロのち上がった大きいものが、こちらを向いている…。
「…あっ…」
 聖は視線を反らせず、ソレに自ら腰を押し付け、擦り始めた。
「はぁ…ああぁ…」
 気持ち良くて顔を上げると、クロの視線と交じり合い、頭を引き寄せられて、唇が触れる。
「んっ…」
 聖がかろうじて巻いていたタオルがほどけ、素肌をさらした。
 火照った身体には丁度良い…。
 クロの舌が口内に侵入してきて、聖の舌と絡み合い、飲み込めない唾液がアゴを伝い落ちていく。
「…んっ…クロ…」 
 トロンとなって、力の抜けた聖はクロの肩に掴まり身体を預けると、クロに腰を持ち上げられて、後孔に指が差し込まれた。
「んっ…」
 聖は締め付けるように、クロの太い指を味わう。
 中をまさぐられ、限界に近い聖の前から蜜が溢れ出す。
 それが後孔まで流れだし、クチュクチュと音を立て始めていた。
「…はぁ…クロ…」
 聖はもっと欲しくて懇願した。
「…クロの…欲しい…」
 さっきから疼いて仕方ないのだ。
 露天風呂で煽られて、イク直前で止められて、イケ無くなってしまって、もっと強い刺激が欲しかった。
 後孔からクロの指が抜かれ、熱い塊が押し付けられた。
「…んっ…」
 早く欲しいと、後孔がひくひくとうごめく。
 けれど、クロは入れてくれない。
 …時々、クロは意地悪になる。
 欲しくて欲しくて、仕方ないのを分かっていて、聖の欲しいモノをくれないのだ。
 …口に出して言うか、自ら行くしかない。
 今日の聖には余裕など無く、クロに掴まりながら、自ら腰を下ろして欲しいものを呑み込んで行った。
「あああっ…んっ…ああっ…」
 ゆっくりと中に侵入してきて、指とは違う大きさと固さを味わう。
 もっと…奥…。
 もっと奥まで呑み込みたいのに、圧迫感にこれ以上動けない…。
「…んっ…クロ…」
 聖は恥ずかしかったが言うしかなかった。
 でなければ、このまま焦らされて、なかなかイカせてもらえない…。
「…奥まで…入れて…」
 聖がそう言うと、両足が抱えられ、腰を掴まれ下からズンと突き上げられた。
「ああっ…!!」
 奥まで届き、聖は弓反りになって、クロの胸に放っていた。
 力の抜けた聖をクロが支え、胸の突起に舌を這わせられた。
「…んっ…ああっ…待って…はぁ…まだ…イッて…ああっ…」
 まだ余韻が抜けきれない聖に、小刻みに下から突き上げてきて、胸の突起に甘噛みしてくる。
「…んっ…あっあっ…クロ…あっあっ…」
 聖は必死にクロにしがみつき、腰を揺らした。
 中が擦れて気持ち…良い…。
 クロの腹筋に先端が擦れて…気持ち良い…。
「クロ…クロ…」
 強く下から突き上げられて、聖は再び白濁を溢した。
「…つっ!!」
「…くっ…!!」
 聖の中に熱いものが広がり、結合部分から、ぶちゅぶちゅとクロのモノが溢れてくる。
 聖はぐったりとクロに身体を預けた。
「…はぁ…はぁ…はぁ…」
 クロが首筋に口付けてくる。
「…んっ…」
 ソレだけでも、敏感になっていて、くすぐったい…。
 中に嵌められたモノは、まだ固く、聖を貫いている。
 繋がったまま、身体が布団に押し倒され、当たる位置が変わる。
「…ああっ…」
 潤んだ瞳でクロを見上げると、クロが優しい笑みで口付けてきた。
「…聖…」
  
 いつもと違う場所でクロと繋がって、興奮して、どろどろになって、暖かい…この温もりを離せずにいた。


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