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カザンナ王国
キリトの子守り 1
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ヒイロと共にリーンのもとへ来て、リーンが子供を産み、滞在中の屋敷からいなくなるリーンに頼まれて、子供達の世話を一緒にしていた。
乳母のメアリーに習って、子供達の抱っこのし方、ミルクの飲ませ方、オムツ、着替え、お風呂など。
未知の世界だった。
もともと子供は好きだが、産まれて間もない赤ん坊の世話をするのは、始めてだ。
交代で夜泣きの赤ん坊をあやしたり、一緒に昼寝したり。
大変だが、リーンが側にいて、俺には至福の時間だった。
俺は、この屋敷にとっては外部の人間だ。
リーンの為にココにいるが、どうしても必要と言うわけではない。
たが、リーンの身の回りの事をし始めて、一ヶ月が過ぎた頃、『給料だ』と、お金をもらった。
俺は首輪を付けられた時から、リーンのモノだ。
一度、外すか?と、言われたが、これがリーンとの繋がりのように思えて、外さないで欲しいと頼んだ。
だから、リーンの為になることなら、なんでもする。
だが、なぜ、『給料』をもらわなくてはいけない?
「キリト君は、この屋敷で雇われたんだよ。リーン様の身の回りの事をする、使用人として」
「…。」
初めは意味が分からなかった。
雇われれば、外部の人間ではなくなる。
リーンの側に居るための名目上の、扱いなのだろう。
「だったら俺の部屋、使用人と同じ扱いをしてください」
『給料』をもらう以上、今の客室を使うことは出来ない。
しぶしぶ許可が出て、広めの屋根裏部屋に移動した。
その後、使用人にも獣人がいて、買い物や食事を一緒にするようになり、この屋敷にも馴染んできた頃、リーンが森に入り出した。
最初は短い時間。
敷地内の薬草を取りに行って居たらしい。
次第に、子供達の側に居る時間が減ってきた。
そろそろなのだと…。
この屋敷を離れるのだと…感じていた。
明け方近く、リーンが屋根裏部屋の俺の部屋に来た。
子供達の事を頼む。と…。
そして、リーンは屋敷から姿を消した。
数日は、メアリーと俺もいたし、子供達は気が付かなかったのか、おとなしかった。
が、急に泣き出したのだ。
…気が付いてしまったのだろう。
泣いて、泣きつかれて、眠って、目を覚ますと辺りを見回して、また泣いて…。
ミルクを飲んで、ふと思い出したかのように、また泣いて…。
そんな日が、何日も続いた。
リーンの相手のルークも、ほとんど屋敷には居らず、今まで三人で見てきた双子を、二人で見るのは大変だった。
メアリーにも家族は居るから、家に帰ってしまうし、夜のほとんどは、俺が側に居た。
仲良くなった使用人の仲間も手伝ってはくれたが、疲れはてていたのだろう。
泣き疲れた子供達と一緒に身体を横たえた。
「…俺も…泣きたいよ…」
そんな弱音が、ポロリと出ていた。
この声に反応したのか、泣き疲れて眠ったはずのユーリが目を覚まして、頬に触れてきた。
「だーっ…」
慰められているようで、涙がポロリとこぼれ落ちた。
「…ごめんな。…お前達の両親は忙しくて、…側に居れないんだ…」
キリトはユーリを抱き締めた。
すると、ジーンも目を覚まして、キリトの髪の毛に触れてくる。
寂しく無いよう側に居るから…。
お前達も側にいてくれ…。
キリトはジーンも一緒に抱き締め、誓った。
それからは、リーンを探して最初の頃のように、泣き出すことは無くなった。
たまに子供達の顔を見にリーンが来ても、ほとんど眠っている事が多かったが、気配を感じるのか目を覚まし、甘えて抱きついて、眠ってしまう事もあった。
ルークと一緒にいる、体格の良いガーディと細身のカズキは、屋敷にいるとき、よく子供達と遊んでくれた。
兄弟が多いらしく、子供の頃から、家でよく赤ん坊の世話をしていたらしい。
彼らがいるときは、少し休ませてもらった。
そんなある日、ルークに、離宮に行って欲しいと言われた。
近々、子供達の誕生日を向かえる。
それまでにはリーンが戻って来るだろうから、カザンナ王国の王に、父親や家族に、子供達を会わせるため、離宮に行って、内部を把握して欲しい。と、言われた。
使い勝手がわからない場所に行くから、突然行っても、戸惑うだけだろうし、離宮にいる使用人との接触をなるべく避けたいらしい。
リーンの事はなるべく秘密裏に進めることになるだろうし、離宮の使用人から余計なことを知られてしまうのも困るからだろう。
子供達と離れるのは嫌だったが、子供達の世話を出来る、ガーディかカズキがいることを条件にした。が、彼らも隣国との小競り合いを止めに行くらしく、ダメだった。
だったら、メアリーに屋敷に滞在してもらって、双子達を見てもらえるようにしてくれてば、考えると、条件を出した。
数日後、メアリーが子供を連れてきても良いのならばと、了解を得た。
双子達の誕生日を祝えないのは寂しいが、誕生日の三日前、俺は、双子を置いて離宮に向かった。
その時、初めて、リーンの気持ちがわかった。
離れたくない、でも、行かなくてはいけない。
離宮に来たら、遊んでやるからな…。
そんな思いを胸に、キリトは離宮に向かった。
乳母のメアリーに習って、子供達の抱っこのし方、ミルクの飲ませ方、オムツ、着替え、お風呂など。
未知の世界だった。
もともと子供は好きだが、産まれて間もない赤ん坊の世話をするのは、始めてだ。
交代で夜泣きの赤ん坊をあやしたり、一緒に昼寝したり。
大変だが、リーンが側にいて、俺には至福の時間だった。
俺は、この屋敷にとっては外部の人間だ。
リーンの為にココにいるが、どうしても必要と言うわけではない。
たが、リーンの身の回りの事をし始めて、一ヶ月が過ぎた頃、『給料だ』と、お金をもらった。
俺は首輪を付けられた時から、リーンのモノだ。
一度、外すか?と、言われたが、これがリーンとの繋がりのように思えて、外さないで欲しいと頼んだ。
だから、リーンの為になることなら、なんでもする。
だが、なぜ、『給料』をもらわなくてはいけない?
「キリト君は、この屋敷で雇われたんだよ。リーン様の身の回りの事をする、使用人として」
「…。」
初めは意味が分からなかった。
雇われれば、外部の人間ではなくなる。
リーンの側に居るための名目上の、扱いなのだろう。
「だったら俺の部屋、使用人と同じ扱いをしてください」
『給料』をもらう以上、今の客室を使うことは出来ない。
しぶしぶ許可が出て、広めの屋根裏部屋に移動した。
その後、使用人にも獣人がいて、買い物や食事を一緒にするようになり、この屋敷にも馴染んできた頃、リーンが森に入り出した。
最初は短い時間。
敷地内の薬草を取りに行って居たらしい。
次第に、子供達の側に居る時間が減ってきた。
そろそろなのだと…。
この屋敷を離れるのだと…感じていた。
明け方近く、リーンが屋根裏部屋の俺の部屋に来た。
子供達の事を頼む。と…。
そして、リーンは屋敷から姿を消した。
数日は、メアリーと俺もいたし、子供達は気が付かなかったのか、おとなしかった。
が、急に泣き出したのだ。
…気が付いてしまったのだろう。
泣いて、泣きつかれて、眠って、目を覚ますと辺りを見回して、また泣いて…。
ミルクを飲んで、ふと思い出したかのように、また泣いて…。
そんな日が、何日も続いた。
リーンの相手のルークも、ほとんど屋敷には居らず、今まで三人で見てきた双子を、二人で見るのは大変だった。
メアリーにも家族は居るから、家に帰ってしまうし、夜のほとんどは、俺が側に居た。
仲良くなった使用人の仲間も手伝ってはくれたが、疲れはてていたのだろう。
泣き疲れた子供達と一緒に身体を横たえた。
「…俺も…泣きたいよ…」
そんな弱音が、ポロリと出ていた。
この声に反応したのか、泣き疲れて眠ったはずのユーリが目を覚まして、頬に触れてきた。
「だーっ…」
慰められているようで、涙がポロリとこぼれ落ちた。
「…ごめんな。…お前達の両親は忙しくて、…側に居れないんだ…」
キリトはユーリを抱き締めた。
すると、ジーンも目を覚まして、キリトの髪の毛に触れてくる。
寂しく無いよう側に居るから…。
お前達も側にいてくれ…。
キリトはジーンも一緒に抱き締め、誓った。
それからは、リーンを探して最初の頃のように、泣き出すことは無くなった。
たまに子供達の顔を見にリーンが来ても、ほとんど眠っている事が多かったが、気配を感じるのか目を覚まし、甘えて抱きついて、眠ってしまう事もあった。
ルークと一緒にいる、体格の良いガーディと細身のカズキは、屋敷にいるとき、よく子供達と遊んでくれた。
兄弟が多いらしく、子供の頃から、家でよく赤ん坊の世話をしていたらしい。
彼らがいるときは、少し休ませてもらった。
そんなある日、ルークに、離宮に行って欲しいと言われた。
近々、子供達の誕生日を向かえる。
それまでにはリーンが戻って来るだろうから、カザンナ王国の王に、父親や家族に、子供達を会わせるため、離宮に行って、内部を把握して欲しい。と、言われた。
使い勝手がわからない場所に行くから、突然行っても、戸惑うだけだろうし、離宮にいる使用人との接触をなるべく避けたいらしい。
リーンの事はなるべく秘密裏に進めることになるだろうし、離宮の使用人から余計なことを知られてしまうのも困るからだろう。
子供達と離れるのは嫌だったが、子供達の世話を出来る、ガーディかカズキがいることを条件にした。が、彼らも隣国との小競り合いを止めに行くらしく、ダメだった。
だったら、メアリーに屋敷に滞在してもらって、双子達を見てもらえるようにしてくれてば、考えると、条件を出した。
数日後、メアリーが子供を連れてきても良いのならばと、了解を得た。
双子達の誕生日を祝えないのは寂しいが、誕生日の三日前、俺は、双子を置いて離宮に向かった。
その時、初めて、リーンの気持ちがわかった。
離れたくない、でも、行かなくてはいけない。
離宮に来たら、遊んでやるからな…。
そんな思いを胸に、キリトは離宮に向かった。
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