眠っていた魔力紙を折紙みたいに折ったら、新しい魔法の使い方が出来たので、役立てます。

ゆう

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森の聖域クルーラ

魔力ペン

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「ところで、オルガは文字は書けるのか?」
 熊族のアレクさんが、そう聞いてきた。
 本を、文字を読むことは出来るが、書いたことは無い…。
「読めるけど、書けない…」
 オルガがそう言うと、リーンとヒナキがハッとした。
「そうだね。読めたから何も思わなかったけれど、書く練習をした方が良いかも」
「だいたい基本的な知識は教えたから、書き方を教えるよ」
 そうだよね。
 文字を書けた方が、良いよね。
「これから魔力紙マリョクシを使って、いろいろな調査をしていく上で、必要になるだろう。折っていく順番とか、どれくらいの維持出来るとか、記録を残していかなくてはいけない」
 なるほど。
 それなら、文字が書けることは必要なことだ。
「だね。オルガの協力が無いと、出来ない事だもんな」
「うん。文字を書けるようにする」
「協力、よろしくな」
 アレクがニコリと微笑む。
「うん!」
 ドキドキとワクワクが胸の中で起こった。
 僕が折った『魔力紙マリョクシ』が、最終的にどんな感じになって、活用されていくのか楽しみだ。

  
 その後、僕は、ヒナキさんに文字盤を渡されて、バラバラの大きさの『魔力紙マリョクシ』と、箱に入った魔力ペンを渡された。
 ほんの少し魔力ペンに魔力を込めて、『魔力紙マリョクシ』に書くことが出来るペンだそうだ。
 消したいときは『魔力紙マリョクシ』に魔力を込めて消すことも出来るとか…。
 ヒナキさんが、テーブルの上に『魔力紙マリョクシ』を置いて、テーブルの上に置いてあった魔力ペンに魔力を込め、グルグルとペン先を紙の上に走らせると、黒い線が浮き出てきた。
「すごい…」
 僕はヒナキさんに渡された、箱から魔力ペンを取り出し手に持ち、実際に『魔力紙マリョクシ』の上で書いてみる。
 グルグルとなぞるが、黒い線は出てこない…。
 どうなっているのか、ペン先を眺めて首を傾げた。
 ペン先は、ただ尖っているだけ…。
 手で持つ場所には、細かい模様が書き込まれていて、ペンの頂点には、小さな石、魔石が付いていた。
 ヒナキさんが言うには、少し魔力を込めると、書き込まれた魔法線に魔力が行き渡り、頂点に付いている魔石が、周囲の魔素を吸収して、ペンの先端が触れた場所を黒く痕を付けていくそうだ。
 おおっ…。
 これも魔道具なのだとか…。

 オルガが指先に魔力を集め、魔力ペンに触れると、細かい模様が金色に光りだした。
 そしてその状態で魔力紙マリョクシに、ペン先を走らせると黒い線が浮き出てきた。
「…すごい」
 オルガが感動していると、ヒナキさんが言う。
「魔力ペンに魔力が無くなると、文字が書けないから、常に微弱な魔力を流しながら書くのが必須になる。ちょうど、魔力調整の練習にもなって良いだろう」
 うん。練習する!
 そしてリーンさんが苦笑いして言う。
「これは『クルーラ』限定の魔道具だと言うことを忘れないでね。魔素が薄い街で使おうとしたら、魔石を強いモノにして、魔力も多く使うからね」
「…うん」
 『クルーラ』限定の魔道具って、いったいどれだけ有るのだろう…。
 今のところ、『クルーラ』しか知らない僕は、外に出るのは怖い…。
 ココにいる人達は皆、優しいけれど、外がどんな場所なのか分からないから余計に怖い。
 いつか、僕が『クルーラ』以外の外に興味を持ったとき、出掛けるのかも知れないけれど…。
「ちなみに、色も変えれるぞ」
 ヒナキさんはそう言って、ペンの色を黒から青、青から紫、赤色へと変化させて書いてみせた。
「…すごい」
 オルガはキラキラとした目で、ヒナキを見る。
 僕にも出きるようになるかな…。
「魔力ペンが自分の魔力に馴染むと、色を変えれるようになるから、大事に使えよ」
「ありがとう!」
 オルガは嬉しくて、思わず魔力ペンをギュッと握りしめた。



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