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「……返品不可、ですか?」
イロハは床に落ちた計算機を拾い上げ、埃を払いながら尋ねた。
その声は震えていない。
むしろ、商談の相手を見定めるような、冷静すぎる響きを持っていた。
「ああ。一度買ったものは俺の所有物だ。クーリングオフは適用されない」
シルヴィス公爵は、口の端を愉悦に歪めて断言する。
イロハは瞬時に脳内でソロバンを弾いた。
(相手は『影の国王』と呼ばれるシルヴィス公爵。資産は王家を凌ぐと言われる超優良物件。支払い能力に疑いはない。カイル殿下から回収するよりも、債権をこの方に売却した方が、回収リスクはゼロに近い……)
彼女が出した結論は、0.5秒だった。
「商談成立です」
イロハは即座に姿勢を正し、ビジネスライクな最敬礼を行った。
「私の身柄と引き換えに、対カイル殿下の債権二十億ゴールド、及び附帯する請求権の一切を公爵閣下に譲渡いたします。契約書の作成はのちほど。とりあえず、手付金としてキャッシュカードをお預かりしても?」
「ふっ……、いいだろう。話が早くて助かる」
シルヴィスが懐からブラックカードを取り出そうとする。
その光景に、置き去りにされていたカイル王子が金切り声を上げた。
「ま、待ってください兄上! 騙されないでください!」
カイルが壇上から駆け下りてくる。
その顔は必死そのものだ。
「その女は魔女です! 言葉巧みに人を騙し、金品を巻き上げる希代の悪女なんです! 兄上の高潔な精神まで汚されてしまいます!」
「高潔? 俺がか?」
シルヴィスは鼻で笑った。
「カイル。お前は俺を買いかぶっているようだが、俺は欲しいものを手に入れるためなら手段を選ばない男だぞ? それに――」
シルヴィスはイロハを横目で見た。
「この女の主張には筋が通っている。お前の『真実の愛』とやらより、よほど論理的だ」
「そんな……! 兄上まで騙されているんだ! 論理的ですって!? 全部口から出まかせの言い訳ですよ!」
カイルはマリアの肩を抱き寄せ、悲劇のヒロインを守る騎士のように叫んだ。
「イロハ! 貴様、先ほど階段の話を誤魔化したな? だが、これならどうだ! 先日の園遊会で、マリアのドレスをビリビリに引き裂いた件だ!」
会場の貴族たちが「ああ……」と思い出したようにざわめく。
衆人環視の中で、悪役令嬢がマリアのドレスを踏みつけ、引き裂いた事件。
あれこそ決定的ないじめの証拠とされていた。
「あれは酷かった……マリアは恥ずかしさで泣き崩れて……。貴様はそれを冷笑して見ていたな!」
「訂正します」
イロハは食い気味に否定した。
「冷笑ではありません。安堵の息です」
「はあ!?」
「あの日、マリア様がお召しになっていたのは流行のマーメイドラインのドレス。しかし、裾のフリルが長すぎて、庭園の彫像の台座にある『鋭利な金具』に引っかかっていました」
イロハは指を立てて解説を始める。
「私は目視で確認しました。マリア様はそれに気づかず、前進しようとしていた。あのまま進めば、布の張力と彼女の歩行速度、そして重心の位置関係から計算して、ドレスが脱げるどころか、反動で彼女は後頭部を強打し、脳震盪を起こす確率が98%でした」
「な、なんだその計算は……」
「さらに、金具が外れて飛んできた場合、彼女の眼球を直撃するリスクもありました。私は瞬時にリスクアセスメントを行い、最も被害が少ない方法を選択しました。すなわち――」
イロハは手刀を切る動作をした。
「ドレスの裾を意図的に切断し、彼女を物理的に解放することです。これを『緊急避難措置』と言います。ドレス代は弁償するつもりでしたが、マリア様が泣いて走り去ってしまったので、領収書を切るタイミングを逃しました」
「う、嘘だ! そんな一瞬でそこまで考えられるわけがない!」
「考えられます。私は常に風速、摩擦係数、および周囲の危険因子を計算しながら歩いていますから」
イロハは真顔で言い放った。
「つ、次だ! じゃあ、あのお茶会での事件はどうだ!」
カイルは諦めない。
「マリアの顔に水をぶっかけただろう! あれこそ悪意の塊だ!」
「いいえ。あれは『熱力学的な冷却処置』です」
「はあ!?」
「あの日、気温は35度を超えていました。マリア様は厚手のドレスを着ており、顔面紅潮、発汗過多、呼吸の乱れが見られました。初期の熱中症症状です」
イロハは淡々と続ける。
「近くに氷も冷たいタオルもなかった。私が持っていたのは、よく冷えたミネラルウォーターのみ。彼女が倒れるまでの猶予はあと数秒と判断しました。ならば、気化熱を利用して体温を急速に下げるのが最適解です」
「だ、だからって顔に……!」
「顔と首筋が最も効率的に冷やせます。事実、水をかけた直後、彼女は『ひゃっ!』と驚いて意識をはっきりさせましたよね? あれで自律神経が刺激され、彼女は一命を取り留めたのです。感謝状が欲しいくらいですが、クリーニング代として相殺しても構いません」
「ぐぬぬ……!」
カイルは言葉に詰まる。
何を言っても、全て「論理」で返される。
しかも、その論理があまりにも荒唐無稽なようでいて、妙に説得力があるため、反論の糸口が見つからないのだ。
「で、でもっ! イロハ様はいつも、私に怖い顔で睨みつけてきました!」
マリアが勇気を振り絞って口を開いた。
「廊下ですれ違うたびに、すごい形相で……『どきなさい』って……」
「ああ、それですか」
イロハはため息をついた。
「マリア様。貴女はいつも廊下の真ん中を、ふらふらと夢見心地で歩いていますよね? あそこは配膳係が熱いスープを運ぶ『業務動線』です」
「えっ……」
「貴女が真ん中を歩くことで、使用人たちは衝突回避のためにジグザグ走行を余儀なくされ、業務効率が40%低下していました。さらにスープがこぼれるリスクも増大します。私は『動線管理』として、貴女を安全な壁際に誘導するために注意喚起を行っていたのです」
イロハは冷徹に言い放つ。
「貴女を憎んでいるわけではありません。ただ、貴女の存在が『動く障害物』として、城内の生産性を著しく阻害していた。それだけの話です」
「しょ、障害物……ひどい……」
マリアがまた泣きそうになる。
カイルが激昂した。
「貴様! 言い方というものがあるだろう! やはり貴様には人の心がないのか!」
「心はあります。ですが、感情論で事態は解決しません。必要なのは改善策と実行です」
イロハはカイルを一瞥もしない。
「これですべてですか? 冤罪の証明は完了したと見なしますが」
「くっ……認めん! 僕は認めんぞおおお!」
カイルが地団駄を踏む中、パン、パン、パンと乾いた拍手が鳴り響いた。
シルヴィスだった。
彼は腹を抱えて笑いを噛み殺していたが、ついに堪えきれなくなったように噴き出した。
「くくっ……はははは! 素晴らしい! まさか『いじめ』を『業務改善』と『物理演算』で説明するとは!」
「事実ですので」
「気に入った。やはりお前は最高だ」
シルヴィスは涙を拭うと、すっと表情を引き締め、圧倒的な覇気を放った。
その場の空気が凍りつく。
王弟であり、裏社会の支配者でもある彼の本気が、その場を制圧したのだ。
「カイル。もういいだろう。お前の負けだ」
「あ、兄上……」
「イロハ嬢の言う通りだ。お前たちの『真実の愛』ごっこに、彼女の優秀な脳味噌を付き合わせるのは損失(ロス)が大きすぎる。彼女は私が有効活用する」
シルヴィスはイロハの肩を抱き寄せた。
「行くぞ、イロハ。契約履行だ。まずは屋敷へ来い」
「承知しました。残業手当の規定については、移動の馬車の中で詰めさせてください」
「貪欲だな。だが、それもいい」
シルヴィスは呆気にとられるカイルとマリア、そして静まり返った貴族たちを背に、悠然と歩き出した。
イロハもまた、振り返ることはなかった。
彼女の頭の中は、すでに「新しい就職先」での給与体系と、カイルから取り損ねた慰謝料の補填方法(シルヴィスへの請求項目)で埋め尽くされていたからだ。
しかし、彼女はまだ知らなかった。
連れて行かれる公爵邸が、彼女の想像を絶する『経営破綻寸前の魔窟』であることを。
そして、この冷徹公爵が、ただのパトロンに留まるつもりなど毛頭ないことを。
イロハは床に落ちた計算機を拾い上げ、埃を払いながら尋ねた。
その声は震えていない。
むしろ、商談の相手を見定めるような、冷静すぎる響きを持っていた。
「ああ。一度買ったものは俺の所有物だ。クーリングオフは適用されない」
シルヴィス公爵は、口の端を愉悦に歪めて断言する。
イロハは瞬時に脳内でソロバンを弾いた。
(相手は『影の国王』と呼ばれるシルヴィス公爵。資産は王家を凌ぐと言われる超優良物件。支払い能力に疑いはない。カイル殿下から回収するよりも、債権をこの方に売却した方が、回収リスクはゼロに近い……)
彼女が出した結論は、0.5秒だった。
「商談成立です」
イロハは即座に姿勢を正し、ビジネスライクな最敬礼を行った。
「私の身柄と引き換えに、対カイル殿下の債権二十億ゴールド、及び附帯する請求権の一切を公爵閣下に譲渡いたします。契約書の作成はのちほど。とりあえず、手付金としてキャッシュカードをお預かりしても?」
「ふっ……、いいだろう。話が早くて助かる」
シルヴィスが懐からブラックカードを取り出そうとする。
その光景に、置き去りにされていたカイル王子が金切り声を上げた。
「ま、待ってください兄上! 騙されないでください!」
カイルが壇上から駆け下りてくる。
その顔は必死そのものだ。
「その女は魔女です! 言葉巧みに人を騙し、金品を巻き上げる希代の悪女なんです! 兄上の高潔な精神まで汚されてしまいます!」
「高潔? 俺がか?」
シルヴィスは鼻で笑った。
「カイル。お前は俺を買いかぶっているようだが、俺は欲しいものを手に入れるためなら手段を選ばない男だぞ? それに――」
シルヴィスはイロハを横目で見た。
「この女の主張には筋が通っている。お前の『真実の愛』とやらより、よほど論理的だ」
「そんな……! 兄上まで騙されているんだ! 論理的ですって!? 全部口から出まかせの言い訳ですよ!」
カイルはマリアの肩を抱き寄せ、悲劇のヒロインを守る騎士のように叫んだ。
「イロハ! 貴様、先ほど階段の話を誤魔化したな? だが、これならどうだ! 先日の園遊会で、マリアのドレスをビリビリに引き裂いた件だ!」
会場の貴族たちが「ああ……」と思い出したようにざわめく。
衆人環視の中で、悪役令嬢がマリアのドレスを踏みつけ、引き裂いた事件。
あれこそ決定的ないじめの証拠とされていた。
「あれは酷かった……マリアは恥ずかしさで泣き崩れて……。貴様はそれを冷笑して見ていたな!」
「訂正します」
イロハは食い気味に否定した。
「冷笑ではありません。安堵の息です」
「はあ!?」
「あの日、マリア様がお召しになっていたのは流行のマーメイドラインのドレス。しかし、裾のフリルが長すぎて、庭園の彫像の台座にある『鋭利な金具』に引っかかっていました」
イロハは指を立てて解説を始める。
「私は目視で確認しました。マリア様はそれに気づかず、前進しようとしていた。あのまま進めば、布の張力と彼女の歩行速度、そして重心の位置関係から計算して、ドレスが脱げるどころか、反動で彼女は後頭部を強打し、脳震盪を起こす確率が98%でした」
「な、なんだその計算は……」
「さらに、金具が外れて飛んできた場合、彼女の眼球を直撃するリスクもありました。私は瞬時にリスクアセスメントを行い、最も被害が少ない方法を選択しました。すなわち――」
イロハは手刀を切る動作をした。
「ドレスの裾を意図的に切断し、彼女を物理的に解放することです。これを『緊急避難措置』と言います。ドレス代は弁償するつもりでしたが、マリア様が泣いて走り去ってしまったので、領収書を切るタイミングを逃しました」
「う、嘘だ! そんな一瞬でそこまで考えられるわけがない!」
「考えられます。私は常に風速、摩擦係数、および周囲の危険因子を計算しながら歩いていますから」
イロハは真顔で言い放った。
「つ、次だ! じゃあ、あのお茶会での事件はどうだ!」
カイルは諦めない。
「マリアの顔に水をぶっかけただろう! あれこそ悪意の塊だ!」
「いいえ。あれは『熱力学的な冷却処置』です」
「はあ!?」
「あの日、気温は35度を超えていました。マリア様は厚手のドレスを着ており、顔面紅潮、発汗過多、呼吸の乱れが見られました。初期の熱中症症状です」
イロハは淡々と続ける。
「近くに氷も冷たいタオルもなかった。私が持っていたのは、よく冷えたミネラルウォーターのみ。彼女が倒れるまでの猶予はあと数秒と判断しました。ならば、気化熱を利用して体温を急速に下げるのが最適解です」
「だ、だからって顔に……!」
「顔と首筋が最も効率的に冷やせます。事実、水をかけた直後、彼女は『ひゃっ!』と驚いて意識をはっきりさせましたよね? あれで自律神経が刺激され、彼女は一命を取り留めたのです。感謝状が欲しいくらいですが、クリーニング代として相殺しても構いません」
「ぐぬぬ……!」
カイルは言葉に詰まる。
何を言っても、全て「論理」で返される。
しかも、その論理があまりにも荒唐無稽なようでいて、妙に説得力があるため、反論の糸口が見つからないのだ。
「で、でもっ! イロハ様はいつも、私に怖い顔で睨みつけてきました!」
マリアが勇気を振り絞って口を開いた。
「廊下ですれ違うたびに、すごい形相で……『どきなさい』って……」
「ああ、それですか」
イロハはため息をついた。
「マリア様。貴女はいつも廊下の真ん中を、ふらふらと夢見心地で歩いていますよね? あそこは配膳係が熱いスープを運ぶ『業務動線』です」
「えっ……」
「貴女が真ん中を歩くことで、使用人たちは衝突回避のためにジグザグ走行を余儀なくされ、業務効率が40%低下していました。さらにスープがこぼれるリスクも増大します。私は『動線管理』として、貴女を安全な壁際に誘導するために注意喚起を行っていたのです」
イロハは冷徹に言い放つ。
「貴女を憎んでいるわけではありません。ただ、貴女の存在が『動く障害物』として、城内の生産性を著しく阻害していた。それだけの話です」
「しょ、障害物……ひどい……」
マリアがまた泣きそうになる。
カイルが激昂した。
「貴様! 言い方というものがあるだろう! やはり貴様には人の心がないのか!」
「心はあります。ですが、感情論で事態は解決しません。必要なのは改善策と実行です」
イロハはカイルを一瞥もしない。
「これですべてですか? 冤罪の証明は完了したと見なしますが」
「くっ……認めん! 僕は認めんぞおおお!」
カイルが地団駄を踏む中、パン、パン、パンと乾いた拍手が鳴り響いた。
シルヴィスだった。
彼は腹を抱えて笑いを噛み殺していたが、ついに堪えきれなくなったように噴き出した。
「くくっ……はははは! 素晴らしい! まさか『いじめ』を『業務改善』と『物理演算』で説明するとは!」
「事実ですので」
「気に入った。やはりお前は最高だ」
シルヴィスは涙を拭うと、すっと表情を引き締め、圧倒的な覇気を放った。
その場の空気が凍りつく。
王弟であり、裏社会の支配者でもある彼の本気が、その場を制圧したのだ。
「カイル。もういいだろう。お前の負けだ」
「あ、兄上……」
「イロハ嬢の言う通りだ。お前たちの『真実の愛』ごっこに、彼女の優秀な脳味噌を付き合わせるのは損失(ロス)が大きすぎる。彼女は私が有効活用する」
シルヴィスはイロハの肩を抱き寄せた。
「行くぞ、イロハ。契約履行だ。まずは屋敷へ来い」
「承知しました。残業手当の規定については、移動の馬車の中で詰めさせてください」
「貪欲だな。だが、それもいい」
シルヴィスは呆気にとられるカイルとマリア、そして静まり返った貴族たちを背に、悠然と歩き出した。
イロハもまた、振り返ることはなかった。
彼女の頭の中は、すでに「新しい就職先」での給与体系と、カイルから取り損ねた慰謝料の補填方法(シルヴィスへの請求項目)で埋め尽くされていたからだ。
しかし、彼女はまだ知らなかった。
連れて行かれる公爵邸が、彼女の想像を絶する『経営破綻寸前の魔窟』であることを。
そして、この冷徹公爵が、ただのパトロンに留まるつもりなど毛頭ないことを。
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