16 / 28
16
しおりを挟む
「……目が覚めたか、公爵の女よ」
薄暗い石造りの地下室。
イロハが目を覚ますと、そこはカビ臭い牢屋の中だった。
手足は粗末な麻縄で縛られ、目の前には目出し帽を被った怪しい男たちが三人、剣を抜いて立っている。
典型的な誘拐(キッドナップ)のシチュエーションだ。
普通の令嬢なら「キャー! 助けてー!」と叫び、失神するところだろう。
しかし、イロハは冷静に瞬きをし、まずは自分の拘束具合を確認した。
(……縛り方が甘いですね。ロープの結び目は「本結び」ではなく「縦結び」。素人仕事です。これなら三十秒で解けますが……さて)
彼女は次に、周囲の環境(アジト)を見渡した。
壁は湿気ており、塗装が剥がれている。
男たちの装備は剣の刃こぼれが目立ち、ブーツも底がすり減っている。
そして何より、部屋の隅にあるテーブルに散らばった食事――干からびた黒パンと、濁った水。
(……貧乏ですね)
イロハは心の中で「敵対勢力(ヴィラン)」の財務状況を瞬時に査定(アセスメント)し、大きなため息をついた。
「おい、何を余裕ぶっこいてやがる! 怖くないのか!」
リーダー格の男がドスの利いた声で怒鳴る。
「俺たちは隣国ガレリアの精鋭スパイ部隊『黒い牙』だ! お前を人質にして、あのシルヴィス公爵から国家機密と身代金をふんだくってやる!」
「精鋭……?」
イロハは鼻で笑った。
「その装備でですか? 剣の手入れに使う砥石代すら節約しているように見えますが」
「うぐっ……! う、うるせぇ! 予算が少ねぇんだよ!」
「予算不足。なるほど」
イロハは縛られたまま、コンサルタントの顔になった。
「スパイ活動における経費率は通常30%ですが、あなたたちの装備を見るに、資金繰りがショート寸前ですね。本部からの送金が遅れていますか?」
「な、なんでそれを……!? 『給料未払い三ヶ月目』だってことを見抜いたのか!?」
男たちがどよめく。
「簡単な推測です。あなたたちの目の下のクマ、痩せこけた頬、そして漂う『悲壮感』。これらは典型的なブラック企業の従業員の特徴です」
イロハは哀れみの目で彼らを見た。
「かわいそうに。身代金を取ったところで、どうせ上の人間にピンハネされるのがオチでしょう。割に合わない労働(ワーク)ですね」
「うっ……! そ、そうなんだよ! 命がけで潜入しても、手柄は全部隊長のもので、俺たちには危険手当も出ねぇんだ!」
下っ端の男Aが泣き崩れた。
「パンも硬いし……たまには肉が食いたいよぉ……」
「馬鹿野郎! 弱音を吐くな! ここで公爵から一億ゴールド巻き上げれば、俺たちも豪遊できるんだ!」
リーダーが必死に鼓舞するが、イロハは冷徹に現実を突きつけた。
「無理ですね」
「あぁ?」
「シルヴィス閣下は、テロリストとの交渉には応じない主義です。身代金を払うより、このアジトごと殲滅するコストのほうが安いと判断するでしょう」
「ひぃっ……!?」
「ですが、安心してください」
イロハはニッコリと微笑んだ。
「私があなたたちを『救済』してあげます」
「きゅ、救済……?」
「はい。私はプロの経営コンサルタント(自称)です。あなたたちの組織の『資金繰り』を改善し、黒字化して差し上げましょう。その代わり、私に『まともな食事』と『柔らかいベッド』を提供しなさい」
「はあ? 人質が何を……」
「嫌ならいいです。でも、このままだとあなたたちは来月には餓死か、公爵の私兵団にミンチにされるかの二択ですよ? 生き残りたくないのですか?」
イロハの瞳が、金貨のように怪しく輝く。
男たちは顔を見合わせ――そして、ガチャンと剣を捨てた。
「お、お願いします! 先生! 俺たちを助けてください!」
「黒字になりたいです! 肉が食いたいです!」
あっさり陥落した。
「よろしい。では、まずはその縄を解きなさい。そして、アジトの『出納帳』を持ってくること」
***
一時間後。
誘拐現場であるはずの地下室は、熱気ある『経営戦略会議室』と化していた。
「ひどい……これはひどすぎます」
イロハはボロボロの帳簿をめくりながら、スパイたちを叱責した。
「無駄な出費が多すぎます! 『情報収集費』として酒場に通い詰めていますが、成果が出ていないならただの『飲み代』です! 全額カット!」
「は、はいぃぃ!」
「武器の調達ルートも高すぎます。闇市ではなく、型落ちの中古品をリサイクル業者から仕入れなさい。性能は変わりません!」
「め、目からウロコです!」
「それと、あなたたちの潜入スキル。ただ隠れるだけじゃ生産性がありません。潜入先で『不用品回収』や『便利屋』の副業をやりなさい。情報を集めつつ小銭も稼げます。一石二鳥(シナジー)です!」
「すげぇ……! 先生は天才だ!」
スパイたちはイロハの言葉を必死にメモしている。
イロハはふかふかの椅子(リーダーが慌てて用意した)に座り、温かいスープ(ありあわせの食材でイロハがレシピを指定した)を飲みながら、満足げに頷いた。
「ふぅ……悪くないですね」
公爵邸では、シルヴィスの過剰な愛と執務に追われる日々だった。
それに比べてここは、自分の指示一つで男たちがキビキビと働く。
しかも、シルヴィスのような「予測不能な行動(セクハラ)」もない。
「ここは天国(パラダイス)ですか?」
イロハは伸びをした。
「誘拐されたと聞いて焦りましたが、これは思いがけない『休暇(バカンス)』ですね。しばらくここで、彼らの経営再建を楽しみましょうか」
外の世界で、自分の失踪によって『魔王』が覚醒し、国中が大パニックになっていることなどつゆ知らず。
イロハは久しぶりの「誰にも邪魔されない業務改善」に没頭していた。
***
一方その頃、公爵邸。
「……いない」
シルヴィスは、イロハのいない執務室で立ち尽くしていた。
机の上には、書きかけの書類と、彼女が愛用していた電卓が残されている。
「イロハが、どこにもいないだと……?」
「か、閣下! 目撃証言が! 街で怪しい馬車に押し込まれるイロハ様を見た者が……!」
セバスが蒼白な顔で報告に飛び込んでくる。
バキィッ!!
シルヴィスが手を触れていた重厚な執務机が、真っ二つにへし折れた。
「……」
彼は無言だった。
だが、その全身から溢れ出る魔力と殺気で、窓ガラスが一斉にヒビ割れ、屋敷全体が地震のように揺れた。
「……ほう。私の所有物に手を出した愚か者がいるのか」
シルヴィスが顔を上げる。
その瞳は、もはや人間のものではなかった。
完全に『魔王』の目だった。
「セバス。私兵団全軍を招集しろ。王都中の裏路地、地下水道、ネズミの穴まで全て捜索させろ」
「は、はいッ!」
「犯人を見つけ次第、殺すな。……五体満足で私の前に連れてこい。私が直々に『地獄の経理処理(お仕置き)』をしてやる」
「イエッサー!!」
シルヴィスはマントを翻し、嵐のように部屋を出て行った。
「待っていろ、イロハ。……お前を攫った代償、国一つ滅ぼしてでも払わせてやる」
王都に、未曽有の『災害警報』が発令されようとしていた。
犯人のスパイたち(現在はイロハの部下)の命運は、風前の灯火であった。
薄暗い石造りの地下室。
イロハが目を覚ますと、そこはカビ臭い牢屋の中だった。
手足は粗末な麻縄で縛られ、目の前には目出し帽を被った怪しい男たちが三人、剣を抜いて立っている。
典型的な誘拐(キッドナップ)のシチュエーションだ。
普通の令嬢なら「キャー! 助けてー!」と叫び、失神するところだろう。
しかし、イロハは冷静に瞬きをし、まずは自分の拘束具合を確認した。
(……縛り方が甘いですね。ロープの結び目は「本結び」ではなく「縦結び」。素人仕事です。これなら三十秒で解けますが……さて)
彼女は次に、周囲の環境(アジト)を見渡した。
壁は湿気ており、塗装が剥がれている。
男たちの装備は剣の刃こぼれが目立ち、ブーツも底がすり減っている。
そして何より、部屋の隅にあるテーブルに散らばった食事――干からびた黒パンと、濁った水。
(……貧乏ですね)
イロハは心の中で「敵対勢力(ヴィラン)」の財務状況を瞬時に査定(アセスメント)し、大きなため息をついた。
「おい、何を余裕ぶっこいてやがる! 怖くないのか!」
リーダー格の男がドスの利いた声で怒鳴る。
「俺たちは隣国ガレリアの精鋭スパイ部隊『黒い牙』だ! お前を人質にして、あのシルヴィス公爵から国家機密と身代金をふんだくってやる!」
「精鋭……?」
イロハは鼻で笑った。
「その装備でですか? 剣の手入れに使う砥石代すら節約しているように見えますが」
「うぐっ……! う、うるせぇ! 予算が少ねぇんだよ!」
「予算不足。なるほど」
イロハは縛られたまま、コンサルタントの顔になった。
「スパイ活動における経費率は通常30%ですが、あなたたちの装備を見るに、資金繰りがショート寸前ですね。本部からの送金が遅れていますか?」
「な、なんでそれを……!? 『給料未払い三ヶ月目』だってことを見抜いたのか!?」
男たちがどよめく。
「簡単な推測です。あなたたちの目の下のクマ、痩せこけた頬、そして漂う『悲壮感』。これらは典型的なブラック企業の従業員の特徴です」
イロハは哀れみの目で彼らを見た。
「かわいそうに。身代金を取ったところで、どうせ上の人間にピンハネされるのがオチでしょう。割に合わない労働(ワーク)ですね」
「うっ……! そ、そうなんだよ! 命がけで潜入しても、手柄は全部隊長のもので、俺たちには危険手当も出ねぇんだ!」
下っ端の男Aが泣き崩れた。
「パンも硬いし……たまには肉が食いたいよぉ……」
「馬鹿野郎! 弱音を吐くな! ここで公爵から一億ゴールド巻き上げれば、俺たちも豪遊できるんだ!」
リーダーが必死に鼓舞するが、イロハは冷徹に現実を突きつけた。
「無理ですね」
「あぁ?」
「シルヴィス閣下は、テロリストとの交渉には応じない主義です。身代金を払うより、このアジトごと殲滅するコストのほうが安いと判断するでしょう」
「ひぃっ……!?」
「ですが、安心してください」
イロハはニッコリと微笑んだ。
「私があなたたちを『救済』してあげます」
「きゅ、救済……?」
「はい。私はプロの経営コンサルタント(自称)です。あなたたちの組織の『資金繰り』を改善し、黒字化して差し上げましょう。その代わり、私に『まともな食事』と『柔らかいベッド』を提供しなさい」
「はあ? 人質が何を……」
「嫌ならいいです。でも、このままだとあなたたちは来月には餓死か、公爵の私兵団にミンチにされるかの二択ですよ? 生き残りたくないのですか?」
イロハの瞳が、金貨のように怪しく輝く。
男たちは顔を見合わせ――そして、ガチャンと剣を捨てた。
「お、お願いします! 先生! 俺たちを助けてください!」
「黒字になりたいです! 肉が食いたいです!」
あっさり陥落した。
「よろしい。では、まずはその縄を解きなさい。そして、アジトの『出納帳』を持ってくること」
***
一時間後。
誘拐現場であるはずの地下室は、熱気ある『経営戦略会議室』と化していた。
「ひどい……これはひどすぎます」
イロハはボロボロの帳簿をめくりながら、スパイたちを叱責した。
「無駄な出費が多すぎます! 『情報収集費』として酒場に通い詰めていますが、成果が出ていないならただの『飲み代』です! 全額カット!」
「は、はいぃぃ!」
「武器の調達ルートも高すぎます。闇市ではなく、型落ちの中古品をリサイクル業者から仕入れなさい。性能は変わりません!」
「め、目からウロコです!」
「それと、あなたたちの潜入スキル。ただ隠れるだけじゃ生産性がありません。潜入先で『不用品回収』や『便利屋』の副業をやりなさい。情報を集めつつ小銭も稼げます。一石二鳥(シナジー)です!」
「すげぇ……! 先生は天才だ!」
スパイたちはイロハの言葉を必死にメモしている。
イロハはふかふかの椅子(リーダーが慌てて用意した)に座り、温かいスープ(ありあわせの食材でイロハがレシピを指定した)を飲みながら、満足げに頷いた。
「ふぅ……悪くないですね」
公爵邸では、シルヴィスの過剰な愛と執務に追われる日々だった。
それに比べてここは、自分の指示一つで男たちがキビキビと働く。
しかも、シルヴィスのような「予測不能な行動(セクハラ)」もない。
「ここは天国(パラダイス)ですか?」
イロハは伸びをした。
「誘拐されたと聞いて焦りましたが、これは思いがけない『休暇(バカンス)』ですね。しばらくここで、彼らの経営再建を楽しみましょうか」
外の世界で、自分の失踪によって『魔王』が覚醒し、国中が大パニックになっていることなどつゆ知らず。
イロハは久しぶりの「誰にも邪魔されない業務改善」に没頭していた。
***
一方その頃、公爵邸。
「……いない」
シルヴィスは、イロハのいない執務室で立ち尽くしていた。
机の上には、書きかけの書類と、彼女が愛用していた電卓が残されている。
「イロハが、どこにもいないだと……?」
「か、閣下! 目撃証言が! 街で怪しい馬車に押し込まれるイロハ様を見た者が……!」
セバスが蒼白な顔で報告に飛び込んでくる。
バキィッ!!
シルヴィスが手を触れていた重厚な執務机が、真っ二つにへし折れた。
「……」
彼は無言だった。
だが、その全身から溢れ出る魔力と殺気で、窓ガラスが一斉にヒビ割れ、屋敷全体が地震のように揺れた。
「……ほう。私の所有物に手を出した愚か者がいるのか」
シルヴィスが顔を上げる。
その瞳は、もはや人間のものではなかった。
完全に『魔王』の目だった。
「セバス。私兵団全軍を招集しろ。王都中の裏路地、地下水道、ネズミの穴まで全て捜索させろ」
「は、はいッ!」
「犯人を見つけ次第、殺すな。……五体満足で私の前に連れてこい。私が直々に『地獄の経理処理(お仕置き)』をしてやる」
「イエッサー!!」
シルヴィスはマントを翻し、嵐のように部屋を出て行った。
「待っていろ、イロハ。……お前を攫った代償、国一つ滅ぼしてでも払わせてやる」
王都に、未曽有の『災害警報』が発令されようとしていた。
犯人のスパイたち(現在はイロハの部下)の命運は、風前の灯火であった。
0
あなたにおすすめの小説
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
悪役令嬢まさかの『家出』
にとこん。
恋愛
王国の侯爵令嬢ルゥナ=フェリシェは、些細なすれ違いから突発的に家出をする。本人にとっては軽いお散歩のつもりだったが、方向音痴の彼女はそのまま隣国の帝国に迷い込み、なぜか牢獄に収監される羽目に。しかし無自覚な怪力と天然ぶりで脱獄してしまい、道に迷うたびに騒動を巻き起こす。
一方、婚約破棄を告げようとした王子レオニスは、当日にルゥナが失踪したことで騒然。王宮も侯爵家も大混乱となり、レオニス自身が捜索に出るが、恐らく最後まで彼女とは一度も出会えない。
ルゥナは道に迷っただけなのに、なぜか人助けを繰り返し、帝国の各地で英雄視されていく。そして気づけば彼女を慕う男たちが集まり始め、逆ハーレムの中心に。だが本人は一切自覚がなく、むしろ全員の好意に対して煙たがっている。
帰るつもりもなく、目的もなく、ただ好奇心のままに彷徨う“無害で最強な天然令嬢”による、帝国大騒動ギャグ恋愛コメディ、ここに開幕!
10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~
緑谷めい
恋愛
ドーラは金で買われたも同然の妻だった――
レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。
※ 全10話完結予定
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる