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「……異常です」
翌朝の朝食の席。
チェルシーは、トーストを口に運ぶ手を止め、自身の左手首に指を当てていた。
顔色は少し優れない。
「どうした、チェルシー。また不整脈か?」
サイラスが心配そうに新聞を置く。
「はい。今朝から安静時心拍数が平均値より一五%上昇しています。さらに、閣下の顔を見ると胸の奥が締め付けられるような圧迫感(痛み)が生じます。……狭心症、あるいは自律神経失調症の疑いがあります」
チェルシーは真剣そのものだ。
懐中時計で秒針を追いながら、眉間にシワを寄せている。
「すぐに主治医を呼ぼうか?」
「いえ、自己診断(セルフチェック)では器質的な疾患は見当たりません。……未知のウイルスでしょうか。昨日のフレデリック殿下の香水に含まれていた化学物質によるアレルギー反応の可能性も……」
ブツブツと呟くチェルシーを見て、サイラスはふと気づいた。
彼女が「胸が苦しい」と言うタイミング。
それは決まって、サイラスと目が合った時や、ふとした瞬間に彼を意識した時だ。
サイラスは口元を緩めた。
ニヤリ、と意地の悪い笑みが浮かぶ。
「……チェルシー。一つ、別の仮説を提示してもいいか?」
「仮説? 医学的な見地からですか?」
「心理学的な見地からだ。……その症状、病名をつけるなら『恋』ではないか?」
「……は?」
チェルシーの手が止まった。
時が止まる。
そして、彼女は大きく首を横に振った。
「否定します(リジェクト)。論理的根拠が皆無です。私が閣下に対して抱いているのは『信頼』と『業務上のパートナーシップ』です。恋愛感情などという不安定かつ非合理的な変数が入り込む余地はありません」
「そうか? だが症状は合致しているぞ。動悸、息切れ、対象を目にした時の緊張感」
「それは『吊り橋効果』のような緊張状態の錯誤です! 断じて恋ではありません!」
チェルシーは頑なに否定する。
彼女にとって、自分が「計算できない感情」に支配されていると認めるのは、アイデンティティの崩壊に関わる重大事なのだ。
「ならば証明しよう。……実験だ」
サイラスが立ち上がり、チェルシーの隣に移動した。
「実験?」
「ああ。私が君に触れる。その時の生体反応(バイタル)を計測し、それが単なる『刺激への反応』か、私という『個体への特異反応』かを検証する。……どうだ、合理的だろう?」
チェルシーは少し考え込んだ。
確かに、データがないまま否定するのは科学者の態度ではない。
「……いいでしょう。受けて立ちます。実験環境をセットアップしましょう」
***
数分後、執務室。
チェルシーは椅子に座り、机の上にメモ帳とペンを用意した。
「実験項目1:手掌(てのひら)の接触による心拍変動の測定」
チェルシーが宣言すると、サイラスが向かい側に立ち、彼女の手をそっと握った。
「……どうだ?」
「……心拍数、六十八から七十二へ微増。許容範囲内です。これは人肌の温かさによる温熱効果と考えられます」
チェルシーは冷静にメモを取る。
手は握られたままだが、まだ余裕がある。
「なるほど。では次は?」
「実験項目2:抱擁(ハグ)による圧迫刺激とオキシトシン分泌の相関」
「よし、失礼する」
サイラスがチェルシーを立たせ、正面から抱きしめた。
いつもの夜の日課よりも、少し強く、深く。
彼の胸の鼓動が、チェルシーの体に直接伝わってくる。
「……っ」
「どうした? 数値は?」
「……心拍数、八十五へ上昇。体温の上昇を確認。……ですが、これも物理的な接触面積の増大による体温転移と、圧迫による交感神経の刺激として説明可能です」
「往生際が悪いな。……じゃあ、これはどうだ?」
実験項目3。
サイラスはチェルシーを壁際に追い詰めた。
いわゆる「壁ドン」だ。
そして、逃げ場のない状態で、顔を近づける。
「……実験項目3:近接距離における視覚的・聴覚的刺激の負荷テスト……です」
チェルシーの声が少し震えている。
サイラスの整った顔が、視界いっぱいに広がる。
彼の吐息が唇にかかる距離。
「チェルシー」
サイラスが低い声で、甘く名前を呼んだ。
「私は君が好きだ。……君のその冷徹な論理も、不器用な優しさも、全て愛おしいと思っている」
ドクン!!
チェルシーの心臓が、早鐘のように打ち鳴らされた。
計るまでもない。
これは異常値だ。
警報(アラート)が鳴り響いている。
「……っ! け、計測不能! 心拍数一二〇オーバー! 思考回路にノイズ発生! 冷却ファンの回転数が足りません!」
チェルシーは顔を真っ赤にして、しゃがみ込んだ。
胸を押さえて荒い息を吐く。
「……はぁ、はぁ……。これは……明らかに異常です……。医学書にない反応です……」
サイラスもしゃがみ込み、視線を合わせた。
その目は優しく、勝利を確信していた。
「結論は出たか? マイ・レディ」
チェルシーは悔しそうに唇を噛み、そして震える手でメモ帳に書き込んだ。
**『検証結果:被験者(私)は、対象(サイラス)に対し、極めて特異的かつ強力な好意(Love)を抱いていると推測される』**
「……認めます」
チェルシーは小さな声で言った。
「実験結果は嘘をつきません。どうやら私の心臓は、貴方の存在を『不可欠な構成要素(コンポーネント)』として認識してしまったようです」
「……つまり?」
「……つまり、私は貴方が……好き、みたいです。……悔しいですが」
最後の方は消え入るような声だった。
だが、サイラスには十分だった。
彼は破顔し、チェルシーを強く抱きしめた。
「……やっと認めたか。手のかかる妻だ」
「うるさいです。これはバグです。仕様変更を要求します」
「却下する。……このバグは、一生修正しない」
サイラスはチェルシーの顎を持ち上げ、優しく口づけをした。
検証実験などではなく、愛の証としてのキスを。
チェルシーの頭の中で、論理回路が完全にショートした。
だが、そのショートした感覚は、決して不快ではなかった。
「……ん。……実験終了(テスト・コンプリート)。……悪くないデータが取れました」
チェルシーはサイラスの背中に手を回し、ぎこちなく抱きしめ返した。
彼女の「不整脈」は、これから一生治りそうにない。
それが「幸せ」と呼ばれる症状であることを、彼女はようやく理解したのだった。
その翌日。
チェルシーは新たな実験レポートを作成していた。
タイトルは『恋愛感情による業務効率への影響と、キスによるモチベーション向上の相関関係』。
どうやら彼女は、この「恋」すらも最適化して利用するつもりらしい。
たくましき合理主義者の恋が、本格的に始まった。
翌朝の朝食の席。
チェルシーは、トーストを口に運ぶ手を止め、自身の左手首に指を当てていた。
顔色は少し優れない。
「どうした、チェルシー。また不整脈か?」
サイラスが心配そうに新聞を置く。
「はい。今朝から安静時心拍数が平均値より一五%上昇しています。さらに、閣下の顔を見ると胸の奥が締め付けられるような圧迫感(痛み)が生じます。……狭心症、あるいは自律神経失調症の疑いがあります」
チェルシーは真剣そのものだ。
懐中時計で秒針を追いながら、眉間にシワを寄せている。
「すぐに主治医を呼ぼうか?」
「いえ、自己診断(セルフチェック)では器質的な疾患は見当たりません。……未知のウイルスでしょうか。昨日のフレデリック殿下の香水に含まれていた化学物質によるアレルギー反応の可能性も……」
ブツブツと呟くチェルシーを見て、サイラスはふと気づいた。
彼女が「胸が苦しい」と言うタイミング。
それは決まって、サイラスと目が合った時や、ふとした瞬間に彼を意識した時だ。
サイラスは口元を緩めた。
ニヤリ、と意地の悪い笑みが浮かぶ。
「……チェルシー。一つ、別の仮説を提示してもいいか?」
「仮説? 医学的な見地からですか?」
「心理学的な見地からだ。……その症状、病名をつけるなら『恋』ではないか?」
「……は?」
チェルシーの手が止まった。
時が止まる。
そして、彼女は大きく首を横に振った。
「否定します(リジェクト)。論理的根拠が皆無です。私が閣下に対して抱いているのは『信頼』と『業務上のパートナーシップ』です。恋愛感情などという不安定かつ非合理的な変数が入り込む余地はありません」
「そうか? だが症状は合致しているぞ。動悸、息切れ、対象を目にした時の緊張感」
「それは『吊り橋効果』のような緊張状態の錯誤です! 断じて恋ではありません!」
チェルシーは頑なに否定する。
彼女にとって、自分が「計算できない感情」に支配されていると認めるのは、アイデンティティの崩壊に関わる重大事なのだ。
「ならば証明しよう。……実験だ」
サイラスが立ち上がり、チェルシーの隣に移動した。
「実験?」
「ああ。私が君に触れる。その時の生体反応(バイタル)を計測し、それが単なる『刺激への反応』か、私という『個体への特異反応』かを検証する。……どうだ、合理的だろう?」
チェルシーは少し考え込んだ。
確かに、データがないまま否定するのは科学者の態度ではない。
「……いいでしょう。受けて立ちます。実験環境をセットアップしましょう」
***
数分後、執務室。
チェルシーは椅子に座り、机の上にメモ帳とペンを用意した。
「実験項目1:手掌(てのひら)の接触による心拍変動の測定」
チェルシーが宣言すると、サイラスが向かい側に立ち、彼女の手をそっと握った。
「……どうだ?」
「……心拍数、六十八から七十二へ微増。許容範囲内です。これは人肌の温かさによる温熱効果と考えられます」
チェルシーは冷静にメモを取る。
手は握られたままだが、まだ余裕がある。
「なるほど。では次は?」
「実験項目2:抱擁(ハグ)による圧迫刺激とオキシトシン分泌の相関」
「よし、失礼する」
サイラスがチェルシーを立たせ、正面から抱きしめた。
いつもの夜の日課よりも、少し強く、深く。
彼の胸の鼓動が、チェルシーの体に直接伝わってくる。
「……っ」
「どうした? 数値は?」
「……心拍数、八十五へ上昇。体温の上昇を確認。……ですが、これも物理的な接触面積の増大による体温転移と、圧迫による交感神経の刺激として説明可能です」
「往生際が悪いな。……じゃあ、これはどうだ?」
実験項目3。
サイラスはチェルシーを壁際に追い詰めた。
いわゆる「壁ドン」だ。
そして、逃げ場のない状態で、顔を近づける。
「……実験項目3:近接距離における視覚的・聴覚的刺激の負荷テスト……です」
チェルシーの声が少し震えている。
サイラスの整った顔が、視界いっぱいに広がる。
彼の吐息が唇にかかる距離。
「チェルシー」
サイラスが低い声で、甘く名前を呼んだ。
「私は君が好きだ。……君のその冷徹な論理も、不器用な優しさも、全て愛おしいと思っている」
ドクン!!
チェルシーの心臓が、早鐘のように打ち鳴らされた。
計るまでもない。
これは異常値だ。
警報(アラート)が鳴り響いている。
「……っ! け、計測不能! 心拍数一二〇オーバー! 思考回路にノイズ発生! 冷却ファンの回転数が足りません!」
チェルシーは顔を真っ赤にして、しゃがみ込んだ。
胸を押さえて荒い息を吐く。
「……はぁ、はぁ……。これは……明らかに異常です……。医学書にない反応です……」
サイラスもしゃがみ込み、視線を合わせた。
その目は優しく、勝利を確信していた。
「結論は出たか? マイ・レディ」
チェルシーは悔しそうに唇を噛み、そして震える手でメモ帳に書き込んだ。
**『検証結果:被験者(私)は、対象(サイラス)に対し、極めて特異的かつ強力な好意(Love)を抱いていると推測される』**
「……認めます」
チェルシーは小さな声で言った。
「実験結果は嘘をつきません。どうやら私の心臓は、貴方の存在を『不可欠な構成要素(コンポーネント)』として認識してしまったようです」
「……つまり?」
「……つまり、私は貴方が……好き、みたいです。……悔しいですが」
最後の方は消え入るような声だった。
だが、サイラスには十分だった。
彼は破顔し、チェルシーを強く抱きしめた。
「……やっと認めたか。手のかかる妻だ」
「うるさいです。これはバグです。仕様変更を要求します」
「却下する。……このバグは、一生修正しない」
サイラスはチェルシーの顎を持ち上げ、優しく口づけをした。
検証実験などではなく、愛の証としてのキスを。
チェルシーの頭の中で、論理回路が完全にショートした。
だが、そのショートした感覚は、決して不快ではなかった。
「……ん。……実験終了(テスト・コンプリート)。……悪くないデータが取れました」
チェルシーはサイラスの背中に手を回し、ぎこちなく抱きしめ返した。
彼女の「不整脈」は、これから一生治りそうにない。
それが「幸せ」と呼ばれる症状であることを、彼女はようやく理解したのだった。
その翌日。
チェルシーは新たな実験レポートを作成していた。
タイトルは『恋愛感情による業務効率への影響と、キスによるモチベーション向上の相関関係』。
どうやら彼女は、この「恋」すらも最適化して利用するつもりらしい。
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