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「見つけたぞ……! これが証拠だ!」
王城の薄暗い地下資料室。
本来なら、廃嫡リーチのかかったエリオット王子は、ここで「過去の公文書整理」という地味な罰則労働に従事しているはずだった。
だが、彼は埃まみれになりながら、一枚の古びた羊皮紙を掲げて目を輝かせていた。
「やはりそうだ! チェルシーのあの異常な計算能力、そしてサイラスを操る手腕……全ては『ランカスター家に伝わる禁断の秘術』によるものだったんだ!」
彼が持っているのは、『ランカスター家・家計簿の歴史(百年分)』というただの帳簿なのだが、エリオットの脳内フィルターを通すと『闇の魔道書』に見えるらしい。
「ミナ! これを見ろ! これを公表すれば、チェルシーを魔女として告発し、俺は国を救った英雄として返り咲ける!」
「わぁ~、すごいですぅ! よく読めないけど、数字がいっぱい書いてあって呪文みたいですねぇ!」
ミナも横で、整理するはずの書類で紙飛行機を作りながら無邪気に賛同した。
「よし、行くぞ! 今日は大広間で『定例貴族会議』が開かれているはずだ。そこで最後の断罪を行ってやる!」
エリオットは鼻息荒く、資料室を飛び出した。
彼の背中には、哀愁ではなく「自爆スイッチを押す直前の高揚感」が漂っていた。
***
王城の大広間。
月に一度の定例貴族会議には、国王をはじめ、サイラス、チェルシー、そして主要な貴族たちが集まっていた。
議題は「今年度の予算修正案について」。
チェルシーが作成した完璧な資料を基に、サイラスが淡々と説明を行い、会議はスムーズに進行していた。
「……以上により、無駄な歳出を三割カットし、その分を治水工事に回すことが可能です」
「うむ。見事だ。異論のある者は?」
国王が問いかけた、その時だった。
バーン!!
扉が派手に開け放たれた。
現れたのは、煤と埃にまみれ、髪を振り乱したエリオット王子(と、その後ろで紙飛行機を飛ばしているミナ)。
「異議ありぃぃぃぃ!!」
会場が静まり返る。
国王がこめかみを押さえた。
「……エリオット。貴様、地下での労働中ではなかったか? なぜここに来た」
「父上! 騙されないでください! その女……チェルシーは、この国を乗っ取ろうとしている『稀代の悪女』です!」
エリオットはビシッとチェルシーを指差した。
貴族たちがざわめく。
「またか……」「懲りないな……」という呆れの声が大半だが、エリオットは気づかない。
「俺は証拠を見つけた! チェルシーは、ランカスター家の闇の力を使ってサイラスを洗脳し、国の実権を握り、最終的にはこの国を『チェルシー王国』にするつもりだ!」
「……ブフォッ」
どこかの貴族が吹き出した。
『チェルシー王国』。あまりにも安直なネーミングセンスだ。
だが、当のチェルシーは眉一つ動かさず、冷ややかな視線を向けた。
「……殿下。発言の許可を得ていませんが、その妄想(プレゼン)には論理的根拠がありますか?」
「ある! お前はこの数ヶ月で、国の予算、人事、政策決定の全てに関与しているだろう! それは事実上の『乗っ取り』だ!」
「業務改善(コンサルティング)です」
「言い訳無用! 貴様は王家を排除し、自分が女王になる野望を持っているはずだ! さあ、白状しろ!」
エリオットは勝ち誇った顔で叫んだ。
これでチェルシーも言い逃れできないだろう、と。
しかし、チェルシーは深く、深くため息をついた。
そして、手元の資料を閉じ、憐れむような目で王子を見た。
「……殿下。一つ質問よろしいですか?」
「な、なんだ! 命乞いか?」
「いいえ。……貴方は、この国の『財務諸表(バランスシート)』を見たことがありますか?」
「ざいむ……? なんだそれは。難しい言葉を使うな!」
「つまり、国の『家計簿』です」
チェルシーは、壁に貼られていた巨大なグラフを指示棒で叩いた。
「ご覧ください。我が国の財政状況は、長年の放漫財政と、どこかの誰か(貴方)による無計画な減税政策により、慢性的な赤字状態です。国債の発行残高は過去最高、外貨準備高は危険水域。……はっきり申し上げますが」
チェルシーの声が、会場に響き渡る。
「この国は、経営破綻寸前の『不良物件』です」
会場が凍りついた。
国王ですら「うぐっ」と胸を押さえた。事実だからだ。
「投資家(私)の視点から言わせていただければ、こんな借金まみれの国を『乗っ取る』メリットなど、微塵もありません。乗っ取った瞬間に、莫大な負債と、再建という名の激務がのしかかってくるだけです」
チェルシーは冷酷に切り捨てた。
「私が女王になりたい? 冗談ではありません。そんな激務を引き受けるくらいなら、宰相夫人として優雅に紅茶を飲んでいる方が、投資対効果(ROI)は遥かに高いです」
「な、な……っ」
エリオットは口をパクパクさせた。
「国を奪う価値すらない」と言われたのだ。
王族としてのプライド以前に、国の価値そのものを否定されたショックが大きい。
「で、でも! お前は実際に国を動かしているじゃないか! それは支配欲があるからだろう!?」
「支配欲ではありません。『整頓欲』です」
「せいとん……?」
「はい。目の前に散らかった部屋があれば片付けたくなる。それと同じです。目の前に非効率なシステムと赤字があれば、最適化したくなる。……ただの趣味と実益を兼ねたボランティア活動です」
チェルシーは肩をすくめた。
サイラスが隣で「まったく、掃除好きな妻を持って私は幸せ者だ」と茶化す。
「そ、そんな……! じゃあ俺の『魔女説』は……?」
「殿下の妄想です。……それに、その手に持っている『証拠』とやら」
チェルシーはエリオットが掲げていた古文書を指した。
「それは曾祖父の日記帳です。『今日は人参が安かった』とか『妻にへそくりがバレた』とか書いてあるはずですが、解読できましたか?」
エリオットはおそるおそる羊皮紙を見た。
確かに、よく見ると数字の横に野菜の絵が描いてある。
「……やさい?」
「はい。曾祖父は倹約家でしたから。……それを『闇の魔道書』と勘違いするとは、殿下の読解力は野菜以下ですね」
トドメの一撃。
会場からドッと笑いが起きた。
「ぷっ……野菜日記を魔道書だって!」
「殿下、いい加減にしろよ……」
「チェルシー様の言う通りだ、この国は彼女がいなきゃ回らないよ」
貴族たちの支持は明白だった。
誰も王子を「英雄」とは見ていない。
ただの「ピエロ」だ。
「あ、あぁ……」
エリオットは膝から崩れ落ちた。
最後のあがき、一発逆転の断罪劇は、チェルシーの圧倒的な「現実(数字)」の前に、木っ端微塵に粉砕されたのだ。
「……終わりだな、エリオット」
国王が冷たく告げた。
「地下での労働すら真面目にやらず、このような騒ぎを起こすとは。……もはや猶予はない」
「ま、待ってください父上! 俺はただ、国を思って……!」
「黙れ。……サイラス、例の件を進めろ」
「御意」
サイラスが一歩前に出た。
その手には、既に準備されていた書類がある。
「エリオット殿下。……いや、エリオット・ランカスター元王太子。貴方の王籍剥奪と、王立アミューズメントパーク(仮)への出向辞令が、正式に発令されました」
「出向……? パンダ……?」
「はい。明日から貴方の仕事は、着ぐるみを着て風船を配ることです。ノルマは一日五百個。達成できなければ夕食抜きです」
「いやぁぁぁぁ!! パンダは嫌だぁぁぁ!」
エリオットの絶叫がこだまする。
ミナが「わーい! 私、飼育係としてエリオット様をビシバシ調教しますね!」と鞭(どこから出した?)を振るう。
「連れて行け」
国王の合図で、衛兵たちがエリオットを引きずっていく。
ズルズルと退場していく元王子の姿に、チェルシーは一瞥もくれず、手元の資料に視線を戻した。
「……さて、陛下。議題の続きですが、アミューズメントパークの収益予測について補足説明を」
「う、うむ。……頼もしいな、チェルシーは」
「恐縮です。不良債権(元王子)を観光資源として再利用するのですから、徹底的に黒字化させます」
チェルシーの瞳には、既に次のビジネスプランが映っていた。
愛も涙もない、しかし国にとっては最強の救世主。
エリオットの「断罪ごっこ」は、彼自身の社会的地位の完全なる死をもって、幕を閉じたのであった。
王城の薄暗い地下資料室。
本来なら、廃嫡リーチのかかったエリオット王子は、ここで「過去の公文書整理」という地味な罰則労働に従事しているはずだった。
だが、彼は埃まみれになりながら、一枚の古びた羊皮紙を掲げて目を輝かせていた。
「やはりそうだ! チェルシーのあの異常な計算能力、そしてサイラスを操る手腕……全ては『ランカスター家に伝わる禁断の秘術』によるものだったんだ!」
彼が持っているのは、『ランカスター家・家計簿の歴史(百年分)』というただの帳簿なのだが、エリオットの脳内フィルターを通すと『闇の魔道書』に見えるらしい。
「ミナ! これを見ろ! これを公表すれば、チェルシーを魔女として告発し、俺は国を救った英雄として返り咲ける!」
「わぁ~、すごいですぅ! よく読めないけど、数字がいっぱい書いてあって呪文みたいですねぇ!」
ミナも横で、整理するはずの書類で紙飛行機を作りながら無邪気に賛同した。
「よし、行くぞ! 今日は大広間で『定例貴族会議』が開かれているはずだ。そこで最後の断罪を行ってやる!」
エリオットは鼻息荒く、資料室を飛び出した。
彼の背中には、哀愁ではなく「自爆スイッチを押す直前の高揚感」が漂っていた。
***
王城の大広間。
月に一度の定例貴族会議には、国王をはじめ、サイラス、チェルシー、そして主要な貴族たちが集まっていた。
議題は「今年度の予算修正案について」。
チェルシーが作成した完璧な資料を基に、サイラスが淡々と説明を行い、会議はスムーズに進行していた。
「……以上により、無駄な歳出を三割カットし、その分を治水工事に回すことが可能です」
「うむ。見事だ。異論のある者は?」
国王が問いかけた、その時だった。
バーン!!
扉が派手に開け放たれた。
現れたのは、煤と埃にまみれ、髪を振り乱したエリオット王子(と、その後ろで紙飛行機を飛ばしているミナ)。
「異議ありぃぃぃぃ!!」
会場が静まり返る。
国王がこめかみを押さえた。
「……エリオット。貴様、地下での労働中ではなかったか? なぜここに来た」
「父上! 騙されないでください! その女……チェルシーは、この国を乗っ取ろうとしている『稀代の悪女』です!」
エリオットはビシッとチェルシーを指差した。
貴族たちがざわめく。
「またか……」「懲りないな……」という呆れの声が大半だが、エリオットは気づかない。
「俺は証拠を見つけた! チェルシーは、ランカスター家の闇の力を使ってサイラスを洗脳し、国の実権を握り、最終的にはこの国を『チェルシー王国』にするつもりだ!」
「……ブフォッ」
どこかの貴族が吹き出した。
『チェルシー王国』。あまりにも安直なネーミングセンスだ。
だが、当のチェルシーは眉一つ動かさず、冷ややかな視線を向けた。
「……殿下。発言の許可を得ていませんが、その妄想(プレゼン)には論理的根拠がありますか?」
「ある! お前はこの数ヶ月で、国の予算、人事、政策決定の全てに関与しているだろう! それは事実上の『乗っ取り』だ!」
「業務改善(コンサルティング)です」
「言い訳無用! 貴様は王家を排除し、自分が女王になる野望を持っているはずだ! さあ、白状しろ!」
エリオットは勝ち誇った顔で叫んだ。
これでチェルシーも言い逃れできないだろう、と。
しかし、チェルシーは深く、深くため息をついた。
そして、手元の資料を閉じ、憐れむような目で王子を見た。
「……殿下。一つ質問よろしいですか?」
「な、なんだ! 命乞いか?」
「いいえ。……貴方は、この国の『財務諸表(バランスシート)』を見たことがありますか?」
「ざいむ……? なんだそれは。難しい言葉を使うな!」
「つまり、国の『家計簿』です」
チェルシーは、壁に貼られていた巨大なグラフを指示棒で叩いた。
「ご覧ください。我が国の財政状況は、長年の放漫財政と、どこかの誰か(貴方)による無計画な減税政策により、慢性的な赤字状態です。国債の発行残高は過去最高、外貨準備高は危険水域。……はっきり申し上げますが」
チェルシーの声が、会場に響き渡る。
「この国は、経営破綻寸前の『不良物件』です」
会場が凍りついた。
国王ですら「うぐっ」と胸を押さえた。事実だからだ。
「投資家(私)の視点から言わせていただければ、こんな借金まみれの国を『乗っ取る』メリットなど、微塵もありません。乗っ取った瞬間に、莫大な負債と、再建という名の激務がのしかかってくるだけです」
チェルシーは冷酷に切り捨てた。
「私が女王になりたい? 冗談ではありません。そんな激務を引き受けるくらいなら、宰相夫人として優雅に紅茶を飲んでいる方が、投資対効果(ROI)は遥かに高いです」
「な、な……っ」
エリオットは口をパクパクさせた。
「国を奪う価値すらない」と言われたのだ。
王族としてのプライド以前に、国の価値そのものを否定されたショックが大きい。
「で、でも! お前は実際に国を動かしているじゃないか! それは支配欲があるからだろう!?」
「支配欲ではありません。『整頓欲』です」
「せいとん……?」
「はい。目の前に散らかった部屋があれば片付けたくなる。それと同じです。目の前に非効率なシステムと赤字があれば、最適化したくなる。……ただの趣味と実益を兼ねたボランティア活動です」
チェルシーは肩をすくめた。
サイラスが隣で「まったく、掃除好きな妻を持って私は幸せ者だ」と茶化す。
「そ、そんな……! じゃあ俺の『魔女説』は……?」
「殿下の妄想です。……それに、その手に持っている『証拠』とやら」
チェルシーはエリオットが掲げていた古文書を指した。
「それは曾祖父の日記帳です。『今日は人参が安かった』とか『妻にへそくりがバレた』とか書いてあるはずですが、解読できましたか?」
エリオットはおそるおそる羊皮紙を見た。
確かに、よく見ると数字の横に野菜の絵が描いてある。
「……やさい?」
「はい。曾祖父は倹約家でしたから。……それを『闇の魔道書』と勘違いするとは、殿下の読解力は野菜以下ですね」
トドメの一撃。
会場からドッと笑いが起きた。
「ぷっ……野菜日記を魔道書だって!」
「殿下、いい加減にしろよ……」
「チェルシー様の言う通りだ、この国は彼女がいなきゃ回らないよ」
貴族たちの支持は明白だった。
誰も王子を「英雄」とは見ていない。
ただの「ピエロ」だ。
「あ、あぁ……」
エリオットは膝から崩れ落ちた。
最後のあがき、一発逆転の断罪劇は、チェルシーの圧倒的な「現実(数字)」の前に、木っ端微塵に粉砕されたのだ。
「……終わりだな、エリオット」
国王が冷たく告げた。
「地下での労働すら真面目にやらず、このような騒ぎを起こすとは。……もはや猶予はない」
「ま、待ってください父上! 俺はただ、国を思って……!」
「黙れ。……サイラス、例の件を進めろ」
「御意」
サイラスが一歩前に出た。
その手には、既に準備されていた書類がある。
「エリオット殿下。……いや、エリオット・ランカスター元王太子。貴方の王籍剥奪と、王立アミューズメントパーク(仮)への出向辞令が、正式に発令されました」
「出向……? パンダ……?」
「はい。明日から貴方の仕事は、着ぐるみを着て風船を配ることです。ノルマは一日五百個。達成できなければ夕食抜きです」
「いやぁぁぁぁ!! パンダは嫌だぁぁぁ!」
エリオットの絶叫がこだまする。
ミナが「わーい! 私、飼育係としてエリオット様をビシバシ調教しますね!」と鞭(どこから出した?)を振るう。
「連れて行け」
国王の合図で、衛兵たちがエリオットを引きずっていく。
ズルズルと退場していく元王子の姿に、チェルシーは一瞥もくれず、手元の資料に視線を戻した。
「……さて、陛下。議題の続きですが、アミューズメントパークの収益予測について補足説明を」
「う、うむ。……頼もしいな、チェルシーは」
「恐縮です。不良債権(元王子)を観光資源として再利用するのですから、徹底的に黒字化させます」
チェルシーの瞳には、既に次のビジネスプランが映っていた。
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