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第二部:王様に嫁入りした側妃ですが子供達の未来に悩んでいます
35:緊張の日
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妃教育をなんとかこなしながら日常を送ってきた僕に、ついに試練の日が来た。
マリカ嬢とその保護者であるノウリッジ様とノウリッジ様の伴侶である宰相夫人……サージュ様とのお茶会の日である。
元々、ノウリッジ様は参加予定でなかったものの、ノウリッジ様自身とシュロムが仕事を調整して参加してくれる事となったのだ。
宰相家とは、ノウリッジ様と父上が友人だから他の貴族家に比べると付き合いはあった方だと思う。
でも、だからと言って緊張しないわけではないのだ。
サージュ様とも顔を合わせたことはあるが常にノウリッジ様が隣にいたから、個人的に喋った事はないし、マリカ嬢の両親とは、年齢が離れているから僕よりも兄上達の方が付き合いが多かった。
僕は、両親にとって遅くにできた子供だから……こう、ほどよく構ってはもらえたと思うが、特別親しいという感覚は薄い。
なにより、侯爵家に婿入りした後は疎遠になっていたからものすごく緊張している。それこそ、胃がひっくり返りそうなほどに。
「大丈夫ですかディロス様……」
「うん……大丈夫」
モリーに心配されながらなんとか仕度を済ませる。
お茶会の場所はイデアルの離宮で、イデアルはあちらで準備しているからこの不甲斐ない姿を見せずにすんでちょっとだけ安堵していた。
アグノスとティグレは、マリーに任せているし、そちらも大丈夫。
ただ、この自室から出たら引き返せないし、時間は刻々と近づいている。
覚悟決めないと……。
緊張はしているけど、できるだけ心を落ち着かせる。
子供達にも、ノウリッジ様達にも不甲斐ない姿を見せたくなんかないし……。
「よし……行こうモリー」
「はい、ディロス様」
モリーを連れて自室を出て、アグノス達のいる談話室に向かう。
「父様!」
「もう行くのかディロス!」
談話室に顔を出せば、マリーに絵本を読んでもらっていた二人が座っていた長椅子から立ち上がって駆けてくる。
「うん。夕方までには帰ってくると思うけど、マリーの言うこと聞いて良い子にしてるんだよ?」
「はーい!」
「わかった!」
元気な返事に二人の頭を撫でて、家族の離宮を後にした。
マリカ嬢とその保護者であるノウリッジ様とノウリッジ様の伴侶である宰相夫人……サージュ様とのお茶会の日である。
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でも、だからと言って緊張しないわけではないのだ。
サージュ様とも顔を合わせたことはあるが常にノウリッジ様が隣にいたから、個人的に喋った事はないし、マリカ嬢の両親とは、年齢が離れているから僕よりも兄上達の方が付き合いが多かった。
僕は、両親にとって遅くにできた子供だから……こう、ほどよく構ってはもらえたと思うが、特別親しいという感覚は薄い。
なにより、侯爵家に婿入りした後は疎遠になっていたからものすごく緊張している。それこそ、胃がひっくり返りそうなほどに。
「大丈夫ですかディロス様……」
「うん……大丈夫」
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