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四章:穏やかな日常
42:夏休みの予定
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七月。梅雨も明け、晴天の続く日々に農家育ちの渉でも茹だるほどの暑さが続いていた。
しかし、暑さは続くものの五月六月と続いた怪異からの襲撃は、落ち着いている。穂から貰った髪入りの厄除け守のおかげか、はたまた時間を見つけて穂が会いに来るおかげかはわからないが渉は平穏な日々を満喫していた。
「そういや、渉んとこサークル。八月に大型キャンプするんだっけ?」
いつものように学食で侑士と共に渉が昼食を食べていると、侑士が思い出したように渉へと尋ねてくる。
侑士の言う大型キャンプと、渉の所属するキャンプサークルが毎年開催する恒例行事のようなものだ。
サークルに所属している学生だけでなく、サークルメンバーの友人で同大学の学生であれば参加可能という緩い参加条件もあって気がつけば大きな集まりになっていると言う歴史があった。
「おー、するする。大学生活慣れるまでは、キャンプ行けなかったからすっげー楽しみ。ギアも新調したしそっちも使うの楽しみでさー」
「おや、楽しそうな話をしているな」
侑士からの問いに楽しみで仕方がないといった表情で喋る渉。その背後から、最近よく世話になる声が聞こえてきた。
「あ、穂じゃん。やっほー」
「侑士も元気そうだな」
「まあね」
声で気づいていたが渉が反応する前に、先に向かい合っていた侑士が渉の背後にいる穂へと声をかける。
「今朝ぶり。午前はどうだった?」
「それなりといったところか……お主は?」
「俺もそれなりかな」
自然と隣に座った穂に渉が声をかければ、穂は箸を持ちながら答え、渉へと問いを返し、渉もそれに答える。
そんなやり取り周りは聞いているはずなのに穂の古めかしい口調を不思議がる事はない。
それが穂が紛れ込んでいるからなのかは渉にはわからなかったが、穂はその容姿から今や大学で知らぬ者はいないほどの美形として女性人気が出ていた。
しかし、その手のトラブルが穂の回りで起こった事はない。人の願いを聞き届ける存在故か、人に馴染むのが上手いのか……女性だけでなく、男性からの恨みすら買わないというハイスペックイケメンと化していた。
そして、穂という人目を引く存在の側にいる渉も人の目を集めるようになったが、それでも穂を紹介してほしいと言われる事は今のところはない。
それも穂の影響なのだろうと思いながら、渉は余計なトラブルに巻き込まれない事に安堵した。
そんな理由で渉が穂へと直接紹介したのは、いつもつるんでいる侑士だけである。
侑士と初めてあった時は、噂以上のイケメンとはしゃぎ倒した侑士に紹介しなければよかったと思った渉だったが、気がつけば二人とも打ち解けており、時間が合えば三人で食事するようになっていた。
「それより、キャンプとは?どこに行くのだ?」
「んー、まだ決まってないっぽいけど……去年海だったから山かもっては言われてる」
穂からの問いに渉は、サークルでの話し合いを思い出しながら答える。
「山か……」
「穂も来る?」
ポツリと呟いた穂に渉がカツ丼のカツを頬張りながら尋ねる。
「行きたいところではあるが……場所によるな。あまり遠出は得意でなくてな」
「そっかー。まあ、行きたくなったらいつでも言ってよ。サークル外の友達呼んでもいいって言われてるから」
「あ、それじゃあ俺も行きたい!」
難しい顔をする穂に、いつでも声かけてと言えば、代わりに侑士が声をあげる。
「ん、わかった。それじゃあ、侑士の事は話しとく」
「よっしゃ!」
食事の手を止め、ガッツポーズをする侑士を眺めながら、渉はカツ丼を食べ終え、ペットボトルに入ったお茶に口をつけた。
しかし、暑さは続くものの五月六月と続いた怪異からの襲撃は、落ち着いている。穂から貰った髪入りの厄除け守のおかげか、はたまた時間を見つけて穂が会いに来るおかげかはわからないが渉は平穏な日々を満喫していた。
「そういや、渉んとこサークル。八月に大型キャンプするんだっけ?」
いつものように学食で侑士と共に渉が昼食を食べていると、侑士が思い出したように渉へと尋ねてくる。
侑士の言う大型キャンプと、渉の所属するキャンプサークルが毎年開催する恒例行事のようなものだ。
サークルに所属している学生だけでなく、サークルメンバーの友人で同大学の学生であれば参加可能という緩い参加条件もあって気がつけば大きな集まりになっていると言う歴史があった。
「おー、するする。大学生活慣れるまでは、キャンプ行けなかったからすっげー楽しみ。ギアも新調したしそっちも使うの楽しみでさー」
「おや、楽しそうな話をしているな」
侑士からの問いに楽しみで仕方がないといった表情で喋る渉。その背後から、最近よく世話になる声が聞こえてきた。
「あ、穂じゃん。やっほー」
「侑士も元気そうだな」
「まあね」
声で気づいていたが渉が反応する前に、先に向かい合っていた侑士が渉の背後にいる穂へと声をかける。
「今朝ぶり。午前はどうだった?」
「それなりといったところか……お主は?」
「俺もそれなりかな」
自然と隣に座った穂に渉が声をかければ、穂は箸を持ちながら答え、渉へと問いを返し、渉もそれに答える。
そんなやり取り周りは聞いているはずなのに穂の古めかしい口調を不思議がる事はない。
それが穂が紛れ込んでいるからなのかは渉にはわからなかったが、穂はその容姿から今や大学で知らぬ者はいないほどの美形として女性人気が出ていた。
しかし、その手のトラブルが穂の回りで起こった事はない。人の願いを聞き届ける存在故か、人に馴染むのが上手いのか……女性だけでなく、男性からの恨みすら買わないというハイスペックイケメンと化していた。
そして、穂という人目を引く存在の側にいる渉も人の目を集めるようになったが、それでも穂を紹介してほしいと言われる事は今のところはない。
それも穂の影響なのだろうと思いながら、渉は余計なトラブルに巻き込まれない事に安堵した。
そんな理由で渉が穂へと直接紹介したのは、いつもつるんでいる侑士だけである。
侑士と初めてあった時は、噂以上のイケメンとはしゃぎ倒した侑士に紹介しなければよかったと思った渉だったが、気がつけば二人とも打ち解けており、時間が合えば三人で食事するようになっていた。
「それより、キャンプとは?どこに行くのだ?」
「んー、まだ決まってないっぽいけど……去年海だったから山かもっては言われてる」
穂からの問いに渉は、サークルでの話し合いを思い出しながら答える。
「山か……」
「穂も来る?」
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「そっかー。まあ、行きたくなったらいつでも言ってよ。サークル外の友達呼んでもいいって言われてるから」
「あ、それじゃあ俺も行きたい!」
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「ん、わかった。それじゃあ、侑士の事は話しとく」
「よっしゃ!」
食事の手を止め、ガッツポーズをする侑士を眺めながら、渉はカツ丼を食べ終え、ペットボトルに入ったお茶に口をつけた。
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