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出会い 4
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木立を抜け、いきなり飛び込んできた光景を見て、氷雨怜士は思わず呟いた。
「これは、……すごいな」
視線の先には、ありとあらゆる種類の小さなスダマに囲まれた美月がいた。
当の本人はスダマ達をものともせず、ひたすらイチゴを食べながら、なにやら問題を解いている様子。
あの子は、……昨日の。
昨日と同じく、無邪気で楽しそうにイチゴを頬張っている美月を見て、怜士は噴き出した。
「ははっ、……今日も食べてるの?」
ついこぼれてしまった怜士の声に驚いて、美月は顔を上げた。
すると、そこには優し気に美月を見つめる王子様的イケメンが――――!
思わぬ姿を見られた美月は狼狽し、今日?今日もって何?!と心の中で意味不明に繰り返す。
そんな美月の様子に、和やかな時間を邪魔されたと感じたのか、怜士は美月の周りに集っていたスダマ達に、ぎっと威嚇された。
スダマは、山や川や木や石、ありとあらゆる自然界の精。
これらはまだ小さいけれど、長じて力を持てば、神とも祀られるもの。
「おお、怖い怖い。……落ち着いて」
だが、この程度のスダマでは、まだまだ自分の方が格は上、とばかりに余裕たっぷりに怜士は言葉を発する。
すると、美月はさらにあたふたし、涙目で怜士を見上げてきた。
「怖っ……?怖いって、わたしのこと?!え、どうして?」
美月の中で怜士の言葉、今日も食べてる、と怖いが結びつく。
食欲……?!わたしが食べ過ぎていて、怖いってことなの?と、ショックを受けたように呟く美月に、怜士は驚きと共に気がつく。
……そうか。この子は、周りが視えていない?
こんなに慕うように、守るように取り囲まれているのに?
怜士は慌てて誤解を解こうと口を開いた。が、次の瞬間に響いてきた笑い声によって邪魔される。
「ぷっぶはははは!なあに?また、食ってるの?!」
「ホントだ~!ね、ね、そのイチゴ、美味しそうだね~」
「君、イチゴ、好き?ボクもボクも~!」
飛雨颯太、天泣 澪、涙の順にその場へと乱入され、怜士は内心舌打ちをした。
少し離れた所では、興味深そうに秋霖 湊と霧雨露人がこちらを眺めている。
何でよりによって、ここで秋家が絡む……!
接点を減らすために、早く寮を出てきたっていうのに――!
いや、違う。今はそんなことを気にしている場合か?!
今は早くあの子の誤解を解かないと。
僕の第一印象、最悪じゃないか?!
怜士にとっては滅多にない心情、美月に嫌われたくないという想いに突き動かされて、怜士は美月に向き直るも、絶好調の三人組に阻まれて、口を挿む隙が全く見当たらない。
「ねーねー、ボク、天泣 涙。ピッカピカの新一年生!涙って呼んで?君は?」
「あ、星野美月です。同じ一年生です」
「うち、天泣 澪。涙とは、従妹なんだ~これから、ヨロシクね!」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「オレオレ!オレは、飛雨颯太!でもって、あっちにいるのが、幼馴染の秋霖 湊。ここまでみんな一年ね?で、あの後ろが二年の霧雨露人。昨日、受付してただろ~?」
「あ、はい」
そこで美月は湊と露人の方にぺこりとお辞儀をした。
その隙に怜士は口を出そうとするが、またもや流れるように話は続いていく。
当然、怜士の紹介はない。
怜士は今日この時、会話における数の有利さ、ぼっちの理不尽さが身に染みて分かった。
そして、自らが寮に置いてきたのにも関わらず、心の中で幼馴染の時雨喬司に八つ当たりする。
くそっ、あいつ、まだ来ないのか。
何をやっている……!
「これは、……すごいな」
視線の先には、ありとあらゆる種類の小さなスダマに囲まれた美月がいた。
当の本人はスダマ達をものともせず、ひたすらイチゴを食べながら、なにやら問題を解いている様子。
あの子は、……昨日の。
昨日と同じく、無邪気で楽しそうにイチゴを頬張っている美月を見て、怜士は噴き出した。
「ははっ、……今日も食べてるの?」
ついこぼれてしまった怜士の声に驚いて、美月は顔を上げた。
すると、そこには優し気に美月を見つめる王子様的イケメンが――――!
思わぬ姿を見られた美月は狼狽し、今日?今日もって何?!と心の中で意味不明に繰り返す。
そんな美月の様子に、和やかな時間を邪魔されたと感じたのか、怜士は美月の周りに集っていたスダマ達に、ぎっと威嚇された。
スダマは、山や川や木や石、ありとあらゆる自然界の精。
これらはまだ小さいけれど、長じて力を持てば、神とも祀られるもの。
「おお、怖い怖い。……落ち着いて」
だが、この程度のスダマでは、まだまだ自分の方が格は上、とばかりに余裕たっぷりに怜士は言葉を発する。
すると、美月はさらにあたふたし、涙目で怜士を見上げてきた。
「怖っ……?怖いって、わたしのこと?!え、どうして?」
美月の中で怜士の言葉、今日も食べてる、と怖いが結びつく。
食欲……?!わたしが食べ過ぎていて、怖いってことなの?と、ショックを受けたように呟く美月に、怜士は驚きと共に気がつく。
……そうか。この子は、周りが視えていない?
こんなに慕うように、守るように取り囲まれているのに?
怜士は慌てて誤解を解こうと口を開いた。が、次の瞬間に響いてきた笑い声によって邪魔される。
「ぷっぶはははは!なあに?また、食ってるの?!」
「ホントだ~!ね、ね、そのイチゴ、美味しそうだね~」
「君、イチゴ、好き?ボクもボクも~!」
飛雨颯太、天泣 澪、涙の順にその場へと乱入され、怜士は内心舌打ちをした。
少し離れた所では、興味深そうに秋霖 湊と霧雨露人がこちらを眺めている。
何でよりによって、ここで秋家が絡む……!
接点を減らすために、早く寮を出てきたっていうのに――!
いや、違う。今はそんなことを気にしている場合か?!
今は早くあの子の誤解を解かないと。
僕の第一印象、最悪じゃないか?!
怜士にとっては滅多にない心情、美月に嫌われたくないという想いに突き動かされて、怜士は美月に向き直るも、絶好調の三人組に阻まれて、口を挿む隙が全く見当たらない。
「ねーねー、ボク、天泣 涙。ピッカピカの新一年生!涙って呼んで?君は?」
「あ、星野美月です。同じ一年生です」
「うち、天泣 澪。涙とは、従妹なんだ~これから、ヨロシクね!」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「オレオレ!オレは、飛雨颯太!でもって、あっちにいるのが、幼馴染の秋霖 湊。ここまでみんな一年ね?で、あの後ろが二年の霧雨露人。昨日、受付してただろ~?」
「あ、はい」
そこで美月は湊と露人の方にぺこりとお辞儀をした。
その隙に怜士は口を出そうとするが、またもや流れるように話は続いていく。
当然、怜士の紹介はない。
怜士は今日この時、会話における数の有利さ、ぼっちの理不尽さが身に染みて分かった。
そして、自らが寮に置いてきたのにも関わらず、心の中で幼馴染の時雨喬司に八つ当たりする。
くそっ、あいつ、まだ来ないのか。
何をやっている……!
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