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【 土方の兄ちゃん 】

【 土方の兄ちゃん 】①

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仕事の終わる時間は夕方だった―。

現場監督「よぉし!終了~っ!」
皆「お~っ!」

俺は牧村 群司(25)。

親方「群司~!ちょっと来いっ!」
群司「あ!はい!」
親方「お前、今日の飲み会、絶対、来いよ!」
群司「はい…。参加させていただきます」
親方「よぉし!待ってるからな…」

この親方は現場指揮者でもある。
             吉良 親方(47)  
前から良く面倒をみてもらってる
先輩でもあった…。

ま、親みたいな感じ―。
そう思っていた―。

飲み会― 
皆「わはははっ~!」
盛り上がっていた―。
吉良 親方も満足そうに酔っぱらっていた…。
吉良「おいっ!群司~!」
群司「はい!」

吉良「群司~!横に座れっ!」
群司「は、はい…」
吉良 親方は顔が真っ赤だった…。
吉良「群司、お前、出身どこだった?」
群司「岐阜です…」
吉良「そうか…。一人で東京に出て来たのか?」
群司「はい、そうです…」
吉良「寂しかったろう…、彼女は?」
群司「い、居ません…」
吉良「そっかぁ…」

飲み会もいい時間経っていた…。

お会計時―
吉良 親方は潰れかかっていた―。
先輩「群司!親方のこと、頼んだぞ…!」
群司「あ!はいっ!」

気がつけば
吉良 親方と俺は二人っきりで
皆に置いてかれた…。
群司「親方!起きてくださいっ!皆、帰っちゃいましたよ…!」
吉良「う~ん…」
群司は吉良 親方の財布を見れば
免許証くらいあるだろうと探してみた…。
あった!
ケツのポケットに財布らしき
膨らみがあった―。
なんとか財布を取り出し
群司「失礼しま~す!」
財布から免許証を取り出した。

近所だ…。送っていこうと肩を貸して歩いていった…。

吉良「群司~!群司~!」
群司「はいはい…!」

群司は吉良 親方の住むアパートまで連れてこれた。

群司「さ、親方、行きますよ…」

つづく~
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