9 / 12
第二章 保元の乱及び新院配流のこと②
しおりを挟む
仁和寺覚性法親王の語る(二)
西行をご存知と伺いましたが、その時なのですよ、西行が新院を心配し駆け付けたのは。まかり間違えば咎(とが)を受けるかも知れないというのに………。
「義清、よくぞ会いに来てくれた」
憔悴し切った新院は、弱々しい視線を西行に投げ掛けた。
西行はしばらく黙っていたが、堰(せき)を切ったように想いを告げた。
「鳥羽本院様の葬送に参列しようと高野山から出て来てみれば、これは一体どうしたことです。本院様のご葬儀からわずか十日しか経っておりません。国を導かなければならない新院様が、どうして国を乱すような大それたことをなされたのです」
叱責するような強い口調だった。だがその一言一句には、主従を越えて培(つちか)われた友情、いや肉親に近い愛情が溢れていた。
新院は西行の言葉に、静かに頷いた。
「もっともなことだ。が、朕にはどうしようも無かった」
「私が武士のままでいましたなら、どこまでも新院様とともにいて命を投げ出していたでしょう。それが出来ない辛さは身を捩(よじ)るほどでございます。私はすでに佐藤義清ではない。西行という、出家した一介の歌詠みに過ぎません」
かかる世に
かげも変らずすむ月を
見るわが身さへ恨めしきかな
そう紙に写し取り、西行は差し出した。
受け取った新院は何度も声に出して読み、しみじみと言った。
「闇に燈(とも)る灯明を見る思いがする。朕のために命を賭してまで尽くしてくれようという、そなたの真情が心に沁みるようだ」
「歌によって新院様をお救いする。それが私の願いでございました。新院様もまた歌に生きようとなされていたではありませんか。それが全て無に帰してしまった。私は悔やまれてなりません」
西行の眼に、うっすらと涙が滲んでいる。
「朕は重仁を天位に就けたかっただけだ。しかし、本院様や美福門院、忠通に騙された。偽りごとがまかり通る、そんな世なのだ。怒りが全身の毛穴という毛穴から噴き出した。腸(はらわた)が煮えくり返る思いをしたのだ! その時の朕の胸の内は、義清、いや西行、そなたなら分かるであろう」
西行は新院の激昂を諌(いさ)めるように、歌を一首声に出した。
瀬をはやみ
岩にせかるる滝川の
われても末に
あはむとぞおもふ
「この歌には、新院様の想いが込められています。今は巌(いわお)に裂かれ離れ離れになろうとも、二つに別れた流れがいつかは一つになり想いを遂げることが出来る。恋の歌に見えながら、実は新院様の皇統が必ずや実現するという信念を詠ったものでございましょう」
「その通りだ、西行」
「新院様。歌はこのように人の心を綾織りながら、真実を真正面から見据えるものでなければなりません。後にも先にもない、この一瞬を捉えた歌こそが人の心の奥底に響くのです。その響きは波紋を広げ、人から人へと伝わり、後の世まで光となり残ってゆくのです。このような歌を歌を詠われる新院様をお慕いにならぬ誰がおりましょう。新院様はあまりに身の近くに眼を奪われ、事を急がせ過ぎたのです」
「重仁は第一皇子である朕の子だ。正統な血筋を引いているばかりではない。成長するにつけ、王たる者の資質ありと誰もが認めるようになった。ところが、次に帝位に就いたのは雅仁ではないか。今様にうつつを抜かす第四皇子の雅仁だったのだぞ。美福門院の言いなりになるあまり犯した、それは父の罪だ!」
「本院様には本院様のご苦悩がおありになったのです」
「美福門院を寵愛するからだ。混迷に輪を掛けただけではないか」
「本院様は女院様を愛しておられました」
「ならば、なぜ愛し切らぬ」
「愛はひと括(くく)りには出来ません。一方的に押し付けるものでも、強要するものでもありません。退くことによって全(まっと)うしなければならない愛もございます」
新院は、西行の真情から出た言葉に、自分の言葉を続けることが出来なかった。
西行は眼を閉じた。瞼(まぶた)の裏には、想う人の姿がくっきりと浮かんでいた………。
二人は夜の更けるまで語り合っていたのですが、果たして顕仁兄の心が慰められたのかどうか。明け方近く、西行は心を残しながらここを立ち去りました。
乱後十日余りで、兄の讃岐下向が奏聞(そうもん)されました。二度と内裏に戻ることなく仏門に帰依(きえ)する道を選んだにもかかわらず、です。兄にとっては非常に厳しい処遇でした。遥か島国に流されて行く兄に付き添う者は、わずか女房三名のみ。それはあまりにも寂しい行列でした。
御車が父を祀る鳥羽離宮安楽寿院の北の楼門に差し掛かった時、兄は警護として随行していた佐藤重成を召して、こう頼んだのです。
「故院の御墓(みはか)に参り、最後の暇(いとま)を申し上げたい。出来るであろうか」
「宣旨の時刻を過ぎておりますれば、立ち寄ることは叶いません。御車を御墓の方へ向けますゆえ、せめてここからお別れなされますよう」
重成は憐れに思いながらも、そう答えるしかなかった。
「そうか。叶わぬか………」
御車の中からむせび泣く声が漏れ、付き添う女房たちや重成ばかりか供の兵たちも鎧の袖を濡らしたと言います。
一行は草津の船着場に到着しました。そこから船で讃岐に向かうのです。
重成が、思い詰めたように御車に声を掛けました。
「申し上げます。重成、讃岐までお供するよう申し付けられておりましたが、もはやこれ以上は忍び難く、これにてご無礼仕(つかまつ)ります」
「都へ帰るのか」
「何とぞご容赦下さいますよう、お願い申し上げます」
「任の途中では、そなた咎を受けるのではないのか?」
「覚悟の上でございます。この重成、この度の戦では新院様に弓引く者でありましたが、決して新院様に仇(あだ)なす思いはございません。罪人を扱うがごとき役目に、もう耐えられないのです。どうかお聞き届け下さいますよう」
「そうか………。そなたにも苦しい思いをさせてしまったのだな。許せよ」
「勿体(もったい)のうございます」
「重成。そなたの心遣い、有り難く思う。ご苦労であった」
重成はいかにも心細そうな兄の声を耳に留めて、出迎えた讃岐国司藤原季能(すえよし)の方へ足を向けたのです。
船に乗り込んで、女房たちは泣き崩れました。船内の御座所があまりにもひどい代物(しろもの)だったのです。四方は打ち付けられた板で囲われ、戸には鎖が掛けられている。まるで牢獄そのものの中に、兄は押し込められたのでした。
「これでは罪人扱いではないか」
女房たちはそう申し立てたのですが、讃岐国司は取り付く島もない。人の情の欠片(かけら)もない扱いに声を失いただただ涙に暮れ、そうして兄を乗せた船は讃岐へと向かったのでした。
院も朝廷も摂関家も、貴族という貴族、武士という武士、世の中全てが腐っているのではあるまいか。この度の争乱は、腐ってどうにもならなくなった体から膿を出すためのものだったのではあるまいか。
時代の奔流に呑み込まれてしまったとはいえ、多くの命が、才ある若い命が消えて行ってしまった。私はこの頃、こう強く思うようになったのです。泡沫人(うたかたびと)にも華やぐ花のひとひら、添わせてやることは叶わないのであろうか、と。
西行をご存知と伺いましたが、その時なのですよ、西行が新院を心配し駆け付けたのは。まかり間違えば咎(とが)を受けるかも知れないというのに………。
「義清、よくぞ会いに来てくれた」
憔悴し切った新院は、弱々しい視線を西行に投げ掛けた。
西行はしばらく黙っていたが、堰(せき)を切ったように想いを告げた。
「鳥羽本院様の葬送に参列しようと高野山から出て来てみれば、これは一体どうしたことです。本院様のご葬儀からわずか十日しか経っておりません。国を導かなければならない新院様が、どうして国を乱すような大それたことをなされたのです」
叱責するような強い口調だった。だがその一言一句には、主従を越えて培(つちか)われた友情、いや肉親に近い愛情が溢れていた。
新院は西行の言葉に、静かに頷いた。
「もっともなことだ。が、朕にはどうしようも無かった」
「私が武士のままでいましたなら、どこまでも新院様とともにいて命を投げ出していたでしょう。それが出来ない辛さは身を捩(よじ)るほどでございます。私はすでに佐藤義清ではない。西行という、出家した一介の歌詠みに過ぎません」
かかる世に
かげも変らずすむ月を
見るわが身さへ恨めしきかな
そう紙に写し取り、西行は差し出した。
受け取った新院は何度も声に出して読み、しみじみと言った。
「闇に燈(とも)る灯明を見る思いがする。朕のために命を賭してまで尽くしてくれようという、そなたの真情が心に沁みるようだ」
「歌によって新院様をお救いする。それが私の願いでございました。新院様もまた歌に生きようとなされていたではありませんか。それが全て無に帰してしまった。私は悔やまれてなりません」
西行の眼に、うっすらと涙が滲んでいる。
「朕は重仁を天位に就けたかっただけだ。しかし、本院様や美福門院、忠通に騙された。偽りごとがまかり通る、そんな世なのだ。怒りが全身の毛穴という毛穴から噴き出した。腸(はらわた)が煮えくり返る思いをしたのだ! その時の朕の胸の内は、義清、いや西行、そなたなら分かるであろう」
西行は新院の激昂を諌(いさ)めるように、歌を一首声に出した。
瀬をはやみ
岩にせかるる滝川の
われても末に
あはむとぞおもふ
「この歌には、新院様の想いが込められています。今は巌(いわお)に裂かれ離れ離れになろうとも、二つに別れた流れがいつかは一つになり想いを遂げることが出来る。恋の歌に見えながら、実は新院様の皇統が必ずや実現するという信念を詠ったものでございましょう」
「その通りだ、西行」
「新院様。歌はこのように人の心を綾織りながら、真実を真正面から見据えるものでなければなりません。後にも先にもない、この一瞬を捉えた歌こそが人の心の奥底に響くのです。その響きは波紋を広げ、人から人へと伝わり、後の世まで光となり残ってゆくのです。このような歌を歌を詠われる新院様をお慕いにならぬ誰がおりましょう。新院様はあまりに身の近くに眼を奪われ、事を急がせ過ぎたのです」
「重仁は第一皇子である朕の子だ。正統な血筋を引いているばかりではない。成長するにつけ、王たる者の資質ありと誰もが認めるようになった。ところが、次に帝位に就いたのは雅仁ではないか。今様にうつつを抜かす第四皇子の雅仁だったのだぞ。美福門院の言いなりになるあまり犯した、それは父の罪だ!」
「本院様には本院様のご苦悩がおありになったのです」
「美福門院を寵愛するからだ。混迷に輪を掛けただけではないか」
「本院様は女院様を愛しておられました」
「ならば、なぜ愛し切らぬ」
「愛はひと括(くく)りには出来ません。一方的に押し付けるものでも、強要するものでもありません。退くことによって全(まっと)うしなければならない愛もございます」
新院は、西行の真情から出た言葉に、自分の言葉を続けることが出来なかった。
西行は眼を閉じた。瞼(まぶた)の裏には、想う人の姿がくっきりと浮かんでいた………。
二人は夜の更けるまで語り合っていたのですが、果たして顕仁兄の心が慰められたのかどうか。明け方近く、西行は心を残しながらここを立ち去りました。
乱後十日余りで、兄の讃岐下向が奏聞(そうもん)されました。二度と内裏に戻ることなく仏門に帰依(きえ)する道を選んだにもかかわらず、です。兄にとっては非常に厳しい処遇でした。遥か島国に流されて行く兄に付き添う者は、わずか女房三名のみ。それはあまりにも寂しい行列でした。
御車が父を祀る鳥羽離宮安楽寿院の北の楼門に差し掛かった時、兄は警護として随行していた佐藤重成を召して、こう頼んだのです。
「故院の御墓(みはか)に参り、最後の暇(いとま)を申し上げたい。出来るであろうか」
「宣旨の時刻を過ぎておりますれば、立ち寄ることは叶いません。御車を御墓の方へ向けますゆえ、せめてここからお別れなされますよう」
重成は憐れに思いながらも、そう答えるしかなかった。
「そうか。叶わぬか………」
御車の中からむせび泣く声が漏れ、付き添う女房たちや重成ばかりか供の兵たちも鎧の袖を濡らしたと言います。
一行は草津の船着場に到着しました。そこから船で讃岐に向かうのです。
重成が、思い詰めたように御車に声を掛けました。
「申し上げます。重成、讃岐までお供するよう申し付けられておりましたが、もはやこれ以上は忍び難く、これにてご無礼仕(つかまつ)ります」
「都へ帰るのか」
「何とぞご容赦下さいますよう、お願い申し上げます」
「任の途中では、そなた咎を受けるのではないのか?」
「覚悟の上でございます。この重成、この度の戦では新院様に弓引く者でありましたが、決して新院様に仇(あだ)なす思いはございません。罪人を扱うがごとき役目に、もう耐えられないのです。どうかお聞き届け下さいますよう」
「そうか………。そなたにも苦しい思いをさせてしまったのだな。許せよ」
「勿体(もったい)のうございます」
「重成。そなたの心遣い、有り難く思う。ご苦労であった」
重成はいかにも心細そうな兄の声を耳に留めて、出迎えた讃岐国司藤原季能(すえよし)の方へ足を向けたのです。
船に乗り込んで、女房たちは泣き崩れました。船内の御座所があまりにもひどい代物(しろもの)だったのです。四方は打ち付けられた板で囲われ、戸には鎖が掛けられている。まるで牢獄そのものの中に、兄は押し込められたのでした。
「これでは罪人扱いではないか」
女房たちはそう申し立てたのですが、讃岐国司は取り付く島もない。人の情の欠片(かけら)もない扱いに声を失いただただ涙に暮れ、そうして兄を乗せた船は讃岐へと向かったのでした。
院も朝廷も摂関家も、貴族という貴族、武士という武士、世の中全てが腐っているのではあるまいか。この度の争乱は、腐ってどうにもならなくなった体から膿を出すためのものだったのではあるまいか。
時代の奔流に呑み込まれてしまったとはいえ、多くの命が、才ある若い命が消えて行ってしまった。私はこの頃、こう強く思うようになったのです。泡沫人(うたかたびと)にも華やぐ花のひとひら、添わせてやることは叶わないのであろうか、と。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる