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最終章王立才華魔法学園 願いと絆と後悔と
第11話勇者到着
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☆☆☆
プラティーを連れてこい。
リンデンがエピフィルムと協力関係を結び、最初に頼まれたことがそれだった。
リンデンの手にはハンカチが一枚。エピフィルム曰く、これをプラティーの口元に当てるだけで、簡単に眠らせることが出来るそうだ。
俄かには信じがたい。
そもそも、そんなことをして本当に意味があるのか?プラティーを巻き込んでもいいのだろうか?
ぼんやりとする頭にこびりつく、疑問。何故こんなにもモヤモヤするのか、答えは出ない。自問自答しようにも時間がない。エピフィルムが時間を指定してきたのだ。そのうえ、プラティーは意外にも友達が多く、一人になることが中々ない。目的を達成できないのではないか、という焦りから、余計に視野が狭くなる。
色々と言い訳はあった。あったが、回らない頭の中リンデンはプラティーが一人になったタイミングで彼女の口元をハンカチで覆う。
瞬間、後悔が胸を過る。
何故後悔しているかは、分からない。考えても答えが出ない。明確な、胸の痛みの理由を知ることが出来ない。自分の行動の正当性をうまく言葉に出来ない。足元しか見えない思考の迷路。リンデンはエピフィルムの言葉を信じることしか出来なかった。
後悔を振り切るようにプラティーを背負い、エピフィルムに指定された場所まで走る。
「遅かったわね」
指定された場所にはエピフィルムと、馬車。そして御者がいる。
不思議なのは御者が公爵家に仕える者にしては少々粗野というか、お世辞にも育ちが良さそうには見えかった。
「乗って」
エピフィルムはキャビンの扉を開ける。
誰かに見られたら、不味い。その考えからリンデンは急いで馬車の中へ乗り込む。
馬車の中に隠れた。という表現の方が正しいだろうが。
「あ、あの、エピフィルム様。私たちは一体何処に向かっているのでしょうか?」
「私たちと共にアイリスを懲らしめてくれる同士の下よ」
「もしかして、あの人みたいな?」
御者に目を向けながらリンデンは疑問を口にした。
「あら、よく分かったわね。そうよ」
「そう、ですか。その、えっと、今更なんですがプラティーを連れてきた意味ってあったんでしょうか?
この子にもしものことがあったら、私がエピフィルム様に協力している意味がないというか、この子を守るために、アイリスを懲らしめるんですよね」
「当然よ。安心してその子には危害を加えない。私の魂に誓うわ。ただ単に、その子はアイリスをおびき出すための餌よ」
「そう、ですか。信じていいんですよね?」
「ええ。…まぁ、プラティーさんだって少しは怖い思いをしたっていいと思うけれど」
「え?」
「勿論、危害は加えないわ。でもね、プラティーさんはこんなに想ってくれているリンデンさんを蔑ろにして、リンデンさんが嫌っているアイリスと仲良くしているのよ?
今までの恩も忘れて、酷いとは思わない?」
「で、でも、それはアイリスが悪くて…」
「ええ、そうね。大部分はアイリスが原因よ。でも、プラティーさんのこと観察して分かったでしょ。彼女友達がすっごく多いの。」
「…はい、みたいですね」
「意外とアイリスにも気に入られていたりして…」
「え…でも…」
「ええ、あなたからしたら、あり得てはいけないことよね。
だって、それって裏切りだもの。でも、あなたが、本当はやりたくないのに心を鬼にして頬を叩いたこと、それが、きっかけとなって、プラティーさんがアイリスと仲良くしたのだとしたら。
そう考えてみたら…本当にあり得ないことかしら」
頬を叩いた。つい昨日の出来事。プラティーとの間に生まれた軋轢。その最たる要因。
「そ、そんなの、ないですよ。寄りにもよってアイリスと」
「ええ、あり得ない。
だから、ハッキリとさせましょう?仮にアイリスがプラティーを迎えに来たら…ねぇ?」
(あり得ない。あり得ちゃいけない。でも、本当に危険を顧みずアイリスがプラティーを迎えに来たら、二人はそういう関係ってこと?)
プラティーへの心配が消えたわけではない。
けれど、それ以上に、リンデンの中で急速に膨れ上がる感情があった。憎悪ではない。悪意でもない。
感情の名は嫉妬。
ずっと妹のように思ってきたプラティーが他の人間に奪われてしまうような不安が彼女の心を突き動かそうとしていた。
プラティーとリンデンの間にある絆。嘗てであれば確固たるものであり誰にも侵せない不可侵なものであると胸を張って言えたそれは今となっては自信が持てない。二日目にして多くの友達に囲まれ、笑顔を浮かべるプラティー。
自分よりも彼女にあった居場所を提供できる伝手と権力を持つアイリス。
(駄目よ。私のプラティーなんだから。私と一緒にいるの。ずっと一緒なんだから)
回らない頭の中。自分本位にしか考えられない狭い視野でリンデン・ビバーナムは駄々を捏ねることしか出来ない。
自分にとって変えの利かない唯一無二の友、姉妹と言って差し支えのない絶対的な存在。
アイリス・コリアンダーのことよりも彼女を自分の世界に閉じ込めておくことに躍起になっていた。
アイリスを懲らしめようとした本来の目的を忘れ、唯々、小鳥を逃がさないように籠を開ける者に敵意を向ける怪物にリンデンは豹変していた。
それを隣で薄ら笑いを浮かべて眺めている人物に気づきもしないで。
☆☆☆
プラティーがいなくなった。
そのニュースは直ぐに学園中に広まったそうだが、それよりも早く俺は三つ編みの先生。
理事長だったらしい彼に、理事長室まで呼び出されて直接話を聞くことが出来た。
俺だけ呼び出された理由は、俺がプラティーを部屋に招いたから、ではなく、理事長室に届けられた手紙にある。
「お主宛じゃ。
プラティー嬢を無事に返してほしくば、上記の場所まで来いとのことじゃ。まぁ、よくある文言じゃな」
「そうですね」
「それで、どうする。お主も生意気とはいえ、我が学園の生徒。
教師陣の中から護衛をつけることも出来るが」
「(結構です)いえ、護衛は結構。
そもそも、一人で来いと書かれていますしね」
「じゃが、一人で行って無事に帰ってこれるかのう」
「(これでも腕っぷしにはそこそこ自身があるので)
あなた達が定義するところの魔法は使えませんが、これでも戦う力は持っています。」
〈炎〉+〈増殖〉+〈整形〉を使い、手の中で炎を生み出し、弄ぶ。
「ふむ、成程。魔法試験の時のあれも、強ち只の手品という訳では無かったということか」
「(はい)ええ、そうですね。あの日の出来事は酷い侮辱として受け取っています。」
「ふむ、ま、お主が儂らにとっての魔法を使えないのは事実。
クラス分けを撤回することはないがな」
「(ですよね)そうですか、それは残念です。
けれど、そんな下らない話よりも私は行かねばならないところがあるので。」
「…本当に一人で行くのか?」
「(はい、勿論です。)ええ、他の人がいても邪魔なだけですので」
俺は学園長に一礼して、理事教室を後にする。
外では、ノエルが待ってくれていた。
「お嬢様、少しだけ話しの内容が聞こえてきました。
プラティー様が」
「ええ、でも安心して?私の強さは知っているでしょ?」
「…はい、ですが、せめて私だけでも連れて行ってくださらないでしょうか?」
「ダメよ。」
「…ッ、それならば馬車を出さないと言ったらどうしますか?」
「いらないわ。走った方が早いもの」
ノエルの目は無理にでもついていくという意思が宿っているように見えた。
そのため、俺は近くにあった窓を開けて、外に飛び出す。
その際に〈整形〉でスカートをズボンに変えることも忘れない。
「ごめんなさい!帰ったら、一つ言うこと聞くから許して頂戴!」
「お、お嬢様!ここ三階ですよ!」
何階であっても俺にとっては関係ない。
〈風〉+〈増殖〉+〈整形〉。魔法によって大量に生み出した風を圧縮し、不可視の足場を形成する。
その足場を思い切り踏み、空中で跳躍。それを何度も繰り返す。魔力も〈増殖〉で無尽蔵に補填出来るとはいえ、体に負担がかかる。
そのため、魔力は出来るだけ温存しておきたいのだが、仕方がない。
ノエルを助けに行った時のような手ごろな足場ないのだから。
俺は足場形成を繰り返し、指定された場所まで、空中を疾駆した。
☆☆☆
何者かによって指定された場所。
そこにはプラティーさんの他にリンデンさんとうちの生徒がもう一人、そして大勢の人間がたむろしていた。
(彼らは一体?プラティーさんを攫える人間はうちの生徒だけだろうし、あの見知らぬ女子生徒が雇った人間、ということか?)
俺は空から、彼らのいる地上に降りる。
高さは200メートル程上空であるが、〈強化〉さえしていれば、この程度の高さ、階段を二段飛ばしで飛び降りるに等しい行為だ。
ドンッという音を鳴らしながら彼らの目の前に現れる。
腰を抜かして逃げてくれればそれに越したことは無いのだが。
けれど、俺の淡い期待を裏切り。集まっていた人々は降りてきた俺を見つめるとにやりと笑った。瞳には光が無く、仄暗い炎を宿している。
それに、体から漂う嫌な気配。
これは…。
思わず、リンデンさんの方を向く。
リンデンさんは彼らとは少々毛色が違うものの危うい雰囲気を纏っている。
隣の少女は、こちらを見て、薄ら笑いを浮かべた。
その様子が嘗て敵対したある人物とダブる。
いる筈がない。自然と胸を押さえている自分がいた。
俺は思考を振り切ると、大きな声を上げる。
「(約束通り、一人で来たぞ!彼女を返せ!)約束通り一人で来たわ!プラティーを返して頂戴!」
プラティーを連れてこい。
リンデンがエピフィルムと協力関係を結び、最初に頼まれたことがそれだった。
リンデンの手にはハンカチが一枚。エピフィルム曰く、これをプラティーの口元に当てるだけで、簡単に眠らせることが出来るそうだ。
俄かには信じがたい。
そもそも、そんなことをして本当に意味があるのか?プラティーを巻き込んでもいいのだろうか?
ぼんやりとする頭にこびりつく、疑問。何故こんなにもモヤモヤするのか、答えは出ない。自問自答しようにも時間がない。エピフィルムが時間を指定してきたのだ。そのうえ、プラティーは意外にも友達が多く、一人になることが中々ない。目的を達成できないのではないか、という焦りから、余計に視野が狭くなる。
色々と言い訳はあった。あったが、回らない頭の中リンデンはプラティーが一人になったタイミングで彼女の口元をハンカチで覆う。
瞬間、後悔が胸を過る。
何故後悔しているかは、分からない。考えても答えが出ない。明確な、胸の痛みの理由を知ることが出来ない。自分の行動の正当性をうまく言葉に出来ない。足元しか見えない思考の迷路。リンデンはエピフィルムの言葉を信じることしか出来なかった。
後悔を振り切るようにプラティーを背負い、エピフィルムに指定された場所まで走る。
「遅かったわね」
指定された場所にはエピフィルムと、馬車。そして御者がいる。
不思議なのは御者が公爵家に仕える者にしては少々粗野というか、お世辞にも育ちが良さそうには見えかった。
「乗って」
エピフィルムはキャビンの扉を開ける。
誰かに見られたら、不味い。その考えからリンデンは急いで馬車の中へ乗り込む。
馬車の中に隠れた。という表現の方が正しいだろうが。
「あ、あの、エピフィルム様。私たちは一体何処に向かっているのでしょうか?」
「私たちと共にアイリスを懲らしめてくれる同士の下よ」
「もしかして、あの人みたいな?」
御者に目を向けながらリンデンは疑問を口にした。
「あら、よく分かったわね。そうよ」
「そう、ですか。その、えっと、今更なんですがプラティーを連れてきた意味ってあったんでしょうか?
この子にもしものことがあったら、私がエピフィルム様に協力している意味がないというか、この子を守るために、アイリスを懲らしめるんですよね」
「当然よ。安心してその子には危害を加えない。私の魂に誓うわ。ただ単に、その子はアイリスをおびき出すための餌よ」
「そう、ですか。信じていいんですよね?」
「ええ。…まぁ、プラティーさんだって少しは怖い思いをしたっていいと思うけれど」
「え?」
「勿論、危害は加えないわ。でもね、プラティーさんはこんなに想ってくれているリンデンさんを蔑ろにして、リンデンさんが嫌っているアイリスと仲良くしているのよ?
今までの恩も忘れて、酷いとは思わない?」
「で、でも、それはアイリスが悪くて…」
「ええ、そうね。大部分はアイリスが原因よ。でも、プラティーさんのこと観察して分かったでしょ。彼女友達がすっごく多いの。」
「…はい、みたいですね」
「意外とアイリスにも気に入られていたりして…」
「え…でも…」
「ええ、あなたからしたら、あり得てはいけないことよね。
だって、それって裏切りだもの。でも、あなたが、本当はやりたくないのに心を鬼にして頬を叩いたこと、それが、きっかけとなって、プラティーさんがアイリスと仲良くしたのだとしたら。
そう考えてみたら…本当にあり得ないことかしら」
頬を叩いた。つい昨日の出来事。プラティーとの間に生まれた軋轢。その最たる要因。
「そ、そんなの、ないですよ。寄りにもよってアイリスと」
「ええ、あり得ない。
だから、ハッキリとさせましょう?仮にアイリスがプラティーを迎えに来たら…ねぇ?」
(あり得ない。あり得ちゃいけない。でも、本当に危険を顧みずアイリスがプラティーを迎えに来たら、二人はそういう関係ってこと?)
プラティーへの心配が消えたわけではない。
けれど、それ以上に、リンデンの中で急速に膨れ上がる感情があった。憎悪ではない。悪意でもない。
感情の名は嫉妬。
ずっと妹のように思ってきたプラティーが他の人間に奪われてしまうような不安が彼女の心を突き動かそうとしていた。
プラティーとリンデンの間にある絆。嘗てであれば確固たるものであり誰にも侵せない不可侵なものであると胸を張って言えたそれは今となっては自信が持てない。二日目にして多くの友達に囲まれ、笑顔を浮かべるプラティー。
自分よりも彼女にあった居場所を提供できる伝手と権力を持つアイリス。
(駄目よ。私のプラティーなんだから。私と一緒にいるの。ずっと一緒なんだから)
回らない頭の中。自分本位にしか考えられない狭い視野でリンデン・ビバーナムは駄々を捏ねることしか出来ない。
自分にとって変えの利かない唯一無二の友、姉妹と言って差し支えのない絶対的な存在。
アイリス・コリアンダーのことよりも彼女を自分の世界に閉じ込めておくことに躍起になっていた。
アイリスを懲らしめようとした本来の目的を忘れ、唯々、小鳥を逃がさないように籠を開ける者に敵意を向ける怪物にリンデンは豹変していた。
それを隣で薄ら笑いを浮かべて眺めている人物に気づきもしないで。
☆☆☆
プラティーがいなくなった。
そのニュースは直ぐに学園中に広まったそうだが、それよりも早く俺は三つ編みの先生。
理事長だったらしい彼に、理事長室まで呼び出されて直接話を聞くことが出来た。
俺だけ呼び出された理由は、俺がプラティーを部屋に招いたから、ではなく、理事長室に届けられた手紙にある。
「お主宛じゃ。
プラティー嬢を無事に返してほしくば、上記の場所まで来いとのことじゃ。まぁ、よくある文言じゃな」
「そうですね」
「それで、どうする。お主も生意気とはいえ、我が学園の生徒。
教師陣の中から護衛をつけることも出来るが」
「(結構です)いえ、護衛は結構。
そもそも、一人で来いと書かれていますしね」
「じゃが、一人で行って無事に帰ってこれるかのう」
「(これでも腕っぷしにはそこそこ自身があるので)
あなた達が定義するところの魔法は使えませんが、これでも戦う力は持っています。」
〈炎〉+〈増殖〉+〈整形〉を使い、手の中で炎を生み出し、弄ぶ。
「ふむ、成程。魔法試験の時のあれも、強ち只の手品という訳では無かったということか」
「(はい)ええ、そうですね。あの日の出来事は酷い侮辱として受け取っています。」
「ふむ、ま、お主が儂らにとっての魔法を使えないのは事実。
クラス分けを撤回することはないがな」
「(ですよね)そうですか、それは残念です。
けれど、そんな下らない話よりも私は行かねばならないところがあるので。」
「…本当に一人で行くのか?」
「(はい、勿論です。)ええ、他の人がいても邪魔なだけですので」
俺は学園長に一礼して、理事教室を後にする。
外では、ノエルが待ってくれていた。
「お嬢様、少しだけ話しの内容が聞こえてきました。
プラティー様が」
「ええ、でも安心して?私の強さは知っているでしょ?」
「…はい、ですが、せめて私だけでも連れて行ってくださらないでしょうか?」
「ダメよ。」
「…ッ、それならば馬車を出さないと言ったらどうしますか?」
「いらないわ。走った方が早いもの」
ノエルの目は無理にでもついていくという意思が宿っているように見えた。
そのため、俺は近くにあった窓を開けて、外に飛び出す。
その際に〈整形〉でスカートをズボンに変えることも忘れない。
「ごめんなさい!帰ったら、一つ言うこと聞くから許して頂戴!」
「お、お嬢様!ここ三階ですよ!」
何階であっても俺にとっては関係ない。
〈風〉+〈増殖〉+〈整形〉。魔法によって大量に生み出した風を圧縮し、不可視の足場を形成する。
その足場を思い切り踏み、空中で跳躍。それを何度も繰り返す。魔力も〈増殖〉で無尽蔵に補填出来るとはいえ、体に負担がかかる。
そのため、魔力は出来るだけ温存しておきたいのだが、仕方がない。
ノエルを助けに行った時のような手ごろな足場ないのだから。
俺は足場形成を繰り返し、指定された場所まで、空中を疾駆した。
☆☆☆
何者かによって指定された場所。
そこにはプラティーさんの他にリンデンさんとうちの生徒がもう一人、そして大勢の人間がたむろしていた。
(彼らは一体?プラティーさんを攫える人間はうちの生徒だけだろうし、あの見知らぬ女子生徒が雇った人間、ということか?)
俺は空から、彼らのいる地上に降りる。
高さは200メートル程上空であるが、〈強化〉さえしていれば、この程度の高さ、階段を二段飛ばしで飛び降りるに等しい行為だ。
ドンッという音を鳴らしながら彼らの目の前に現れる。
腰を抜かして逃げてくれればそれに越したことは無いのだが。
けれど、俺の淡い期待を裏切り。集まっていた人々は降りてきた俺を見つめるとにやりと笑った。瞳には光が無く、仄暗い炎を宿している。
それに、体から漂う嫌な気配。
これは…。
思わず、リンデンさんの方を向く。
リンデンさんは彼らとは少々毛色が違うものの危うい雰囲気を纏っている。
隣の少女は、こちらを見て、薄ら笑いを浮かべた。
その様子が嘗て敵対したある人物とダブる。
いる筈がない。自然と胸を押さえている自分がいた。
俺は思考を振り切ると、大きな声を上げる。
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