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ランパール海海戦 2
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「ん……ここは……?」
モーシャは目を覚ました。見慣れない場所にいたのだ。そして見慣れない服を身に纏っていた。
「そっか……私死んだのか……」
「あら、目が覚めたのね」
一人の女性が部屋に入ってきた。
「あなたは……」
「私は日本国海軍空母大和衛生長の佐竹泰葉です。」
「日本国!?……なるほど私は捕虜ということか……これじゃあ生きているけど死んだも同然じゃないか……」
モーシャは自国で捕虜が酷い扱いを受けていることから、自分も拷問を受けたり奴隷として働かされたりすると思い込んでいる。
「あなたが何を想像しているのかは分からないけどとりあえず話を聞きたいのだけれどいいかしら。」
「あ……はい……」
「それじゃあまずこの海の名前について教えて貰えるかな?記録に残さなきゃいけないからね。」
「えっ?知らないで海戦やってたんですか?」
「うん。私たちは転移国家だから。」
「転移国家!?いや、流石に冗談ですよね?……えっと海の名前はランパール海って言います。」
魔法はあるのに何故転移国家が信じられないのかが佐竹にはわからなかった。
「あっそうだ、あなたお名前は?」
「私はモーシャ、モーシャ・ラゾーチ。第39海上飛竜団副団長。15歳。」
「15歳!?……随分と若いのね……」
15歳で兵士、しかも副団長という高級職についていることに佐竹は驚く。
『対水上戦闘用意!!』
「な、なに!?」
対水上戦闘を知らせる艦内放送が響く。
「これから敵……えっとあなた達の艦隊と戦闘するの。」
「私達の……あの!戦闘の様子を見ることはできませんか?」
モーシャは日本がどんな戦闘をするのか知りたがっていた。
「そうね……艦長に聞いてみないとわからないわ。とりあえずCICにいるだろうから聞いてみましょ。」
「ありがとうございます。」
――――――――――
大和艦橋
艦長から許可をもらったモーシャは艦橋に来ていた。
「すごい……こんなに大きな船がたくさん……でも大砲が全くない……」
モーシャは艦の大きさに驚いていた。
「あの……今外では何をしているのですか?」
「敵艦隊の偵察と対艦攻撃、敵の飛竜の増援が来たらしいからその迎撃のために戦闘機を飛ばすんだ。艦対空ミサイルはあまり残ってないし。」
答えたのは大和航海長広岡忠泰だ。すると、周りの駆逐艦から対空ミサイルが発射される。
「あれは……!」
「あれが対空ミサイル。さっき君たちを撃墜したやつ。……ああ、君は対空ミサイルじゃなくて砲弾で撃墜されたんだ。」
「あの……あれ中に人が乗っているんですか?」
モーシャには何故ミサイルが必ず命中するのかがわからなかった。
「いいや、それぞれの艦に付いているレーダーで誘導しているんだ。」
「はあ……」
モーシャは広岡の言ってることが全く理解できていなかったが、とにかくすごいということだけは理解できた。
しばらくして大和、武蔵、信濃、長門、陸奥、出雲、加賀、ロナルド・レーガンから戦闘機が飛び立っていった。
「あれは……飛竜なのか……?」
「あれは生き物じゃないよ。機械だ。」
「……日本ってすごいんですね。」
「元いた世界には我々よりも強い国があったけどね。」
広岡はアメリカのことを言っている。
「あそこはとにかく火力でゴリ押す国だからなぁ……そして日本もそれがうつっちゃったからなぁ……飛んでった飛行隊が心配だ……」
――――――――――
「敵艦隊を視認!」
「隊長やりますか?」
「慌てるな、まずは敵の飛竜を叩くんだ。」
「敵飛竜、やってきます!」
「やってやろうじゃねえか!とつげーき!!」
どうやらこの飛行隊には旧日本軍が宿っているようだ。
「ピジョン1、フォックス2!」
「パラキート1、フォックス2!」
モルゲンの飛竜に次々とAAM-7を撃っていく。
「よーし、命中したぞ!どんどん撃てー!」
飛竜達は飛行隊の高い機動力に全くついていけてない。
「おっと危ない。火炎放射か。まあ当たっても意味無いがな!」
飛竜が使う火炎弾や火炎放射は所詮ただの火なので戦闘機には効かない。一部機器が故障する可能性はあるが。
「フォックス3!」
飛竜に容赦なく銃弾を浴びせる。被弾した飛竜は穴が空くどころか千切れている。
数百の飛竜が海に叩きつけられ、制空権は完全に日本が掌握した。
――――――――――
「な……!なんてことだ……!」
艦隊司令のヨシネツが空を見上げ絶望する。
「東洋には蛮族のしかいないはず……何故蛮族如きに!!」
そんなヨシネツの元に一機のF-3が近づいてくる。
「くそっ……あの飛竜を墜とせ!!」
「弩はまだ射程外です!」
「うるさい!いいから射て!!」
F-3がASM-4を発射する。ASM-4はスクラムジェットエンジンを採用しているので最高速度マッハ6以上で飛翔できる極超音速ミサイルだ。
ASM-4は目にも留まらぬ速さで第23艦隊旗艦へ突っ込んでいく。そして爆破炎上し、ヨシネツも巻き込まれ死亡する。
他の艦の乗員は唖然とする。旗艦は幾度も海戦を経験し、不沈艦と呼ばれていた。そんな不沈艦がこんなにも簡単に撃沈されたのだ。
他の艦は恐怖を覚え、戦線から離脱しようとする。しかし、日本は追撃する。以前の日本であれば見逃していたかもしれないが、今の日本は完全に米帝スタイル。去るものも容赦なく追っていく。
さらにそこへ127mm砲が飛んでくる。まさに地獄絵図と化した。
――――――――――
「目標ロスト!敵影なし!」
「終わった……」
モーシャは絶句していた。あの大艦隊がものの数十分で全滅したのだから当然だろう。
「こんな国が存在してたなんて……」
「どうだった?」
佐竹が尋ねる。
「……!日本って転移国家なんですよね?」
「ええそうよ。どうかしたの?」
「ちょっと心当たりがあって……」
「心当たり……?少し教えてくれる?」
「はい……もしかしたら日本は、」
モーシャは一拍置いてこう言った。
「日本は神に選ばれた国かもしれません。」
モーシャは目を覚ました。見慣れない場所にいたのだ。そして見慣れない服を身に纏っていた。
「そっか……私死んだのか……」
「あら、目が覚めたのね」
一人の女性が部屋に入ってきた。
「あなたは……」
「私は日本国海軍空母大和衛生長の佐竹泰葉です。」
「日本国!?……なるほど私は捕虜ということか……これじゃあ生きているけど死んだも同然じゃないか……」
モーシャは自国で捕虜が酷い扱いを受けていることから、自分も拷問を受けたり奴隷として働かされたりすると思い込んでいる。
「あなたが何を想像しているのかは分からないけどとりあえず話を聞きたいのだけれどいいかしら。」
「あ……はい……」
「それじゃあまずこの海の名前について教えて貰えるかな?記録に残さなきゃいけないからね。」
「えっ?知らないで海戦やってたんですか?」
「うん。私たちは転移国家だから。」
「転移国家!?いや、流石に冗談ですよね?……えっと海の名前はランパール海って言います。」
魔法はあるのに何故転移国家が信じられないのかが佐竹にはわからなかった。
「あっそうだ、あなたお名前は?」
「私はモーシャ、モーシャ・ラゾーチ。第39海上飛竜団副団長。15歳。」
「15歳!?……随分と若いのね……」
15歳で兵士、しかも副団長という高級職についていることに佐竹は驚く。
『対水上戦闘用意!!』
「な、なに!?」
対水上戦闘を知らせる艦内放送が響く。
「これから敵……えっとあなた達の艦隊と戦闘するの。」
「私達の……あの!戦闘の様子を見ることはできませんか?」
モーシャは日本がどんな戦闘をするのか知りたがっていた。
「そうね……艦長に聞いてみないとわからないわ。とりあえずCICにいるだろうから聞いてみましょ。」
「ありがとうございます。」
――――――――――
大和艦橋
艦長から許可をもらったモーシャは艦橋に来ていた。
「すごい……こんなに大きな船がたくさん……でも大砲が全くない……」
モーシャは艦の大きさに驚いていた。
「あの……今外では何をしているのですか?」
「敵艦隊の偵察と対艦攻撃、敵の飛竜の増援が来たらしいからその迎撃のために戦闘機を飛ばすんだ。艦対空ミサイルはあまり残ってないし。」
答えたのは大和航海長広岡忠泰だ。すると、周りの駆逐艦から対空ミサイルが発射される。
「あれは……!」
「あれが対空ミサイル。さっき君たちを撃墜したやつ。……ああ、君は対空ミサイルじゃなくて砲弾で撃墜されたんだ。」
「あの……あれ中に人が乗っているんですか?」
モーシャには何故ミサイルが必ず命中するのかがわからなかった。
「いいや、それぞれの艦に付いているレーダーで誘導しているんだ。」
「はあ……」
モーシャは広岡の言ってることが全く理解できていなかったが、とにかくすごいということだけは理解できた。
しばらくして大和、武蔵、信濃、長門、陸奥、出雲、加賀、ロナルド・レーガンから戦闘機が飛び立っていった。
「あれは……飛竜なのか……?」
「あれは生き物じゃないよ。機械だ。」
「……日本ってすごいんですね。」
「元いた世界には我々よりも強い国があったけどね。」
広岡はアメリカのことを言っている。
「あそこはとにかく火力でゴリ押す国だからなぁ……そして日本もそれがうつっちゃったからなぁ……飛んでった飛行隊が心配だ……」
――――――――――
「敵艦隊を視認!」
「隊長やりますか?」
「慌てるな、まずは敵の飛竜を叩くんだ。」
「敵飛竜、やってきます!」
「やってやろうじゃねえか!とつげーき!!」
どうやらこの飛行隊には旧日本軍が宿っているようだ。
「ピジョン1、フォックス2!」
「パラキート1、フォックス2!」
モルゲンの飛竜に次々とAAM-7を撃っていく。
「よーし、命中したぞ!どんどん撃てー!」
飛竜達は飛行隊の高い機動力に全くついていけてない。
「おっと危ない。火炎放射か。まあ当たっても意味無いがな!」
飛竜が使う火炎弾や火炎放射は所詮ただの火なので戦闘機には効かない。一部機器が故障する可能性はあるが。
「フォックス3!」
飛竜に容赦なく銃弾を浴びせる。被弾した飛竜は穴が空くどころか千切れている。
数百の飛竜が海に叩きつけられ、制空権は完全に日本が掌握した。
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「な……!なんてことだ……!」
艦隊司令のヨシネツが空を見上げ絶望する。
「東洋には蛮族のしかいないはず……何故蛮族如きに!!」
そんなヨシネツの元に一機のF-3が近づいてくる。
「くそっ……あの飛竜を墜とせ!!」
「弩はまだ射程外です!」
「うるさい!いいから射て!!」
F-3がASM-4を発射する。ASM-4はスクラムジェットエンジンを採用しているので最高速度マッハ6以上で飛翔できる極超音速ミサイルだ。
ASM-4は目にも留まらぬ速さで第23艦隊旗艦へ突っ込んでいく。そして爆破炎上し、ヨシネツも巻き込まれ死亡する。
他の艦の乗員は唖然とする。旗艦は幾度も海戦を経験し、不沈艦と呼ばれていた。そんな不沈艦がこんなにも簡単に撃沈されたのだ。
他の艦は恐怖を覚え、戦線から離脱しようとする。しかし、日本は追撃する。以前の日本であれば見逃していたかもしれないが、今の日本は完全に米帝スタイル。去るものも容赦なく追っていく。
さらにそこへ127mm砲が飛んでくる。まさに地獄絵図と化した。
――――――――――
「目標ロスト!敵影なし!」
「終わった……」
モーシャは絶句していた。あの大艦隊がものの数十分で全滅したのだから当然だろう。
「こんな国が存在してたなんて……」
「どうだった?」
佐竹が尋ねる。
「……!日本って転移国家なんですよね?」
「ええそうよ。どうかしたの?」
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