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始まりの呪い
第15話:講義②
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「さて、お次は冒険者パーティと職業についてよ」
「お、ここら辺は前の世界で読みまくった小説の知識が活かされそうだな」
「まず、冒険者は4人1組になって行動するのが基本で、それをパーティと呼ぶわ」
「4人? なんで4人なんだっけ??」
ミランダの代わりに俺は答えた。
「それぞれの職業が持つ強みを活かして役割分担をするからだろ」
「まさにレインの言う通り。最小人数でパーティを構成する場合、タンク、近接アタッカー、遠距離アタッカー、ヒーラーが必要になる。それぞれが役割を理解しないと、すぐに命取りになるわ」
ミランダは代表的な職業の名前を黒板に書き出す。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タンク系
・ソルジャー → ナイト → ヴァンガード/ダークナイト
・ウォーリアー → バーサーカー → ベルセルク/ドラゴンスレイヤー
近接アタッカー系
・モンク → ストライカー → 武神/ブレイズダンサー
・シーフ → ローグ → デュアルブレイダー/アサシン
遠距離アタッカー系
・ソーサラー → ウィザード → アークメイジ/ウォーロック
・レンジャー → アーチャー → スナイパー/バード
ヒーラー系
・プリースト → クレリック → アークビショップ/カーディナル
・セージ → メディカリスト → ライフオラクル / スピリットヒーラー
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「うおぉぉぉっ!! かっけえぇぇぇぇぇ!!! ドラゴンスレイヤー! 武神!? デュアルブレイダー! スピリットヒーラー!? ……どれも想像するだけでワクワクすっぜ!」
俺はまるで少年に戻ったような声を上げ、食い入るように職業一覧を眺めていた。その勢いとテンションは、これまでの落ち着いた印象を吹き飛ばす勢いだ。
「レ、レインさん……? テンション上がりすぎてどっかの戦闘民族みたいになってますよ……?」
「少し落ち着けレイン。職業はこれだけじゃないからな」
サヤが若干引き気味に呟き、教壇のミランダも顔をしかめる。
「他にもあるんですか!? やっぱ異世界ってすげぇや……ファンタジーがすぎるぜ」
俺は輝く目でミランダに詰め寄る。
「ふぇぇん……レインのキャラ崩壊が止まらないよぉ……」
サヤがこめかみを押さえながら情けない声を漏らす。
「今挙げたのはこの朱雀でよく見られる職業よ。他国には、系統がまったく異なる職業もあるの」
「例えばどんなのッ!?」
完全に前のめりになった俺に、ミランダが少し驚いた顔で答える。
「た、例えば──青龍では“竜とともに空を駆ける”《ドラグーン》という職業が人気ね。いわゆる“竜騎士”」
「ドラグーン! 竜騎士!! ヒョエエ!」
俺は思わず拳を握りしめて跳ね上がる。
「それから玄武には、術式で空間を操作する《バリアメイカー》や、護符を使う《タリスマンキャスター》といった補助職があるし、白虎では《ビーストマスター》のような獣と共に戦う職業が主流ね」
「やっば……! 他の国にも行く理由ができたな……!」
俺は完全にファンタジー脳になっていた。
「えーっと、ちなみにその流れで言えば、朱雀だけの職業って何があるんですか?」
サヤが気後れしつつも、興味深そうに口を開く。
「朱雀には、不死鳥の炎を纏って舞う《ブレイズダンサー》、そして拳に魂を宿す《武神》があるわ」
「まさかのモンク系統! それは意外だった……」
「へぇ~……ってか今さらだけどあの矢印ってどういう意味? 進化先?」
サヤの疑問に、ミランダは頷いて応える。
「職業には“ファーストジョブ”、“セカンドジョブ”、“サードジョブ”の3段階があって、冒険者として実績を積むことで、《転職試練》に挑戦できるの。試練に合格すれば《職業霊鏡》を通して、職業が進化する仕組みよ」
「なるほど~、なかなか大変そうだってことは理解しましたっ!」
サヤが若干ひきつった笑顔で敬礼する。
「まぁ、ここまで色々話したけど……あんたたち二人の“職業”は前例のない特殊例。検証が必要なのよ」
「レインの《運命歪術師》とサヤの《幽魂転生者》……。どんな職業なのか、どうやって戦うのか、正直いまだによく分かってません」
俺は真面目な顔に戻り、ぽつりと呟く。
「ウチも、なんとなく強そうだってのは分かるけど、いまだにピンとこなくて……」
サヤが肩をすくめて苦笑する。
「それは仕方ないわ。だって、誰も見たことがない職業なんだもの。だからこそ、これから訓練所で“検証”する必要があるの」
「検証って、どんなことをするんですか?」
俺の問いに、ミランダは静かに一冊の白い書を掲げる。
「まずは、それぞれの職業がどんな能力を扱えるのかをこの《術技書》に転写して明らかにするわ」
「《術技書》に……転写? どゆこと?」
「これは、“魂・魔力・記憶”を魔導式で文字として記録する特別な書物。もともと体得に時間がかかる技や魔法も、この書物を通すことで《記録・複製・伝承》ができるようになる。つまり、あんたたちのような未知の職業の力を、この書に刻み込むことで、周囲が把握できるようになるの」
「なるほど……」
俺は唸りながら頷いた。
「えっ、レイン今ので理解できたの!? ウチ、説明半分くらいしか理解できなかったんだけど……」
「要は、“ステータスオープン!”ってやつだろ? 主人公が声を出すと、ジョブとかスキル構成とか、HPやMPがバッと出るやつ。アニメで見たことないか?」
「あー! それかぁ~! なるほどね! つまりこの“術技書”で、ウチらのステータスがまるっと分かるってことね?」
「ん~まぁそんなところだろうな……知らんけど」
二人の間に、微妙な理解と混乱が入り混じった空気が漂う。ミランダはそれを見て、わずかに口角を上げた。
ミランダから手渡されたのは、装飾のない無地の厚手の書物だった。表紙は真っ白な革張りで、タイトルすらない。
「中身はまだ空っぽだけど、魔力を流し込むことで、自身の能力が記録されるわ」
「ふーん……見た目、ただの本って感じだけど」
「記録される内容は、あんたたちの“魂の力”そのもの。しっかり集中してやりなさい」
サヤが白い本を手に取り、くるくると回して見つめたあと、笑いながら言った。
「じゃ、試してみっかぁ~。ウチの"幽魂転生者の力……丸裸にしちゃうかんね~!」
「丸裸ってワード出すな恥ずかしい……」
ため息をつきながら、自分の《術技書》を開いた。
「では……両手で本を持ち、ページを開いた状態で、表紙の魔術印に魔力を流し込んで」
ミランダの指示に従い、二人は静かに息を整える。
——パァァァァァァ……
真っ白なページが、淡く紫がかった光を放ち始めた。その光がうねり、サヤの手元から放射状に広がる。
「うおぉ……なんかすご……!」
その瞬間、《術技書》のページに魔法陣が浮かび上がり、そこから無数の魔力の線が走った。
バチッ、バチバチッ……!
サヤの《術技書》に、黒く、紫色がかった魔紋のような模様が刻まれていく。ページには異様な筆致で文字が書き込まれ、それと同時に、能力の名称と効果が次々に現れた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆ 職業
《幽魂転生者》
- 「死の因子」を宿し、“死”そのものを具現化する者
◆ 能力
《幽終の王冠》
- アクティブスキル
・呪いの眼差し
効果:視線を合わせた対象に、死のイメージを与え即死させる
・死滅告解
効果:対象に「死の呪言」を囁くことで“死の刻印”を付与、対象は時間経過後に即死する
・黄泉繋ぎ
効果:撃破した対象の魂を繋ぎ止め、一定時間、命令に従う"半霊の傀儡"として使役可能
- パッシブスキル
・影なき者
効果:影がなく、ステルス性能を持つ。物理攻撃を無効とし、霊的干渉や感知魔法が通じにくい
・死神の足音
効果:死に近い者の気配を察知し位置や状態が把握可能。対象物の一定範囲内へワープが可能。また、元の場所へ即時帰還可能。
- 未開放スキル
・終幽顕現
・冥軍進撃
・死選刻印
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「ちょ……え、すごっ!? これがウチの《幽魂転生者》の力……?」
「即死?! エグいこと書いてあんな……もはや危険人物だろ。今すぐ拘束した方が良いって」
「なにか言った? レインに試し撃ちしようか?」
「いえ、なんでもありません」
ページの内容を見て、サヤは興奮と困惑の入り混じった表情を見せた。一方、俺の方もページが淡く光り、違う形の魔法陣が描かれていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆ 職業
《運命歪術師》
- 「不幸の因子」を宿し、“災い”そのものを具現化する者
◆ 能力
《ジ・イレギュラー》
- アクティブスキル
・厄災招来
効果:因果をねじ曲げ不幸を発生させる
制限:cd 10秒/1回1体まで
- 未開放スキル
・因果乖離
・転禍ノ輪
・呪運返し
・不運主宰
・厄神降臨
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「うっわぁ……不幸を発生させるとかレインっぽい……性格悪そうなスキル」
「うっせ! てかなんでほとんど解放されてないんだよ! なんかクールダウンとか制限付きだし」
「ププッ……前世の行いが悪かったんじゃない? ウチは幽霊として頑張ってた時期あるし、最初から多少解放されてても当然だと思うけどねー!」
ミランダは、二人の《術技書》を覗き込んでから静かに頷いた。
「想定外の内容だけど……これで、あんたたちが何を持っているか、ギルドとしても正確に把握できるわ。講義は一旦ここまでにして、それぞれの能力が実際どんな効果か確認しに行くわよ」
「よぉーし! 頑張るぞー!」
「あんたの力は危険すぎるから指示があるまで絶対使わないでちょうだい」
「えぇー! なんでよ!使いたいよー!デスゲイザァ!」
二人のやりとりをよそに、俺は《術技書》をそっと閉じながら、席を立った。
「お、ここら辺は前の世界で読みまくった小説の知識が活かされそうだな」
「まず、冒険者は4人1組になって行動するのが基本で、それをパーティと呼ぶわ」
「4人? なんで4人なんだっけ??」
ミランダの代わりに俺は答えた。
「それぞれの職業が持つ強みを活かして役割分担をするからだろ」
「まさにレインの言う通り。最小人数でパーティを構成する場合、タンク、近接アタッカー、遠距離アタッカー、ヒーラーが必要になる。それぞれが役割を理解しないと、すぐに命取りになるわ」
ミランダは代表的な職業の名前を黒板に書き出す。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タンク系
・ソルジャー → ナイト → ヴァンガード/ダークナイト
・ウォーリアー → バーサーカー → ベルセルク/ドラゴンスレイヤー
近接アタッカー系
・モンク → ストライカー → 武神/ブレイズダンサー
・シーフ → ローグ → デュアルブレイダー/アサシン
遠距離アタッカー系
・ソーサラー → ウィザード → アークメイジ/ウォーロック
・レンジャー → アーチャー → スナイパー/バード
ヒーラー系
・プリースト → クレリック → アークビショップ/カーディナル
・セージ → メディカリスト → ライフオラクル / スピリットヒーラー
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「うおぉぉぉっ!! かっけえぇぇぇぇぇ!!! ドラゴンスレイヤー! 武神!? デュアルブレイダー! スピリットヒーラー!? ……どれも想像するだけでワクワクすっぜ!」
俺はまるで少年に戻ったような声を上げ、食い入るように職業一覧を眺めていた。その勢いとテンションは、これまでの落ち着いた印象を吹き飛ばす勢いだ。
「レ、レインさん……? テンション上がりすぎてどっかの戦闘民族みたいになってますよ……?」
「少し落ち着けレイン。職業はこれだけじゃないからな」
サヤが若干引き気味に呟き、教壇のミランダも顔をしかめる。
「他にもあるんですか!? やっぱ異世界ってすげぇや……ファンタジーがすぎるぜ」
俺は輝く目でミランダに詰め寄る。
「ふぇぇん……レインのキャラ崩壊が止まらないよぉ……」
サヤがこめかみを押さえながら情けない声を漏らす。
「今挙げたのはこの朱雀でよく見られる職業よ。他国には、系統がまったく異なる職業もあるの」
「例えばどんなのッ!?」
完全に前のめりになった俺に、ミランダが少し驚いた顔で答える。
「た、例えば──青龍では“竜とともに空を駆ける”《ドラグーン》という職業が人気ね。いわゆる“竜騎士”」
「ドラグーン! 竜騎士!! ヒョエエ!」
俺は思わず拳を握りしめて跳ね上がる。
「それから玄武には、術式で空間を操作する《バリアメイカー》や、護符を使う《タリスマンキャスター》といった補助職があるし、白虎では《ビーストマスター》のような獣と共に戦う職業が主流ね」
「やっば……! 他の国にも行く理由ができたな……!」
俺は完全にファンタジー脳になっていた。
「えーっと、ちなみにその流れで言えば、朱雀だけの職業って何があるんですか?」
サヤが気後れしつつも、興味深そうに口を開く。
「朱雀には、不死鳥の炎を纏って舞う《ブレイズダンサー》、そして拳に魂を宿す《武神》があるわ」
「まさかのモンク系統! それは意外だった……」
「へぇ~……ってか今さらだけどあの矢印ってどういう意味? 進化先?」
サヤの疑問に、ミランダは頷いて応える。
「職業には“ファーストジョブ”、“セカンドジョブ”、“サードジョブ”の3段階があって、冒険者として実績を積むことで、《転職試練》に挑戦できるの。試練に合格すれば《職業霊鏡》を通して、職業が進化する仕組みよ」
「なるほど~、なかなか大変そうだってことは理解しましたっ!」
サヤが若干ひきつった笑顔で敬礼する。
「まぁ、ここまで色々話したけど……あんたたち二人の“職業”は前例のない特殊例。検証が必要なのよ」
「レインの《運命歪術師》とサヤの《幽魂転生者》……。どんな職業なのか、どうやって戦うのか、正直いまだによく分かってません」
俺は真面目な顔に戻り、ぽつりと呟く。
「ウチも、なんとなく強そうだってのは分かるけど、いまだにピンとこなくて……」
サヤが肩をすくめて苦笑する。
「それは仕方ないわ。だって、誰も見たことがない職業なんだもの。だからこそ、これから訓練所で“検証”する必要があるの」
「検証って、どんなことをするんですか?」
俺の問いに、ミランダは静かに一冊の白い書を掲げる。
「まずは、それぞれの職業がどんな能力を扱えるのかをこの《術技書》に転写して明らかにするわ」
「《術技書》に……転写? どゆこと?」
「これは、“魂・魔力・記憶”を魔導式で文字として記録する特別な書物。もともと体得に時間がかかる技や魔法も、この書物を通すことで《記録・複製・伝承》ができるようになる。つまり、あんたたちのような未知の職業の力を、この書に刻み込むことで、周囲が把握できるようになるの」
「なるほど……」
俺は唸りながら頷いた。
「えっ、レイン今ので理解できたの!? ウチ、説明半分くらいしか理解できなかったんだけど……」
「要は、“ステータスオープン!”ってやつだろ? 主人公が声を出すと、ジョブとかスキル構成とか、HPやMPがバッと出るやつ。アニメで見たことないか?」
「あー! それかぁ~! なるほどね! つまりこの“術技書”で、ウチらのステータスがまるっと分かるってことね?」
「ん~まぁそんなところだろうな……知らんけど」
二人の間に、微妙な理解と混乱が入り混じった空気が漂う。ミランダはそれを見て、わずかに口角を上げた。
ミランダから手渡されたのは、装飾のない無地の厚手の書物だった。表紙は真っ白な革張りで、タイトルすらない。
「中身はまだ空っぽだけど、魔力を流し込むことで、自身の能力が記録されるわ」
「ふーん……見た目、ただの本って感じだけど」
「記録される内容は、あんたたちの“魂の力”そのもの。しっかり集中してやりなさい」
サヤが白い本を手に取り、くるくると回して見つめたあと、笑いながら言った。
「じゃ、試してみっかぁ~。ウチの"幽魂転生者の力……丸裸にしちゃうかんね~!」
「丸裸ってワード出すな恥ずかしい……」
ため息をつきながら、自分の《術技書》を開いた。
「では……両手で本を持ち、ページを開いた状態で、表紙の魔術印に魔力を流し込んで」
ミランダの指示に従い、二人は静かに息を整える。
——パァァァァァァ……
真っ白なページが、淡く紫がかった光を放ち始めた。その光がうねり、サヤの手元から放射状に広がる。
「うおぉ……なんかすご……!」
その瞬間、《術技書》のページに魔法陣が浮かび上がり、そこから無数の魔力の線が走った。
バチッ、バチバチッ……!
サヤの《術技書》に、黒く、紫色がかった魔紋のような模様が刻まれていく。ページには異様な筆致で文字が書き込まれ、それと同時に、能力の名称と効果が次々に現れた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆ 職業
《幽魂転生者》
- 「死の因子」を宿し、“死”そのものを具現化する者
◆ 能力
《幽終の王冠》
- アクティブスキル
・呪いの眼差し
効果:視線を合わせた対象に、死のイメージを与え即死させる
・死滅告解
効果:対象に「死の呪言」を囁くことで“死の刻印”を付与、対象は時間経過後に即死する
・黄泉繋ぎ
効果:撃破した対象の魂を繋ぎ止め、一定時間、命令に従う"半霊の傀儡"として使役可能
- パッシブスキル
・影なき者
効果:影がなく、ステルス性能を持つ。物理攻撃を無効とし、霊的干渉や感知魔法が通じにくい
・死神の足音
効果:死に近い者の気配を察知し位置や状態が把握可能。対象物の一定範囲内へワープが可能。また、元の場所へ即時帰還可能。
- 未開放スキル
・終幽顕現
・冥軍進撃
・死選刻印
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「ちょ……え、すごっ!? これがウチの《幽魂転生者》の力……?」
「即死?! エグいこと書いてあんな……もはや危険人物だろ。今すぐ拘束した方が良いって」
「なにか言った? レインに試し撃ちしようか?」
「いえ、なんでもありません」
ページの内容を見て、サヤは興奮と困惑の入り混じった表情を見せた。一方、俺の方もページが淡く光り、違う形の魔法陣が描かれていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆ 職業
《運命歪術師》
- 「不幸の因子」を宿し、“災い”そのものを具現化する者
◆ 能力
《ジ・イレギュラー》
- アクティブスキル
・厄災招来
効果:因果をねじ曲げ不幸を発生させる
制限:cd 10秒/1回1体まで
- 未開放スキル
・因果乖離
・転禍ノ輪
・呪運返し
・不運主宰
・厄神降臨
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「うっわぁ……不幸を発生させるとかレインっぽい……性格悪そうなスキル」
「うっせ! てかなんでほとんど解放されてないんだよ! なんかクールダウンとか制限付きだし」
「ププッ……前世の行いが悪かったんじゃない? ウチは幽霊として頑張ってた時期あるし、最初から多少解放されてても当然だと思うけどねー!」
ミランダは、二人の《術技書》を覗き込んでから静かに頷いた。
「想定外の内容だけど……これで、あんたたちが何を持っているか、ギルドとしても正確に把握できるわ。講義は一旦ここまでにして、それぞれの能力が実際どんな効果か確認しに行くわよ」
「よぉーし! 頑張るぞー!」
「あんたの力は危険すぎるから指示があるまで絶対使わないでちょうだい」
「えぇー! なんでよ!使いたいよー!デスゲイザァ!」
二人のやりとりをよそに、俺は《術技書》をそっと閉じながら、席を立った。
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