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番外編
番外編 ヨルハと昼食の話
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アンケートなんですが見事に意見が割れたので全部書きます。コメントをくださった方、ありがとうございました。
その日はアレクが珍しく休みで、イヴァングはサボりだった。
「今日は珍しく二人だな、レオン!」
「こんなの中等部以来だね。」
屋上で二人きり、昼ご飯を食べる。
「なあレオン、久しぶりに二人だし、ちょっとお願いがあるんだけどさ。」
「なあに?」
「あーんって、してくれね?」
「…え?」
いや、俺くらいの美形にあーんしてもらいたい気持ちは分からなくもないが、俺は男でお前も男だぞ?
「なあいいだろ?正直他に人が…特に皇子殿下がいるとこんなこと頼めないしさ。」
「いいけど…やってから文句は受け付けないからね?」
「やった!」
まあ減るもんじゃないし数少ない友人の頼みだ。引き受けてやろうじゃないか!
ヨルハの弁当箱を受け取り、卵焼きをつまんで差し出す。
「はい、ヨルハ。あーん。」
せっかくだから悪ノリしてとびっきりの甘い声と笑顔でしてやった。ヨルハは満面の笑みで卵焼きを口に入れ、心底美味しそうに咀嚼した。
「あーいつもの何万倍美味しく感じる…。レオン、俺と結婚してくれー!」
笑いながらヨルハが抱き着いてくる。おい、俺が卓越したバランス能力を持っていたから良かったが、他のヤツだったら弁当落としてたぞ!
「もう、冗談言ってないでご飯食べちゃわないと時間無いよ?」
「マジ?」
次の日もヨルハと二人きりの昼休みだった。アレクは風邪を引いたらしい。
「今日も二人だな!アレクには悪いが俺としちゃ嬉しいぜ?」
「僕と二人っきりだから?」
「おう!」
ヨルハはご機嫌だ。俺と二人っきりなのがそんなに嬉しいのか?照れるな。
まあ当然と言えば当然だけどな!
「なあレオン、新婚さんごっこしようぜ!」
「えっ?また突然だね、別にいいけど。」
俺は心が広いんだ、その程度の突拍子もないお願いなら応えてやらんこともない。
「よし、じゃあレオン、今日の昼飯はなんだ?」
これは俺が新妻役だろうか。ふふん、俺の演技力に恐れおののけ!
「今日のお弁当は唐揚げが美味しいよ。ほら、食べて?」
新妻的な色気を出しつつ小首を傾げて唐揚げを差し出す。
「いただきます!…ん、美味い!」
「ふふ、今日のは自信作なんだ。」
「流石は俺の自慢の奥さんだぜ…なあ、ご褒美にキスしてやろうか?」
そう言ってヨルハが僕の顎に手を添え、顔を向ける。く、不覚にもときめいてしまった!
色気でも俺は負けない…!
「キスだけ?…ねえ、もっと褒めてほしいな。僕、ヨルハのために頑張ったんだよ…?」
俺はヨルハの背に手を回した。さあ、どうでる…?
「欲張りだな…いいぜ、じゃあもっとイイことしてやるよ。」
そっとヨルハが俺を押し倒した。床が固いことを気遣ってかもう片方の手を俺の頭に添えてくれる。
…これ、いつ終わるんだ?
「嬉しい。何してくれるの…?」
「それは…」
キンコンカーンコーン
チャイムの音が鳴り響いた。
「予鈴だ、早く食べちゃわないと。」
起き上がって残りの弁当を食べてしまう。
「ちぇ、いいとこだったのにな。」
「まあまた今度ね。」
これからいつだってこんな風にふざける機会はあるだろう。
二人で笑いながら屋上を後にした。
その日はアレクが珍しく休みで、イヴァングはサボりだった。
「今日は珍しく二人だな、レオン!」
「こんなの中等部以来だね。」
屋上で二人きり、昼ご飯を食べる。
「なあレオン、久しぶりに二人だし、ちょっとお願いがあるんだけどさ。」
「なあに?」
「あーんって、してくれね?」
「…え?」
いや、俺くらいの美形にあーんしてもらいたい気持ちは分からなくもないが、俺は男でお前も男だぞ?
「なあいいだろ?正直他に人が…特に皇子殿下がいるとこんなこと頼めないしさ。」
「いいけど…やってから文句は受け付けないからね?」
「やった!」
まあ減るもんじゃないし数少ない友人の頼みだ。引き受けてやろうじゃないか!
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「はい、ヨルハ。あーん。」
せっかくだから悪ノリしてとびっきりの甘い声と笑顔でしてやった。ヨルハは満面の笑みで卵焼きを口に入れ、心底美味しそうに咀嚼した。
「あーいつもの何万倍美味しく感じる…。レオン、俺と結婚してくれー!」
笑いながらヨルハが抱き着いてくる。おい、俺が卓越したバランス能力を持っていたから良かったが、他のヤツだったら弁当落としてたぞ!
「もう、冗談言ってないでご飯食べちゃわないと時間無いよ?」
「マジ?」
次の日もヨルハと二人きりの昼休みだった。アレクは風邪を引いたらしい。
「今日も二人だな!アレクには悪いが俺としちゃ嬉しいぜ?」
「僕と二人っきりだから?」
「おう!」
ヨルハはご機嫌だ。俺と二人っきりなのがそんなに嬉しいのか?照れるな。
まあ当然と言えば当然だけどな!
「なあレオン、新婚さんごっこしようぜ!」
「えっ?また突然だね、別にいいけど。」
俺は心が広いんだ、その程度の突拍子もないお願いなら応えてやらんこともない。
「よし、じゃあレオン、今日の昼飯はなんだ?」
これは俺が新妻役だろうか。ふふん、俺の演技力に恐れおののけ!
「今日のお弁当は唐揚げが美味しいよ。ほら、食べて?」
新妻的な色気を出しつつ小首を傾げて唐揚げを差し出す。
「いただきます!…ん、美味い!」
「ふふ、今日のは自信作なんだ。」
「流石は俺の自慢の奥さんだぜ…なあ、ご褒美にキスしてやろうか?」
そう言ってヨルハが僕の顎に手を添え、顔を向ける。く、不覚にもときめいてしまった!
色気でも俺は負けない…!
「キスだけ?…ねえ、もっと褒めてほしいな。僕、ヨルハのために頑張ったんだよ…?」
俺はヨルハの背に手を回した。さあ、どうでる…?
「欲張りだな…いいぜ、じゃあもっとイイことしてやるよ。」
そっとヨルハが俺を押し倒した。床が固いことを気遣ってかもう片方の手を俺の頭に添えてくれる。
…これ、いつ終わるんだ?
「嬉しい。何してくれるの…?」
「それは…」
キンコンカーンコーン
チャイムの音が鳴り響いた。
「予鈴だ、早く食べちゃわないと。」
起き上がって残りの弁当を食べてしまう。
「ちぇ、いいとこだったのにな。」
「まあまた今度ね。」
これからいつだってこんな風にふざける機会はあるだろう。
二人で笑いながら屋上を後にした。
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