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逃亡編 一章:帝国領脱出
皇帝と公爵 (閑話その一)
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アリアとエリクが船上で計画を立てる時、別の場所でとある会話が行われていた。
ここはガルミッシュ帝国の首都、そこに構え建つ皇宮内。
その内部で会議を行う大部屋には円卓状の机と椅子が置かれ、そこにアリアと同じ金髪碧眼の中年男性と、威厳ある格好で金髪の髭を垂らす中年男性が、目を伏せながら悩むように話していた。
一人はガルミッシュ帝国内で最大の領地を持つ、アリアの父親にしてローゼン公爵領当主。
【公爵】クラウス=イスカル=フォン=ローゼン。
現皇帝の弟にして、帝国の門閥貴族の中で最大の権威を持つローゼン公爵本人がいた。
そしてもう一人の威厳ある金髭の男性が、アリアからすれば叔父の立場となる現ガルミッシュ帝国の皇帝。
【皇帝】ゴルディオス=マクシミリアン=フォン=ガルミッシュ。
兄弟ながらも帝国内で最大権力を誇るこの二名が、顔を突き合せながら悩んでいたのは、ローゼン公爵から見れば長女である娘のこと。
そして皇帝ゴルディオスから見れば、自身の姪であり、自身の息子の婚約者のこと。
それを悩みながら零すように言葉を出したのは、アリアの父親であるローゼン公爵だった。
「……兄上。今、皇子はどうしている?」
「自室で軟禁させている。それに妃が叱りつけている。流石に今回は、庇い立てが難しい」
「アルトリアが各地にばら撒いた情報と、皇子の被害者となっていた令嬢達の証言と証拠。そして各令嬢達の実家に対する釈明で、流石の兄上達も手一杯か」
「流石にな。……『ローゼン公爵家長女、アルトリアの名において告発する。皇子ユリウスは魔法学園内にて、婚約者が既に定まっている令嬢や婦女子達に権力を用いた関係を迫った。それを断る令嬢や婦女子に暴力行為を働き、あまつさえ皇帝陛下の権威を使い、それを揉み消しました。私はその被害に遭った方々に直接相談され、皇子が揉み消した証拠の品々を秘かに回収し、被害に遭った各令嬢と婦女子の方々の証言入りの書状と共に、各家へ送付させて頂きました。また、それ等の罪状を私ことアルトリア=ユースシス=フォン=ローゼンに擦り付け、自身の保身を図る皇子ユグナリス=ゲルツ=フォン=ガルミッシュとの婚約は、アルトリアの名を持って破棄させて頂きます』……か」
「アルトリアから、兄上に届けられた書状だな」
「ああ。これが全て事実なのだから、アルトリア嬢には申し開きも無い」
アリアから届いた各書状を見つつ、ローゼン公爵と皇帝ゴルディオスは溜息を吐き出した。
皇子ユグナリスの素行問題は問い質されながらも、それ等が表立って取り正されなかったのは、ユグナリスが皇帝ゴルディオスの第一子であり、皇帝権威の継承者として育てられていたからに他ならない。
それを若さ故の愚行としつつ静観していたのは、皇子の父親である皇帝と母親の皇后だった。
「アルトリアの行方が分からなくなって、もう一ヶ月だ。各領地に赴くと書いた書状を届けてはいるが、姿が一向に見えない。……可能性としては、アルトリア自身が何処かの領に赴く際に、賊に囚われたか。あるいは、それ等の書状を囮にして別の経路を辿り、帝国領内を出ようとしているか」
「兵達の動きと情報は? 報告は届いているのだろう」
「少なくとも、各領地にアルトリアらしき年齢の娘が一人で移動している姿は目撃されていないらしい。可能性としては、ベルグリンド王国との境界を隔てている東側へ移動し、国境を越えたか。……魔物や魔獣が蔓延る西側に移動したとは、流石にありえないと思いたい」
「聡明なアルトリア嬢のことだ。それは無いだろうが……。しかし、不埒な賊に囚われたという可能性は、捨てきれぬか」
「それも踏まえて、各領地で野盗の類を全力で追い潰して、攫った娘などがいないかを探っている最中だ。今のところ、それらしい娘を殺したなり売り払うなりしたという情報が無いのが、唯一の救いであり、不安でもあるな」
「……」
アリアの行方を捜す父親のローゼン公爵は、各領地の貴族達に連絡を行い、それぞれの領地内でアリアの捜索と共に、盗賊を含んだ組織がアリアを攫っていないかを全力で探りつつ捜索に明け暮れていた。
ローゼン公爵の目の下には隈が見え、疲労が明らかに顔に出ている。
それを見ている皇帝ゴルディオスは、申し訳無さを込めた意味で謝罪をした。
「すまん。息子の行動で、お前にも、そしてアルトリア嬢にも迷惑を掛けた」
「……兄上、この際だからはっきり言おう。私は、ユグナリスを次の皇帝にするのは反対だ」
「!」
「十にも満たぬ子供ならまだいいが、ユグナリスは既に十八の歳だ。貴族として、また皇族として分別も弁えられぬ男に、このまま兄上が老いて皇帝の座を譲り渡すのは、反対だ」
「……」
「兄上と義姉上の間で、一人しか子供を産まなかった事を責めるつもりは毛頭無い。無用な皇子同士の対立を招かぬ為に、兄上と義姉上が息子を一人しか生まなかった事は、私も納得している。……私達の時のように、皇子同士を擁して対立するような輩を作らなかったのは、兄上の功績だ。……だが、流石にアレは駄目だ。あの皇子を皇帝に迎えるくらいなら、私の息子を皇子候補に立てるか、アルトリアを女帝にする事を推し進めるべきだと思う」
「……しかし……」
「再教育が難しいなら、それも考えてくれ。はっきり言うが、人間の性根は簡単に変わらん。あの皇子がこれ以上の愚行を繰り返すなら、私の領地内の、特に辺境地で大人しく幽閉させるのも手だ」
弟であるローゼン公爵の話を聞いて渋い顔を見せる皇帝ゴルディアスは、口から出かける言葉を飲み込まざるをえない。
今回の失態は全て皇子に起因しており、その父親であり皇帝でもあるゴルディオスは被害に遭ったアリアを始めとした令嬢と関係者達に、謝罪以外の言葉を述べる術が無かった。
アリアが各地に出した証拠が皇子の不貞と愚行を隠しきれず、弁解の余地さえ与えなかったのだ。
そういう点で言えば、アリアの出した書状の手紙は帝国内部を大混乱に陥れる事に成功していた。
そのアリアの父親であるローゼン公爵は、溜息を吐き出しながら自身の娘の事を呟いた。
「この書状といい、証拠の手回しといい。アルトリアは間違いなく母親に似たな。やり方が徹底的だ」
「……メヴィアか。あの女性がいなくなって、何年になるか」
「アリアを産んですぐだからな、もう十五年になる。……才能多き子に育ったが、メヴィアが産んだ娘にしては今まで大人し過ぎたな」
「そうか……」
アリアの母親の事を話す二人は、互いに虚空を見ながらメヴィアという女性の事を思い出していた。
そうした中で、円卓の会議室に音が鳴り響く。
その音は扉側から規則的に鳴り、ノックをする音だと気付いた二人は、頷き合いながらローゼン公爵が応じた。
「入れ」
「――……失礼します! 公爵閣下に、急ぎ取り次ぎたいという者が参っております!」
会議室の大扉を開けた身形の良い近衛兵が、ハッキリとした口調で伝える言葉に、ローゼンは眉を顰めた。
そのローゼン公爵に代わって、皇帝ゴルディオスが近衛兵に尋ねる。
「私達は今、とても重要な会議をしている。その終わりを待たずに伝えるということは、よほどの相手か」
「ハッ」
「ほお、その者の名は?」
「ログウェル=バリス=フォン=ガリウス様です!」
「!!」
「ログウェルが帰還したのか! ここに連れて参れ!」
「ハッ!」
ログウェルの名を聞いた瞬間、ローゼン公爵と皇帝ゴルディオスは驚き、近衛兵に命じてログウェルを連れて来させた。
十分後に扉を再び近衛が開いた時には、旅服の老騎士ログウェルが二人の前に現れた。
ここはガルミッシュ帝国の首都、そこに構え建つ皇宮内。
その内部で会議を行う大部屋には円卓状の机と椅子が置かれ、そこにアリアと同じ金髪碧眼の中年男性と、威厳ある格好で金髪の髭を垂らす中年男性が、目を伏せながら悩むように話していた。
一人はガルミッシュ帝国内で最大の領地を持つ、アリアの父親にしてローゼン公爵領当主。
【公爵】クラウス=イスカル=フォン=ローゼン。
現皇帝の弟にして、帝国の門閥貴族の中で最大の権威を持つローゼン公爵本人がいた。
そしてもう一人の威厳ある金髭の男性が、アリアからすれば叔父の立場となる現ガルミッシュ帝国の皇帝。
【皇帝】ゴルディオス=マクシミリアン=フォン=ガルミッシュ。
兄弟ながらも帝国内で最大権力を誇るこの二名が、顔を突き合せながら悩んでいたのは、ローゼン公爵から見れば長女である娘のこと。
そして皇帝ゴルディオスから見れば、自身の姪であり、自身の息子の婚約者のこと。
それを悩みながら零すように言葉を出したのは、アリアの父親であるローゼン公爵だった。
「……兄上。今、皇子はどうしている?」
「自室で軟禁させている。それに妃が叱りつけている。流石に今回は、庇い立てが難しい」
「アルトリアが各地にばら撒いた情報と、皇子の被害者となっていた令嬢達の証言と証拠。そして各令嬢達の実家に対する釈明で、流石の兄上達も手一杯か」
「流石にな。……『ローゼン公爵家長女、アルトリアの名において告発する。皇子ユリウスは魔法学園内にて、婚約者が既に定まっている令嬢や婦女子達に権力を用いた関係を迫った。それを断る令嬢や婦女子に暴力行為を働き、あまつさえ皇帝陛下の権威を使い、それを揉み消しました。私はその被害に遭った方々に直接相談され、皇子が揉み消した証拠の品々を秘かに回収し、被害に遭った各令嬢と婦女子の方々の証言入りの書状と共に、各家へ送付させて頂きました。また、それ等の罪状を私ことアルトリア=ユースシス=フォン=ローゼンに擦り付け、自身の保身を図る皇子ユグナリス=ゲルツ=フォン=ガルミッシュとの婚約は、アルトリアの名を持って破棄させて頂きます』……か」
「アルトリアから、兄上に届けられた書状だな」
「ああ。これが全て事実なのだから、アルトリア嬢には申し開きも無い」
アリアから届いた各書状を見つつ、ローゼン公爵と皇帝ゴルディオスは溜息を吐き出した。
皇子ユグナリスの素行問題は問い質されながらも、それ等が表立って取り正されなかったのは、ユグナリスが皇帝ゴルディオスの第一子であり、皇帝権威の継承者として育てられていたからに他ならない。
それを若さ故の愚行としつつ静観していたのは、皇子の父親である皇帝と母親の皇后だった。
「アルトリアの行方が分からなくなって、もう一ヶ月だ。各領地に赴くと書いた書状を届けてはいるが、姿が一向に見えない。……可能性としては、アルトリア自身が何処かの領に赴く際に、賊に囚われたか。あるいは、それ等の書状を囮にして別の経路を辿り、帝国領内を出ようとしているか」
「兵達の動きと情報は? 報告は届いているのだろう」
「少なくとも、各領地にアルトリアらしき年齢の娘が一人で移動している姿は目撃されていないらしい。可能性としては、ベルグリンド王国との境界を隔てている東側へ移動し、国境を越えたか。……魔物や魔獣が蔓延る西側に移動したとは、流石にありえないと思いたい」
「聡明なアルトリア嬢のことだ。それは無いだろうが……。しかし、不埒な賊に囚われたという可能性は、捨てきれぬか」
「それも踏まえて、各領地で野盗の類を全力で追い潰して、攫った娘などがいないかを探っている最中だ。今のところ、それらしい娘を殺したなり売り払うなりしたという情報が無いのが、唯一の救いであり、不安でもあるな」
「……」
アリアの行方を捜す父親のローゼン公爵は、各領地の貴族達に連絡を行い、それぞれの領地内でアリアの捜索と共に、盗賊を含んだ組織がアリアを攫っていないかを全力で探りつつ捜索に明け暮れていた。
ローゼン公爵の目の下には隈が見え、疲労が明らかに顔に出ている。
それを見ている皇帝ゴルディオスは、申し訳無さを込めた意味で謝罪をした。
「すまん。息子の行動で、お前にも、そしてアルトリア嬢にも迷惑を掛けた」
「……兄上、この際だからはっきり言おう。私は、ユグナリスを次の皇帝にするのは反対だ」
「!」
「十にも満たぬ子供ならまだいいが、ユグナリスは既に十八の歳だ。貴族として、また皇族として分別も弁えられぬ男に、このまま兄上が老いて皇帝の座を譲り渡すのは、反対だ」
「……」
「兄上と義姉上の間で、一人しか子供を産まなかった事を責めるつもりは毛頭無い。無用な皇子同士の対立を招かぬ為に、兄上と義姉上が息子を一人しか生まなかった事は、私も納得している。……私達の時のように、皇子同士を擁して対立するような輩を作らなかったのは、兄上の功績だ。……だが、流石にアレは駄目だ。あの皇子を皇帝に迎えるくらいなら、私の息子を皇子候補に立てるか、アルトリアを女帝にする事を推し進めるべきだと思う」
「……しかし……」
「再教育が難しいなら、それも考えてくれ。はっきり言うが、人間の性根は簡単に変わらん。あの皇子がこれ以上の愚行を繰り返すなら、私の領地内の、特に辺境地で大人しく幽閉させるのも手だ」
弟であるローゼン公爵の話を聞いて渋い顔を見せる皇帝ゴルディアスは、口から出かける言葉を飲み込まざるをえない。
今回の失態は全て皇子に起因しており、その父親であり皇帝でもあるゴルディオスは被害に遭ったアリアを始めとした令嬢と関係者達に、謝罪以外の言葉を述べる術が無かった。
アリアが各地に出した証拠が皇子の不貞と愚行を隠しきれず、弁解の余地さえ与えなかったのだ。
そういう点で言えば、アリアの出した書状の手紙は帝国内部を大混乱に陥れる事に成功していた。
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「この書状といい、証拠の手回しといい。アルトリアは間違いなく母親に似たな。やり方が徹底的だ」
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「アリアを産んですぐだからな、もう十五年になる。……才能多き子に育ったが、メヴィアが産んだ娘にしては今まで大人し過ぎたな」
「そうか……」
アリアの母親の事を話す二人は、互いに虚空を見ながらメヴィアという女性の事を思い出していた。
そうした中で、円卓の会議室に音が鳴り響く。
その音は扉側から規則的に鳴り、ノックをする音だと気付いた二人は、頷き合いながらローゼン公爵が応じた。
「入れ」
「――……失礼します! 公爵閣下に、急ぎ取り次ぎたいという者が参っております!」
会議室の大扉を開けた身形の良い近衛兵が、ハッキリとした口調で伝える言葉に、ローゼンは眉を顰めた。
そのローゼン公爵に代わって、皇帝ゴルディオスが近衛兵に尋ねる。
「私達は今、とても重要な会議をしている。その終わりを待たずに伝えるということは、よほどの相手か」
「ハッ」
「ほお、その者の名は?」
「ログウェル=バリス=フォン=ガリウス様です!」
「!!」
「ログウェルが帰還したのか! ここに連れて参れ!」
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