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隣国 アンリー
隣国 アンリー④
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「おばさんはその人たち見たことあるんですか?」
「ああ、あるよ。その夫婦は私の店に来てくれたからね」
「その時なんか言ってました?」
「うーん、ああ!確か子供がいるって言ってたね。女の子だったかな。もう産まれてるって言ってたよ。確か…まだ一歳くらいって言ってたね。それなのに二人とも亡くなっちゃったなんて…その子供が本当に可哀想だよ」
おばさんは下を向き悲しそうな目で話してくれた。
「その人たち見た目は悪そうな人達じゃなかったよ。優しいいい人達だったんだけどね。毎日店に来てくれたよ。二人とも幸せそうだったよ」
「おばさんはその二人がこの国は大きな牢屋があるとか言ってたって仰ってましたけど、それを信じたんですか?」
「最初は疑ったよ。急にそんなこと言われても信じれないから。けど、二人とも真剣なは表情で言うから、嘘ではない気がしてきたよ。嘘を言う人達には見えなかったからさ」
話を聞きこれはカナリヤ達にも話しておこうと思った。
「あの、それって十五年前くらいですか?」
「ああ、確かそんくらいだ」
ふとシャリングの頭の中に一つの仮説がたった。
今カナリヤは十六。誕生日は教えてくれないが、カナリヤと出会ってから一年経っている。
だから、多分カナリヤはもう十六だろう。
そして、おばさんは夫婦に会ったのが十五年前くらいと言っていた。
その時の夫婦の子供は一歳。カナリヤの年齢と一致する。その後夫婦はサンザリカによって亡くなる。
カナリヤは幼い時に親を亡くしている。カナリヤの今まで起きてきた事に全てが一致する。
まさか、あの建物のことを知った夫婦というのはカナリヤの両親だった可能性が高い。
「おばさん!その夫婦の名前は分かりますか?」
「ん?いいや、知らない」
名前さえ分かれば確定なのだが名前がわからない以上断定できない。
せっかくいい情報が入ってきたというのに。
「色々とすみません。教えて下さりありがとうございます」
頭を下げお礼を言う。おばさんと別れてシャリングはサンザリカをじっと見た。
サンザリカは人々に囲まれていてシャリングには気づいていない。
「お前の罪絶対暴いてやる」
するとサンザリカはシャリングの方を向いた。二人は目が合った。サンザリカはニコッと笑っいかけていた。
シャリングも笑いかけておいた。
「ああ、あるよ。その夫婦は私の店に来てくれたからね」
「その時なんか言ってました?」
「うーん、ああ!確か子供がいるって言ってたね。女の子だったかな。もう産まれてるって言ってたよ。確か…まだ一歳くらいって言ってたね。それなのに二人とも亡くなっちゃったなんて…その子供が本当に可哀想だよ」
おばさんは下を向き悲しそうな目で話してくれた。
「その人たち見た目は悪そうな人達じゃなかったよ。優しいいい人達だったんだけどね。毎日店に来てくれたよ。二人とも幸せそうだったよ」
「おばさんはその二人がこの国は大きな牢屋があるとか言ってたって仰ってましたけど、それを信じたんですか?」
「最初は疑ったよ。急にそんなこと言われても信じれないから。けど、二人とも真剣なは表情で言うから、嘘ではない気がしてきたよ。嘘を言う人達には見えなかったからさ」
話を聞きこれはカナリヤ達にも話しておこうと思った。
「あの、それって十五年前くらいですか?」
「ああ、確かそんくらいだ」
ふとシャリングの頭の中に一つの仮説がたった。
今カナリヤは十六。誕生日は教えてくれないが、カナリヤと出会ってから一年経っている。
だから、多分カナリヤはもう十六だろう。
そして、おばさんは夫婦に会ったのが十五年前くらいと言っていた。
その時の夫婦の子供は一歳。カナリヤの年齢と一致する。その後夫婦はサンザリカによって亡くなる。
カナリヤは幼い時に親を亡くしている。カナリヤの今まで起きてきた事に全てが一致する。
まさか、あの建物のことを知った夫婦というのはカナリヤの両親だった可能性が高い。
「おばさん!その夫婦の名前は分かりますか?」
「ん?いいや、知らない」
名前さえ分かれば確定なのだが名前がわからない以上断定できない。
せっかくいい情報が入ってきたというのに。
「色々とすみません。教えて下さりありがとうございます」
頭を下げお礼を言う。おばさんと別れてシャリングはサンザリカをじっと見た。
サンザリカは人々に囲まれていてシャリングには気づいていない。
「お前の罪絶対暴いてやる」
するとサンザリカはシャリングの方を向いた。二人は目が合った。サンザリカはニコッと笑っいかけていた。
シャリングも笑いかけておいた。
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