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検証・その2【甘やかして好き放題させてみる】
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選択肢・有 優先行動・甘やかし 行動方針・従順
▽「べ、べつに、お前のためじゃないぞ、俺のために、ノーリを屋敷に招くんだからな!」
▽(心の底からごもっともです)
▽手に首輪とチェーンを持ったウィルは、その手のものが別の何かであれば絵画にできそうな美青年である。ただしヤンデレ。
1 いまだかつてこれまで嬉しくないツンデレがあっただろうか。いやない。紳士(笑)の出オチ監禁予告にひるまずに検証開始。ひるむと何か変なフラグが立ちそうなのでひるみません。その度胸、ついでに紳士の病んだ言動、プライスレス。
▽「……わかりました、あなたの申し出を受けましょう」
▽ノーリは真顔でもってウィルを受け入れた。
2 彼の申し出を受け入れましょう。蓄積したものを発散させることによってフラグぽっきりを狙います。この時ふざけていると思われないように真剣な表情でいるとなおよし。
▽「……え?」
3 案の定アップルヴァーン氏の意表を突くことに成功しました。ちょろい、ちょろいぞウィリアム・アップルヴァーン! この調子でペースを崩されないようにしましょう。
▽「……そうか」
▽ウィリアムは、「にたぁ」という擬音が似合うような厭らしい笑みをうかべた。彼の脳内でどんなことが繰り広げられているのか……彼の脳内のノーリはどうなっているのか。そんなこと知ったらノーリが倒れてしまいそうな顔で……
▽「嬉しい」
▽とつぶやいた。
▽まさに悪魔である
4 覚悟を決めても怖いんですが。……いえ、人にはできないことだってあるんです。気にしちゃ負けです。検証を続けましょう。
とはいっても今回はほぼ彼のやりたいように進めるのでオートで進みます。ミスだけしないようにすれば一応「紳士」の表情は崩さないはずです……たぶん。
▽そして
▽半年ほど、月日が流れた。
▽初めの内こそ四六時中監視を続けていたというのに、最近ではノーリに背をむけることが多くなった。
▽「ノーリ」
▽「紅茶を淹れたぞ」
▽ひどく懐かしい味がした。
▽甘い香りが脳内に染みつくような、美味しい、美味しい、アップルティー。彼の姓に入っている果樹を使った紅茶。それを、「おいしい」と感じるのは、脳まで侵された気がして嫌だった。
▽だってノーリはあくまで「脇役」だから。主人公が安心して彼らを攻略するための演算補助用アイテム、リセットボタンと、本質的にはなにも変わらない……。
▽「どうだ? 今日のは」
▽「……とても、美味しいです」
▽温かくて、暖かい__
▽………ウィリアムは、
▽とても幸せそうに笑うようになった。
▽(まぁここまでくるのに半年も要してしまったわけですが)と口にするのはご法度だろう。
▽「うちの林檎はな、エヌマーティッド領にも輸出しているやつなんだ。王家のお気に入りでもある。甘い、生食に向く種じゃないんだが、酸味と香りが強いから、こうやって紅茶に香りを移したり、お菓子に混ぜたりすると美味しいんだ……あ、そのパイにも、例の林檎が使われてるんだぞ」
▽私に向けて笑わないで
▽……私に向けて、笑わないで
▽ノーリは、叫びだしたい衝動にかられた。だって、ノーリはただのサポートキャラ。ましてや今の記憶など、ノーリがヤンデレフラグを片っ端から折ったら消えてしまうような、バグ。
▽たとえ監禁されていたとしても、検証と考察のためでも
▽心が痛むのです
5 ……監禁でも、愛があるならハッピーエンド、ととらえるかたもいるでしょう。しかし、この検証は、この考察は、この演算の全ては、正しい方向に軌道修正し、「主人公」が筋道通り攻略するためのもの。勝利条件は「ヤンデレフラグを折る事」なのです。……エンディング確定するとリセット的な意味で終わりますけど。
▽「……ウィルさん」
▽「あの、私そろそろ実家に帰りたいのですが、何日かここを開けてもいいでしょうか。着替えを取りに行ったり、家族にも………」
6 とりあえず、目に見える症状が治まってきたら少しずつ距離を取ります。前回のリセット記憶から、アップルヴァーン氏は技能「空気を読む」をプログラミングされていないことがわかっているので、できるだけはっきりと。ただ、離れても「いなくなる」わけではないことを明確に伝えましょう。症状がどれくらい回復したかの確認も踏まえて、いったん検証として選択してみます。
▽「え?」
▽先ほどまでの大天使のような穏やかで慈悲にあふれた笑顔が一転。同じ笑顔だけど目が死んでる。あときっと、字体もかわっていると思う。一段階低くなった声で聴いた。
▽「ごめんな、ノーリ。ちょっと俺、聞き逃しちゃったんだ」
▽「もう一回、言ってみてくれないか?」
7 悪魔だ。悪魔がここにいる。悪魔は本当にいたんだ、ごめんねお父さん信じていなくて! 地道な努力でもフラグは折れそうですが、転生期間等も踏まえて100年はかかることを覚悟しなければいけません。そしてその間に誰かが邪魔してくれる可能性が0です。誰だこいつに権力つけたやつ表出ろ。そして一見平和に見えてもフラグが折れていない可能性も十二分にあるので注意が必要。
……上記の理由により、ひたすら甘やかすだけではフラグ折りは困難であると思われます。
リセットしますか?
Y▼
N
ぴろりん♪
▽「べ、べつに、お前のためじゃないぞ、俺のために、ノーリを屋敷に招くんだからな!」
▽(心の底からごもっともです)
▽手に首輪とチェーンを持ったウィルは、その手のものが別の何かであれば絵画にできそうな美青年である。ただしヤンデレ。
1 いまだかつてこれまで嬉しくないツンデレがあっただろうか。いやない。紳士(笑)の出オチ監禁予告にひるまずに検証開始。ひるむと何か変なフラグが立ちそうなのでひるみません。その度胸、ついでに紳士の病んだ言動、プライスレス。
▽「……わかりました、あなたの申し出を受けましょう」
▽ノーリは真顔でもってウィルを受け入れた。
2 彼の申し出を受け入れましょう。蓄積したものを発散させることによってフラグぽっきりを狙います。この時ふざけていると思われないように真剣な表情でいるとなおよし。
▽「……え?」
3 案の定アップルヴァーン氏の意表を突くことに成功しました。ちょろい、ちょろいぞウィリアム・アップルヴァーン! この調子でペースを崩されないようにしましょう。
▽「……そうか」
▽ウィリアムは、「にたぁ」という擬音が似合うような厭らしい笑みをうかべた。彼の脳内でどんなことが繰り広げられているのか……彼の脳内のノーリはどうなっているのか。そんなこと知ったらノーリが倒れてしまいそうな顔で……
▽「嬉しい」
▽とつぶやいた。
▽まさに悪魔である
4 覚悟を決めても怖いんですが。……いえ、人にはできないことだってあるんです。気にしちゃ負けです。検証を続けましょう。
とはいっても今回はほぼ彼のやりたいように進めるのでオートで進みます。ミスだけしないようにすれば一応「紳士」の表情は崩さないはずです……たぶん。
▽そして
▽半年ほど、月日が流れた。
▽初めの内こそ四六時中監視を続けていたというのに、最近ではノーリに背をむけることが多くなった。
▽「ノーリ」
▽「紅茶を淹れたぞ」
▽ひどく懐かしい味がした。
▽甘い香りが脳内に染みつくような、美味しい、美味しい、アップルティー。彼の姓に入っている果樹を使った紅茶。それを、「おいしい」と感じるのは、脳まで侵された気がして嫌だった。
▽だってノーリはあくまで「脇役」だから。主人公が安心して彼らを攻略するための演算補助用アイテム、リセットボタンと、本質的にはなにも変わらない……。
▽「どうだ? 今日のは」
▽「……とても、美味しいです」
▽温かくて、暖かい__
▽………ウィリアムは、
▽とても幸せそうに笑うようになった。
▽(まぁここまでくるのに半年も要してしまったわけですが)と口にするのはご法度だろう。
▽「うちの林檎はな、エヌマーティッド領にも輸出しているやつなんだ。王家のお気に入りでもある。甘い、生食に向く種じゃないんだが、酸味と香りが強いから、こうやって紅茶に香りを移したり、お菓子に混ぜたりすると美味しいんだ……あ、そのパイにも、例の林檎が使われてるんだぞ」
▽私に向けて笑わないで
▽……私に向けて、笑わないで
▽ノーリは、叫びだしたい衝動にかられた。だって、ノーリはただのサポートキャラ。ましてや今の記憶など、ノーリがヤンデレフラグを片っ端から折ったら消えてしまうような、バグ。
▽たとえ監禁されていたとしても、検証と考察のためでも
▽心が痛むのです
5 ……監禁でも、愛があるならハッピーエンド、ととらえるかたもいるでしょう。しかし、この検証は、この考察は、この演算の全ては、正しい方向に軌道修正し、「主人公」が筋道通り攻略するためのもの。勝利条件は「ヤンデレフラグを折る事」なのです。……エンディング確定するとリセット的な意味で終わりますけど。
▽「……ウィルさん」
▽「あの、私そろそろ実家に帰りたいのですが、何日かここを開けてもいいでしょうか。着替えを取りに行ったり、家族にも………」
6 とりあえず、目に見える症状が治まってきたら少しずつ距離を取ります。前回のリセット記憶から、アップルヴァーン氏は技能「空気を読む」をプログラミングされていないことがわかっているので、できるだけはっきりと。ただ、離れても「いなくなる」わけではないことを明確に伝えましょう。症状がどれくらい回復したかの確認も踏まえて、いったん検証として選択してみます。
▽「え?」
▽先ほどまでの大天使のような穏やかで慈悲にあふれた笑顔が一転。同じ笑顔だけど目が死んでる。あときっと、字体もかわっていると思う。一段階低くなった声で聴いた。
▽「ごめんな、ノーリ。ちょっと俺、聞き逃しちゃったんだ」
▽「もう一回、言ってみてくれないか?」
7 悪魔だ。悪魔がここにいる。悪魔は本当にいたんだ、ごめんねお父さん信じていなくて! 地道な努力でもフラグは折れそうですが、転生期間等も踏まえて100年はかかることを覚悟しなければいけません。そしてその間に誰かが邪魔してくれる可能性が0です。誰だこいつに権力つけたやつ表出ろ。そして一見平和に見えてもフラグが折れていない可能性も十二分にあるので注意が必要。
……上記の理由により、ひたすら甘やかすだけではフラグ折りは困難であると思われます。
リセットしますか?
Y▼
N
ぴろりん♪
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