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3 昔取った杵柄
しおりを挟む和茂と弥生のマンション
「ただいま」
弥生が玄関を上がりリビングに行くと
「どこ行ってたんだ?」
と和茂が赤い水を呑みながら言う
「う、うんちょっとね…」
と弥生は言葉を濁して洗面所へ行き身支度を整えると和茂の元へ行く
「夕飯何にする?」
話を反らすかの様に和茂に聞くと
「弥生ちゃんの事食べたぁーい」
酔ってヘラヘラしながら言う和茂
「全くぅ」
弥生は苦笑しながら夕飯を作り出す
「葵(ひとみ)ちゃん、元気にしてるかな?」
ボソッと和茂
「そ、そうね」
今さっき起こった出来事など到底言えるはずもなく何ともドギマギしながら答えた
そんな事とは露知らず夕飯を食べ終わる頃には
「今日のもんじゃ、最高だったな」
すっかり上機嫌になった和茂だった
スーパー「サンキュー」
いつもの様に品出しをする弥生
そこへ、黒ぶち眼鏡の男
制服のエプロンの下のシャツはビシッとアイロンがかかり、ヘアワックスで整えられた髪の毛が清潔感をかもしだしている
おおよそスーパーの従業員には見えないセンスの良さを漂わせている。
弥生が髪の毛をバッサリショートにした時に褒めてくれたあの田口だ。
弥生のそばに来ると
「橘さん、確か元占い師でしたよね?」
弥生は品出しの手を止めて振り向きながら
「そうだけど?」
「今度僕の事占ってくれませんか?」
弥生は一瞬たじろいだが
「仕事終わってからなら良いわよ。近くのファミレスでね」
ファミレス「ダスト」
向かい合って座る弥生と田口
店員がやってきたので
「ドリンクバー2つ」
弥生が注文した
店員が去って行く
弥生が席を立ってドリンクバーコーナーからアイスコーヒーを2つ持ってきてテーブルに置く
そして、おもむろに紙とペンをバッグから取り出す
何時も常備している物だ
「早速始めますか?田口さんフルネーム教えてくれますか?」
弥生がかしこまって聞くと
「はい。田口尚樹(なおき)です」
少し緊張気味に関西弁で答えたので
「田口さん、関西出身?」
「いやぁー実は大阪出身なんですぅ。何時もは隠してるんですけど緊張するとついでちゃうんですぅ」
照れ臭そうに言った
「別に隠す事無いじゃない。私関西人好きよ。ところで生まれた時からはお名前変わられてないですか?」
弥生が本題に戻すと
「はい。変わってません」
「お悩みは何ですか?」
と聞いた
すると田口は待ってましたとばかりに
「実は好きな人おんねんけど相手結婚してんねん」
関西弁丸出しで言ってきた。
弥生は又もや不倫相談か?と少し投げやりな気分になったが
「占ってみますのでお相手のお名前をフルネームで教えてくれる?」
田口に問いかけた。
すると田口が一呼吸して
「橘 弥生さんです」
ダイレクトに答えた。
「えっ?それは、その…占えないわね」
弥生が驚きの余りあたふたしていると
「占いは口実でな、前から好きやってん。弥生さんとゆっくり話したかったんや」
田口が言った。
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