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浴室の後戯 1
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「あっ、あぅ、兄さま……もう……」
ひどく官能に溺れる媚肉は戦慄き、雄芯をしゃぶるように蠕動した。
極めたあとの高いところから、降りてこられない。
「こういうふうに、愛撫してほしかったのだろう?」
ちゅう、と唇に含まれて乳首を吸い上げられ、痺れるような甘い快楽が全身へ広がっていく。ねっとりと絡みついた舌に舐られて、突起は淫らに濡れ光る。
「あぁん……はい……兄さまに、こうしてほしかったんです……」
淡い吐息を継ぎながら、両方の乳首に施される愛撫を享受する。
薄いカーテンを一枚隔てた向こう側では、仮面のアルファとオメガたちがゆらゆらと踊り続けている。
僕の、この声も、みんなに聞かれている……
そう思うと体の奥に火が点り、燃え上がるように熱くなった。
恥ずかしいのに、もっと痴態を見せたい、聞いてほしいという想いが胸の奥底から湧き上がる。
ぢゅくっ、ときつく吸われて、甘い快楽に引き絞られる。セナはもっとというように胸を反らせ、高い嬌声を上げた。
「あぁっ、あっ、……あぅ、ひあぁん……、いく、兄さま、また、いっちゃう……あぁああんん……っ」
ずくんっと、セナの欲望に呼応するように、硬い楔が奥深くまで押し込まれる。
快楽に溺れた体は、腰を揺らして抽挿をねだる。
「いくがいい。何度でも」
ラシードの漆黒の双眸が獰猛に眇められる。
力強い律動が送り込まれるそのたびに、セナの肌は快感に染められてほんのりと色づいた。
舞踏会で繰り広げられる淫蕩な遊戯は、夜が明けるまで続けられる。
褥から零れるセナの甘い喘ぎ声は、まるで音楽のように掻き鳴らされた。
「……んっ」
カーテン越しに薄く射し込む陽の光を感じ、薄らと瞼を開く。
辺りを見回したセナは、ここが寝室だと理解した。
淫蕩な舞踏会は七晩続けられた。セナは毎夜アルファたちから愛撫を施され、失神するまでラシードに抱かれて、精を注ぎ込まれた。気を失うたびにラシードが寝室まで運んでくれるのだが、彼は政務が忙しいためか、セナが目覚める頃にはすでに寝台を出ている。
それもそのはずだ。舞踏会は朝方まで続けられるので、セナが目覚める時刻には陽が高く昇っている。こんな時間までラシードが寝台にいることはない。寂しさが胸を過ぎるけれど、目覚めるまで一緒にいてほしいなんて我儘を言ってはいけない。
兄の代わりに、かけられていた毛布をぎゅっと抱きしめる。ラシードの残り香を胸いっぱいに吸い込んだ。
ふと、セナは下腹の淫紋を見下ろす。
淫らな舞踏会は七晩も繰り広げられたけれど、セナがちらりと見た限り、淫紋は端のほうが少々動いたかなといった程度だった。
非日常的な舞台にとても昂ぶり、充分に快楽を感じたのだけれど、儀式のときと同じように淫紋を動かすまでには至らなかったらしい。
セナの独占を賭けた勝負は、ひとり七日間という決まりだった。
つまり、今朝でラシードの七日間は終わってしまったのだ。
「兄さま……呆れちゃったのかな」
淫紋が動かなかったことに、ラシードは失望しただろうか。
あんなにも豪華な舞踏会を開いてくれたのに、淫紋を動かせなくて申し訳なかった。とはいえ、セナの意思で動かせるわけではないのだけれど。
落胆して肩を落としていると、室内に人の気配がした。召使いの少年だろう。
だが、さらりと薄布のカーテンが捲られたことに、驚いて顔を上げる。
召使いはこのカーテンを開けることを許されていない。ということは、ラシードが様子を見に来てくれたのだ。
「兄さ……、あ……」
けれど、弾んだ声音は瞬時に萎んでしまう。
セナを見下ろしていたのは、ラシードではなかった。
漆黒の装束を纏い、銀髪を煌めかせた男。
ファルゼフの護衛官である、シャンドラだった。
シャンドラはすぐに膝を突くと、瞬きもせずにセナを紫色の瞳で見つめる。
「おはようございます、セナ様。王より、セナ様を沐浴して差し上げよという命を言いつかっております」
「ラシードさまが……? シャンドラが、僕の入浴の手伝いをしてくれるということですか?」
体を洗うなら、召使いにしてもらえるのだけれど。
なぜ、わざわざシャンドラがやってきたのか疑問に思う。
「そうです。俺が、セナ様のお体を洗います」
射貫かれるような強い双眸で、一語一句言い聞かせられる。
試合で見かけたときと同じ黒装束を身につけたシャンドラは、戦いは得意そうだが、入浴の手伝いをするようなイメージは皆無だ。
なんだか、怖い……
セナは寝台を尻で後ずさる。
ひどく官能に溺れる媚肉は戦慄き、雄芯をしゃぶるように蠕動した。
極めたあとの高いところから、降りてこられない。
「こういうふうに、愛撫してほしかったのだろう?」
ちゅう、と唇に含まれて乳首を吸い上げられ、痺れるような甘い快楽が全身へ広がっていく。ねっとりと絡みついた舌に舐られて、突起は淫らに濡れ光る。
「あぁん……はい……兄さまに、こうしてほしかったんです……」
淡い吐息を継ぎながら、両方の乳首に施される愛撫を享受する。
薄いカーテンを一枚隔てた向こう側では、仮面のアルファとオメガたちがゆらゆらと踊り続けている。
僕の、この声も、みんなに聞かれている……
そう思うと体の奥に火が点り、燃え上がるように熱くなった。
恥ずかしいのに、もっと痴態を見せたい、聞いてほしいという想いが胸の奥底から湧き上がる。
ぢゅくっ、ときつく吸われて、甘い快楽に引き絞られる。セナはもっとというように胸を反らせ、高い嬌声を上げた。
「あぁっ、あっ、……あぅ、ひあぁん……、いく、兄さま、また、いっちゃう……あぁああんん……っ」
ずくんっと、セナの欲望に呼応するように、硬い楔が奥深くまで押し込まれる。
快楽に溺れた体は、腰を揺らして抽挿をねだる。
「いくがいい。何度でも」
ラシードの漆黒の双眸が獰猛に眇められる。
力強い律動が送り込まれるそのたびに、セナの肌は快感に染められてほんのりと色づいた。
舞踏会で繰り広げられる淫蕩な遊戯は、夜が明けるまで続けられる。
褥から零れるセナの甘い喘ぎ声は、まるで音楽のように掻き鳴らされた。
「……んっ」
カーテン越しに薄く射し込む陽の光を感じ、薄らと瞼を開く。
辺りを見回したセナは、ここが寝室だと理解した。
淫蕩な舞踏会は七晩続けられた。セナは毎夜アルファたちから愛撫を施され、失神するまでラシードに抱かれて、精を注ぎ込まれた。気を失うたびにラシードが寝室まで運んでくれるのだが、彼は政務が忙しいためか、セナが目覚める頃にはすでに寝台を出ている。
それもそのはずだ。舞踏会は朝方まで続けられるので、セナが目覚める時刻には陽が高く昇っている。こんな時間までラシードが寝台にいることはない。寂しさが胸を過ぎるけれど、目覚めるまで一緒にいてほしいなんて我儘を言ってはいけない。
兄の代わりに、かけられていた毛布をぎゅっと抱きしめる。ラシードの残り香を胸いっぱいに吸い込んだ。
ふと、セナは下腹の淫紋を見下ろす。
淫らな舞踏会は七晩も繰り広げられたけれど、セナがちらりと見た限り、淫紋は端のほうが少々動いたかなといった程度だった。
非日常的な舞台にとても昂ぶり、充分に快楽を感じたのだけれど、儀式のときと同じように淫紋を動かすまでには至らなかったらしい。
セナの独占を賭けた勝負は、ひとり七日間という決まりだった。
つまり、今朝でラシードの七日間は終わってしまったのだ。
「兄さま……呆れちゃったのかな」
淫紋が動かなかったことに、ラシードは失望しただろうか。
あんなにも豪華な舞踏会を開いてくれたのに、淫紋を動かせなくて申し訳なかった。とはいえ、セナの意思で動かせるわけではないのだけれど。
落胆して肩を落としていると、室内に人の気配がした。召使いの少年だろう。
だが、さらりと薄布のカーテンが捲られたことに、驚いて顔を上げる。
召使いはこのカーテンを開けることを許されていない。ということは、ラシードが様子を見に来てくれたのだ。
「兄さ……、あ……」
けれど、弾んだ声音は瞬時に萎んでしまう。
セナを見下ろしていたのは、ラシードではなかった。
漆黒の装束を纏い、銀髪を煌めかせた男。
ファルゼフの護衛官である、シャンドラだった。
シャンドラはすぐに膝を突くと、瞬きもせずにセナを紫色の瞳で見つめる。
「おはようございます、セナ様。王より、セナ様を沐浴して差し上げよという命を言いつかっております」
「ラシードさまが……? シャンドラが、僕の入浴の手伝いをしてくれるということですか?」
体を洗うなら、召使いにしてもらえるのだけれど。
なぜ、わざわざシャンドラがやってきたのか疑問に思う。
「そうです。俺が、セナ様のお体を洗います」
射貫かれるような強い双眸で、一語一句言い聞かせられる。
試合で見かけたときと同じ黒装束を身につけたシャンドラは、戦いは得意そうだが、入浴の手伝いをするようなイメージは皆無だ。
なんだか、怖い……
セナは寝台を尻で後ずさる。
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