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5章 しっぽりと入浴
28.謎の三角関係はじまる?
ショーパブを無断欠勤した次の出勤日には、リックにかなり愚痴られた。
でもそれは俺への心配を誤魔化していただけだ。いつも危険と隣り合わせの騎士だから、無断欠勤っていうと何かの事件に巻き込まれた可能性が高い。
リックも騎士であるだけに、そこは理解しているし、俺の無事の姿にホッとした様子だった。
にしても、いまだにネチネチいじられる。
あの日のことをちょっと喋りすぎたかもしれない。
「まさか、あの日にそんな進展があったなんてね。いや~びっくりしちゃうよ。え? 昼間のクレランスと夜のランスで2方向から攻める構え? 謎の三角関係始まるの? それか2人に分裂して3Pするの?」
楽屋でショーの準備をしている俺をリックがニヤニヤ笑いながらからかってくる。
「なんならリックも巻き込んで4Pといくかな」
「おえ~っ! やめてくれよ! そんなとこに割り込んだらモブなんて刺される運命じゃん! ……いやまてよ、恋愛物で刺されるのは主役級……つまり俺は意外とおいしいとこどりして外野に追いやられる役どころ!?」
「何言ってんだか。で? おまえはどっちが有利だと思う?」
「エピソード的にはクラレンスが強いんじゃね? 洞窟で一夜を明かし、困難を乗り越えた2人ってなると。そっからは2人の仲が深まるばかりでしょ。夜のランスなんてヤってるだけじゃん」
「だよなぁ……」
まぁ、夜のランスもほとんどヤってはいないんだけど。そのあたりはリックには教えてない。
またリックがニヤニヤしながら探りを入れてくる。
「ちなみにどっちの方がいいんさ? あの人と恋仲になるなら」
「もちろんクラレンス推しでしょ!」
「ランスは色々問題あるもんな~。覆面ダンサーで正体はあかせないし、体が先行で恋愛エピソード薄いし……やっぱり弱いなぁ」
ん~~~でも弱いって言われると応援したくなっちゃうな。ランスもいいところあるんだけどな~。
1番素の俺というか、リラックスしてる俺というか。
でも正体がバレるんじゃないかって危ない橋を渡っている立場的に応援できない……クラレンスがんばれ。
「なになに~恋バナですかぁ?」
美人系オカマのミーシャが絡んできた。
「ランスに好きな人がいる? ま、さ、か……あの金持ちのイケメン?!」
「ランスの好きな人というか、二次創作的なハナシ……? 妄想?」
「なに? 作り話ってこと? ランスの恋バナは嘘ってこと?」
ミーシャが首をかしげると、リックも真似したように首をかしげた。
「どーだろ? このランスだからな。いつもケムに巻かれてよーわからん」
2人の目が揃ってこっちをみるから、舌を出してダブルピースしてやった。
「もーいいわ。このバカはっ! あんな金持ちのイケメンを泳がせてたら、他の誰かに捕まっちゃうんだからね」
今日のミーシャはいつにも増して乙女じゃないか?
こいつ、好みの男が絡むと思考が女々しくなって面倒なんだよな……。
まさか、ウォーレンのこと狙ってんじゃねーだろな? ウォーレンは相手にしないだろーけどさ。
そろそろ舞台の時間だ。
そして今夜は久しぶりにウォーレンが来てるはず。VIPルームに良い仕込みがあるから、喜んでくれるかな~。
ショーが終わってVIPルームの扉を開けると、珍しくウォーレンが室内のソファに深く座り、何かのカクテルを飲んでいた。
いつもはバルコニーからホールを見下ろして監視しているのに。
「おつかれさま」
振り返って少し微笑む顔が、見たことないほどやつれている。
「え、え? どうした? 顔が……」
「なにかな?」
本人に自覚はないらしい。俺の思い違いかもしれない……と思って改めてみても、やっぱりやつれてる!
思い返すと、昼職の時の行方不明事件があった直後に、忙しくなるから来られないとかいう話で、久しぶりに来たのが今日だ。
さらに思い返すと、昼職の時もなかなか顔が見れなくて、どうしたのかとは思っていたが……何があった?
でもそれは俺への心配を誤魔化していただけだ。いつも危険と隣り合わせの騎士だから、無断欠勤っていうと何かの事件に巻き込まれた可能性が高い。
リックも騎士であるだけに、そこは理解しているし、俺の無事の姿にホッとした様子だった。
にしても、いまだにネチネチいじられる。
あの日のことをちょっと喋りすぎたかもしれない。
「まさか、あの日にそんな進展があったなんてね。いや~びっくりしちゃうよ。え? 昼間のクレランスと夜のランスで2方向から攻める構え? 謎の三角関係始まるの? それか2人に分裂して3Pするの?」
楽屋でショーの準備をしている俺をリックがニヤニヤ笑いながらからかってくる。
「なんならリックも巻き込んで4Pといくかな」
「おえ~っ! やめてくれよ! そんなとこに割り込んだらモブなんて刺される運命じゃん! ……いやまてよ、恋愛物で刺されるのは主役級……つまり俺は意外とおいしいとこどりして外野に追いやられる役どころ!?」
「何言ってんだか。で? おまえはどっちが有利だと思う?」
「エピソード的にはクラレンスが強いんじゃね? 洞窟で一夜を明かし、困難を乗り越えた2人ってなると。そっからは2人の仲が深まるばかりでしょ。夜のランスなんてヤってるだけじゃん」
「だよなぁ……」
まぁ、夜のランスもほとんどヤってはいないんだけど。そのあたりはリックには教えてない。
またリックがニヤニヤしながら探りを入れてくる。
「ちなみにどっちの方がいいんさ? あの人と恋仲になるなら」
「もちろんクラレンス推しでしょ!」
「ランスは色々問題あるもんな~。覆面ダンサーで正体はあかせないし、体が先行で恋愛エピソード薄いし……やっぱり弱いなぁ」
ん~~~でも弱いって言われると応援したくなっちゃうな。ランスもいいところあるんだけどな~。
1番素の俺というか、リラックスしてる俺というか。
でも正体がバレるんじゃないかって危ない橋を渡っている立場的に応援できない……クラレンスがんばれ。
「なになに~恋バナですかぁ?」
美人系オカマのミーシャが絡んできた。
「ランスに好きな人がいる? ま、さ、か……あの金持ちのイケメン?!」
「ランスの好きな人というか、二次創作的なハナシ……? 妄想?」
「なに? 作り話ってこと? ランスの恋バナは嘘ってこと?」
ミーシャが首をかしげると、リックも真似したように首をかしげた。
「どーだろ? このランスだからな。いつもケムに巻かれてよーわからん」
2人の目が揃ってこっちをみるから、舌を出してダブルピースしてやった。
「もーいいわ。このバカはっ! あんな金持ちのイケメンを泳がせてたら、他の誰かに捕まっちゃうんだからね」
今日のミーシャはいつにも増して乙女じゃないか?
こいつ、好みの男が絡むと思考が女々しくなって面倒なんだよな……。
まさか、ウォーレンのこと狙ってんじゃねーだろな? ウォーレンは相手にしないだろーけどさ。
そろそろ舞台の時間だ。
そして今夜は久しぶりにウォーレンが来てるはず。VIPルームに良い仕込みがあるから、喜んでくれるかな~。
ショーが終わってVIPルームの扉を開けると、珍しくウォーレンが室内のソファに深く座り、何かのカクテルを飲んでいた。
いつもはバルコニーからホールを見下ろして監視しているのに。
「おつかれさま」
振り返って少し微笑む顔が、見たことないほどやつれている。
「え、え? どうした? 顔が……」
「なにかな?」
本人に自覚はないらしい。俺の思い違いかもしれない……と思って改めてみても、やっぱりやつれてる!
思い返すと、昼職の時の行方不明事件があった直後に、忙しくなるから来られないとかいう話で、久しぶりに来たのが今日だ。
さらに思い返すと、昼職の時もなかなか顔が見れなくて、どうしたのかとは思っていたが……何があった?
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