取り残された聖女

丸井竹

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第三章 呪われた聖女

49.呪いを溶かす者

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ソーリアの廃城の地下に作られた迷宮は隠された通路や扉がいくつもあった。
籠城のために作られた場所でもあるが、知恵のある魔物がはびこった時に、魔物に奪われては困る宝を隠した場所でもあったのだ。

ソーリア国全土で始まった魔の物との戦いは最後には王城にまで迫った。落城間近のところまで追いつめられたのだ。

ルナは地下の広間まで下りると、隠し棚や魔道具の収納庫など小さな部屋をいくつも案内した。

石板が収められた部屋には古代の言葉が記され、口に出すことを禁じられているものもあった。
ルナは何もない白い壁を指さし、ここも扉だと教えた。

聖戦士のギオンが封印してくれたのだとルナは懐かしい名前を口にし、その封印を解いた。
ゆっくりと壁が四角く盛り上がってくると、横にずれて小部屋が現れた。
左右に棚を並べ、正面には武器がかけられている。

それを目にしてルナは思わず涙を堪え、顔を背けた。

トリスがその体を抱いた。
イグルは中に足を踏み入れ、正面に掛けられた見事な聖剣に魅せられた。

背負うしかないその巨大な剣はまるで今日仕上がってきたばかりのように光り輝き、その刀身にも光の力が満ちていた。

「これは見事だな……」

魔力の強い物しか持つことが出来いない術棒や装備品も並び、1000年前の英雄がどれだけ規格外の強さを持っていたのか見せつけるような品々であった。

それだけ、凶悪な魔物が多かったのだと涙を拭いルナは語った。
最初に英雄と呼ばれた者はたった一人の男で、彼と戦いに参加したものが彼に続くように英雄と呼ばれたのだ。

1000年前のことを知ろうと思えばそれは遺跡や遺物を研究し、あとは想像するしかないのだが、当時を知る者が生きて語ればまるで昨日のことのように生々しく、血の通った人々の暮らしが見えるようであった。

「ここはでも最深部ではないから、この先に書庫もあるはずよ」

ルナの言葉にエイアスは喜んだ。
書物があれば失われた力についてさらによく知ることが出来るし、魔法書があれば新たな魔法が得られるかもしれないのだ。ルナとエイアスが場所を移してもイグルはそこに留まっていた。

「何かあったか?」

イグルは正面の壁に掛けられた巨大な剣を見上げたままであった。

「この剣にはルナの力が込められている」

イグルは輝く剣を見つめ、失われたソーリア国の紋章をはめ込んだ柄に触れた。

「俺の剣に込めてくれたのと同じ力だが、不思議だな。千年前にこれを使った男の傍にルナがいたのだな。その男以上に俺はルナを知らないのだと思うと、この時代に生きた男がうらやましい」

「千年前の男にまで妬いてくれるなよ」

棚の上に並べられた何かの鉱石の結晶がトリスの目を捉えた。
深い藍色の鋭利な切っ先を何本もはやした手のひらサイズのその石は見る角度により藍色から赤や黄色に変化した。

そういえばと、トリスは部屋を見まわした。

「この部屋の光源は壁であろうか」

大広間には金の鉢に魔法の炎が燃え、白い光を放っていた。だが、この小部屋には灯りだとわかるもはない。
ただ白くぼんやりとした灯りの中、飾られた品々が浮かび上がっているのだ。

「言われてみれば壁が光っているようだな。古代魔法だろう」

それとも何か光っているものがあるのかと、イグルは棚の後ろの壁を探ろうと手を伸ばした。
その時、何かが腕に当たり、転がって床に落ちた。

パリンと音がした。

慌てて後ろに下がると、今度は背中が後ろの棚にぶつかり、また何かが落ちた。

「イグル!体が大きいのだから気を付けろ。ここにある物はすべて千年前の物だぞ?!」

さすがに青ざめてトリスは屈んで落ちた物を確認しようとした。
手袋や、帽子、短剣、不思議な文様を記した円盤、そうした物の間に最初に落ちたと思われる何かの破片を見つけた。

それは水晶玉のような透明な球体であったらしく、半球と数個の破片に別れていた。
破片同士を拾い上げてくっつけてみれば、確かに球体が出来そうだった。

「エイアスが怒りそうだな。あとでルナに何であったのか聞いたほうがいいかもしれないな」

トリスは破片を集め、一番下の棚の隅に固めておいた。
それからさらに床に落ちたものを拾いあげて棚に戻した。

イグルは水晶玉のあった棚に視線を向けたまま立っている。

「おい。イグル。お前が落としたものだぞ」

「……俺のせいだ」

そりゃそうだろうとトリスは不機嫌に用途もわからない円盤を落ちないように棚の奥に置いた。

「二人を追いかけよう」

トリスが部屋を後にしようと振り返ると、イグルはまだ棚に視線を向けたままだった。

「イグル。もう何も壊すなよ」

トリスが促すように声をかけると、イグルはようやく出口に顔を向けた。
どこか視点が定まっていないようなぼんやりとした表情でゆっくり歩いてくる。

「イグル?どうした?」

「俺のせいだ」

もう一度イグルははっきりとそう言った。

「そうだろうな。あの水晶玉が何だったのかわからないが、あれはもうさすがに直せないだろう。貴重な物でなければいいが」

イグルが外に出るとトリスは壁に手を触れた。
再び壁が横に動き、内側に引っ込んで扉は消え、もとの壁に戻った。

ルナとエイアスが消えた方角には長く白い廊下が続いていた。

イグルがのろのろと歩き出すのを追い越して、トリスはさらに促した。

「行こう。ここで迷子はごめんだ」

それはもっともな言葉だった。イグルは頷き、トリスを追って足を速めた。


一行はそこで数日を過ごすことになった。
エイアスは内部について詳しくルナに聞きたがり、ルナは出来る限りその作業に協力した。失われた古代文字や古代魔法、語られてこなかった歴史の真実。

何より一番一同を驚愕させたのは当時の戦士達の戦闘力の高さだった。
当時は魔の物が地上に溢れかえり、最初に英雄と呼ばれた男はそれこそ規格外の強さを持っていた。

今生きている戦士達は誰も手に取ることの出来ない巨大な剣や、魔力の強い者にしか身に付けることもできない甲冑など、その逞しさと強さが象徴される装備品がいくつも残されていた。
戦士も神官も、魔導士もまた癒し手もそれこそ魔の物に対抗すべくまるで地上の誰もが進化を急いだように様々な能力に溢れていたのだ。

ルナはそれらを説明するとき、少し寂しそうな表情になり、愛おしそうにその遺品を眺めていた。
それらの全てにルナの加護が込められていた。しかし、ルナの加護を受けて共に生きた者たちはもうそこにはいないのだ。


今の時代にそれほどの力を持った者はいないだろう。もし千年前のように魔の物がはびこるようになったら地上は今度こそ滅びるのではないかと思われた。

エイアスはルナのために建てた屋敷を兵士たちの簡易宿舎に改装した。

ルナの飢えを満たすための場所は兵士たちが見張りを務める野営地の端にたてた天幕になった。

トリスはイグルの反応を心配したが、イグルは人が変わったように激しい嫉妬心を押し殺していた。
ルナをその天幕に運び、エイアスに戦士の手配を頼むとその外で見張りまでかってでたのだ。

トリスが入って行くときも、イグルは何も言わなかった。


そろそろゾアの国へ移動しようという日であった。イグルはルナを抱き寄せ、その体のほてりにすぐに気づいた。

「ルナ?すぐに必要か?」

ルナは頷き、まるでイグルに任せておけば安心だとでもいうように、微笑んでその腕に身をゆだねた。

イグルはルナを抱き上げエイアスに戦士の手配を頼むと野営地の天幕に向かった。

中には簡素な寝台が置かれ、柔らかな敷物が地面を覆っている。
イグルは熱く唇を重ねながらルナの服を脱がせた。

そして素早く外に出た。一人の戦士が甲冑姿のまま待っていた。無言で道を空けると戦士が入って行く。

イグルは戦士が完全に天幕に消えたのを見届け、周りを見渡し中の音が聞こえる場所に立った。
そしてルナの飢えが終わるまでそこを動かなかった。

__


天幕の中ではルナが全裸で戦士達が入ってくるのを待っていた。
誰が入ったのかわからないように戦士は甲冑姿のまま入ってくる。

それを出迎えるルナは戦士が甲冑を脱ぎ出すとそれを手伝い、その顔を確かめた。

「ラウル、ありがとう」

クイントゥールを出てから何度か抱いてもらっている戦士の一人だった。

「ルナ様……」

甘い掠れた男の声にルナはうれしそうに抱き着いた。

「ルナでいいのに」

ラウルの愛撫が始まると、盛るような熱が全身を走り、ルナは甘く痺れるような快感に身をゆだね嬌声を上げた。

戦場で女体を抱けるというのは戦士にとっても気力を充実させる効果がある。
豊かな乳房に顔を埋め、その頂を嬲り、ルナの反応を存分に楽しむと濡れた秘芯に男の物をぴたりとあてた。

「ルナ様…いいですか?」

それでも守護すべき大切な聖女であった。ルナは淫靡な笑みを浮かべる。

「お願い……」

胎内に深く打ち付けられる楔はルナの理性を吹き飛ばし、呪われた黒い心臓が喜び跳ねるように前に躍り出た。

耐えきれないほどの快楽に押し流され、ルナは満足そうに声を上げた。
胎内に男の精が吐き出されると、これが欲しかったのだというように胎内が熱く搾り取るように収縮した。

ルナは淫魔の王の心臓の荒ぶる飢えが少し収まる気がした。
しばらく体を重ね、ラウルはその余韻を味わったが、ルナの体がまだ火照り、甘い息遣いを続けているのを確認した。

「次を呼びますか?」

紳士的なラウルの声に、ルナは明るく微笑んだ。

「ええ、お願い。ラウル、ありがとう。素敵だったわ」

戦士は最後にルナに甘く口づけをし、身支度を整えると出て行った。
そしてしばらくすると次の戦士が入ってくる。

それはルナがもう呼ばなくていいと告げるまで続いたのだった。


最後の戦士が出て行くと、イグルが入ってきた。
その手に手桶を持っている。

入ってくるとぬるま湯に浸した布を絞り、ルナの体を拭いて清めた。
ルナは最初驚いて、自分でやると言ったのだが、イグルは自分がしたいのだと主張し、今はそうしたものになってしまっていた。

それでもルナは少し恥ずかしそうに頬を染めた。娼婦であるから客にあまり尽くしてもらう経験がないのだ。

「ルナ、体は楽になったか?」

イグルは天幕内の始末まで終えるとルナの隣に体を滑りこませた。

抱き寄せ、少女から大人に近づいている体の形を確かめるように大きな手で撫でた。

「ええ。今は落ち着いたわ」

屈託ない笑みからは飢えも悲しみもみてとれない。
イグルは少し躊躇い、問いかけた。

「知っておきたいと思っていた。その呪いの飢えは一人の男が何度も抱いては埋まらないのか?何人に抱かれたらいいのか数などは事前に感じるものなのか?」

嫉妬心からルナが体感している呪いの実態を詳しく聞いたことがなかった。また、男の口から女性に対して聞きづらい内容でもあった。

ルナはイグルの表情を窺い、真摯な眼差しが自分に向けらているのを知ると正直に話した。

「一人に何度もしてもらうのはその時の飢えには有効で、出してもらうまでに熱が少し抑えられるわ。でも男の精が吐き出されると他の男も欲しいと思ってしまう。
たぶん何人の精を胎内で吸収出来たかで飢えが埋まるのだと思うわ」

イグルは吐き気をもよおしそうになったが顔に出さないように気を付けた。

「ではやはり人数がいるということか、何人が必要かという具体的なことはわかるのか?」

「正確にはわからないけど、大抵は5人か6人ぐらいかしら。数日程度ならそれぐらいだわ。毎日同じ人だけだと最初に交わった日からそれ以降はまるで男に抱かれていないかのように飢えが増していくわ。他の人が欲しくてたまらなくなるの。
私を独占しようとした男がいて他の男とやらせてくれなかったために死んだことがあった。苦しくてたまらなかったわ……」

イグルはルナを力強く抱きしめた。死ぬほど苦しい思いを何度もしてきたのだ。

「わかった。ルナ、俺は今度こそお前の呪いを解く。だから遠慮せず男を探せ」

ルナは驚いたように包まれた腕の中で見悶え、隙間をあけるとイグルの顔をみようと目をあげた。
イグルはルナを真っすぐに見下ろしていた。

「愛が呪いを解くのなら、お前を愛する男は多い方がいいだろう。どの愛が呪いを解くかわからない。あるいは一途な男の想いが多ければ多いほどいいかもしれない。それは検証したことがないだろう?」

「そうね、一人もいなかったから」

胸を突くような痛みがイグルを襲った。困っているルナの傍に自分がいなかったことを悔しく思ったのだ。

トリスの言う通りだった。覚悟が足りなかった。

「ルナ、愛している。俺たちの幸せとか、周りへの気遣いはそろそろやめろ。皆お前を助けたい者ばかりだ。俺もその自覚が足りなかったが、あの地下迷宮を見たらお前の生きた年月がいかに重いか思い知った。大丈夫だルナ。きっと戻れる」

「千年前に?」

「そうじゃない。正しい流れにだ。願っているのはそれだろう?」

ルナの目から涙が溢れた。
自分だけが取り残された世界、そこには孤独と不安しかない。

安らかに一生を終えるそんな当たり前でささやかな幸せが欲しいと願い続けていた。
愛する人と互いに大切にしあうそんな当たり前の暮らしの終わり。

イグルはルナの体にのしかかり、優しく唇を押し当てた。
頬に、額に、瞼に、首元に、それから全身に。

「目を閉じていたらいい。ルナ、お前が誰を愛していようと誰も気にしない」

すすり泣くような声がルナの口から洩れ、ルナは両手で顔を覆った。
ソーリア廃城の地下で目にした古代の品々はルナの記憶を呼び覚まし、置いてきた仲間や恋人、人々の暮らし、守り抜いた土地、心を捧げてきた全てがあったはずだった。

命を賭けて注いできた想いはまだ旅の終わりを迎えていないのだ。

そしてルナがいまだに千年前の恋人を想っていることを知っていた。恐らくトリスとエイアスも知っているだろう。
イグルはルナに深く体を重ねながら出来る限りの愛を注ごうと心を込めた。

「愛しているルナ。お前にそれは求めていない。だから気にしなくていい」

その瞬間、ルナは不思議な胸のざわめきを覚えた。

黒い呪われた心臓の下からどくんと真っ白な心臓が鳴った気がしたのだ。
まるで呪いを跳ねのけようとするかのように清らかな光るものが湧き出してくるようだった。

未知なる感覚に不安を覚えたが、イグルの腕の中は温かく、そして胎内を埋め尽くす熱は完全にその聖なる力の味方だとルナは感じていた。

不思議な感覚に身をゆだね、ゆっくりと呪いの底に囚われている光るものを探っていた。
まだ小さくとてつもなく弱いものだが、確かにある。
ルナはそれを初めて感じたのだった。
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